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椎間板ヘルニアからの復帰をめざしてただいま絶好調静養中!

観戦レポ。11/10/16、J2第31節、カターレ富山vsギラヴァンツ北九州

2011年10月23日 17時45分54秒 | カターレ富山の観戦レポ

2011年10月16日、16時04分キックオフ
J2第31節 カターレ富山vsギラヴァンツ北九州
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

カターレ富山
      黒部
   朝日   大西
木本 谷田 舩津 西野
 池端  福田 吉川健
      飯田

控え:鶴田、吉井、吉川拓、酒井、ソ、苔口、永冨

ギラヴァンツ北九州
    池元  大島
      安田
  森村     木村
       金
多田 福井 宮本  関
     佐藤優

控え:水原、川鍋、桑原、永畑、レオナルド、林、長野

結果
カターレ富山 1-2 ギラヴァンツ北九州

得点者(カッコ内はアシスト)
富:58'大西(舩津)
北:10'池元(PK)、46'大島

交代
富:55'吉川健→ソ、74'木本→永冨、83'谷田→吉井
北:62'大島→林、73'安田→桑原、86'池元→川鍋

警告(カッコ内は累積枚数)
富:10'福田(2)
北:11'多田(3)、86'林(3)

退場
富:
北:

主審:塚田智宏 副審:中込均/村田裕介 四審:出村友寛
観客 3,296人

スタメン。

富山は月曜日の天皇杯と同じメンバー、ベンチにはケガで長期離脱していた吉井と吉川拓也が復帰。
北九州は先週末の天皇杯、先々週のリーグ戦と若干メンバーは替えているが、おおむねベストと言える人選。

前半。

8分、富山、左サイドからのアーリークロスをゴール前で黒部が競り、こぼれ球を朝日、西野と繋いで黒部がシュートも勢いなし
10分、北九州、富山DF吉川健がスローインのボール処理を誤り転倒、そこでボールを奪いカウンターでゴール前になだれ込んだところを
福田に倒されPKを獲得。得点機会阻止でレッドカードが出てもおかしくない場面だったが福田に出たのはイエローカードだった。
10分、北九州、池元がPKを左下に決めて先制。
12分、富山、右サイド大西のFKからゴール前の競り合いになるがゴールにならず
15分、北九州、富山DF池端のクリアミスから池元がPA内に持ち込み、2対1の決定機を作るが、パスを受けた森村がシュートを外す。
25分、北九州、縦パスから大島がDFラインを抜け出しシュートも阻まれる
26分、北九州、右サイド森村CKをファーサイドで折り返す。富山GKがパンチングで弾いたところで混戦状態となるがクリアされる。
30分、北九州、PA手前で良い形で池元にボールが入るが、さばききれず
34分、富山、右サイド吉川健太のクロスにファーサイドで木本が合わせるがクリアされ、
そのこぼれ球を大西、朝日、大西と繋いでシュートも枠の右
37分、北九州、PA近くやや左寄りでFK、木村がスピードのあるシュートを撃ったがGKが弾き、クリアされる。
37分、北九州、木村が右サイドからドリブルでペナルティエリアに侵入しクロスもクリアされる。
38分、富山、西野のクロスに朝日追いつかない
40分、富山、左サイドスローインから木本がクロス、大西がニアで合わせるが、かすった程度でボールはピッチを横切っていく。

前半終了。

後半。

1分、北九州、富山GK飯田がルーズボールの処理を誤りファンブル、詰めていた大島が無人のゴールにシュートを決めて追加点。
3分、北九州、右サイド森村CKを金がヘディングで合わせるが枠外
7分、富山、右サイドからのクロスがファーに流れたところを池端がシュートもミートせず
8分、北九州、安田のミドルシュートはGK正面
12分、富山、右からのアーリークロスを黒部が落とし、大西が詰めるが合わない
12分、北九州、安田のパスから木村がシュートも枠外
13分、富山、左サイド途中出場ソのアーリークロスが相手選手に当たりDFラインの裏へ、
そこに食いついた舩津からのクロスに大西が合わせて1-2。大西はこれが今シーズン初ゴール。
14分、富山、右サイド大西のクロスから黒部がスライディング気味にシュートも枠の上
16分、北九州、大島がいい位置からミドルシュートも枠の上
22分、富山、右サイドからのクロスが混戦の中に入るがクリアされる
24分、富山、右サイド西野のクロスはクリアされるが、こぼれ球を朝日、舩津、谷田と繋いでシュートも枠の上
34分、北九州、左サイドをドリブルで攻めてクロス、金が合わせようとするがクリアされる
37分、北九州、右サイド木村のFKに途中出場の林が競るが合わず
39分、北九州、右サイド、フリーでボールを持った森村のクロスは狙ったのかミスなのかゴールに向かって飛ぶがGKがキャッチ
40分、富山、右サイド大西が放り込んだボールを福田が落とし朝日がシュートも角度が厳しくサイドネット。
49分、北九州、相手セットプレーのこぼれ球を自陣からロングシュート、相手GKがゴール前に上がっていたため無人だったが、枠の右。

