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情報科授業研究

一般にはなじみの少ない高等学校普通教科「情報」の教育実践・教材研究について紹介します!

エネコン13

2010-12-11 | 学会・研究会
今年度の課題別学習「生産技術入門」の授業で、受講している4年生(高校1年生に相当)1名が作成した作品が第13回「エネルギー利用」技術作品コンテスト(日本産業技術教育学会主催)に入賞しました。その表彰式に参加するため、仙台市科学館に行ってきました。表彰式は13時からだったのですが、午前中に科学館の展示と他の受賞作品を見るために10時過ぎに科学館に到着しました。

科学館の常設展示は3階、4階の2フロアです。4階の理工系展示室をじっくり見学しました。思ったよりもこぢんまりとしていました。展示内容もとくに驚くものはなかった気がします。エネコンの作品は2階の特別展示室に展示されていました。小学校から高校までのたくさんの作品がありました。それぞれが工夫されていて、とても勉強になりました。今年の猛暑のせいか、涼しくするための作品が多くみられました。13時からの表彰式では、各表彰のあと、文部科学大臣賞を受賞した3作品のプレゼンテーションが行われました。

今年度が自分にとって初めての取り組みでした。新幹線での日帰りだったので大変でしたが、生徒のおかげでこのような式に参加することができてうれしかったです。来年は北海道だそうです。
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都高情研 研究大会

2010-03-29 | 学会・研究会
今日は日本電子専門学校で行われた東京都高等学校情報教育研究会 研究大会の運営をしました。大会が始まる当日まで大会を開催できるのか不安でした。でも、真冬の寒さの中、75名の方が参加して下さり、無事に大会を終えることができました。

午前の部は東京大学の萩谷先生の講演「大学からの高校情報科教育への期待」でした。東京大学でも落ちこぼれる学生がここ最近増えてきているそうです。その原因としては色々なことが考えられるけれども「ゆとり教育」と情報系の人気が下がっていることを挙げられました。学生の「考える力」が低下してきていることが指摘されました。

萩谷先生のお話の中で、学生の「情報分野の蓄えがない」「情報分野の基礎的な教育が不十分」ということが印象に残りました。東京大学では基礎科目「情報」(教科書)を学んだあと、理系の学生は「情報科学」という科目を受講できるようになっているそうです。この基礎科目「情報」の内容を高校生の発達段階に合わせて高校情報科の授業を組み立てることを検討する必要があるのではないかと思いました。

午後の口頭発表とポスター発表では6名の先生がご自身の教育実践についてご報告されました。すべてが実践報告だったことと、その中でも科学的な理解を目指した実践が多かったのが興味深かったです。

清水先生のトランプを使ったパケット交換の教材は、ネットワークどうしがルータによってつながれたネットワークにおけるパケットの流れをイメージしやすい実践で、とても参考になりました。今後、自分の授業でも取り入れていきたいと思いました。

また、田崎先生の発表の中で、実際のブロードバンドルータとパソコンを使ってネットワークを構築するという実践があり、興味深かったです。これから勉強して、自分の授業に取り入れられたらいいと思いました。
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公開研究会

2010-02-20 | 学会・研究会
本校の公開研究会が行われました。お手伝いを頂いた生徒、保護者のみなさま、参加していただいた先生方、ありがとうございました。情報・技術科では、2年「技術」と5年「情報」の授業を公開しました。また、助言者として東京学芸大学の坂口先生にお越しいただき、分科会を行いました。

私は5年「情報」の授業を行いました。授業のテーマは「コンピュータにおける計算のしくみ」です。自作の実験キットを用いた授業を行いました。昨年までもリレーを使った論理回路の実験を行ってきました。しかし、AND回路やOR回路を実際に作ってみるところまではできませんでした。そのため、生徒の理解も十分ではなかったように感じました。(拙著「コンピュータにおける演算のしくみ」『情報教育資料25号』実教出版、2009年)

そこで、長年温めていた、リレーを使った論理回路の作成を授業で行うことにしました。でも、電気回路について詳しい知識があるわけではないので、色々と試行錯誤しながらの実験キットの製作でした。ここ2週間ほどは、キット作りに多くの時間を割きました。仕事の休みのときにもパーツを買いに行ってはハンダ付けをして、家族にも迷惑をかけました。素人ながらもようやく、実験用のキットが完成。うまく回路が動作したときは、一人で感動していました!

今日の授業では、開始前の休み時間にややいつもよりも緊張感を感じましたが、始まってしまえば関係ありません。生徒がいつも以上に授業に真剣に取り組んでくれたので、私もいつも通り、楽しく授業ができました。生徒に感謝!

