前回のブログ記事 【 オーロラ遠征その1 】からの続きです。
前回のブログでは、日本からシアトルに行く途中のベーリング海上北緯51度付近で低緯度オーロラが見えたことを書きました。シアトルは北緯47.5度で北海道の最北端よりも2度ほど北寄りです。
シアトル空港を現地時刻3月23日21時24分発のフェアバンクス行きデルタ航空503便に3人で搭乗。4時間ほどの飛行です。池田さんは別便で3時間ほど早くフェアバンクスへ向かいました。
デルタ航空503便の飛行経路はほぼ北西に向かって飛びます。
flightradar24というアプリで表示したDL503便の飛行経路です。(当日のplaybackが無料版ではできなかったので直近の様子ですが、毎日の運行経路はほぼこの通りです。この画像だけ少し遅れてブログアップ)
シアトル空港を定刻からやや遅れて離陸。
離陸直後、今井さんから「オーロラが見える」ということを知らされ、進行方向右側の窓から北東の空を見ると、何と大きなオーロラが空を覆い始めていました。
シアトルの街明かりの上に薄い緑色のオーロラが見えています。離陸直後なので、エンジンカバーには飛行機のライトが当たったままで眩しいです。
北緯47.5度の地域で、緑色の大きく明るいオーロラが見えることに驚きました。左上の淡い青光はゴーストで、オーロラではありません。
飛行高度が上昇するにつれ、下方に広がる雲までもがオーロラ光で緑色に染まっています。
2023年3月24日6時07分(=UT=JST−9h)、焦点距離24mm相当、露出1/2秒、絞りF1.4、感度ISO20000
後から知ったことなのですが、オーロラの出現を予測する一つの指標「Kp指数」の値がピークの7〜8だった頃の撮影でした。この程度のKp指数まで高まったのは久しぶりだそうで、ちょうどシアトル空港を離陸した頃がピークだったという幸運に恵まれました。
※ Kp指数とは、1949年にドイツ・ゲッチンゲン大学の Bartlesによって考案された指数で、現在はドイツのGeoForschungsZentrum (GFZ) Potsdamによって算出されている。 この指数はサブオーロラ帯 (オーロラが頻繁に見られる領域の少し赤道側) でのUT3時間の地磁気擾乱の振幅を対数的に、 28段階で (静穏な順に 0,0+,1- ... ,9-,9) 表現したものであり、 地磁気の擾乱の程度を表す指数として比較的広く使われるほか、 地磁気静穏日・擾乱日を決定するのにも用いられる。
(京都大学大学院理学研究科附属地磁気世界資料解析センターのホームページから引用)
上のグラフの元データも公開されています。フェアバンクス在住の八重樫さんから教えていただきました。
【 https://wdc.kugi.kyoto-u.ac.jp/dst_realtime/202303/index.html 】
飛行機の進行方向左側の窓から見たオリオン座とオーロラです。座席を短時間代わってもらい撮影。
何と、左側の座席からもオーロラが見えていて、全天にオーロラが広がっていました。
実は、羽田→シアトル便では低緯度オーロラが見える可能性があるとして、北天が見える進行方向左側の窓席を選びましたが、シアトル→フェアバンクス便では適当な席を予約済みでした。
フェアバンクス便への搭乗前に今夜は明るいオーロラが出る予想を知らされ、搭乗開始の2時間前にデルタ航空スタッフに北東の星空が見える進行方向右側への座席変更をお願いしてみましたが、満席なので無理と冷たく断られました。しかし、私の必死の願いを感じてくれたようで、「チェックイン開始1時間前においで」と言われ、一縷の望みを託しました。
チェックイン1時間前にカウンターに行くと、すぐ近くに座って待っているように言われ、しばらく待つと進行方向右側窓席に変更してくれました。ありがたやー。スタッフに超嬉しいとニコニコ顔でお礼をしてから搭乗した経緯があります。
フェアバンクスに到着する少し前から下方に広がる雲が少なくなってきました。
飛行機の座席配列は、左側2席のAB・通路・右側3席のCDEで、横山さんが11Dで私が11E。今井さんは12Eでした。飛行中、11CDEの3人、12CDEの3人は入れ替わり立ち替わり協力し合いました。
11Cはアメリカ在住のプロのカメラマン、12CDはアメリカ在住のカップルで、今井さんや11Cのカメラマンが12CDのカップルに撮影の手ほどきをして、まるでワンチームのようでした。
そのうち11Aのアメリカ人男性もオーロラが気になったようで、見知らぬ人同士のオーロラチームは7人になりました。撮影時には機内照明のゴーストが出ないよう隣に座った者が上着で窓を覆ったりし、7人全員が見事なチームプレイでオーロラを撮影できました。なお、11Bは空席でした。
フェアバンクス空港には日付けが変わった3月24日0時18分に着陸。なお、日本とフェアバンクスの時差は17時間で、フェアバンクスの方が17時間遅れています。
宿泊予約した空港近くのホテルへ無料シャトルバスに乗って向かいました。
別便で3時間ほど前に到着していた池田さんとホテルで合流。ここで今回のオーロラ自主ツアー参加の4人全員が揃いました。
私以外の3人はオーロラ撮影の経験者で、星景写真のベテランさんです。
寝る前に、ホテルの敷地内でスマホ撮影したオーロラです。
フェアバンクスのホテルにチェックインしたのは、2023年3月24日(金)の深夜1時過ぎでした。
そのまま各自が爆睡。4人で朝ご飯を食べた後、ホテルのシャトルバスでフェアバンクス空港に戻り、予約したレンタカーを借りることにしました。
この続きは次回の記事 【 オーロラ遠征その3 】で。
