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夫は心不全ということで入院したのですが、検査の結果「間質性肺炎」と診断され
3週間が過ぎた頃、重症患者用の部屋に移され、それからの1週間は私も病室に泊まり
ずっとそばにいることができました。
その間見続けた看護師さんたちの仕事には驚きと感謝でした。
真夜中の体位交換やら、見つめているばかりの私への声かけまで・・・。
10年ほど前に夫と話し合いその時が来たら「延命治療はしない」「苦痛は取り除いてほしい」
意見が一致して「日本尊厳死協会」に入会していました。
担当の先生に協会の会員証を渡して夫の意思を伝えお願いしました。
2日後、見舞いに来てくれた孫に手を振って別れた夜から静かに眠り、4日目に旅立ちました。
その顔をのぞいていた3歳の孫は「おじいちゃん笑ってるね」と。とても穏やかな顔でした。
元気な時でなければ本人に意思を確かめることは難しいことです。
話し合っておいてよかったと思っています。
死ぬ準備だなどと思わずに、残された者たちが悩むことがないように是非、何らかの形で
ご自分の意思を残しておかれることをお勧めします。
亡くなる10日ほど前に夫が書き留めてくれと言った句が辞世の句になりました。
「咲いて散る 我が人生の 槿(むくげ)かな」
庭には今年も沢山の槿が咲いています。
辞世の句を残され、奥様と二人きりの最後も過ごされ、お孫さんともバイバイ出来、笑顔とみまごうほどの穏やかな表情を残されたご主人様は、素晴らしい人生の締めくくり方をされたように思うのは私だけではないように思います。
誰もが避けて通れない「死」、その時どうするかをその場で判断するのは難しい事だと思います。
夫の場合も先生の意向通りでしたらあと一週間か10日は延命できたかもしれません。
でも、苦しみながらは本人も私も辛い事。
夫の意思の確認が有ったので迷うことも後悔もありません。
今はやりの終活の一つとして、何らかの形を残されることをお勧めします。