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観戦レポ。12/04/30、J2第11節、カターレ富山vsFC岐阜

2012年05月04日 22時44分20秒 | カターレ富山の観戦レポ

2012年4月30日、16時04分キックオフ
J2第11節 カターレ富山vsFC岐阜
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

カターレ富山
   苔口   西川
       ソ
 加藤 吉川拓 大西
松原 池端 福田 平出 
      飯田

控え:鶴田、吉井、吉川健、谷田、関原、平野、黒部

FC岐阜
      佐藤
染矢   井上   廣田
    服部  李
村上 関田 田中 野田明
      多田

控え:野田恭、野垣内、橋本、金正賢、地主園

結果
カターレ富山 1-0 FC岐阜

得点者(カッコ内はアシスト)
富:68'苔口(松原)
岐:

交代
富:38'平出→吉井、67'西川→黒部、76'吉川拓→谷田
岐:69'廣田→橋本、78'井上→地主園

警告(カッコ内は累積枚数)
富:70'吉井(2)
岐:53'野田明(2)

退場
富:
岐:

主審:岡部拓人 副審:名木利幸/清野裕介 四審:藤田和也
観客 3,466人


※選手交代によるポジション変更

富山
後半からこの布陣↓
      苔口
 ソ    西川   大西
   吉川拓 加藤
松原 池端 福田 吉井 
      飯田
交代はすべて同じポジション。

岐阜
廣田→橋本で、橋本がトップ下に入り、井上が右サイドへ。井上→地主園は同じポジション。


・TOP OF 北アルプス第2試合は負ければ最下位のサバイバルゲーム

松本山雅FC、カターレ富山、FC岐阜の3クラブ共同企画「TOP OF 北アルプス」の第2戦となったこの試合。
前節終了時点で最下位だったガイナーレ鳥取が13時キックオフの試合で勝利し、勝ち点を8としたため、
勝ち点6同士で並ぶカターレ富山とFC岐阜の負けた方が最下位という試合となった。
カターレ富山は不安定な守備を改善すべく前節から導入した4センターバック3ボランチの超守備的布陣を継続。
FC岐阜はしばらくスタメンが続いていた山崎が外れ、突破力のある染矢が開幕戦以来のスタメン、
また、財政危機の影響で、前回のアウェイ戦では6人だった控え選手がさらに1人減り、5人となった。


・サッカーの不条理さ、理不尽さを具現化した試合内容

前半は試合は中盤の力で勝り、サイドの攻防で優位に立つ岐阜が常にゲームを支配。
右から左から繰り返しクロスを入れてチャンスを作るが4センターバックでゴール前を固める富山の守備をこじ開けることができない。
富山は守備に人数を割いているため攻撃の人数が少なく、しかもそれぞれの選手がイージーミスを連発して全然試合にならない。
45分間常に岐阜の時間帯で、40分には佐藤のヘディングシュートがバーに直撃するなど決定機を作るところまでは行けていたのだが、
お互いにゴールはなく0-0で前半を折り返す。

後半も岐阜の勢いは止まることなくゲームを支配。
前半同様、右から左から繰り返しクロスを入れてゴール前の佐藤、井上という狙いだがなかなかゴールに結び付かない。
左サイドからのクロスに佐藤がヘディングシュート、カウンターで井上が中央突破しペナルティエリアで佐藤、廣田とつないでシュートと、
いつ点が決まってもおかしくないぐらいに決定機を作っていたが、ゴールが決まらない。

後半23分、カターレ富山は加藤のフリーキックからゴール前で松原が競り勝ち、こぼれ球を苔口が押し込んで先制。

岐阜は圧倒的すぎる試合内容で疲れてしまったのか、それともメンタル的にダメージを受けたのか、
この失点を機に攻撃の迫力が落ちてきてしまう。
相変わらず中盤とサイドでは優位に立ち、クロスが何本も上がってくるのだが、簡単にゴールキーパーがキャッチできるボール、
富山の守備がしっかり跳ね返せるボールが増えてきてしまっていた。