前回のブログでは、日本からシアトルに行く途中のベーリング海上北緯51度付近で低緯度オーロラが見えたことを書きました。シアトルは北緯47.5度で北海道の最北端よりも2度ほど北寄りです。
シアトル空港を現地時刻3月23日21時24分発のフェアバンクス行きデルタ航空503便に3人で搭乗。4時間ほどの飛行です。池田さんは別便で3時間ほど早くフェアバンクスへ向かいました。
デルタ航空503便の飛行経路はほぼ北西に向かって飛びます。
flightradar24というアプリで表示したDL503便の飛行経路です。(当日のplaybackが無料版ではできなかったので直近の様子ですが、毎日の運行経路はほぼこの通りです。この画像だけ少し遅れてブログアップ)
シアトル空港を定刻からやや遅れて離陸。
離陸直後、今井さんから「オーロラが見える」ということを知らされ、進行方向右側の窓から北東の空を見ると、何と大きなオーロラが空を覆い始めていました。
シアトルの街明かりの上に薄い緑色のオーロラが見えています。離陸直後なので、エンジンカバーには飛行機のライトが当たったままで眩しいです。
北緯47.5度の地域で、緑色の大きく明るいオーロラが見えることに驚きました。左上の淡い青光はゴーストで、オーロラではありません。
飛行高度が上昇するにつれ、下方に広がる雲までもがオーロラ光で緑色に染まっています。
2023年3月24日6時07分(=UT=JST−9h)、焦点距離24mm相当、露出1/2秒、絞りF1.4、感度ISO20000
後から知ったことなのですが、オーロラの出現を予測する一つの指標「Kp指数」の値がピークの7〜8だった頃の撮影でした。この程度のKp指数まで高まったのは久しぶりだそうで、ちょうどシアトル空港を離陸した頃がピークだったという幸運に恵まれました。
※ Kp指数とは、1949年にドイツ・ゲッチンゲン大学の Bartlesによって考案された指数で、現在はドイツのGeoForschungsZentrum (GFZ) Potsdamによって算出されている。 この指数はサブオーロラ帯 (オーロラが頻繁に見られる領域の少し赤道側) でのUT3時間の地磁気擾乱の振幅を対数的に、 28段階で (静穏な順に 0,0+,1- ... ,9-,9) 表現したものであり、 地磁気の擾乱の程度を表す指数として比較的広く使われるほか、 地磁気静穏日・擾乱日を決定するのにも用いられる。
(京都大学大学院理学研究科附属地磁気世界資料解析センターのホームページから引用)
上のグラフの元データも公開されています。フェアバンクス在住の八重樫さんから教えていただきました。
【 https://wdc.kugi.kyoto-u.ac.jp/dst_realtime/202303/index.html 】
飛行機の進行方向左側の窓から見たオリオン座とオーロラです。座席を短時間代わってもらい撮影。
何と、左側の座席からもオーロラが見えていて、全天にオーロラが広がっていました。
実は、羽田→シアトル便では低緯度オーロラが見える可能性があるとして、北天が見える進行方向左側の窓席を選びましたが、シアトル→フェアバンクス便では適当な席を予約済みでした。
フェアバンクス便への搭乗前に今夜は明るいオーロラが出る予想を知らされ、搭乗開始の2時間前にデルタ航空スタッフに北東の星空が見える進行方向右側への座席変更をお願いしてみましたが、満席なので無理と冷たく断られました。しかし、私の必死の願いを感じてくれたようで、「チェックイン開始1時間前においで」と言われ、一縷の望みを託しました。
チェックイン1時間前にカウンターに行くと、すぐ近くに座って待っているように言われ、しばらく待つと進行方向右側窓席に変更してくれました。ありがたやー。スタッフに超嬉しいとニコニコ顔でお礼をしてから搭乗した経緯があります。
フェアバンクスに到着する少し前から下方に広がる雲が少なくなってきました。
飛行機の座席配列は、左側2席のAB・通路・右側3席のCDEで、横山さんが11Dで私が11E。今井さんは12Eでした。飛行中、11CDEの3人、12CDEの3人は入れ替わり立ち替わり協力し合いました。
11Cはアメリカ在住のプロのカメラマン、12CDはアメリカ在住のカップルで、今井さんや11Cのカメラマンが12CDのカップルに撮影の手ほどきをして、まるでワンチームのようでした。
そのうち11Aのアメリカ人男性もオーロラが気になったようで、見知らぬ人同士のオーロラチームは7人になりました。撮影時には機内照明のゴーストが出ないよう隣に座った者が上着で窓を覆ったりし、7人全員が見事なチームプレイでオーロラを撮影できました。なお、11Bは空席でした。
フェアバンクス空港には日付けが変わった3月24日0時18分に着陸。なお、日本とフェアバンクスの時差は17時間で、フェアバンクスの方が17時間遅れています。
宿泊予約した空港近くのホテルへ無料シャトルバスに乗って向かいました。
別便で3時間ほど前に到着していた池田さんとホテルで合流。ここで今回のオーロラ自主ツアー参加の4人全員が揃いました。
私以外の3人はオーロラ撮影の経験者で、星景写真のベテランさんです。
寝る前に、ホテルの敷地内でスマホ撮影したオーロラです。
フェアバンクスのホテルにチェックインしたのは、2023年3月24日(金)の深夜1時過ぎでした。
そのまま各自が爆睡。4人で朝ご飯を食べた後、ホテルのシャトルバスでフェアバンクス空港に戻り、予約したレンタカーを借りることにしました。
この続きは次回の記事 【 オーロラ遠征その3 】で。
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