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情報科授業研究

一般にはなじみの少ない高等学校普通教科「情報」の教育実践・教材研究について紹介します!

3学期第6週 : フリーコース走行

2006-02-27 | 情報科・授業
自動化簡易プログラム言語「オートマ君」(技術教育研究会)を用いた制御プログラムの作成を3回にわたっておこなってきました。まとめとして、模造紙にフリーのコースを書いて、車を走らせるプログラムを作成する課題に取り組んでもらいました。生徒は二人で協力してプログラム作りに取り組んでいました。プリントの課題だと片方の生徒がプログラム作りの中心になる場合もあります。しかし、今回の課題の場合は、まずお互いに協力してコースを作成します。プログラム作成の場面では、試行錯誤しながらおこなうため、お互いに意見を出し合いながら取り組めます。チームワークがプログラム開発のポイントになってきます。

今日の3時間目の授業には、大学の先生と学生さん2名が見に来てくださいました。授業後には、学生さんたちと都立高校の現状などについても話をしました。
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データベース: 課題作成・バッチファイル

2006-02-22 | 情報科・授業
2年生の授業では、引き続き3学期の課題であるオリジナルデータベースの作成をおこないました。データベースの設計に問題がある生徒には個別に指導して、正規化されたテーブルに変更させました。また、プロ野球などの選手データの場合は一つのテーブルで済んでしまうので、別に各試合における打撃成績などのテーブルを作成させました。ゲームなどのキャラクターなどをテーマに取り上げた生徒には、ゲームの世界を私が理解していないため、うまい助言ができませんでした。何かおもしろい形に発展させられるといいのですが。

本校では生徒の作成したファイルをファイルサーバー上の各生徒のフォルダに保存させています。各生徒のフォルダから指定したファイルをコピーするバッチファイルを作って1つのフォルダに集めます。今回、課題の中間チェックをするためにファイルを集める必要がありました。Excelでバッチファイルを作成するVBAを作成しました。授業で指定したファイル名で作成していない生徒が多く、その確認が大変でした。最初のときにちゃんと説明しなければいけませんね。
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3学期第5週 : 探索のアルゴリズム

2006-02-21 | 情報科・授業
普通教室での5回目の授業で、探索のアルゴリズムを学習しました。授業の流れは以下の通りです。

  1. 数あてゲーム
    • ゲームの手順 (2人1組でおこなう)
      1. 片方の生徒が1~31から好きな数字を選ぶ
      2. もう一方の生徒がある数を言う
      3. 選んだ数と同じであれば当たり。そうでない場合は選んだ数より「大きい」か「小さい」をヒントとして繰り返しおこなう。
      4. 何回で当てられるか数える
      5. 逆もおこなう
    • 当たるまでの回数を全員に聞く
    • 1~63までの数について同じような手順でおこなう
    • 当たるまでの回数を全員に聞く
    • 相手が選んだ数を当てようとするときにどのような戦略を考えたか
    • 解説
      • 範囲の中央の数を聞く方法 → 二分探索法
      • 二分探索法のアルゴリズムを教科書で確認
      • 1~31の数あての二分探索木を板書
  2. 探索のアルゴリズムの比較
    • アルファベットA~Zが並んでいるデータからUを探す
      1. 前から順番に探していく方法 → 線形探索法
      2. 線形探索法のアルゴリズムを教科書で確認
      3. 二分探索木を生徒に書かせる
      4. 元のデータの並びやデータの個数によってアルゴリズムを使い分ける → 常に二分探索法が優れているわけではない
二分探索法という名前は知らなくてもその手順を利用していた生徒もいました。それぞれのアルゴリズムの利点と欠点を示す例を用意しておいたほうが最後の説明が分かりやすかったかもしれません。

昨年度はこの内容を全クラスにおこないました。しかし、今年は学校行事等の関係で、1クラスを除いて、定期考査前の普通教室での授業時間数が4回になってしまいました。そのため、この内容を学習する時間が取れませんでした。
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教具の不具合

