髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「ポポロクロイス物語 ~ピエトロ王子の冒険~」 レビュー (PSP)

2014-11-30 21:00:02 | 「ポポロ」シリーズ&「金の月のマヤ」関連
ポポロクロイスシリーズ
PSソフト「ポポロクロイス物語」のダイジェスト
&PSソフト「ポポロクロイス物語II」のダイジェスト
+新たに「闇の獅子王編」を追加したもの
開発はジーアーティスツ/キットピーク
発売はソニー・コンピュータエンタテインメント
2005年2月10日発売

あらすじ
昔々、ある所に「ポポロクロイス王国」という所があり、
そこの王子『ピエトロ・パカプカ』が10歳の誕生日の日
城の人達が祝ってくれている中、本人は寂しがっていました。
祝って欲しい人の中に母親の姿がなかったからである。

そうは言っても、父から「『ピエトロ』を産んですぐに母はなくなった」と聞かされていたので誕生会に参加できるはずなどないのである。
ただそうと分かっていても心に寂しさがよぎる『ピエトロ』王子。

誕生会の後、部屋のベランダから外を眺めていると
『ピエトロ』王子にはに立ち入りを禁じられている城の塔に父が入っていいく所が見えた。
『ピエトロ』王子はベランダに生えたツタで降りて
城の誰からも見つからずに塔の中の父を追った。

父はその塔の部屋のベッドで横たわる女性に話しかけていた。
『ピエトロ』王子はそんな父を見て

ピエトロ「ねえ。おとうさん! その人は誰?
 どうしてこんなところで寝ているの?」

『ピエトロ』王子に問われ
『パウロ』は答える。

パウロ「お前ももう、人の話が聞ける歳だ 
・・・本当のことを話そう

 この人は、我が妻サニア・・・
 そしておまえの母である女性だ」

眠っている女性が『ピエトロ』王子の母であることが明かされる。

パウロ「森の魔女の話だと
 魂だけが闇の世界に行ってしまった
 そうなのじゃ・・・

 それは死んだ者たちの行く世界
 生きたままで行く方法は
 まだ誰にもわからん

 じゃがブリオニアの図書館ならば
 その方法を記した本が
 あるかもしれんのだ」

ピエトロ「おとうさん! ボクそこに行く!
 図書館に行って本を探して・・・」

父はまだ10歳で幼いピエトロを引き留め、大人に任せておけという。

夜が明け、『ピエトロ』は城から出ることにした。
『ブリオニア』の図書館に行く方法を探すことにしたのだった。


冒頭は父である「パウロ」の回想から始まる。
PS版のIをプレイしてない人は中盤に来ての衝撃的事実の完全なネタバレになってしまうが…

PS版をプレイされた方には
『ガミガミ魔王』による『知恵の王冠』強奪から始まるPS版とは異なることは
ここまでのあらすじで分かっていただけただろう。


特徴
・PS版の「I」&「II」部分と追加された「闇の師子王編」のゲームであるが
 任意で遊びたい所を選択する事は出来ず、「I」→「闇の師子王編」→「II」の順で遊ぶことになる。

・戦闘は「II」がベース
 気合いコマンドというものがありこれを溜める事で次の攻撃時に攻撃力が上がる。
 一部キャラ同士は隣接すると特別な技を使える。

・IやIIにあった「おみやげ」はある。

・ムービーは今までの物を流用している訳ではなく全て新規絵である。

点数は35点

良い点
・新規ムービー
・夢玉

悪い点
・イベントや町、大幅カット
・イベント時のボイス未収録
・主題歌なし
・ムービー、影の演出多し
・バグあり

良い点
・新規ムービー
「I」や「II」のムービーは全て一新されている。
ただムービーをただリメイクしているというわけではなく
場面が若干異なっている部分なども見られる。

・夢玉
『夢玉』というものが宝箱の中に会ってそれを取ると戦闘中に使える。
PSソフト「ポポローグ」での傭兵を召喚し攻撃してくれるというわけだ。
ただ、「ポポローグ」キャラの出演はこれだけとなる。(台詞などはない)

