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情報科授業研究

一般にはなじみの少ない高等学校普通教科「情報」の教育実践・教材研究について紹介します!

1学期第11回 : 文字のディジタル表現

2006-06-01 | 情報科・授業
今日は文字のディジタル表現について学習しました。授業の流れは以下の通りです。
  1. 文字を数値化する方法として表を用いる
  2. ASCIIコード
    1. ASCIIコード表の見方
      • アルファベットの大文字"A"を文字コードに変換する
      • 自分の名前をローマ字で書き、それを文字コードに変換する
    2. パソコンで文字コードを確認する
      1. 「メモ帳」(テキストエディタ)で名前のローマ字を入力して保存
      2. バイナリエディタ「Bz」(フリーソフトウェア)で保存したファイルを開き、文字コードを表示させる。調べた文字コードと一致していることを確認する。
  3. 日本語用文字コード
    1. 日本語用文字コード表を確認する
      1. Wordの「記号と特殊文字」を利用して文字コードを調べる
      2. 文字コード表から自分の名前の一文字を探してみる
    2. 2.2と同じようにパソコンで文字コードを確認する
  4. まとめ・自己評価
多くの生徒がパソコンの使い方に慣れていて、こちらが説明しなくてもプリントを見ながらどんどん進めていました。あまりパソコンに慣れていない生徒に個別に対応することが少なくなり、上記の作業にかかる時間が短くて済んだ気がします。なにより、興味を持って生徒が自主的に学習を進めてくれるのはうれしいです。生徒の感想は以下の通りです。
  • パソコンには、何でも数字で入れるんだなと思いました。日本語は、たくさん種類があるから大変だと思いました。改めて、パソコンは計算機なんだなぁと思いました。
  • 自分の名前とか、文字コードに置き換えられて、暗号みたいでおもしろいと思った。
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1学期第10回 : ディジタル画像の情報量

2006-05-29 | 情報科・授業
前回は色のディジタル化について学習しました。ディジタル画像の情報量について学習しました。授業の流れは以下の通りです。
  1. 色のディジタル化を教科書で復習
    • 色数が少ない画像の方が多い画像と比べて情報量が少なくなることを確認する
    • パソコン上でのそれぞれのファイルサイズの違いを比較する
  2. 画像を拡大して画素を観察する
    • Adobe Photoshop Elementsを起動し、拡大ツールで画像の一部を拡大する
  3. フルカラー画像の情報量を計算する
    • 400画素×300画素
    • 上記の画素数の画像の情報量をパソコンに保存された画像ファイルのプロパティで確認する
  4. 画素数と画像の鮮明さの関係
    • 同じ写真で、画素数の異なるものを比較する
    • パソコン上でのそれぞれのファイルサイズの違いを比較する
  5. 画像を作成してみる
    • ペイントで絵を描き、フルカラー、256色、16色でそれぞれ保存し、画像の見た目とファイルサイズを比較する
最後の画像を作成してみる時間は10分ほどの時間になってしまい、中途半端になってしまいました。解像度の違う画像をディジタル化した場合の情報量を計算させたり、色数を減らしたときの画像の情報量を計算させるなどしたほうが授業としてはまとまりがあったかもしれません。生徒の感想は以下の通りです。
  • 赤、緑、青で16,777,216色もできるなんてとってもビックリした。赤だけでも何色もできるのもはじめてしった。今まであんまり画素数なんてわからないしどの写真もかわらないと思っていたけどこんなにちがうことがわかってよかったです。
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1学期第9回 : 色のディジタル表現

2006-05-22 | 情報科・授業
今回の授業の目的は、コンピュータが扱う光の色番号を決める規則を理解することです。授業の流れは以下の通りです。
  1. 光の三原色の組み合わせで人間の目に見える全ての光の色を表現できることを理解する
    1. パソコンのモニタの画素をルーペで観察し、光の三原色を確認する
    2. モニタに表示する色を変えながら、色を変えると画素の三原色の光りかたがどのように変わるのかをルーペで観察する
      • モニタで表示する光を変えるのにAdobe Photoshop Elementsのカラーピッカーを利用する
  2. 三原色を数値で表す規則
    1. フルカラーの場合、三原色の各色を8ビットで表現している
    2. これを10進表記したものがカラーピッカーに表示されるので、数値と画素の光りかたの関係をルーペで観察する
    3. 三原色の色数が少ない場合、表現できる色数はどうなるか
      • 計算で求める
      • 同じ画像をフルカラー、256色、16色にしたものを提示し比較する
2.1と2.2は順序が逆の方が生徒には分かりやすかったかもしれません。いきなり2進数で表すと言われてもイメージしにくいですよね? 生徒の授業の感想は以下の通りです。
  • 3色だけでたくさんの色を表現できるなんてすごいなー、と思った。画面をルーペで見たら本当に3色だったからおもしろいと思った。
  • 光の三原色と色の三原色はなぜ違うのか。
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1学期第8回 : 基数変換練習問題