富山は途中から入った黒部がトップ下でボールを持てていたこともあり終盤はわずかながら内容が改善、
黒部のパスから苔口が右サイドからクロス、ファーで加藤がシュートするもゴールを横切るという見せ場も生まれた。
しかし一方で同じく途中から入った谷田がルーズボールを見送ってしまうイージーミスから染矢のドリブル突破を許し
シュートまで持ち込まれてしまうなど気の緩みを見せてしまう場面もあった。

そして試合は1-0のまま終了。
カターレ富山はようやくホーム初勝利、FC岐阜は最下位に転落してしまった。

試合内容からいえば、1-4や1-5ぐらいで岐阜が圧勝するのがふさわしいと言える内容だったが、結局は1-0で富山の勝ち。
内容でどれだけ圧倒していても、ゴールに至らなければ価値は発生しない、
逆に、どれだけ凡ミスを連発し、プロとは程遠いサッカーをしていても、試合終了時点で得点さえ上回っていれば勝ち点を積み重ねられる。

まさにサッカーの不条理さ、理不尽さを具現化したような試合だった。


・お粗末すぎるカターレ富山

今シーズン2勝目、ホーム初勝利となったカターレ富山だが内容は自他共に認める今シーズン最悪の内容。
攻撃は全体的にイージーミスを連発して全く機能せず、カウンターを仕掛けても縦を切られてはサイドに逃げ、
前に相手選手が立ったので中にパスしたらそのパスが狙われたりミスになったりの連続で、
指で数えられるぐらいしかペナルティエリアにボールが入ってないのではないかというレベルで、シュートもたった4本しか撃てなかった。
守備面では、ゴール前以外では全然守備ができておらず、ゴール前でGKとDFの頭上にボールが来るかどうかと、
相手のシュートミスだけでなんとかなったという内容。JFL下位でもここまで拙いチームは見た覚えがない、という感じだった。

去年と比べると、加藤弘堅の加入で攻撃のセットプレーがゴールに繋がるようになってきて、
去年はシーズン通して6得点だった(たぶん)セットプレーからの得点(PK除く)が、
今年はすでに現時点でセットプレーから6得点を挙げるまでになっているのだが、その一方でチーム戦術、運動量、個人技術など、
サッカーに関するほぼすべての点で去年より劣化しており、この人たちは今まで何のトレーニングをしてきたのだろう?
普段草島の練習場で何をしているのだろう?と不思議に思わざるを得ない。

ケガ人が続出するぐらいですから、それだけハードなトレーニングをやっているのかと思いきや、試合内容はものすごくぬるい。
これ前にも書いた気がするんですけど、富山は相変わらず試合のメンバーに選ばれるためのトレーニングばかりやっていて、
試合で結果を出すためのトレーニングをやっていないのではないだろうか。
時折試合後のコメントで安間が練習は真剣にやってますアピールを入れてくるが、同期や後発クラブに次々先を越され、
カターレ富山よりも厳しい予算でやりくりしているクラブに圧倒されているようでは、言葉をそのまま受けることはできないし、
安易に騙されてはいけない。


・4バックの導入

カターレ富山は前節から4バックを導入した。
ただ、センターバック2人にサイドバックが左右1人ずつという一般的な4バックとは異なり、センターバックを4人配置する形である。

今までの試合で、相手チームのカターレ対策として、福田と池端をサイドやペナルティエリア手前におびき寄せて、
吉井や大西がゴール前の攻防で競らざるを得ない形にさせて勝負しようとしている場面が何度かあった。
今回の4センターバックの導入は、福田と池端が釣り出されずに常にゴール前で守備ができるように、
2人の両脇にサイド対応のためのセンターバックを置いた、というものである。

今の時代の3バックといえば、両サイドのセンターバックがサイドバックの仕事も兼ねていて積極的にオーバーラップしていく、
という狙いで導入しているクラブが多いが、富山の3バックはむしろゴール前を固めることに特化した前時代的3バックの色が強く、
それでもまだ守りきれないから4センターバックにしよう、という、身も蓋もない守備戦術である。