試合終了。

てなわけで、富山、わりと完敗気味にやられました。

前の試合、天皇杯のレポートで、最近の富山の失点はつまらないと書いたんですが、この試合の失点はさらにつまらない失点で・・・、
滑って転んでボールロストからカウンター食らってPK与えての失点と、ルーズボールをファンブルしての失点ですからね。
せっかく今まで積み上げてきたものが、個の簡単なミスで全部パァになってしまうというのは非常にもったいないことだし、
2週間で5試合という、修正やメンバー変更の余裕もなく、とにかく目の前の試合をこなすだけで精一杯の連戦、
その初戦でこういった形で負けてしまったことは、最悪のスタートと言えるのではないでしょうか。

富山1失点目のきっかけを作ってしまった吉川健太ですが、失点後はそのミスを取り返そうと、攻守に走り回っていたものの、
これがもうカラ回りとしか言いようがなく、攻撃でも守備でもミスを繰り返しては、チームのペースを乱してしまっていた。
選手に対して厳しい監督であれば前半での交代もありえるぐらいだった。

富山は先々週の大分戦で富山のDFが足を滑らせたところから決定機を作られてしまい(失点にはならなかった)、
月曜日の天皇杯、そして今回の試合では足を滑らせたところが失点に直結している。
これだけ富山ばかりゴール前で滑って転んでいるのは明らかに何かがおかしく、
トレーニング方法や用具(特にスパイク)の選択を見直す必要があります。

あとそれと気になるのが最近の池端の調子の悪さ。
池端は、元からわりとミスしがちな選手なのですが、後ろから追いかけて追いつける抜群のスピードを持っており、
自分のミスでピンチを招いてはスピードを活かした守備でピンチを防ぐという自作自演守備ができるはずなのですが、
10日の天皇杯でスタメン復帰してからは、ミスをスピードでカバーしきれなかったり、ドリブルで抜かれても自分でカバーするのではなく、
他の選手にマークを渡して守ってもらうというシーンがちらほら見受けられ
また、今日の試合では左サイドをかけ上がってセンタリングを入れるシーンが1度あったのですが、
普通ならば左足でボールを蹴るところを、右足アウトサイドでボールを蹴ってセンタリングを入れていた。
このことから、池端は本来の調子からは程遠く、無理をして試合に出てるんだろうなと思った。

DFだけでなく中盤もいまいち機能していなかった。
前から行かなければいけないという思いと無失点で行きたいという思いの矛盾が影響しているのか、
前の選手はより前へ、後ろの選手はより後ろへと傾いてしまい、ボランチの出来が悪かったのもあるにせよ、
2列目と最終ラインの間が広くなりすぎてしまい、そこを北九州の中盤にやりたい放題やられてしまった。

試合終盤には永冨を投入して、福田を前線に上げてパワープレーからの得点を狙っていたが不発に終わった。
味方同士がかぶってしまうことが何度もあったり、ボールを落としたところで周りの選手が拾えなかったりと、
パワープレーの悪い部分ばかりが出てしまっていて、むしろ相手にとっては無難に対処できたのではないだろうか。

ふと思ったんだが、今年のカターレはアンカーを置くシステムに弱いような・・・
今回の北九州もそうですし、京都、鳥取、湘南、札幌と、アンカーを置くチームを相手にした時に全然チームが機能していない気がします。
3-3-3-1にはワンボランチの4-3-3、あるいは4-1-4-1て対抗することで撃破できるんですが、
今のカターレは3-4-2-1で、それでもアンカーに弱いですね。

勝った北九州。

三浦監督が試合後に言っていたように「ワンテンポ早く前に」という狙いで富山を術中にハメることができた。
しかし得点はいずれも相手のミスからという偶然性の高いものだったので、評価に値するかどうかは難しい。
ミスを誘った状況にしたことを評価すべきという見方もあるが、今回の富山のようなミスをするチームはそうそうないので、
そういう見方をしてもやはり評価は難しいかなと。