悪い点
・イベントや町、大幅カット
驚くべきほどのカット具合である。
これはネタバレに記述しよう。

・イベント時のボイス未収録
「ポポロクロイス物語II」であったイベント時のフルボイスはない。(PS版Iではイベント時のボイスなし)
戦闘とムービーにはボイスが入っているがすっごい寂しい。

・主題歌なし
今までのシリーズは主題歌があったのに今作にはない。

・ムービー、影の演出多し
特徴で紹介した通りアニメムービーは新規絵で
「フライヤーヨットの飛翔」「ブリオニア崩壊」etc…
などが収録されていているのだがアニメを気にしない髭人が

「ん?」

と、首をかしげたくなったほど影を用いた演出が多い。
演出自体は否定しない。効果的な場面もある。
ただ、多用するといろんなことを考えてしまう。
ダイジェストで影響があるムービーのみ新規で問題ない奴は
声だけ新規収録で以前の物を使用してもよかったんじゃなかろうか?
(それが権利的に難しいんだろうか?)

・バグ
「UCJS-10005-8」より前のバージョンでは
『ガミガミシティ』の動力タワーのエレベータを使用する事で不具合の引き金となり
そのままセーブすると第2章「闇の獅子王編」で進行できなくなる。
詳しいタイミングは調べてみてください。
髭人が購入したベスト盤ではバグは発生しない。
ソフト回収、交換、セーブデータの復旧などの対策は行われてはいない。
HPでの呼びかけのみである。
しかも、これが発覚したのはゲーム情報誌だったとのこと(電撃プレイステーション)



髭人にとってこのソフトは初ポポロ作品である。
髭人はポポロシリーズにこのゲームを通じてどっぷりとのめりこんでいった…
PSPで好きな「戦場の絆」が出るという事でPSP本体を購入したんだけど、
他にプレイしたいと思うPSPのゲームがない。
宝の持ち腐れだと思ってゲーム売場をウロウロしていた時、目に留まったのがこのゲームである。
「福島敦子」氏の可愛らしいデザインに惹かれて購入。
昔、アニメなんかやっていて少し気になっていた…というのもある。
購入してプレイ。雰囲気も自分好みで好きになっていく…
『ピエトロ』&『ナルシア』のニヤニヤイベントが多いのがイイ!!

「I」の部分だけをクリアして、取りこぼしのイベントなどがないかと思って攻略サイトを覗くと

「PSP版では町やイベントがカットされている」

とのことで、PSP版の「II」部分に入るのをやめて
PS版の「ポポロクロイス物語」をプレイしたら…

髭人「何、この町!
 何、このイベント!
 知らねーぞ!!PSP版と違い過ぎだろ!」

というのが何度も発生した。
後、このPSP版は万人向けにしているようで非常に難易度が低くサクサク、プレイしていて

「PS版もこんな感じで子供の向けのヌルゲーなんだろ?軽い!軽い!」

と、甘く見ていたら『ピエトロ』達をガチで殺しにかかる敵達の洗礼を受け

「待て待て待て待て!何なんだよ!この敵の本気さは!!」

そんな感じでPSP版のぬるま湯に浸りきっていた髭人は何度となく全滅しました(苦笑)
とまぁ…苦労しつつ「I」をクリアして満足感に浸っていた時

「これでPSP版の『II』部分をプレイしたら
 さっきみたいに知らんイベントが目白押しになるな…」

それを危惧した髭人はすぐにPSP版には戻らずPS版「ポポロクロイス物語II」を購入してクリア。
大満足!!

「さて…PSP版に戻ろう。
 カット部分に確認となるな…
 どんな風に度肝を抜かせてくれるのだろう…」

期待と不安がないまぜになった状態で
PSP版に戻り未プレイであった「II」の部分をプレイする事となるのだが…

髭人「え?ここからそこに飛ぶの?あのイベントは?このイベントは?」

予想通りだった(苦笑)
正直、PS版の両作をプレイした人のガッカリ感が目に浮かんだ。

にしても
容量の問題なのかボイスやイベントカットや主題歌がないのは納得いかんわ。
どこかのサイトではボイス入れるだけの余裕はあるという話だけど…
ゲーム作りについて無知な私には分からん。
というか、ちょっとしたイベント程度の「闇の獅子王編」を入れるぐらいなら
ボイスやイベントを充実してほしかったわ。


結論として…
このPSP版をわざわざ購入するぐらいならば
「プレイステーションストア」の「ゲームアーカイブス」から「Ⅰ」&「Ⅱ」を
ダウンロードするのが利口。

そうだな。
強いて言うなら…このソフトをオススメ出来る人は…

・改変部分を見つけるというポポロ間違い探しをしたいという方
・Ⅱで出番が殆どなかったけど「闇の獅子王」編で若干出て来る『鬼面童子』ファン
・『ポポロクロイス』という名前が付く物はどんな出来であっても
 全てコンプしなければ気が済まないという「ポポロ」マニア

ぐらいの人だろうか?