今年のカターレ富山は、守備はまあまあできているという認識で攻撃を強化していこうとしていたと解釈しているが、
現在のところ守備が崩壊、安間の手腕では3-4-2-1のまま守備の質を元に戻すアイデアは持ち合わせておらず、
結局ただ守備の人数を増やすだけという。そのしわ寄せは当然他のところに来ていて、中盤から前がそれぞれ孤立してしまい、
両サイドのセンターバックも1試合に1~2回ぐらいしか攻撃参加してこないので、全く攻撃が作れなくなってしまっていて、
シュート4本というところにもその影響が表れている。


・内容か結果か

第7節、ザスパ草津戦の試合後コメントで安間はこんなことを言っている。

>内容が良くても結果が伴わない。勝てなくても内容が面白いと言ってくれる方もいますし、
>内容が悪くても勝てという方もいます。内容が悪いと勝つ確率が減るので、
>勝つために少しでもいいサッカーをして、応援してくださる皆さんと喜びあえるように努力していきます。

一見もっともらしいことを言っているが、これは試合内容を良くして結果も出せる指導者が言う資格のあること。
安間はカターレ富山でリーグ戦58試合やっているのにこの内容で、「内容良くて勝てるサッカー」なんて全然作れていない。
というか、内容良かったけど負けたという試合なんてあったかね?当事者はそう思っているのかもしれないが、
私は安間が富山に来てから「内容良かったけど負けたね」と感じた試合は1試合もないんですけど。

こんな状況でもなお内容に逃げて負け続けていると、選手は自信を失い、今まで普通にできていたプレーすらできなくなってしまう。
自信を失ってしまっては、そのうち内容を放棄してなりふり構わず勝ち点を狙っていくことすら難しくなってしまうので、
安間の手腕がこの程度である以上、やはり勝ち点により近い、内容は二の次で、なりふり構わず勝ち点を最優先に意識して
やっていくしか方法はないわけです。今回の試合の結果が、それを示していますよね。
最終的にはスコアだけが勝ち点を上積みさせる要素なわけですから。

もしかしたら選手たちは「今のやり方で間違っていない」と思っているかもしれないが、
間違っていないと思っていること自体が間違っていることに気づく必要があります。
そこから抜け出せなければ成績も上がらない。

ところで、内容の良い試合って何かね?
自分なりに定義を考えましたが、「やるだけのことをやった試合」「これ以上の要求をしようのないほどやりきった試合」あたりが
妥当かなと思ったんですが、これだと楚輪監督時代末期のお手上げ状態の試合も内容が良い試合になってしまいますしね。
簡単にみんな使う言葉ですけど、難しいです。


・西川不発、古巣への恩返しならず

去年までFC岐阜に在籍し、今シーズンからカターレ富山に加入した西川優大。
メンバー発表のときには岐阜サポーターから大ブーイングが起きていたが、そもそもこんな選手にブーイングする必要はあったのか?
というほどミスだらけで、全く良いところがなかった。相手の守備に抑えられたのではなく完全に自滅だった。


・生き残れ松原優吉

4バックに移行してから2試合続けてスタメン出場している大卒2年目の松原優吉(ゆうき)。
今回見た限りでは、特に何が悪いということもなく、無事に役割を全うできたようには見えた。

去年私が見た感じでは、松原がピンチを防いで、松原のところから破られるという、
守備能力はあるものの、わりと簡単にやられてしまうあたりに厳しさは感じていたが、
今回は4センターバック3ボランチで役割やプレーエリアが限定されていたこともあり、
評価は難しいところなんですが、今のところは使えそう、という印象を受けた。
後半に1本オーバーラップからクロスを入れる場面や、終盤のカウンター攻撃でゴール前まで詰めてくるシーンもあったりと、
サイドバックへの可能性と、試合に対する気持ちの強さを見せてくれた。

ただ、今のフォーメーションは攻撃を放棄して守備に特化した特別なフォーメーションであるので、
通常のフォーメーションに戻したときに同様の活躍をできるかどうか、という感じではないでしょうか。