2006-05-17 | 情報科・授業
前回2進数から10進数に変換する計算方法を説明したので、今日はその計算に慣れてもらうために、ひたすら練習問題に取り組んでもらいました。教室を回りながら丸付けをするのですが、意外とできています。例年こんなにできてたっけなぁ、今年の生徒は計算が得意なのかなぁと思いました。

授業の後半は、10進数から2進数に変換する計算方法を説明しました。そしてまた練習問題に取り組んでもらいます。こちらはやはり間違いが目立ちました。最後の余りを書き忘れることが多いとほんの5分前に言ったにも関わらず、忘れてしまっています。こちらの方が計算は単純な分、間違いも多いです。

毎年この辺りで数学の嫌いな生徒が何人か投げてしまうことがあるのですが、今年はなんとかついてきてくれているようでホッとしています。
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1学期第7回 : 2進数と10進数

2006-05-12 | 情報科・授業
体育祭が終わり、中間考査に向けてラストスパートの時期になりました。体育祭の達成感で満たされ、勉強に頭を切り替えるのが難しい生徒もいます。

本時は2進数を理解することが目的です。授業の流れは以下の通りです。
  1. 2進数の桁上がりを理解する
    1. 10進数での9+1の説明
    2. 2進数を0から1ずつ増やしていく計算を理解する
  2. 基数
    1. 10進数の基数
      • ある10進数を位取りの式に書き換え、基数を求める
    2. 2進数の基数
  3. 基数変換
    • 2進数から10進数に変換する
      • 各桁を位取りして足すのは10進数と同じ
一生懸命最後まで授業を聞いている生徒の中から、2進数を10進数に変換できて「お~」という声があがることもあります。どうしても説明が多くなってしまうので、生徒とのやり取りもいれながら進められるといいのですが。今後の課題です。
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1学期第6回 : 情報の基本単位 ビット

2006-04-28 | 情報科・授業
今回の授業ではコンピュータにおける計算の基本であるビットについて学習しました。授業の流れは以下の通りです。
  1. デジタル進化論 第3回「0と1はこんなに便利!?」(~7:20)
    • コンピュータは電気の流れで計算をおこなう
    • コンピュータと人間の計算の違い
  2. ビットとバイト
    • プリントの練習問題で、ビット数を答えさせる
    • 2進数接頭辞
    • 教科書の練習問題
前半でコンピュータの計算のしくみをビデオで見たあと、プリントでまとめました。後半はビットとバイト、接頭辞についてプリントで学習しました。前半部分と後半部分のつながりが明確でなかったことと、前回の授業とのつながりがなかったことが今後の課題です。説明が主になってしまい、聞いている生徒は辛かった様子で、もうすこし体験的に学習できるように工夫しなければなりません。
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1学期第3回 : なぜ計算機が「コンピュータ」になったか

2006-04-19 | 情報科・授業
今回は、コンピュータ誕生の歴史を振り返り、コンピュータがあくまでも計算機であることを確認した上で、現在のようにコンピュータが様々な目的で使われるようになった要因について学習します。今日の情報化社会の発達に深く関わる内容ですから、教科「情報」の中で最も重要なところです。坂村健教授の「痛快!コンピュータ学」(集英社文庫, 2002)を参考に今回の授業を組み立てています。

授業の流れは以下の通りです。
  1. 計算機としてのコンピュータ
    コンピュータが誕生した歴史的背景と、コンピュータの利用目的を理解し、コンピュータは計算機であることを知る。
    1. 世界最初のコンピュータENIAC
    2. 当時の世界の情勢は?
    3. デジタル進化論 第3回「0と1はこんなに便利!?」(後半6分間を視聴)
    4. computer=「電子計算機」
  2. 計算機から汎用機へ
    1. 「情報理論」の考え方
      「すべての情報は0と1で表現できる」
  3. 自己評価・感想
生徒の中には「情報」が0と1だけで表せることに興味を持ったものもいました。

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1学期第2回 : 社会のなかのコンピュータ

2006-04-14 | 情報科・授業
前回はガイダンスだったため、今回が実質的な1回目の授業でした。前回の授業で高校の情報科の学習目標は、コンピュータ化(今日の情報社会)の問題について理解することだと確認しました。ここで「コンピュータ」=「パソコン」という誤った理解をしている生徒がとても多いため、コンピュータは生活のいたるところで使われていることを生徒に知ってもらうことが本時の目的です。授業の流れは以下の通りです。

