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情報科授業研究

一般にはなじみの少ない高等学校普通教科「情報」の教育実践・教材研究について紹介します!

アルゴロジック

2010-05-08 | 教材研究
社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)のアルゴリズム体験ゲーム「アルゴロジック」をプレイしました。ずいぶん前に紹介されていたのですが、なかなかプレイする機会がありませんでした。

ほとんどが一回で「最小段数でクリアー」できたのですが、「ピーナッツ」だけは苦戦しました。縦の1マスと斜めの1マスが長さが違うのがわかりにくいです。同じ動きでも、縦と斜めでは軌跡の大きさが違うからです。

アルゴリズムといっても「判断」はありません。とても単純なアルゴリズムです。しかし、手順を工夫して、できるだけ手順が少なくてすむようにアルゴリズムを考えるということを学ぶ上では有効だと思います。ゲーム性が強いので、生徒も楽しんで取り組めるのではないかと思います。

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都高情研 研究会

2010-03-05 | 教材研究
今日は東京都高等学校情報教育研究会の第5回研究協議会に参加するため、東京都立両国高等学校に行ってきました。協議会の参加者は13名。錦糸町駅から学校へ向かう途中に東京スカイツリーが見えました! 半分くらいの高さまでできているという感じでしょうか。

今回の研究協議会のテーマは「今年度の授業実践交流」でした。こういう日ごろの授業でのちょっとした工夫や生徒の様子を交流するのは楽しいです。話を聞くだけでは参加する意味がないので、私も今年度自作したリレーを使った論理回路学習教材を紹介しました。色々な意見を聞けて今後の参考になりました。


他の先生からは、画像に電子透かしを埋め込むソフトとして、ステガノグラファーが紹介されました。授業でどう取り上げるのかのイメージがまだわきませんので、「電子透かし」について自分が理解するために少し調べなくてはいけません。


また、ドリトルを使った実践についても紹介されました。ドリトルの実践は確実に広がっているのですね。ついでに、ドリトルが3月3日にバージョンアップ(V2.10)したのを知りました。

授業において生徒にアンケートをとるシステムについても意見が交わされました。ASPを使ったシステムは以前から知っていましたが、googleドキュメントの「フォーム」を利用できるというのを初めて知りました。授業で生徒にパソコンを使わせるときには、IEが起動できないように制限しているし、毎回の授業でパソコンを使うとは限らないので、Web上のシステムを利用するのは難しいです。今は毎時間、紙に書かせていますが集計が大変です...

色々な話を聞けて参考になりました。この研究会では、以前は学期に1回くらい、授業の交流をやっていたのに、最近は少ないので残念です。もっと知らない学校の授業に押し掛けて行って授業見学のあと、授業交流を行うようなことがあれば、色々な学校の現状がわかるのでいいと思うのですが...
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日本のものづくり

2010-01-24 | 教材研究
NHKスペシャル「メイド・イン・ジャパンの命運」(2010年1月24日放送)を見ました。

これまで日本のものづくりは、手ごろな価格と品質の良さが特徴でした。しかし、今は、中国などアジアの製品が安さと共に品質も向上して、日本製品のシェアを奪っているそうです。なぜなら、今のものづくりでは、熟練の技術がなくても、定番の半導体を組み込めば高品質のものができるからです。

パソコンの場合、マイクロプロセッサとソフトウェアが命であり、あとは定番の部品の寄せ集めでできます。このような「パソコン型ものづくり」と呼ばれるものがテレビ開発にも押し寄せました。中国にある台湾資本のEMS(Electronics Manufacturing Service)であるAmtranでは、格安の薄型液晶テレビVIZIOを生産しています。ここでのパソコン型ものづくりでは、日本が誇ってきた確かな手仕事が必要なくなりました。そのため、日本とアジアの製品に技術力の違いが出にくくなりました。

このような流れ対して、東芝はセルプロセッサを搭載した高機能テレビCELL REGZAを開発しました。他の追随を許さないテレビの開発、日本が誇る技術力を高め次世代への独自技術の確立のため、取り組まれたそうです。

一方、JVC・ケンウッドは、「技術を貸し出し特許収入で稼ぐ」という新たなビジネスモデルに取り組んでいるそうです。開発した新技術M-LinXでは、インターネットを通してFM/AMラジオ放送を受信できるそうです。この製品を台湾資本のEMSであるQuantaに生産を委託するのと同時に、Quantaで生産している他のメーカーの商品にもこのシステムを組み込んでもらいます。多くの会社がこのシステムを採用することにより、特許収入を得るという仕組みです。

この放送を見て、ディジタル時代のものづくりの現状は、以前とは大きく変わってきたことがわかりました。アジアの新興国に負けない技術開発を日本で行うためにも、技術教育の重要性が見直されてもいいのではないかと思います。
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授業は楽しいもの

2009-08-26 | 教材研究
今朝、電車の中で、斉藤武雄先生の書かれた「『授業は楽しいもの』を出発点にちょっとした工夫を積み上げよう」(『技術と教育』2009年6月、426号)を読み、教員の授業作りの原点を振り返るきっかけとなりました。