松原は左利きなので、3バックで使うとなれば左のセンターバック、池端のポジションになると思うのですが、
ただ、3バック2ボランチの際の左サイドは、中盤が大西ほど献身的な守備はできないソ・ヨンドクと、
吉川拓ほどは守備できない加藤の組み合わせなので、DFの守備負担が大きく、
快速でカバーエリアの広い池端しか使いようがない状況になっているので、
松原に限らず、今いる選手を有効に活用するためにはシステムの根本から考え直す必要があるような気がしますけれども。


・FC岐阜は繋いできた

FC岐阜は試合内容では圧倒していて、普通ならば4~5点入っていてもおかしくないぐらいだったが、1点が遠かった。
今までのFC岐阜は、嶋田、染矢、押谷、地主園、西川と、勢いよく相手の守備に対してアタックを仕掛けられる選手が豊富で、
縦に走るサッカー、疲れても交代で入ってくる選手も縦に走るサッカーが非常に脅威となっていたのだが、
今回の岐阜は走るサッカーよりもむしろ繋ぐサッカーをしてきた。
富山の中盤が死んでいたので、わりと余裕にボールを持てて、終始ゴールの近くまではボールを運べていたのだが、
福田と池端が常にゴール前で守備できるようにする富山の守備戦術からゴールを奪うのは難しかった。

サイドから攻めていても、縦に行けるところまで行ってクロス、ゴール正面で佐藤か井上が競るという場面が多く、
やや単調で物足りなさを感じた。しかし、廣田や服部がゴール前でチャンスに絡んだときに決定機が生まれていたので、
ボールと逆サイドの選手やボランチなど、もう一人決定機に絡む、というのを意識することが大事なのではという気がしました。
今回の試合では中盤が余裕で、ダブルボランチも持て余し気味で、富山のカウンターも殆ど警戒する必要がなかったはずなので、
もっとリスクをかけさせることを求めても良かったのではないかと思いました。


・下位との対戦をほぼ済ませてしまった岐阜

FC岐阜は11試合で1勝3分7敗で最下位となっている。
これまでの11試合で、鳥取(現在21位)、徳島(現在20位)、草津(現在15位)、熊本(現在17位)、横浜FC(現在19位)、
そして今回の富山(現在18位)と、前半戦は下位相手の試合をほとんど済ませてしまっていて、
今回のカターレ富山戦は「ここに勝たなければどこに勝つと言うのだ?」という感じで臨んだ試合だと思うのだが、
勝つことはできなかった。今後は中位~上位との試合が多く、厳しい試練が続く。

FC岐阜は慢性的な財政難で、今シーズンも戦力を満足に揃えられない状態でリーグを戦っているわけですが、
安易にロングボールに頼らず見ごたえのあるサッカーをしようとしているように見えたし、
それなりに若手育成もできるクラブなので、今シーズンからJ2からJFLへの降格がありますけど、
降格してほしくはないなというのが私の正直な気持ちです。


・グルメ対決は岐阜の圧勝

今回もFC岐阜戦の恒例となっているグルメ対決がありました。
5つのテーマ(牛串、ねりもの、コロッケ、魚介、スイーツ)で対決をしたのですが、結果は1-4で、岐阜グルメの圧勝でした。
富山でもおいしいグルメはあるのですが、岐阜のグルメにはかなわないです。

FC岐阜とカターレ富山はホームスタジアムが陸上競技場で、なおかつチームも弱いというところは共通しているのですが、
FC岐阜のホームゲームにはJ2屈指のスタジアムグルメがあって、試合に価値を持たせるのに一役買っている。

地元グルメが大集合!屋台村グルメガイド(FC岐阜公式ホームページ)
http://www.fc-gifu.com/gourmet/

食を充実させる、それをホームページで紹介してアピールする、というのは
そんなに金もかからないはずだし、難しいことではないはずなので、豊田麻衣以外に何の魅力も無いカターレ富山も
これぐらいのことはできていてほしいものですがね。

それで、今年からカターレ富山もホームページの「イベント情報」内でスタジアムグルメを紹介してるんですが・・・
http://www.kataller.co.jp/event/
うーん・・・他のチームのいいところをマネしても、結局センスがないからイマイチですね。。。
写真イマイチだし、値段も書いてないし。

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