北九州の戦い方で一つうまいことやられたなと思ったのは、後半キックオフ直後のプレー。
キックオフ直後に大きく蹴り出して、高い位置からのスローインで試合再開させようという、
まぁ、わりとありがちなプレーではあるわけですが、そのキックが、ゴールラインを割るのかタッチラインを割るのか、
ギリギリまでわからない絶妙なキックで、これはうまいと唸ってしまいました。
そのスローインが最終的にはミス絡みとはいえ北九州の追加点につながったわけですからね、
これは「してやったり」という感じでしょう。
どっちに転んでもいいように富山の選手にはラインを割らせない対応をしてほしかったんですがね。


主審は塚田智宏さん。カターレ富山の試合を担当するのは初めてです。
どっちのチームにとっても「それはどうなの」という場面がありましたね。

個人的には、特に前半43分のプレー、富山MF朝日のドリブルに対して相手選手が5秒間ほどハッキリとユニフォームを引っ張っていて、
朝日がバランスを崩し、倒れて、それでも全然ファウルを取ってもらえないから、倒れながら苦し紛れに出したパスが相手に渡ってしまい、
北九州のカウンターになったというシーンがあって、ユニフォームを引っ張る行為が朝日のプレーに影響していないのならともかく、
実際に相手のチャンスにつながったわけで、この場面をノーファウルとした意図が理解できませんでした。


ピッチ外のこと。

屋台ラーメン大集合!!ということで、4つのラーメン屋台が出ていましたが、いずれもてんやわんやでしたね。


※選手交代によるポジション変更

富山
吉川健→ソ・ヨンドクで、ソは木本の位置に、木本は西野の位置に、西野は吉川健の位置に移る
木本→永冨で、大西が右サイドMFに移り、永冨は2列目なのかFWなのかわからないポジション
谷田→吉井で、最終的にはこうなる
    黒部  福田
    永冨  朝日
  ソ   舩津  大西
 池端  吉井  西野
      飯田

北九州
安田→桑原で、桑原はボランチに入ってダブルボランチに
池元→川鍋で、川鍋は福井と多田の間に入って5-4-1に

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S級指導者ライセンス取得状況

2011年10月22日 12時54分48秒 | S級ライセンス

2010年度S級受講者

1月理事会で承認 尹晶煥
2月理事会で承認 前田浩二
3月理事会で承認 池田太
4月理事会で承認 小村徳男、鳴尾直軌、三浦雅之
5月理事会で承認 石井正忠、佐藤一樹、半田悦子
6月理事会で承認 岩本慎二郎、小池直文、高倉麻子、柳楽雅幸、吉田達磨
8月理事会で承認 須永純、山路嘉人、松永利弘、吉澤英生
9月理事会で承認 岡本武行、風巻和生、辛島啓珠、金鐘成、戸塚哲也、西ヶ谷隆之、本吉剛

受講者全員S級コーチライセンスを取得しました。


2011年度S級受講者
平成22年度第9回理事会(2011/1/13)より

※指導チームは受講申込受付(2010年12月)時のもので、現在と異なる場合があります。

秋庭武彦 アキバ タケヒコ    男 47歳 三菱養和サッカークラブ調布ジュニアユース
石川研   イシカワ ケン      男 40歳 名古屋グランパスU-18
衛藤元   エトウ ハジメ      男 37歳 京都市立伏見工業高校
沖山雅彦 オキヤマ マサヒコ  男 41歳 JFAアカデミー福島(女子)
小倉隆史 オグラ タカフミ     男 37歳 東京都第1ブロックトレセン
海津英志 カイヅ エイシ     男 43歳 暁高校サッカー部
神川明彦 カミカワ アキヒコ   男 44歳 明治大学体育会サッカー部
菊池利三 キクチ トシミ      男 37歳 ヴェルディサッカースクール岩手・花巻U-15・U-12
齊藤俊秀 サイトウ トシヒデ   男 37歳 shizuoka.藤枝MYFC
實好礼忠 サネヨシ ノリタダ   男 38歳 ガンバ大阪
猿澤真治 サルサワ シンジ   男 41歳 JFAナショナルトレセンコーチ   →一身上の都合により辞退
渋谷洋樹 シブヤ ヒロキ     男 43歳 ヴァンフォーレ甲府
築舘範男 ツキタテ ノリオ    男 50歳 GUAM MEN'S NATIONAL TEAM
寺峰輝   テラミネ アキラ    男 38歳 HLPデポルターレ和歌山ジュニアユース
時岡宏昌  トキオカ ヒロマサ  男 36歳 SAGAWA SHIGA FC
中田一三 ナカタ イチゾウ    男 37歳 FC Avenidasol south
中森大介 ナカモリ ダイスケ  男 36歳 佐川印刷SC
名波浩   ナナミ ヒロシ      男 37歳 ジュビロ磐田 U-18,U-15
服部浩紀 ハットリ ヒロキ    男 39歳 ルーヴェン福岡
前園真聖 マエゾノ マサキヨ  男 36歳 ZONOサッカースクール
三浦文丈 ミウラ フミタケ     男 39歳 横浜F・マリノス U-15
宮崎純一 ミヤザキ ジュンイチ 男 47歳 青山学院大学体育会サッカー部
柳田伸明 ヤナギダ ノブアキ  男 39歳 大分トリニータ