斉藤先生と話していると、よく「教師は生徒から学んで給料までもらえる仕事」だという言葉を聞かれます。私もその通りだと思います。

斉藤先生は「授業の1コマ1コマを振り返り、学生たちがどのように受け止めたのか、自分自身の授業の狙い、教材、展開の仕方のどこが問題だったのかを検討しなければならない」「楽しい授業づくりの出発点は、教師自身が『授業というのは楽しいものなんだ』『生徒とともに授業を楽しみたい』という見地に立つことである」と述べられています。

授業がうまくいかなかったときは、気分が落ち込みます。「楽しい授業づくりの出発点」に立ち戻り、これからも研究をしていきたいと思います。
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視聴覚教材「プログラマ」「システムエンジニア」

2009-01-07 | 教材研究
DVD「プログラマー -誰でも使えるシステムを作れ」(『あしたをつかめ~平成若者仕事図鑑』NHKエンタープライズ、2006年、約24分)を見ました。驚いたことに、男子高校生のなりたい職業第3位(全国高校PTA連合会、リクルート合同調査・2003年)がプログラマなんだそうです。その理由として「パソコンが趣味だから」「プログラムでいろいろなものを作り出したい」「この先の時代に役立ちそうだから」が挙げられていました。

ある会社で航空券予約システムの開発を舞台にプログラマの活躍が描かれています。この会社の平均年齢は28歳! 今回のシステムは、発注元の航空会社、システム開発会社、ウェブ製作会社の3社による共同プロジェクト。この会社はウェブ製作を担当しました。誰でも使えるユーザインタフェースを目標に、Flashを使って構築します。

プロジェクトマネージャー、ITプランナ、ITエンジニア、デザイナ、そしてプログラマの5人による共同制作がおこなわれます。色々な仕事があるのですね。プログラマの仕事の醍醐味みたいなものが垣間見れます。



次に、ビデオ「システムエンジニア」(『しごとライブラリー コンピュータシリーズ vol.2』私のしごと館、2003年、16分)を見ました。こちらは、実際の仕事の様子よりもインタビューを重視した構成になっています。システムがどんなものかはビデオからは分かりませんでした。

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囚人のディレンマ

2008-11-04 | 教材研究
今日は、有澤 著『モデルシミュレーション技法』(共立出版、1997年)に記載されている「囚人のディレンマ」をC言語を利用してシミュレーションしました。

「囚人のディレンマ」はとても著名なゲーム理論の一つで非ゼロ和ゲームに分類されるものだそうです。自分と相手のとる行動によって得られるポイントを以下の通りとします。
自白黙秘
自白1/15/0
黙秘0/53/3


この「囚人のディレンマ」ゲームを20回実行するプログラムをC言語で書いてみました。相手の行動はランダムに決定します。

作成したCプログラムソースは以下の通りです。インデントが有効になっていないので見辛いです。

//Prisoners' Dilemma

#include<stdio.h>
#include<stdlib.h>
#include<time.h>

#define REPETITION 20

main()
{
int intI;
int intAction, intCompAction; //行動
int intPoint; //得点

intPoint=0;
srand(time(NULL));

printf("「囚人のディレンマ」シミュレーションn");

for(intI=1;intI<=REPETITION;intI++){
//あなたの手を決めます
do{
printf("n");
printf("%d回目 : あなたは罪を自白しますか、黙秘しますか。",intI);
printf("1:白状、2:黙秘 ");
scanf("%d",&intAction);
if(intAction<=0||intAction>2)
printf("正しい数字(1または2)を入力してください。n");
}while(intAction<=0||intAction>2);

//相手の手をランダムに決定します
intCompAction=(int)(rand()*2.0/(1.0+RAND_MAX))+1;

if(intAction==1){
if(intCompAction==1){ //両方とも自白した場合
printf("相手も自白しました。得点は1点です。n");
intPoint+=1;
}else{ //プレーヤーのみ自白した場合
printf("相手は黙秘しました。得点は5点です。n");
intPoint+=5;
}
}else{
if(intCompAction==1){ //相手が自白した場合
printf("相手が自白しました。得点は0点です。n");
}else{ //両方とも黙秘した場合
printf("相手も黙秘しました。得点は3点です。n");
intPoint+=3;
}
}
printf("得点は%d点です。n",intPoint);
}

return 0;
}

このプログラムをさらに改変して、自動的に実行するようにしてシミュレーションしました。自分の行動を選ぶ基準を以下の4通りにして、10000回実行しました。
1 : 自白しつづける
2 : 黙秘しつづける
3 : しっぺ返し戦略(Tit-for-Tat)
4 : パブロフ戦略

その結果、以下のような点数になりました。
1 : 自分29892点、相手5027点
2 : 自分14889点、相手40074点
3 : 自分22477点、相手22477点
4 : 自分22644点、相手22389点

他にも色々な戦略の組合わせが考えられそうです。
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3人決闘ゲイム

