谷渓谷

かんちゃそ谷のさらに奥底。「ハードコアで子供達に笑顔を」FOXYUN RECORDSの提供でお送りします。

ヘルニアクエスト~そして伝説へ~

2010-10-19 14:15:19 | Weblog
自分がヘルニアで入院するハメになったのは今から5年ほど前の2005年2月。
前年の2004年3月末ごろだったか、車のタイヤ交換をしている最中に足にしびれが来たのが発端。

それまでも数回ほどぎっくり腰(急性腰椎ねんざ)をやっていた事もあり、またギックリか~そのうち痛みも引くだろう程度に思っていたが、それから1年も引きずる事になった。
通常のギックリ腰は、なんらかのタイミングで腰に痛みがはしり痛さで動けなくなるというパターンだが、ヘルニアの「下肢にしびれ」というのが一番気をつけないといけない症状。前者は「筋肉のねんざ」なので放っておいても自然と痛みは引くけど、後者は「神経の圧迫」が主な要因で似て非なるもの。きちんと対処をしないと直らない様です。

自分の場合、タイヤ交換から徐々に症状が悪化。2カ所ほど病院にも通って、牽引やらマッサージやらの対処療法を受けましたが一時しのぎで回復せず。特に、椅子に座っていると左下肢がしびれて座っていられない、というのが主な症状。立っていれば多少回復して、また少しは座れるようになる。「座れない」という事は、自動車の運転にも支障を来すという訳で地方暮らしの独り身には結構きつかったです。

家に帰って横になり安静にしていれば平気だったのですが、2005年に入ってから症状が急激に悪化。最も頼りになる対処療法のはずのブロック注射をしても、麻酔が効いている1時間弱は良いものの、その後すぐに痛み出すという状態となり、しまいには寝ていても痛いという最悪の状況に。書いていて思い出すのも嫌です(苦笑

ちょっと暗い話になるけど、この時に初めて自殺者の気持ちが分かった気がした。この逃れられない痛みから解放される為には死しか無いと。丸二日をろくに眠れないままで少し前から通い始めた総合病院に行って、じゃあ入院しましょうという事になった。整形外科の医院でブロック注射が効かなかったので、紹介状書いてもらったんだっけかな。

そこから12日間。尾てい骨付近からモルヒネ系の麻酔?を連続投与し続ける処置。
入院中も1日1回のトイレ以外寝たきりという酷い有様で、メシも寝たまま顔を横に向けて食べる始末。そんな状態でちゃんとメシ食える訳無いのに他と同じタイミングで食器を回収に来るプレイとか、普段から雑音を気にする質なので夜もしばらくは寝付けずで、入院生活はもうこりごりでした。
隣の70歳過ぎの爺さんはバイクで車とぶつかって足に大けがしたとかで、自分が入院した時には鼻から酸素?入れて息も絶え絶えだったんだけど、毎日「○○さん肉だいぶ盛ってきたねー!」と日に日に回復していって、それで自分もなんだか嬉しくなって多少気が紛れた気がします。連日地元の人や親戚縁者が見舞いに来てて人気者だった。これが徳というヤツか!

その後、あまり症状に回復がみられないまま、2週間以上は投薬出来ないと言われ、歩行機につかまった状態で強制退院。それから一ヶ月半くらい自宅で安静にしつつ、徐々に歩く練習と運転の練習して職場復帰に至りました。
ちなみに、手術するかしないかやってもやらなくても再発の可能性は変わらない、と言われたので安静療法にしたのでした。

そして現在。
退院してから5年以上になりますがひどい腰痛はゼロ。ちょっと激しい運動などをした後に多少違和感が出る程度かな。
コルセットもした方がいいとかダメとか医師によって説明が変わりますが、自分の場合はそれによって姿勢が矯正されたので今でもしたままです。前はギックリやる度に「腹筋無いな」と医師に言われてましたが、いつのまにか多少腹に割れ目が(ぷ。姿勢を維持するために自然と筋肉がついたようです。余計な装備品が増えますが、慣れれば全然気になりません。夏場にちょっと暑いくらいですかね。