平成22年度第11回理事会(2011/3/17)にて2名が追加(辞退者が出たことによる繰り上げ)
浦田敏己                      静岡産業大学サッカー部
神野卓哉 ジンノ タクヤ     男 40歳 ガイナーレ鳥取


S級受講スケジュール
(1)国内短期講習会 (10日間)
1 平成23年8月20日(土)~8月25日(木)福島・Jヴィレッジ →静岡・時之栖に変更
2 平成23年10月3日(月)~10月6日(木)福島・Jヴィレッジ →静岡・時之栖に変更

(2)国内集中講習会 (11週間)
1 平成23年8月29日(月)~9月1日(木)東京都内
2 平成23年9月5日(月)~9月8日(木)東京都内
3 平成23年9月12日(月)~9月15日(木)東京都内
4 平成23年9月20日(火)~9月22日(木)東京都内
5 平成23年9月26日(月)~9月29日(木)東京都内
6 平成23年10月11日(火)~10月13日(木)東京都内
7 平成23年10月17日(月)~10月20日(木)東京都内
8 平成23年10月24日(月)~10月27日(木)東京都内
9 平成23年10月31日(月)~11月2日(水)東京都内
10 平成23年11月7日(月)~11月10日(木)東京都内
11 平成23年11月14日(月)~11月17日(木)東京都内

(3)指導実践試験 (4日間)
平成23年11月21日(月)~11月24日(木)福島・Jヴィレッジ  → 静岡J-STEPに変更

(4)インターンシップ (3週間)
平成23年12月1日(木)~平成24年8月31日(金)
原則、上記期間内に海外プロクラブ(2週間以上)、Jクラブ(1週間以上)の実地研修を行い、レポートを提出する。

全てのコースを修了した者の、筆記試験・指導実践・口頭試験・レポート等を総合的に判断し、
(財)日本サッカー協会技術委員会において審査し、(財)日本サッカー協会理事会において認定する。

コメント (1)
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観戦レポ。11/10/10、第91回天皇杯2回戦、カターレ富山vsサガン鳥栖

2011年10月18日 00時46分54秒 | カターレ富山の観戦レポ

2011年10月10日、16時キックオフ
第91回天皇杯全日本サッカー選手権大会 二回戦 カターレ富山vsサガン鳥栖
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

スターティングメンバー
カターレ富山
      黒部
   朝日   大西
木本 谷田 舩津 西野
 池端  福田 吉川健
      飯田

控え:鶴田、江添、吉川拓、関原、棚橋、苔口、平野

サガン鳥栖
      新居
山瀬   野田   キム ビョンスク
    國吉 米田
田中 浦田 金明輝 柳澤
       室

控え:奥田、呂成海、金民友、池田

結果
カターレ富山 3(PK4-2)3 サガン鳥栖

得点者(カッコ内はアシスト)
富:45'+1朝日(黒部)、48'舩津(大西)、83'黒部(平野)
鳥:21'野田(新居)、30'新居(野田)、66'山瀬(國吉)

交代
富:15'福田→江添、67'木本→平野、75'西野→関原
鳥:68'キム・ビョンスク→金民友、73'山瀬→呂成海、88'野田→池田

警告(カッコ内は累積枚数)
富:114'江添(1)
鳥:41'國吉(1)、47'71'柳澤、59'キム・ビョンスク(1)、107'新居(1)

退場
富:
鳥:71'柳澤(直近の公式戦1試合停止)