2006-02-20 | 情報科・授業
3学期のパソコン室の授業では、自動化簡易プログラム言語「オートマ君」(技術教育研究会)を用いて授業をおこなっています。1クラスで10台の使うのですが、教具がちょうど10台しかありません。つまり授業中に不具合がでたら、その場でなんとかしなければならないのです。簡単なものでは、コードが切れるというのがよくあります。その場合は、生徒自身ににニッパで被膜をとらせたり、ハンダ付けさせたりさせます。それ以外の今まであった不具合を来年度以降のためにまとめておきます。
  • 光センサが豆電球の光を感知しない
    • 原因
      1. ニップル球のレンズと光センサの光軸のずれ
      2. 単に豆電球の光が弱くなった
    • 状況
      初めは1の原因だと思って角度を調節していました。しかし、どう調節してもうまく光を検出できない場合がありました。光センサの可変抵抗を調節することで検出できるようになることと、光センサを天井に向けると光を検出することから、2の原因を思いつきました。単3電池の消耗具合を誤認識していました。
  • 車のモータが動かない
    • 原因
      1. 入出力ボードとモータが正しく接続されていない
      2. 制御プログラムに間違いがある
      3. 入出力ボードの電池がなくなった
    • 状況
      原因1、2はたまにあることで、すぐに対処できます。今回3の原因に気づくのが遅れてしまって、初めはモーターの故障かと勘違いしてしまいました。授業の空き時間に問題の車を別の入出力ボードに接続すると問題なく動いたので、原因が入出力ボードにあることが分かりました。入出力ボードには単1電池2個と単3電池4個を接続しています。単1電池が車を動かすためのものだと誤認識していました。単3電池を変えると正常に車が動くようになりました。
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3学期第5週 : 制御実習(センサの利用) - 研究授業

2006-02-18 | 情報科・授業
昨日の6時限目の研究授業では、センサを利用した制御プログラムの作成をおこないました。前回までと同様に自動化簡易プログラム言語「オートマ君」(技術教育研究会)を用いました。オート三輪の前部に「運ぶ君」を取り付けています(写真)。豆電球(ニップル球)と光センサがついているので、車の前部にある缶などの障害物を検出できます。ここにきてやっと制御の基本構造である、「センサ」「コンピュータ」「アクチュエータ」の役割を体験できます。

前回までは順調に課題を消化していた生徒たちも、障害物があるかないかによって車の動きを変えるプログラムには苦戦しているものが多く見られました。プリントのどの部分をよく検討すればいいかなどのヒントを与えてみます。それでも手が進まない生徒には、個別にフローチャートを書いてあげてコーディングまで説明します。

実習をしているなかでいくつか機器に不具合がでてきました。豆電球の光を光センサが検出できないというものです。豆電球と光センサの光軸のずれが原因なのでしょうか? 豆電球と光センサの向きを調節していたらなんとかなおったようでした。

今日の研究授業には、他の高校の情報科の先生が2名、お越しくださいました。お二人とも今年度採用になられた方ですが、それ以前に私立高校などで教員されていた方でした。私よりも教員経験が長いので授業後の研究協議ではいろいろとご意見をいただき、勉強になりました。
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3学期第4週 : クイックソート

2006-02-17 | 情報科・授業
今日は、3~6時限で1年「情報B」の授業がありました。5時限目までは教室で授業をおこない、先週に引き続き、並べ替えのアルゴリズムを勉強しました。ここでは、クイックソートを取り上げました。クイックソートは、これまで学習してきた単純ソートとは全く異なり、「分割統治」のアルゴリズムであることを生徒に理解してもらうことが目的です。

授業の前半は、例をもとにクイックソートでの並べ替えの手順を黒板に書きながら説明します。プリントに並べ替えの様子を書き込んでいくのはとても大変な作業です。よく聞いている生徒はなんとなく理解できた気になりますが、途中であきらめてしまう生徒もいます。生徒には、難しくないからと励ましながらなんとか頑張らせました。

授業の後半15分程度で、2人1組になってトランプ10枚を使って並べ替えをおこないました。黒板での説明では理解できた気になっていた生徒も、実際のカードを使ってやるとやり方が分からない生徒が出てきます。基準のカードをめくったときにK(キング)とかA(エース)が出てくると混乱してしまいます。子のような場合は個別に対応します。

2・3年次授業研究の夏季研修ときに、何人かの先生からクイックソートはフローチャートで書いた方が流れが見やすいと言われました。しかし今回、生徒にプリントにフローチャートを載せるのをすっかり忘れていました。フローチャートがあるともう少し生徒が理解できたのでしょうか。

最後の6時限目は「都立学校2・3年次授業研究に伴う授業公開」と研究協議でした。長い一日で疲れ果ててしまいました。
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データベース : 確認テスト

2006-02-15 | 情報科・授業
データベースに関する確認テストをおこないました。今朝3時半までトリノ・オリンピックを観ながらテスト問題を作成しました。スピードスケート女子500mの岡崎朋美選手、惜しかったですね。でも、私と同世代の選手の活躍に触れることができ、元気が沸いてきます。

