読む必要ない?ブログ2012からもずっと

椎間板ヘルニアからの復帰をめざしてただいま絶好調静養中!

観戦レポ。2014/08/03、J2第25節、横浜FC-カターレ富山

2023年05月06日 15時31分38秒 | カターレ富山の観戦レポ

2014年8月3日(日曜日)、18時03分キックオフ
2014Jリーグ ディビジョン2 第25節 横浜FC-カターレ富山
場所:ニッパツ三ツ沢球技場

横浜FC 7勝8分9敗 16位
監督:山口素弘
GK:18南雄太
DF:15市村篤司、2野上結貴、4ドウグラス、27中島崇典
MF:10寺田紳一、36松下裕樹、24松下年宏、14小池純輝 
FW:13野崎陽介、39パク・ソンホ
控え:1渋谷飛翔、32永田拓也、17安英学、5野村直輝、8佐藤謙介、23ナ・ソンス、9黒津勝

カターレ富山 2勝3分19敗 22位
監督:安間貴義
GK:1飯田健巳
DF:3御厨貴文、5秋本倫孝、20高准翼
MF:2木村勝太、4平出涼、26大山俊輔、16國吉貴博
FW:9白崎凌兵、33中島翔哉、10苔口卓也
控え:31柴田大地、19池端陽介、27吉川健太、24ヤン・ヘジュン、17木本敬介、15三上陽輔、18西川優大



結果
横浜FC 2-0 カターレ富山

得点者(カッコ内はアシスト)
横:49'野崎陽介(パク・ソンホ)、58'松下年宏(小池純輝)
富:

交代
横:72'野崎陽介→安英学、81'松下年宏→ナ・ソンス、84'パク・ソンホ→黒津勝
富:59'大山俊輔→木本敬介、70'國吉貴博→西川優大、76'苔口卓也→三上陽輔

警告
横:26'寺田紳一
富:34'中島翔哉

退場
横:
富:

主審:上田益也 副審:小椋剛/塚越由貴、四審:福岡靖人
観客 3,922人

※試合中のポジション変更
横浜FC
前半途中から寺田が1列下がって4-2-3-1に布陣変更、ボランチは右に寺田、左に松下裕、トップ下に松下年
後半開始からは野崎がトップ下で、2列目右に松下年、左に小池
72'野崎陽介→安英学で、安英学はボランチ右に入り、寺田がトップ下に入る

カターレ富山
59'大山俊輔→木本敬介で、木本は左ウイングバックに入り、國吉がボランチ左に移る
70'國吉貴博→西川優大で、3-3-2-2に布陣変更。平出のワンボランチ、2列目が右に中島、左に白崎、2トップは右に西川、左に苔口の並びになる




三ッ沢です。
カターレ富山はぶっちぎりの最下位独走中で、4月の時点で既に座して死を待つ状態だが、試合放棄するわけにもいかないので試合します
横浜FCは3週間前の天皇杯でまさかまさかの屈辱的敗戦を屈した相手、カターレ富山へのリベンジマッチ

前半
3分、富山、自陣で奪ったボールを9白崎に預け、右サイドに流れながらドリブルで持ち上がる。相手陣に入ったところからゴール前に
ロングボールを入れたところ、相手選手がクリアを空振りしてしまったが、33中島と10苔口がかぶってしまいシュートは撃てなかった
7分、富山、右サイド2木村のアーリークロスをPA内右寄りで相手選手がクリアするもボールは真上に上がってしまい、
落ちてきたボールを33中島がボレーシュートを放つが枠の左
11分、富山、9白崎がバイタルエリア手前から闇雲にロングシュートを放つも枠の外
16分、横浜、相手陣センターサークル付近から24松下年、14小池と繋いで右サイドに展開、15市村が少し持ち上がって中にパスを入れ、
13野崎がミドルシュートを狙うもミートせず、弱いシュートは枠の左に外れる
17分、富山、右サイド2木村からのパスを受けた9白崎が単騎突破でPA内侵入を図るが、2野上のスライディングが奇麗に決まって阻まれる
29分、横浜、右サイドを15市村、10寺田と繋いでクロス、ゴール正面で39パクがダイビング気味にヘディングシュートを放つも弱い
32分、横浜、右CK、24松下年のボールは大きくなりファーに流れ、27中島が強引にシュートを狙うも枠の上
38分、横浜、相手陣低い位置でボールを受けた39パクが左サイドに展開、27中島がドリブルで持ち上がってバイタルエリアで中の14小池に
パスを入れるも通らなかったが、こぼれ球を24松下年が拾って反転シュート、しかしGK正面
40分、富山、33中島が自陣からドリブルで持ち上がり、バイタルエリアまで来たところで縦パスを入れるも、受けた10苔口のトラップが
大きくなってしまい、奪われる
44分、横浜、正面遠めのフリーキック、36松下裕がストレートに伸びるボールで直接狙うもGKにキャッチされる