主審:篠藤巧 副審:長谷忠志/藤井陽一 四審:藤田和也
観客 2,298人

天皇杯です。

去年のカターレ富山はチーム状態がどん底の状態で天皇杯を迎えてしまい、簡単に連続失点して負けてしまいましたが、
今年はケガ人を多数抱えていてメンバーのやりくりが常にギリギリの状態になっているものの、
それでもまあまあ勝ち点を積み重ねられている状態で天皇杯を迎えることができました。

一方のサガン鳥栖は、リーグ戦で8月14日のガイナーレ鳥取戦以降、約2ヵ月間、9試合負けなしと絶好調(7勝2分)、
J1昇格圏である3位につけていて、富山以上に勢いのある状態で天皇杯を迎えた。

スタメン。

カターレ富山はしっかりベストメンバーで臨んできた。
しかし、試合前日に平出涼がケガしてしまい、また、前にブログで指摘した通り深刻な膝痛を抱えているソ・ヨンドクもメンバーから外れ、
けっこう厳しいメンバー構成となる。しかし、しばらくベンチ入りしても使われなかった(おそらくコンディションが悪いのだろう)池端陽介が
スタメン入りし、ケガでしばらく離脱していた吉川拓也、関原凌河、そしてキャンプで前十字靭帯損傷の大けがを負った鶴田達也も
ベンチに帰ってきた。

サガン鳥栖は控え組を送り込んできた。
現在3位で気の抜けない昇格争いを戦うために、そして先週のリーグ戦から、この試合を含めて4試合連続のアウェー戦という
こともあって、主力選手を休ませ、また、移動の疲れを出さないために控え選手も絞りに絞って4人しか連れてこなかった。
スタメンで言えば先週のリーグ戦でスタメンだったのは右サイドMFのキム・ビョンスクだけで、それでも出場は10試合623分の選手。
その他にも前線には控え組とはいえ山瀬幸宏、ルーキーながら序盤そこそこスタメン出場していた野田隆之介、
帰ってきたエースストライカー新居辰基と、手ごわいメンバーがそろう。
そしてボランチ國吉貴博は元ヴァンフォーレ甲府。安間貴義の教え子で、甲府時代は主にスーパーサブとして起用され、
きっちり結果を残すことから「決定力王子」とも言われた仕事人(2009年には16試合352分の出場で5得点)。こちらも手ごわい。
DFの金明輝(キン・ミョンヒ)はこの試合が今シーズン初出場。去年までカターレ富山に在籍していました。古巣戦です。

前半。

キックオフ直後は富山ペースでチャンスを作っていたが、数分と持たず、最初の決定機は鳥栖。
3分、左サイド山瀬のパスから新居がDFライン裏を取りGKとの一対一に持ち込もうとするがGKが先にボールをキャッチ
そしてさらに
7分、左サイドを新居と山瀬で崩しペナルティエリアに侵入、GKをかわすマイナスのクロスを入れたが誰もいなかった
10分、相手チームの相次ぐパスミスから右サイドのキム・ビョンスクがクロスを上げるところまで行くが精度を欠く

富山の守備が破られるわ、ボールを奪ってもパスミスするわで機能していないうちに決定的なチャンスを3度も作ったがものにできず。

13分、富山にアクシデント。ボールのないところで福田が相手選手と交錯、鼻を負傷する。
鼻血が止まらず、鼻骨骨折の可能性があり、やむなく交代、江添を投入する。

守備が落ち着かないうちに福田が退いてしまったカターレ富山の守備はより不安定に。そしてやはり失点する。
21分、室のロングフィードを野田と江添が競るがボールは頭上を通り過ぎ、ボールは新居のところへ、
そして新居のポストプレーから野田がミドルシュート、ゴール左下に突き刺さり鳥栖が先制。

簡単に決まった。

29分、富山、木本、朝日、木本とつないでDFライン裏を突いたがGKがセーブ

30分、鳥栖、野田が強引なドリブル突破で突き進むが相手DFのタックルを受ける、しかしこぼれ球を新居がミドルシュートで鳥栖追加点。

これも簡単に決まった。
富山は2失点ともJ2レベルとは言えない、しかもサブ組を相手にこのような粗末な失点を繰り返していて、
これは完全に「ない」日だなと思いましたよ。

