1年「情報B」の授業では、最後に授業の感想を生徒に書いてもらっています。しかし、ほとんどの場合が「たのしかった」「わからなかった」「コンピュータはすごいと思った」といったものです。高校1年生だからというのもあるのでしょうが、もう少し自分の気持ちを文章に書けるといいのですが... 第9回目の
色のディジタル表現の授業に対するある生徒の感想で次のようなものがありました。
- 光の三原色、色の三原色、二つとも源は光だから同じはずなのになぜ違う原色なのか
光の三原色と色の三原色が異なるのは私も初めて知った時、疑問に思いました。このような疑問を生徒がもってくれるのはうれしいことです。高校1年生ですから、あまり難しい概念は除いてこの質問に対する答えを考えました。
暗い部屋の中でもテレビは見られますが、テレビや壁などの色は黒っぽくなってよく分かりません。つまりモノの色とモニタなどが発する光とは違うものだと認識させます。モノは、特定の光を吸収し、それ以外の光を反射する性質を持っています。モノから反射する光だけを人間の目がとらえてそのモノの色と認識しているのです。例えば赤い絵の具の場合、光の三原色のうち緑と青の光を吸収し赤の光を反射します。一方、青い絵の具の場合、赤と緑の光を吸収します。赤と青の絵の具を混ぜると、お互いに青と赤の光を吸収する性質を持っているので、反射される光は赤と青が弱まったものになってしまいます。つまり赤と青の絵の具では、明るい赤と青の光を表現できないのです。
なんとなくこれなら理解できるでしょうか。もっとうまい説明のしかたをご存知の方はアドバイスをいただけると幸いです。