後半
48分、横浜、左サイドでボールを持った10寺田が中にパスを入れ、24松下年、39パクと繋いでPAに侵入したがシュートは撃てなかった
48分、横浜、右サイドから24松下年がミドルシュートを狙うも枠の上
49分、横浜、左サイド高い位置からのスローイン、27中島が入れたボールを13野崎がフリック、39パクがPA内左で体を入れようとした相手DFの
前に体を入れてボールを奪い、こぼれ球に13野崎が走り込んてシュートを叩き込み横浜FCが先制 横浜FC1-0富山
53分、富山、33中島の闇雲ロングシュートは枠の上
58分、横浜、左サイド14小池のクロスにファーサイドでGKと相手DFがかぶってしまい競れなくなったところを24松下年がフリーで頭で合わせて
あっさり追加点 横浜FC2-0富山
62分、富山、右サイド2木村のアーリークロスにPA内で10苔口が合わせるもGK正面。決定機
65分、富山、横浜FC36松下裕がセンターサークル付近からDFラインに戻そうとしたパスが10苔口へのプレゼントパスになり、
ドリブルでPA内まで持ち込むもシュートは懸命に戻ってきた36松下裕のスライディングに阻まれた。決定機
69分、横浜、14小池のパスをPA内右寄りで受けた39パクのシュートは枠の上、決定機
78分、横浜、左サイドでボールを持った14小池がドリブルでカットイン、PA手前左からミドルシュートもGK正面
79分、横浜、右サイドでボールを持った15市村が相手の守備に対して粘ってボールキープし、PA手前右からミドルシュートもポストに当たる
40分、富山、バイタルエリアで15三上からのパスを受けた9白崎がシュートもGK正面
87分、横浜、誰かがPA内ゴール正面で1対1を作ったがシュートはGKにセーブされる。決定機
88分、富山、中央から33中島がドリブルで仕掛け、プレスを回避しながらPA内右サイドからシュートも枠の左に外れる

イージーな点の入り方で横浜FCが無難に2-0で勝利した。
横浜FCは立ち上がりは素早く39パクソンホにボールを送るサッカーだったが、競り合いでファウルを取られることが多く、
機能しないと見るや10寺田をボランチに下げてしっかりボールを回して両サイドからチャンスを作る攻撃に変更、
すると、簡単に39パクソンホにボールを入れなくなった分、競り合いのファウルで攻撃が終わる回数が減り、主導権を握れるようになった。
それでも前半は3連勝中とは思えない低調ぶりで決定機を作ることができなかったが、
後半立ち上がりに相手のクオリティの低さからポンポンと2得点を挙げると、それ以降は36松下裕のセカンドボール奪取と
素早いサイドへの展開で相手を簡単にいなし、1つ大きなミスこそあったものの、無難に試合を進めて無失点で試合を終わらせた。
ただ、決定機の数から言えばもう2点は行けたような気がする。

負けた富山は25試合で20敗に到達。
立ち上がりから飛ばし気味にゲームに入ったものの、PAまでボールを運んでもシュートが撃てず、結局9白崎と33中島がPAの外から
30m~40m級のロングシュートを闇雲に撃つしかなく、相手ゴールを脅かせるだけのクオリティではなかった。
20分を過ぎるともう集中力が切れてしまったのか、交錯してすぐには起き上がれない選手にパスを出す、誰もいないところにパスを出す、
前か後ろに2~3歩動けば作れるパスコースが作れない、パスが通ってもトラップできないなど、目に見えてプロレベルとはほど遠いミスを
連発してしまい、また、ボールの奪いどころも定まっておらず、前線や中盤のプレスはただ個々にボールを追いかけているだけで
お世辞にもプレスと呼べるものではなく、20分以降はゴール前で守って遠くに蹴っ飛ばすだけのサッカーに終始してしまった。
試合終盤になってもパワープレーで強引に点を獲ろうという姿勢さえ見られず、言葉には出さないけどみんな諦めているんだろうなというのが
ありありとわかる試合でした。

なお、21位のカマタマーレ讃岐が栃木SCに2-1で勝利したため、入替戦でワンチャンJ2残留の可能性がある21位との勝ち点差が6に広がった。
あと17試合で勝ち点6差だと、まだひっくり返せる勝ち点差ではあるのだが、25試合で勝ち点9しか取れてないクラブが、
監督交代や大型補強などの大きな変革もなく、讃岐が今後稼ぐ勝点プラス6の勝点を稼げるとは到底思えず、
J3降格はもう決まりとして、その決定日がより近づいた。


横浜FCはここまでFC岐阜、ジュビロ磐田、コンサドーレ札幌を下して3連勝中だったが、
天皇杯で屈辱を味わったことから、調子に乗るな、前回のような屈辱的な敗戦を絶対に繰り返してはいけないと、
本来はサポーターの横断幕を貼り付けているゴール前のフェンスが白い布で覆われ、「浮かれるな  今日は絶対  浮かれるな」と、
たとえ弱い相手といえど、舐めた態度でゲームに入ることを決して許さないメッセージが掲げられていた。