34分、富山、相手の激しいプレーに江添も負傷。

10試合勝ちなしという暗いトンネルに入るきっかけとなった、早い時間に負傷だけで全ての交代枠を使い切った
アウェーFC東京戦の記憶が頭をよぎる。ここからまた10試合勝てなくなるのかと。しかし江添は復帰。

そのあと特にどちらにも大したチャンスはなかったわけですが、前半ロスタイム
富山、右サイド西野のクロスを黒部が落とし、朝日が決めてなんとか1点差に。

そして前半終了、1-2で鳥栖がリード。

後半。

まず最初に富山がゴールで追いつく。
3分、左サイド大西のフリーキックを舩津が頭で合わせてゴール。

後半の早い時間に振り出しに戻せた。
しかし、この時間帯に同点に追いついたことが富山にとって良かったのか悪かったのか・・・

カップ戦で勝敗が必ず決まる試合ですから、鳥栖としては同点に追い付かれたからには点を取りに行かなければいけないわけで、
しかもまだ後半始まったばかり、まだ選手は疲れてはいないので、ここからしばらくは鳥栖の猛攻となる。

7分、鳥栖、國吉のフリーキックはGKがパンチング、こぼれ球からの二次攻撃は不発
8分、鳥栖、右サイドキムビョンスクが池端を簡単に置き去りにして決定機もクロスボールはクリアされる
9分、鳥栖、右からのコーナーキックはクリアされるがそれをミドルシュート、しかしこれもクリアされる
9分から10分にかけて鳥栖にメモしきれないほど立て続けに、3度ほど決定機が訪れたがいずれも得点にはならず。
11分、鳥栖、右からのコーナーキックはクリアされるがそれを山瀬がミドルシュート、枠外

同点になってからの約10分間、鳥栖が完全に圧倒し、どのチャンスで何点入ってもおかしくない展開だったが、
富山が何とか守りきった。

ここから先は、オープンな試合とはこういった試合を言うのでしょうか、お互いが攻め合うスリルと緊張の高まった試合展開に。

15分、富山、右サイド舩津のロングスローを黒部が落とすがクリア、そのボールを大西がシュートもGK正面
17分、鳥栖、カウンターからキム・ビョンスクがシュートもGKが弾き、こぼれ球を再びキム・ビョンスクがシュートするもブロックされる
18分、鳥栖、ロングフィードから新居が抜け出しシュートも枠外
19分、富山、右サイド大西のクロスを黒部が落とし、舩津、朝日、舩津とつないで守備を崩しシュートも枠左
21分、鳥栖、左サイドからのパスに相手DFが足を滑らせ転倒、ボールを受けた國吉がドリブルでPA内に突っ込み、
GKが飛び出してきたところをクロス、山瀬がゴールに押し込み鳥栖が勝ち越し。

せっかく緊張感のある試合展開だったのに、富山はまたもや凡ミスから失点。

そして富山は木本に替えて平野を投入して得点狙い、
鳥栖はキム・ビョンスクに替えて金民友(キム・ミヌ)を投入して相手の攻撃を抑えながら追加点を狙いにくる。

しかしここで鳥栖のプランに狂いが生じることになる。
26分、鳥栖、柳澤が2枚目のイエローカードで退場。
追加点狙いのはずの金民友をサイドバックに下げるハメになってしまった。

そして鳥栖はDFの呂成海(ヨ・ソンヘ)を投入、これで金民友を中盤に戻すのだなと思ったら、
呂成海はボランチで起用、金民友は左サイドバックのままで、國吉が2列目にポジションを上げた。

富山は西野を下げて関原を投入、ウイングバックを右大西、左関原と攻撃的な並びにしてゴールを狙う。

32分、鳥栖、野田がドリブルで相手の守備を切り裂き、誰かがシュートに持ち込んだがGKがセーブ

そして富山がついに
38分、右サイドから大西が放り込み、ゴール前で平野が落とし、黒部がシュート、これが決まって3-3の同点に。

平野が落としたボールが、黒部の足元に入りすぎてて、しかも吉川健太とかぶってしまっていたために、
シュートを撃つのも難しいシチュエーションだったのだが、見事に決めることができた。やはりシュートセンスはある。

41分、富山、中央から関原、黒部、朝日と繋いで相手の守備を崩し、ループシュートも枠の上。ちょっと狙いすぎた。
42分、鳥栖、國吉がドリブルで突っ込み、ゴール前で倒されるがノーファウル、こぼれ球に野田が詰めるがGKが先に弾き出す