確認テストは、RDBの構造、キー、関係演算、正規化について筆記でおこないました。キー、関係演算については、問題の難易度が低かったこともありますが、8割程度できていました。それに対して、正規化の問いは3割程度しかできていませんでした。正規化に関する授業の内容を来年度以降に向けて検討しなければならない課題です。
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3学期第4週 : 制御実習(オート三輪)

2006-02-13 | 情報科・授業
前回のパソコン教室での授業は、入出力ボード上のLEDを制御するプログラムを作成しました。今回はその入出力ボードに2モーターの三輪車(以下、オート三輪)を接続してモーターの制御をおこないました。最初に接続の仕方を説明するだけで、生徒たちは2人1組でつぎつぎと課題をこなしていきます。こちらが思っていた以上に、次々とプログラムを開発していくので、驚きました。

制御実習2回目ということもあり、中には「またこれやるのか~。かったり~。」と言う生徒もいます。プログラム開発は頭を使うので、小学校から学校の授業を受身で取り組んできた生徒にとっては難しいのかもしれません。もしくは、パソコンや入出力ボードなどの機械を見るだけで、嫌という生徒もいるのかもしれません。しかし、多くの生徒は積極的に課題に取り組んでくれています。

生徒の感想は以下の通りです。
  • 頭を使う実験だった。自分の思っている通りになかなか進まなくて、試行錯誤しました。障害物を避けて走らせるプログラムが間に合わなかったのが残念でした。
  • とにかくすごいと思った。こうゆうのを組み合わせて人間と同じくらいのレベルのロボットができると思うとおもしろい。進んだり下がったりだけでこんなにプログラムに悩むのに<<ロボットがものをつかむ>>とかいう命令のプログラムはかなりややこしそー
  • 間違ったプログラムを作ったときは、なんでこうなるんだと思ったけど、よく考えてプログラムを考えたりすると、何だ少しのことだけでずいぶん違うなと実感した。だからゲームなどを作る人たちはとても多くのプログラムを作るのにかなりの時間をかけているということが分かった。
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データベース: 3学期課題

2006-02-08 | 情報科・授業
今日から3学期の課題、オリジナルデータベースの作成に生徒は取りかかりました。先週までの授業の失敗があったので、意欲を持って取り組んでくれるか心配だったのですが、多くの生徒は予想以上に楽しんでやっていました。放課後に図書館で図書の分類を調べている生徒もいてうれしく思いました。まだ正規化を理解しておらず、リレーションの設計が望ましくない生徒もいましたので、今後個別に指導していきたいと考えています。
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3学期第3週: 並べ替えのアルゴリズム

2006-02-03 | 情報科・授業
アルゴリズムの実際を学ぶため、今回は並べ替えのアルゴリズムの演習をおこないました。前回に引き続き、トランプを使って並べ替えをしてみました。授業の流れは以下の通りです。

  1. トランプ10枚を並べ替える方法は?
    • 1人の生徒にトランプを渡して、その場で並べ替えをしてもらう
  2. 2人1組になって並べ替えアルゴリズムの演習
    • 以下の4つのアルゴリズムについて、数字を比較する回数を数える
      1. トーナメント方式
      2. 選択ソート
      3. バブルソート
      4. 挿入ソート
トーナメント方式と選択ソートは、2つの数ずつ全ての数を比較して最大の数を探し出し、整列していくという点で同じなので、トーナメント方式はやらない方がよかったと思いました。

10枚のカードを用いるので、トーナメント方式、選択ソート、バブルソートとも比較回数が45回になります。途中で、アルゴリズムが一巡するたびに回数が1回ずつ減っていくことに気づいたものもいれば、こちらの指示に忠実に従って1回ずつ数えたまじめな生徒もいました。いずれにせよ、45回の比較回数になるアルゴリズムを3通りもやらせたのは失敗でした。作業の途中で面倒になり、やらなくなってしまう生徒もいました。

この授業を通して、以下のようなことに気づいてくれた生徒もいました。
  • 4つ目のやり方が一番少ない回数でできた。3つ目で少しきれいに並んでいたせいか、15回(の比較)でできて、2回目は19回でした。きっと4つ目のやり方でも最多の数は45回ではないかと思う。
  • 2枚ずつ比較していく選択ソート、バブルソートでは比較するごとに1枚ずつカードが対象から抜けていくので、比較回数が同じになった
一方で、以下のような意見もいくつか見られました。
  • とても大変でした。コンピュータはこんな大変なことを短い時間でやるなんてスゴイと思った。
もちろん、コンピュータがすばらしいということを生徒に知って欲しいわけではありません。むしろ、コンピュータは人間が考えたアルゴリズムがなければ何もできないわけですから。このような意見を書いた生徒は作業に時間がかかりすぎて考察する時間がなかったのだと思います。
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