で、結局原因はなんだったのかと自己分析の結果。

・姿勢の悪さ

 普段はデスクワークで、基本車移動で、さらに日常もせまい家でゴロゴロ。これに加齢で多少衰えが来たって感じか。これらで軟骨やらが飛び出すという仕組みです。
 退院後は引っ越して多少広い家になり毎日階段の上下運動。時間があれば散歩もするようにして2時間くらいはテクテクと歩く体力が付きました。以前は仙台駅から一番町往復するだけで疲れてたもんなぁ。散歩程度とはいえ運動は大事です。
 あと現在は職場も自宅も座面メッシュの多少良い目の椅子を使ってます。職場復帰後もしばらくはあまり長時間座っていられない感じでしたが、椅子を替えてからは2時間くらいは平気で座ってられます。オカムラバロンさんありがとう。男爵!。頑張って自宅も替えたおかげで、今年は作曲ペースが過去最高に近いです笑

・副流煙?

 自分は非喫煙ですが、症状が悪化した時期に喫煙室での雑談に混じってました。6人も入ればいっぱいになるような部屋で1年以上気が向けばほぼ連日。これにより末梢神経の血流が鈍ってなんらかの影響が出ていた可能性があります。
 ヘルニアは飛び出した軟骨やらに神経が圧迫される事によりしびれが発生しますが、人によって症状は出たり出なかったりです。入院中と現在で気づいた点は、足先の冷え性が無くなったというのもあります。検診に来た医師に感覚のチェックという事で足をさわられた時に「冷たいなぁ」と言われるほどでした。血管の収縮によって四肢の末端や神経系になんらかの影響を及ぼしていたものと思ってます。
 あとは退院して職場復帰してから気づいた「ゾクゾク感」の回復。退院、職場復帰、そして引っ越してしばらくして、夜寝ようかという時に背中が「ゾクッ」とする感覚がして「そういえばこんな感覚あったなぁ」とか思うくらいにそういう感覚がしばらく無かったのです。これも恐らく感覚というか神経系が鈍っていた証拠なんじゃないかと思います。

・精神的な部分

 まあ色々あり多少ダウン気味でした。神経と精神なので多少関係はありそうだな。


未だにコルセット愛用とかありますが、普段の生活にはほとんど支障がありませんし、多少の運動も問題なし。同じ職場でほぼ同じ時期にヘルニアで手術した同僚が、未だにしんどそうにしている時があり、自分は切らなくて正解だったなと思ったりします。

ちなみに手術するしないの違いは、手術だと一時しのぎになってしまう可能性が高いかと。
手術すると一時的に痛みがなくなるので治った!と思ってそもそもの原因の改善がおろそかになります。で、結局またしばらくすると再発してしまう。
手術しない場合は、痛くないように姿勢を改善したり社会復帰に向けて努力(リハビリ)するので、自分自身での原因の改善や治癒力UPにつながるんじゃないかと思う。
ただし今の世の中2ヶ月も休めない!という人も多いので、どうしても手術して早く復帰という選択になってしまうでしょうね。その後きちんと運動とか姿勢の改善とか出来れば問題無いのですが。

そしてヘルニア予備軍であろう皆様にアドバイスできるとすれば、

・適度に運動しよう - 散歩で十分
・普段から姿勢に気をつけよう - 正座か良いめの椅子に
・タバコも個人差はあるけど気をつけよう - 知らぬ間にダメージが

くらいでしょうか。

あ、あとは普段から早歩き急ぎ足でセカセカしてるのも良くない印象。筋肉を使わすに慣れと慣性だけで歩いてる感覚。ちょっとゆっくり目に姿勢とか身体の各所の向きや動きを意識して歩くだけでも効果あると思います。ある部分に意識を集中すると熱くなってくる感覚が肝ですね。あれって神経になんらかの作用が起きてるんじゃないかと。

最後は、多少医者に振り回されたかなー、という気分。
最終的にはリハビリして筋肉をつけて姿勢を良くするのは分かるんだけど、痛い痛いと言ってる時期に無理してリハビリするのは悪化するだけの気がします。きちんと安静もしくは手術して療養して、せめてしびれが無くなってからのリハビリじゃないと意味が無い気がします。
安静のおかげで足裏の筋かだいぶ硬くなって未だに身体をL字にできないので、ちょっと柔軟でもしないとなーと思ってる所です。

そんな所でしょうか。腰痛持ちヘルニア(地獄近所)予備軍の皆さんの参考になれば。
これでわたくしのヘルニアクエストの第一章は終わり。完全に完結して伝説になって欲しいんですけど。

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