午後は教科ごとの分科会。参加者は11名でした。今回の授業や、教科自体について若干の議論を行いました。今回は公開授業ですので、電気回路に詳しい先生方も見に来られます。自分が作った実験キットの問題点が多々指摘されると覚悟していました。しかし、概ね好評でした。いくつかのアドバイスも頂き今後の改善点もわかりました。最後に坂口先生から助言者をいただきました。分科会は1時間半という短い時間でした。司会を努めた私が不慣れなために、うまく進行できず、十分な議論ができなかったのが残念でした。参加者のみなさんに授業に関するコメントを書いてもらえばよかったと後悔しました。

まだまだ自分には課題が多く残されています。今日、色々な先生方からいただいた意見や、坂口先生からのご指導を今後の参考にして、授業に取り組んでいきたいと思います。
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全国高等学校情報教育研究大会

2009-08-24 | 学会・研究会
今日は全国高等学校情報教育研究大会に参加するため、筑波学院大学に行ってきました。

基調講演では「新学習指導要領と情報科」という題で、新旧学習指導要領を見比べながら共通教科「情報」の内容がどのように変わったのか、変更についての観点を説明されました。

午後は分科会とポスターセッション

分科会では、以下の4人の先生のご発表を聞いてきました。
  • 森下先生「情報の科学的な理解を促す導入的教材と考察」(第5分科会)
  • 世良先生「情報教育と知財教育の交差点」(第5分科会)
  • 磯崎先生「平成25年度に向けて高校情報教育の検討~コンピュータ教育から情報デザインへ~」(第3分科会)
  • 佐藤先生「CEC調査から見る全国の『情報科事情』」(第4分科会)


今回は、工業や商業の先生のご発表を聞く機会があり、勉強になりました。このような実践が普通科の学校でもおこなわれるようになるといいですね。
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ドリトルで学ぶソフトウェアの仕組み

2008-12-05 | 学会・研究会
東京都高等学校情報教育研究会第3回研究協議会が東京都立東大和高等学校で行われました。テーマは『ドリトルで学ぶソフトウェアの仕組み』です。講師は教育用プログラム言語「ドリトル」開発者の兼宗先生(一橋大学)でした。私も授業でこの言語を利用しており、興味があったので参加しました。

1時間の授業の中でゲームを作る授業の内容について聞きました。コードを1行書いて実行して確認、これを繰り返しながら一つのゲームを作りあげていきます。これならプログラムの役割が分かるし、子どもたちも楽しんで取り組んでくれるかもしれないと思いました。

後半は、音楽演奏や、ネットワーク・プログラミングを体験しました。ネットワーク・プログラミングを今までやったことがなかったのですが、意外に手軽にできてしまって驚きました。今後に生かしたいと思います。
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和光教研

2008-11-22 | 学会・研究会
今日は和光中学校・高等学校教育研究集会がありました。午前中は公開授業、授業検討会、全体会、午後は分科会という内容で、午前中のみ参加しました。

公開授業では、高校3年選択「プログラミング演習」(2単位)の授業を参観しました。受講生は16人いるそうですが、出席者は9名(男子7名、女子2名)でした。受験で欠席の人もいたようです。この授業では、一学期にコンピュータの仕組みについて学び、2学期にVisual Basic 6.0を用いてのプログラミングの学習をしているそうです。本時は、繰り返し、条件判断、キーイベントを含むプログラムの作成をおこなっていました。どのように課題を解決するかを生徒に考えさせ、実際のコーディングは先生の指示に従っておこなっていました。子どもたちは素直に先生の指示に従って入力していました。

授業検討会は、授業が延長されたため、20分弱しかありませんでした。色々伺いたかったのですが、3点に絞って質問をしました。必修の「情報」を1年生に設置しており、主にWord、Excel、PowerPointを使う学習をしているそうです。和光中学からの内部進学者と、外部からの生徒が同じクラスで学習するため、ばらつきを解消するねらいがあるそうで、和光中学技術科との連携は特に無いと伺いました。

全体会では、都留文科大学 田中孝彦先生のご講演「新学習指導要領と子ども・青年が必要としている学習の質」を聞きました。とても興味深いお話でした。初めに学習指導要領「改正」に関わる問題点を指摘され、今、子どもたちが求めている学習の質について話されました。田中先生は「学校の生活・学習に主体的に参加できない子どもたちが数多くいる。」「そうした子どもたちも、世界と自分に関する感情を抱いており、わかりたい問題・考えたい問題を持っており、その問題を考える学習の機会を求めている。」と述べられました。そのような立場にたって実践をされている教師に敬意を払い、先輩教師から学ぶことが大切だと思いました。

最後にPISA型リテラシの問題点にも触れられ、実際にフィンランドの研究者のお話も紹介され、フィンランドの現状に驚きました。勉強になりました。
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都高情研 研究大会

2008-03-26 | 学会・研究会
日本電子専門学校でおこなわれた東京都高等学校情報教育研究会 2007年度研究大会に参加しました。

今回初めて発表者として壇上に立ちました。自分では20分程度で話し終える内容と思っていたのですが、いざしゃべってみると30分くらいかかってしまいました。発表リハーサルができなかったことを反省... 自分の話を早めに終わらせて、参加者の質問を受けて議論をしたいと思っていたのにできませんでした。私が話したいことを十分に話せていないため、T先生が手を差し伸べてくれたようですが、そのときは焦って「公の場なので」とお茶を濁してしまいました。それでも、少しは内容を理解してくださった方もいらっしゃったようなのは救いです。