PS版の「Ⅰ」と「Ⅱ」をクリアして満足している方は
この劣化ゲームを態々、買う理由はない。
またそちら側のゲームを再プレイした方が利口である。



ここからがネタバレ






















あ…そうそう。
イベントで変更点がいくらかみられる。
本作を製作するまでに最初に決められていた設定に対して
後付けしたものなどによる影響だろう。


例えば『黄金の鍵』
PS版では『ギルダ』が

「あたし達一族に代々伝わる一級品の魔法道具さ」

と言っているのだが、
PSP版では

「パウロ国王からお借りした」

と、設定が変更されている(『月の掟の冒険』からの影響だろう)

主要な展開の変更としては
『II』にて『マイラ』に殺された『サニア』を目の当たりにして

「もう世界なんて知った事じゃない!」

と、自暴自棄になる『ピエトロ』

PS版では通常イベントで『白騎士』が『ピエトロ』にグーパンを入れるが
PSP版ではムービーで『ナルシア』が『ピエトロ』に平手打ちするのである。

このムービーのためかPS版にあった「老竜神VSサニア(マイラの魂入り)」はない。
そういった変更点を探していくという自身のポポロ知識を試すのが
このゲームの楽しみ方と言えるだろう。
というか他にはないよ。


悪い点で書いたカットされたイベントや町を書いていこう。

・「I」の町などの建物や町
 『幽霊船』『流され島』『ブリオニア内部』『泉の宿』『ミサキ家』
 『カナリシア』『モンスター村』『ガミガミ魔王城格納庫』『永遠の館」

・「II」の町などの建物
 『ピピカ村』ぐらいか?
 (ゲームを「II」ベースにしているからだと思われる)

・「I」のイベント
 「知恵の王冠を奪われるイベント」
 『幽霊船』
 『流され島』
 『永遠の館』
 「ムービーで氷の魔王を倒した直後のサニアとの親子水入らず散策」

・「II」のイベント
 『コトリコ島』のイベントの直後→『神々の国』
 『神々の国』での試練
 『ピピカ村』

詳しくイベントのカット内容について取り上げよう。

まず「I」
あらすじ部分で書いたが
「知恵の王冠イベント」がないので開始してすぐに
『ピエトロ』は『パウロ』の後を追い、塔で母である『サニア』を見つけ
10年前の『氷の魔王』襲撃の際に目覚めなくなった事を知る。
『ブリオニア』の図書館に母の魂がある『闇の世界』に行く方法がわかると
『フローネル』の魔女が言っていたとのことで

『ピエトロ』は『フローネルの森』に行くと、
『ギルダ』が『ブリオニア』に行く方法をとある魔法使いが実験をしているというので
『ナルシア』を仲間にしつつ『ヤン』の大砲に向かう。

『カナリシア』はないものの、『ヤン』魔法の大砲の単体が『ゴドリフ』手前にあるので
そこから『ピエトロ』は「ゴドリフ鉱山」に向けて発射される事になる。
(発射方向おかしくね?
 でも、「Ⅰ」の時は、『ガミガミ魔王』が大砲に蹴りを入れて
 発射方向を変えていたから着地点が一致したって事でOK?)