  1. デジタル進化論 第1回「こんなところにもコンピュータ!?」前半
    1. コンピュータの仕事
    2. ロボットと電気ポットでのコンピュータの役割
  2. 教科書の内容を確認
  3. 1、2をヒントに身の回りにあるものでコンピュータが利用されていると思われるものを挙げる
  4. ロボットの分類
    • 危険な作業や人間ができない仕事をする
      宇宙開発や海底探索
    • 工業用ロボット
      車を作るにもロボットが利用されている - コンピュータが現代の車社会を支えている
  5. 1のビデオ教材 後半
    • コンビニエンスストアのPOSシステム
パソコン以外に多くの場所でコンピュータが利用されており、現代の「情報社会」においては、コンピュータはなくてはならないものになってきています。
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1学期第1回 : 「情報」を学ぶにあたって

2006-04-12 | 情報科・授業
今日から1年生の必履修科目である「情報B」がスタートです。授業の学習内容とパソコン教室の使い方を昨年度までは2回の授業に分けておこなっていましたが、今年はこの1回だけです。授業の流れは以下の通りです。
  1. 教科書・副教材について
    • 教科書等は昨年度と同じ
  2. 授業について
    1. 授業の開始、終了、授業の実施場所
    2. 評価について
    3. 授業中の妨害行為等について
  3. パソコンの利用について
    1. パソコン教室の利用規定について簡単に説明
    2. 個人アカウントの使用方法について
    3. よいパスワードの決め方
    4. パソコンを起動してドメインにログオンしてみる
  4. 授業の内容
    1. 情報とは?
    2. 事典の定義
    3. 学習の3本柱
      コンピュータ・通信技術・制御技術
「情報」と聞くと「ニュース」や「知識」を連想する生徒が多く見られます。また中学校の技術科でワープロや表計算ソフトウェアの使い方を学んできた生徒では、高校の情報科でも同じようなことをすると誤解しているものもいます。ここでは「情報」の正しい定義を確認することで、1年間に学習する内容を生徒に理解してもらいます。

昨年度までは生徒に50ページくらいのノートを買わせて、配布したプリントはノートにのりで貼るように指導していました。しかし、のりで貼らずに、プリントをなくしてしまう一部の生徒で見られました。今年度は試験的に、授業プリントをこちらで毎回用意し、それに学習内容をまとめてファイルに綴じるようにしました。そのためのA4版フラットファイルを次回の授業までに必ず用意するように指導しました。果たして何人の生徒がちゃんと用意してくれるのでしょうか...
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授業準備

2006-04-10 | 情報科・授業
授業開始に向けて、1学期の計画を立てました。

本校は東京都の「IT教育普及支援校」に指定されており、教科「情報」を担当する教員が2名います。1学年の必履修科目「情報B」について以下の点が変更になりました。
  • 昨年度
    1クラスを名簿の前半の生徒と後半の生徒に分け、私が後半の生徒、もう一人の先生が前半のせいとを同じ時間にパソコン室と普通教室で同時展開していました。
  • 今年度
    1つのクラスを「古典」と「情報B」で同時展開することになりました。同じ時間に「情報」の授業をすることが基本的にはありません。全ての授業時間をパソコン室でおこなえます。(「基本的に」と書いたのは時間割の都合上どうしても同じ時間になってしまうことがあったためです。そのときはもう一人の先生に講義室で授業をしてもらうことになりました。)
この変更により以下の点が昨年度よりもよくなりました。
  • 昨年度まではパソコン室と普通教室を交互に使っていたため授業計画を立てるのが難しかったのですが、今年度からは授業の中で少しだけパソコンを使おうと思ったときにすぐに使えるので、授業の計画をしやすくなりました。
  • 1つのクラスの名簿の前半と後半を違う先生が授業をしていたのですが、今年からは1つのクラスを全て見られるようになりました。私が3クラス(前・後半)、もう一人の先生が2クラスを持つことになりました。
1学期の学校行事などを考慮して、期末考査までの各クラスの授業時間を調べたところ、少ないところはなんと16時間! 多いところでも19時間しかありません。上記のような変更があったため、もう一度授業計画を練り直しました。1学期は0と1で情報を扱うコンピュータのしくみ、ディジタルについて学習します。いつも考査前になって時間が少なくなってしまった部分に厚みを持たせるため、前半の内容を短縮する予定です。
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