昨年の研究大会よりは実践報告が多かったのでよかったのですが、全体を通して感じたことは、学習指導要領や「情報活用の実践力」の3つの観点にとらわれ過ぎているなぁということです。

参加者が企業関係者を除くと60名程度(大学、他県、学生を含む)というのは少ない気がします。
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産技学会 関東支部大会

2007-12-02 | 学会・研究会
横浜国立大学でおこなわれた日本産業技術教育学会第19回関東支部大会へ参加しました。

飯島先生の「3次元回転体図形のWeb学習システム」では、VRMLが意外に簡単に利用できることを知りました。

小久保先生の「教具としての公開鍵付き木箱の製作とその普及」では、イメージしにくい公開鍵暗号方式を木箱を使って体験する点が興味深かったです。千葉県総合教育センターに実際の授業の様子が紹介されています。

公開鍵暗号方式の特徴として以下のような点が挙げられます。
  1. 公開鍵と秘密鍵のペアを用いる。それぞれの鍵は異なる。
  2. 片方の鍵で暗号化したものは、もう一方の鍵でしか復号化できない。
  3. 片方の鍵からもう一方の鍵を類推できない。
公開鍵の教材で目にするのが、秘密鍵を「鍵」、公開鍵を「錠」とする方法です。確かに分かりやすいのですが、この方法だと秘密鍵で鍵をかけて、公開鍵で開けるという方法、例えば電子署名の説明ができません。

この教具では、2つの鍵を使い、片方の鍵で閉めると、もう片方の鍵でしか開けられません。2つの鍵を使うという点で、公開鍵暗号方式をより理解しやすいし、電子署名の仕組みの学習にも利用できます。ただ、以下のような問題点を感じました。
  • 開ける鍵と閉める鍵という区別がある
  • 2つの鍵が類似している
1つ目の点に関しては鍵に区別があるのなら、「錠」と「鍵」を使って学習する方法と変わらないように思います。2つ目の点は公開鍵暗号方式の特徴の3番目について誤解を与えかねないと思います。

ただ、実物で授業をするというのは興味をひくし、少なくとも自分がやっている授業よりはおもしろいと思いました。この実践をヒントに今後、よりよい教材を作れたらと思います。
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情報科学部会

2007-10-23 | 学会・研究会
今日は、本校で初めて東京都高等学校情報教育研究会情報科学部会がおこなわれました。

この学校に異動して初めての研究会開催。当初22台パソコンのある部屋を押さえていました。前日夜に部会長から30名の申し込みがあるとの連絡が入り、朝からドタバタ。42台パソコンのある部屋は授業で使っており、急遽、中会議室を会場として準備しました。

「アンプラグドコンピュータサイエンス」という言葉が一部の団体で流行しています。今日の部会ではそれをテーマにおこなわれました。「コンピュータサイエンス」を高校情報科で取り上げようという動きは大歓迎です。筑波大学の久野先生がお話している間、私は授業をしていたので、「アンプラグドコンピュータサイエンス」の現状を知ることはできませんでした。

私は「Information Technology」を大事にした授業実践を発表させていただきました。慶応義塾高等学校講師の安倍先生にも途中で参加していただきました。普通科の高校でも「(情報)技術教育」(パソコン利用技能ではない)が必要なんだということを少しは伝えられたでしょうか。
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関東都県高等学校情報教育研究会 研究大会

2007-08-25 | 学会・研究会
昨日、関東都県高等学校情報教育研究会 研究大会(in 神奈川)(関東地区情報教育研究会合同研究大会 第3回神奈川大会)に参加してきました。会場は県立神奈川総合高等学校です。

午前の部では東工大の赤堀先生の基調講演がおこなわれました。午後は例年通り、4つの時間帯で分科会(5会場)、最後に全体会としてパネルディスカッションがおこなわれました。

私が参加した分科会では、神奈川県立松陽高等学校 保福先生の「アンプラグド~コンピュータを使わない情報教育」が興味深かったです。『コンピュータを使わない情報教育 アンプラグドコンピュータサイエンス』は機会があったら読んでみたいと思います。このようなコンピュータサイエンスに目を向けた実践が増えていくと、情報科の未来はひらけるのではないかと期待しています。

分科会が会場ごとに内容が統一されてなく、参加する方としてはどこに参加すればいいのか分かりづらい場合があります。発表内容を読んで期待して会場にいくと、想像していたのと違った内容でがっかりということがしばしばあります。会場ごとに発表のテーマを決めた方がいいのではないでしょうか。

会の最後に都立町田高等学校の小原先生が「来年は全国大会を東京で」とぶちあげていました! びっくりしました。さすがですね。
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