『白騎士』は『ゴドリフ鉱山』のオーク達の牢の中にいて、『オーク』のボスを倒すと仲間になる。

上記の通り「知恵の王冠を奪われるイベント」がないので
『フライヤーヨット』の『プロペラスクリュー』を奪われるイベントで代用されている。
つまり、『プロペラスクリュー』を『ガミガミ魔王』に奪われ
『ガミガミ魔王城』に潜伏されるわけだ。
そのあと、『新魔王城』はあるものの城だけのまさに張りぼてという状態で敵は出ない。

『プロペラスクリュー』で『フライヤーヨット』を完成し
乗り込んで『パーセラ』から出港すると
海上でイベントがあって『ピエトロ』&『白騎士』が敵に襲われピンチであると知り
(『幽霊船』ではない)
『ナルシア』が黄金の鍵を『ギルダ』からもらって変身して『カイ」』になり
2人のピンチを救い、合流する(合流するの早過ぎね?)。
『幽霊船』と『流され島』がないので『カイ』合流後、
即「フライヤーヨットの飛翔」の新規ムービーがあり、『ブリオニア』に到着する。

『ブリオニア内部』がないので奥に入ろうとすると
『バルの心臓』が暴走状態って事で浮きながらこちらに会いに来て戦闘となる。
(プレイした人は笑った方も多かろう)

『ガミガミ魔王城格納庫』がないので『ガミガミウイングRX』は
四天王に奪われることなく乗ることになる。(『ブリオニア』の『サブエンジン』はなし)
その際、イベントで縄梯子に乗る事になるのだが、『ナルシア』が『ピエトロ』に

「先に登ってくれない?」

と、自身のスカートの事を気にするさまはカワイイ。
(『ナルシア』は単純にパンツではなくドロワーズをはいているようだが、
 女の子である以上、男に下から見上げられるのは抵抗があるのだろう)

ここだけがこのPSP版の最大の良心なんじゃないだろうか?
それにしてもその『ナルシア』のセリフで気づく『ピエトロ』は察しが良い。
普段は鈍さが凄いのに。

「何で僕が先じゃないとダメなの?」

ぐらい聞き返しそうだけど(苦笑)
ま、フィールド場面では壁の足場などで『ピエトロ』達の上に来ることになったとしても
気にしないのだが(笑)

『永遠の館』がないので『ラダック仙人』に見送られると即、クジラの『マック』がお目見えし、
何の問題もなく『ダーナ』の神殿に到着する。

『氷の魔王城』で『ヤブー』撃破直後に
『氷の魔王』との戦闘(ムービーではなく普通の戦闘)に
入ってしまい倒すとクリアである。
しかも、ここでの氷の魔王の容姿はムービーのものである。
(PS版Ⅰではムービーのものと戦闘する事をはない)
だが、ムービーから推定して100m以上ぐらいもあった『氷の魔王』が
PSP版の敵としてはせいぜい5~10mぐらいしかない。そんな『氷の魔王』を見た人は

「ちっさ!」

と言ったに違いない(笑)。
で、その戦闘で『氷の魔王』倒すと救われてⅠ部分クリアとなってしまうので
だから、『サニア』と町を出歩くことも出来ないし、『ポポロクロイス城』でのラスボス戦もない。


次に「II」
『コトリコ島』のイベントの直後→『神々の国』

『コトリコ島』で『マイラ』に『ピエトロ』が攻撃され、呪われる事になるのだが、
その直後、『ユリウス』の手で『神々の国』へ強制的に移動させられるのだ。
当然、第3章の内容はほぼカットである。
髭人はその時点でPS版「II」をプレイしていたから

髭人「は!?
 い、一体何が起こったんだ!?
 あわてるな…冷静になれ…」

まず、PSP本体を置き

髭人「ここから…神々の国に行くって事はあの町やあの町がカット…」

と、頭の中でゆっくりと整理しなければならないほどだった。
「ジョジョの奇妙な冒険」の第5部に出て来る『ボス』ですら
嫌になるぐらいであろう吹っ飛ばし方である。
(「マルチプルタイタンパーのイベント」、好きだったのになー)
具体的には

『鋼鉄魔王シティの格納庫』
『フンバフンバ村』
『ハタハタ村』
『ラダック仙人の庵』
『剣の山内部』

である。
『神々の国』では色んな神がいるが試練は全てカット。
各神殿にいる神達からのメッセージだけとなる。

おいおいおい…
暫く『ピエトロ』を目が覚まさない事を知っていたからこそ
『ナルシア』の涙のイベントが輝くんだろうが!!
それをこのPSP版!!
『コトリコ島』から『神々の国』に飛ばされ…戻ってきたら『ポポロクロイス城』
そうしたら『ピエトロ』が寝ている…
声をかけても目が覚めないぐらい爆睡しているだけかもしれないじゃないか!!