2008-10-28 | 教材研究
今日は、有澤 著『モデルシミュレーション技法』(共立出版、1997年)に記載されている「3人決闘」ゲームをExcelのワークシートとVBAを利用してシミュレーションしました。

シミュレーションのモデルは、射撃順をランダムに決めて、発砲順の人は必ず生き残っている人のうち、射撃の上手な方を狙うようにしました。

射撃の上手い順にA、B、Cとします。
Aの命中率を80%、Bを60%、Cを40%として、1000回実行したところ、生存確率はそれぞれ、0.243、0.309、0.448となりました。
つぎに、Aの命中率を90%、Bを50%、Cを20%として、1000回実行したところ、生存確率はそれぞれ、0.491、0.266、0.243となりました。
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ロボットプログラミング体験

2008-07-05 | 教材研究
今日はナリカの「教師のための最新ICT活用体験会」に参加しました。午前中は仕事だったため、午後の2つめのセッション「ロボット・プログラミング」から途中参加。御徒町にあるナリカのビルの屋上に設置されたプレハブの中での研修会。20名弱の先生方が参加されていました。

このセッションでは、LEGO MINDSTORMS NXTを使ったプログラミングを体験しました。LEGO MINDSTORMSについては、いくつかの学校での実践を見て興味を持っていました。特に、前の勤務先での同僚の方にRCXをC言語で制御できることを教えていただき、使ってみたいと思っていました。価格が安くないのがネックです。

今回の研修会では、C言語ではなく、NXTソフトウェアでのプログラミングを体験しました。ブロックを組合わせていくだけなので、簡単です。すぐにできました。講習会終了後には、NXTをC言語で制御することについて個人的に質問しました。早速試してみたいと思います。でもその前に、NXTを購入しなくては...
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迷惑メール対策の現状

2008-06-27 | 教材研究
今日は、東京大学情報基盤センターのコンピュータ・ネットワーク利用セミナー「迷惑メール対策の現状と学内での対策」に参加しました。

初めにソフトバンクテレコムで迷惑メール対策を担当されている松本さんのお話を聞きました。迷惑メール対策を実施されている立場から、現状は「利用者の期待する品質を維持することは極めて難しい」そうです。迷惑メールの問題として「量」と「詐称」の2点を挙げられました。特に近年、量は1年ごとに数倍となっているそうです。迷惑メールの対策をしている企業でも、30パーセント増だそうです。想像以上に企業に負担が生じているようです。

この後は、東京大学の先生方から、東京大学における迷惑メールの現状と対策についてお話を聞きました。驚いたことに、たった5分間に何千通というメールが送信されている部局があり、そのほとんどが迷惑メールだったということです。各部局のメールサーバ管理者の負担を軽減するため、共通で使えるシステムが導入されて試行されているそうです。

現在、迷惑メールが企業や研究機関のメールサーバ管理を脅かしていて、正常な業務を妨げているということがよく分かりました。
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情報教育の課題とオープンソース

2008-06-05 | 教材研究
産業教育研究連盟『技術教室』No.669(2008年4月)の特集「情報教育の課題とオープンソース」を読みました。
  • 必履修科目「情報」に期待される内容
    • 筆者は数学が専門教科。数学的アプローチから教科「情報」をとらえています。
    • 「急造された我われ情報免許取得教員自体も、本来の担当教科があるので、会議などでは当然そちらの教科の指導を中心に据えた視点で議論をする」「情報免許取得教員が複数いる学校では、他教科の担当単位数分担が決定した後に、担当時間を見ながら教科間で『情報』を分担することになる」という現状に、教科の専門性は保証されないのだろうなぁと危機感を覚えました。教科「情報」を「メタ教科」(他教科の領域を横断的に取り扱う)として実践されているそうです。
    • 授業の内容として、キーボード操作でパソコンを操作する、表計算ソフトでの数学の学習、画像のディジタル化、基数変換、統計処理などが挙げられています。
    • 最後の生徒の感想で「初めて数学の内容が見通せた」ということからも分かるように、生徒にとって数学の授業だったのでしょう。
  • 中学生のブログから見る危険性と「いじめ」問題
    • 現在「いじめ」の第3のピークと言われているそうです。携帯電話による「いじめ」が横行しているそうです。この点に関して「人間関係の狭さ」を問題としています。
  • 情報モラルと技術の授業
    • 「多種多様な情報の中から、いかに正しい情報を取り入れ、判断し活用させるか」「責任ある情報発信ができるか」の指導が必要であると述べられています。子どもたちがこのことについて学習できるのは、学校の授業以外にあまりなく、もっと力を入れて取り組むべきと指摘されています。確かにその通りだと思いますが、技術科の授業ではなく、学校全体として取り組むべき問題だと私は考えています。
  • 少しずつオープンソースへ移行しよう
    • マシンの仮想化技術を利用したマルチプラットフォームについて述べられており、興味深いです。自分でもやってみようと思いました。

この特集を機会に「技術教室」という雑誌を初めて読みました。名前からして、情報科の実践を技術教育の視点から書かれているものと期待していたのですが、残念ながらそうではありませんでした。
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