東大阪親睦会

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GDP:年率15.2%減 戦後最悪のマイナス成長

2009-05-20 15:56:26 | Weblog
 「GDP:年率15.2%減 戦後最悪のマイナス成長」との内閣府発表の速報値が伝えられると、各局マスコミは、景気の悪さはとんでもなく進行しており、庶民の苦しみは限界を超えている、大変だと騒ぎ立てる。

 ところが一方で、東京株式市場での日経平均は続伸。全くその影響は感じられない。また、日本国債はムーディーズが1段格上げ、その信用度が高まった。あれだけ、「赤字国債の乱発だ」とマスコミが騒いでいたのにもかかわらず…

 新型インフルエンザに対して冷静に対処せよと訴えていたマスコミが、方や経済指標の発表を受けて不安を煽るような報道に終始する姿勢に疑問を持たざるを得ない。
そもそも、1~3月の四半期を前四半期と比較したものであるにもかかわらず、なぜわざわざ年率換算して(大げさに)公表するのかが不思議である。四半期毎に季節変動や在庫投資等で数字が上下するものであるなら、「GDP:前期比4.0%減」とだけ発表すればいいものを、わざわざ換算して「GDP:年率15.2%減」と発表する意図がよくわからない。

 ちなみに今回、諸外国GDPが前期比の在庫増が押し上げてる中で、在庫が減っており、その結果、GDPを下げている面があったり、内需が落ちているものの設備投資部門の寄与度が大部分で、消費マインドの低下はさほど感じられない。
それ故、いたずらに不安を煽るような報道はいかがなものかと思う。

 ちなみに「日銀レビュー」によると、「2009年後半から2010年にかけては、在庫水準の低下に歯止めがかかり、実質GDP成長率をプラス方向に押し上げる公算が大きい。」と冷静に見ている。