43分、鳥栖は野田に替えてFW池田を投入。残り時間は少ないが90分で決着をつけるぞというメッセージだろう。

45分、富山、左サイド関原がドリブルからクロス、クリアされるもののセカンドボールを黒部がシュート、しかしミス、
そこから平野がシュートに持ち込むが枠の左
48分、富山、中央を舩津、黒部、平野と繋いでシュートもGK正面
50分、鳥栖、右サイドスローインから池田がボールをキープして、中央の呂成海にパス、そこからのシュートはGKがセーブ。決定機。

そして後半終了。3-3、90分では決着がつかず、勝負は延長戦に持ち込まれた。

延長前半。

鳥栖はフォーメーションを変更する。センターバックの金明輝を前線に上げてきた。

6分、富山、左サイドから平野がシュート性のクロスを入れたがゴール前を横切る。
10分、富山、ロングフィードを大西が落として黒部がシュートもGK正面。
12分、鳥栖、左サイド金民友のロングスローがゴール前の混戦に落ちるがクリアされる。
15分、鳥栖、相手チームのパス回しからのショートカウンター、池田がミドルシュートもGKがセーブ

延長後半。

4分、富山、関原のアーリークロスをゴール前で平野とGKが競るがファーに流れる。大西が拾ってクロスを入れるが精度を欠く。
4分、富山、ゴール前で舩津、朝日、大西と繋いで決定機を作りかけたが大西の足がもつれてボールをコントロールできない。
6分、富山、左サイド大西コーナーキックかに舩津がヘディングシュートも枠外
13分、富山、右サイド朝日のアーリークロスを黒部が落として平野がシュート、GKが弾いてこぼれ球を再び平野がシュート、
しかしゴールライン近くの相手DFがブロックしてゴールラインを割らせない。決定機。
15分、鳥栖、右サイド新居のクロスに池田が突っ込むが枠の上。こちらも決定機。

延長戦終了。120分戦っても決着がつかずPK戦に突入。

PK戦はメインスタンドから見て右側、鳥栖サポーター席の目の前で行われた。

PK戦(先攻カターレ富山)
1人目
富山 朝日 ○
鳥栖 米田 ○
2人目
富山 大西 ○
鳥栖 國吉 × 枠上
3人目
富山 黒部 × セーブ?ポスト?
鳥栖 金民友 ○
4人目
富山 平野 ○
鳥栖 池田 × セーブ
5人目
富山 谷田 ○

ということでカターレ富山が勝利、3回戦にコマを進めた。


さて


辛うじて勝ったカターレ富山。勝ったには勝ったものの、控え組相手に3失点とはどういうことだ。
しかも、J2ならばこのぐらいは対応できないとマズいという失点が2つと、凡ミスからの失点。
急に去年のJ2最多失点でどうしようもなかった守備をほうふつとさせるつまらない失点が増えてきている、
京都サンガ戦の失点あたりから失点のつまらなさというのを感じてきてたんですけど、それが急に増えてきているんですよね。
こういうのって、プロの指導者でも「崩されたわけではないので修正できる」みたいなコメントを残したりもしますが、
実は真逆で、崩されてない失点だからこそ、修正ポイントが見当たらないし、結局ミスする選手はミスしてしまうので、
心がけひとつで直せそうでも実はなかなか直せないものなので、ちょっとマズい傾向ですよね。

あと、あまりそうは思いたくないのですが、相手が強くないと本気を出せないのではないかというのも少し思ってるんですよね。
1位のFC東京に勝って、5位の栃木SCに勝った、だけど対戦時には2ケタ順位だった湘南に2連敗、
そして鳥栖のサブ組に3失点と、相手のグレードが下がれば下がるほど、カターレ富山はそれ以上に弱くなっているというのが
データとしてしっかり出ているので、相手が強くないと本気が出せない可能性があると見ても無理ないですよね。

カターレ富山の今後のリーグ戦の日程で、上位との対戦は鳥栖戦だけとなっているので、
もし、本当にそういう状態だというのならば、それは非常に危険で、目標の13位が遠ざかってしまうことになるわけです。

攻撃面では今シーズン初めての3得点となったのだが、相手が控え組なので評価には値しない。
3得点いずれも相手が主力ならば防がれた可能性のあるゴールだった。

最近、スーパーサブとしての地位を確立しつつあるのがMF平野甲斐。
プライベートで組長と慕っている黒部との連携が良く、このコンビから生まれたゴールがいくつかあって、
この試合の3点目も、アーリークロスを平野が落として、黒部が決めるという形だった。