しかもさ~。飛ばされた瞬間ってのは…
ムービーで『マイラ』からの電撃ビリビリ攻撃(一応呪いだけど)で『ピエトロ』が

「うわ―――――――!」

と、叫んでいる所で
なぜかそんなときに『カイ』がわざわざ『ナルシア』に変身し
それから割って入ろうという所で吹っ飛ばされるんだよね。
(『ナルシア』!そんな所で、変身なんかしている場合かッ!
 しかも影の演出…そこはキチンとアニメーションさせようよ。大事なところですよ。変身って…
 魔法少女の変身って…あ、『ナルシア』は魔女ではないか…)

『ユリウス』が神々の国で『ナルシア』達に

「ピエトロはポポロクロイスに飛ばしたから大丈夫だ」

っていうけどさ。
好きな人が苦しんでいる所からいきなり見知らぬ所に飛ばされて安心なんか出来ねーだろ。
自分の状況含めて困惑するだろ?
ここのカットはあまりにもやり過ぎ。

あ、ここまで書いてみて今、思いついたが
製作側の意図はこうだったのだろうか?

A「このゲームは『ピエトロ王子の冒険』だろ?
 Ⅱの第3章ピエトロ、呪われちゃって冒険していなくね?」
B「じゃ、切っちゃいますか?」

って事で大幅なカットだったんだろうか?
なら納得…出来る訳ね――――だろ――――!!


一応「II」の町は1つもカットされてはいない。
『ギルバート』での移動出来る町の中に入っているからだ。PS版の『日の国』と同じ扱いである。
だが、3章がないため『フンバフンバ村』の
「ウンガガボッコフンガー」のイベントがなくなっていたり、
そんなんでいいの?

にしても『ピピカ村』もないので「温泉イベント」がない!!ない―――――!!
髭人個人としてこのイベントカットが一番許せ――――――ん!!
ここを新規ムービーとして力を入れるべきだろうが――――ッッッ!!
その場面には出てこない『ナルシア』もワープさせてでも連れて来い――――!!
「ユリウス」テメー!人をワープさせるんだろ?今すぐ『ナルシア』を連れて来い――――!
そうしたらお前と娘の不始末は全てチャラにしてやるッッ!!
早く『ナルシア』を温泉に連れて来い!間に合わなくなっても知らんぞ―――――!!
『ナルシア』入りの温泉イベントムービーがあったのなら
俺はこのPSP版の全てを許していたッッ!!
おのれぇ――――――!!


ハッ!?

温泉という事でついつい興奮してしまった…
取り乱してしまったことを心よりお詫び申し上げます。

コ、コホン…
髭人の超個人的願望は置いておいて…話を戻しましょう…


そして、『マイラ』を倒してのエンディング。
上記、悪い点にも書かれている通り主題歌がないため、
「ピエトロの旅立ち」&「小さな花」のBGMバージョンが流れる。
寂しいよー。




さて…
ここまでをまとめると
金をかけずに作ろうとしたドケチゲームだってね。

・イベントでの声を入れないことにより、声優さんのギャラの節約
・ムービーでの影での演出を増やした事により、作画代の節約
・「I」単独の町をカットにしたことによりドット製作作業の節約
・バグ対応はHPで呼びかけるだけという節約

など…
取説など全てが「福島 敦子」氏による新規イラストというわけではなく過去シリーズからの使い回しも目立つ。
力入れて絵が描かれているのはパッケージぐらいじゃないだろうか?(セーブデータ画面はアニメ調の絵はあるが…)




「闇の獅子王編」が追加されたと言っても新たな町やキャラクターは出てこない。
「闇の獅子王」ぐらい?(中身は「パウロ」だけどね)

大体の流れを書くと、『パウロ国王』が突如として現れた呪われた鎧によっておかしくなって
どこかに行ってしまいどうにかしようと思い立った『ピエトロ』。
『ナルシア』&「『ガミガミ魔王』を連れて行き
『ラダック仙人』に頼ろうという事で『ハタハタ村』に行く道中で『鬼面童子』を仲間に加え
『コトリコ島』に行き、そこにいた『闇の獅子王』と戦い
『パウロ』正気に戻すを所が「闇の獅子王編」である。


そんな軽~い「闇の獅子王編」を追加したとお茶を濁し、
ポポロファンを取り戻そうという安易な作品と言わざるを得ない。
無駄を無くすのは必要な事だが、必要な物まで削ぐのは大間違いである。

予算が足りなかったのかもしれないが
だったら何故その予算で「ポポロクロイス物語」の2作品をまとめようとしたのだろうか?