で、思うんですが、この黒部・平野のコンビはツインタワーとして理想形だなと。

黒部は177cm、平野は173cmと、タワーと呼ぶには上背が足りないですが、
どちらもハイボールを競る能力があり、そしてポストプレーで出たボールを受ける能力もある。

実は僕はツインタワーという戦術があまり好きではなくて、それはどうしてかというと、
どっちにロングボールや縦パスを入れるのか、そしてどうさばいてどう拾うのか、そのあたりの役割分担があやふやになりがちで、
なおかつ攻撃が単調になりやすく、完全に力でねじ伏せられない限りは相手チームも対処しやすいんですよ。
一見、個の力に頼った戦術に見えて、実は高いレベルの連携が求められる戦術だったりするのです。

ですが、黒部と平野のコンビだと、その問題がある程度は解消できているような気がします。
黒部にボールが入れば平野が拾い、平野にボールが入れば黒部はポストプレーを受ける側に回る
このあたりの役割の切り替えがうまいこといってて、それが結果にも出ているのではないかなと思うわけです。


PK戦までもつれたものの健闘及ばず敗れたサガン鳥栖。
あわよくば控え組で3回戦へ・・・というプランで、途中まではうまくいっていたのだが、
柳澤退場からプランが狂いだしたのかなという印象でした。

延長戦では金明輝をFWに上げてパワープレーをしようとしていました。
金明輝をFWに上げる戦術はカターレ富山でも何回かやっていたのですが、毎回失敗していて、
この試合でも、金明輝に放り込んでるうちは大丈夫という感じで、富山サポの僕としては安心して観ていられて、
実際に江添で十分に守備対応できるレベルでした。
むしろ、地上戦でドリブルを仕掛けてきたり、新居のところにボールを入れてそこで起点を作ったりした時の方が、
富山の守備は対応に苦しんでいて、このあたりは尹晶煥(ユン・ジョンファン)監督の作戦ミスかなという気がします。


主審は篠藤巧さん。
Jリーグでカターレ富山の試合を担当するのはこれが初めてなのですが、
JFL時代からのサポーターには、あのカオスになったホームのMIOびわこ草津戦の主審、と説明すれば思い出せるのではないでしょうか。
今回の試合では、激しく来るサガン鳥栖のプレーに対して、ちょっと流しすぎていたのではないでしょうか。
どうしてこれだけ富山の選手が痛んでいるんだ!と言いたくなるほどのタフな試合で、
鳥栖側にイエローカードが5枚出ていましたが、本当に5枚の試合だったのか、
他にもカードが出るべきシーンがあったのではないかという感じでした。
今シーズンのジャッジ方針で「タフなプレーの助長」というものがありますが、それは別にラフプレーの放置ではないですし、
審判が笛を吹く側面の一つである「選手の保護」をおざなりにしてはいけないと思います。


そういえば、PK戦、鳥栖側に1人退場者が出ていたので、富山は1人減らして10対10で行われるはずだったのですが、
9対9でPK戦を行っているんですよね。現地では気がつかなくて、ニュース映像で知りました。
鳥栖側に退場者のほかにもう1人試合続行不可能な選手がいたのか、
それとも、富山側に試合続行不可能な選手が2人いたのか・・・。
ちなみに、富山の選手でPK戦にエントリーされなかった選手は、関原と池端。・・・どっちとも考えられますね。


てなわけで3回戦に進出したカターレ富山、次は11月16日(水)、J1の鹿島アントラーズとカシマスタジアムで対戦。
可能性でいえば非常に非常に非常に厳しい相手なのですが、カターレ富山としては向こう数年、いや、数十年は
試合をすることがないであろうカシマスタジアムでの試合です。選手、そしてサポーターにとっていい経験になればいいですね。


※選手交代によるポジション変更

富山
木本→平野で、2列目が平野、朝日の並びになり、大西が木本の位置に入る
西野→関原で、サイドMFが右に大西、左に関原となる。

鳥栖
柳澤退場で、田中が右サイドバック、金民友が左サイドバック、野田が右サイドMFに移り4-4-1にする
山瀬→呂成海で、呂成海は國吉の位置に、國吉が山瀬の位置に入る
延長戦は金明輝がFWの位置に入り4-4-1あるいは4-2-3と言える形にして、最終的にはこうなる
        金明輝
 池田            新居

      米田   國吉
金民友 呂成海  浦田  田中
          室

コメント
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