「これぐらいでファンなら釣れるべ?」

という馬鹿にしているとすらこのゲームから髭人は感じ取れたわな。
そうだ。それに関係してはないと思うが…
この作品には攻略本が出ていないのである。

「リメイク版なんだからⅠやⅡの攻略本を使いまわせ」

というのが公式の姿勢なのだろうか?(出版社の製作意欲の問題?)
それでいて、ベスト版を出す。
きっとこのベスト版を出すのも既定路線だったんじゃないだろうか?
一体、どこら辺が「ベスト」なのだろう?
というかこれを「ベスト」扱いするってさ…

「ソニーのPSPの頂きって低いんだな~」

と見られても仕方ないよね。
どこかのゲーム誌の高評価作品みたいだな(苦笑)

しかし、このカット具合など見てこのゲームの扱いは極めて劣悪に見える。
そういった公式のやり方はこの作品のキャラの考え方に似ている。
「ポポロI」や「ポポロII」の
『ヤブー』や『マイラ』である。

前者は、『ピエトロ』の母『サニア』を魔王復活の「道具」と称し
後者は、散々働かせて自分の野望達成の手伝いをさせた部下がすり寄ってきた際
「醜い」と言って殺害し「コイツは『道具』だから私が好き勝手するのは自由だ」という。

公式からしてみれば
この作品は金稼ぎの「道具」にすぎなかったんじゃないだろうか?

まぁ、発売元からすれば

「商品は所詮、道具に過ぎない」

という見方のは分からんでもない…
と言うかそれが普通だろう。
けど、愛や力の入れ方があまりにも見られないんだよな。うん。
あまりにも

「3Dのポポロに不満?じゃ、2Dで出してやるよ。
 だが、中身はおざなりだけどな!!」

っていう意識が伝わり過ぎるんだよな…
てんで隠せていない印象。


でも…
このベスト版があったからこそ
ポポロシリーズにハマったというきっかけを与えてくれた作品でもあるから
髭人にとっては安易に足蹴にする訳にはいかないんだよなぁ…
心境は複雑である…

この作品の結果、ポポロは長い年月眠りにつくことになる…

しかし、それから「ソニー」ではない「任天堂」の「3DS」から
2015年6月に「ポポロクロイス牧場物語」が発売された。
リメイクではなく完全新作そちらを楽しむのが正解と言えるのではなかろうか?
(ただ手放しで大絶賛できる作品ではなかったがこのPSP版に比べたら十分満足の行く出来)

ってか本作は本作ならではのストーリー部分に深みを入れる事は可能なはずだったんだよね。
特に『マイラ』関連でね。
『闇の獅子王』編で糸を引いていたのが『マイラ』であるし
石版を集めて『バルバラン』復活をもくろんでいたのも『マイラ』である。
2つの共通点があるのだ。

「闇の獅子王編」では『ピエトロ』と『パウロ』という親子
「マイラ編」では『サニア』の体を乗っ取り『老龍神』の隙を突いて石版を奪った。
『サニア』と『老龍神』も親子

そうどちらも父と子という親子関係なのだ。
『マイラ』は『ユリウス』との確執があった。
美の女神『マイラ』に対して
醜くなる呪いをかけたのが父である『ユリウス』なのだから

その辺りを『マイラ』の視点から
父と子の良好な関係を持つ存在を自分と重ねて特に妬んだというような描き方をしていれば
本作はPS版2作品にはなかった見所が生まれた可能性はあったんだよね。

が、実際はそんなものはなかった…(悲)




さて、このゲームの締めに行こう。
「I」や「II」のキャッチフレーズから…

「イベントを返せ!」
「ゲームの出来に涙がポポロ」

なお、PSP版にはキャッチフレーズはない。




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