なお、無事に横浜FCが勝利したということで、試合後には「勝ったから 今日はみんなで 浮かれよう!」の横断幕が掲げられた。
いやいやそれでも浮かれるなとは思いましたけど。あと、どっちも五七五になってるんですね。


一方のカターレ富山のゴール裏は、いまだに残留を意識づけるような横断幕すらなかったし、
ゴール裏もなんかきれいごと言ってたけどまだ危機感がないか、あるいは本心ではもう諦めてるんだろうな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。2014/07/13、第94回天皇杯2回戦、横浜FC-カターレ富山

2019年01月12日 19時01分36秒 | カターレ富山の観戦レポ

2014年7月13日(日曜日)、18時00分キックオフ
第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会 2回戦 横浜FC-カターレ富山
場所:ニッパツ三ツ沢球技場

横浜FC
監督:山口素弘
------------9黒津勝--------
-----19小野瀬康介------------
7内田智也--------------24松下年宏
------36松下裕樹--17安英学------
27中島崇典-4ドウグラス-2野上結貴-15市村篤司
---------18南雄太----------

控え:1渋谷飛翔、5野村直輝、8佐藤謙介、10寺田紳一、13野崎陽介、14小池純輝、39パク・ソンホ


カターレ富山
監督:安間貴義
--33中島翔哉--10苔口卓也--9白崎凌兵--
-----------------------
6内田健太-30田中寛己-26大山俊輔-2木村勝太
--23吉川拓也--5秋本倫孝--3御厨貴文--
---------1飯田健巳---------

控え:31柴田大地、24ヤン・ヘジュン、27吉川健太、25梅村晴貴、15三上陽輔、18西川優大、28村松知輝

結果
横浜FC 0-1 カターレ富山

得点者(カッコ内はアシスト)
横:
富:22'内田健太(FK直接)

交代
横:HT小野瀬康介→野崎陽介、60'安英学→寺田紳一、78'内田智也→野村直輝
富:65'木村勝太→ヤン・ヘジュン、70'大山俊輔→梅村晴貴、76'内田健太→吉川健太

警告
横:90'+3ドウグラス
富:90'+1吉川拓也

退場
横:
富:

主審:廣瀬格 副審:植田文平/和角敏之、四審:宇田賢史
観客 1,326人

※選手交代によるポジション変更
横浜FC
小野瀬→野崎、安→寺田は同じポジジョンの交代。
内田→野村でフォーメーションを4-1-4-1に変更、以下のようになる
-------9黒津------
24松下年-5野村-10寺田-13野崎
------36松下裕------
27中島-4ドウグラス-2野上-15市村
-------18南-------

富山
木村→ヤン、大山→梅村は同じポジションの交代。
内田→吉川健で、吉川健はボランチに入り、田中が左WBに移る。


天皇杯2回戦です。
横浜FCとカターレ富山、現在J2で低迷しているチーム同士の対戦。

現在リーグ戦では19位と低迷している横浜FCだが、スタメンは先週末のリーグ戦と同じ11人を起用
リーグ戦最下位で既にJ3降格が決定的となっているカターレ富山はスタメンを4人変更した。ボランチは完全サブ組。

いや全然勝ってないのに主力もサブもあるかとは思うけど。

前半。
2分、富山、右サイド2木村が前方にパスを送る。ボールを受けた33中島がPA手前右寄りからループシュートを狙うが枠の右に外れる
4分、横浜、36松下裕が右サイドに大きく展開する。ボールを受けた19小野瀬が中にパスを入れ、
ファーサイドPA手前から9黒津がシュートを撃つも枠の上
18分、横浜、コーナーキックからの二次攻撃、36松下裕がPA手前からゴール前に浮き球のパスを入れる。
PA内で4ドウグラスがオーバーヘッドシュートを狙うが、空振りしてしまう。
22分、富山、ゴール正面FK。6内田が直接決めて富山が先制する。GKは逆を突かれて反応できなかった。 横浜FC0-1富山
25分、横浜、DFラインの裏を取った7内田のシュートは枠の右に外れる
28分、横浜、フリーキックからの二次攻撃、19小野瀬が撃ったミドルシュートはブレ球になったがGKにセーブされる。
34分、横浜、バイタルエリア中央から36松下裕が左サイドに展開。27中島がクロスを入れて、ファーサイドで24松下年が
ダイレクトでシュートを放つも枠の上に外れる。
39分、富山、左サイドCK、6内田が入れたボールはファーサイドに流れるも、拾った26大山が中にクロスを入れる。
誰かが頭で落として、9苔口がシュートを決めたがオフサイドの判定。

J2史上最低レベルの富山が1点リードして折り返すまさかの展開に、前半終了後、横浜FCサポーターからはブーイングが飛んだ。

後半。

49分、横浜、CKからの三次攻撃。左サイド24松下年のクロスをニアですらし、ファーサイドで2野上が
ヘディングシュートを放つも、サイドネット。
55分、横浜、9黒津が右サイドからドリブルでPA内に侵入、1人かわすも2人目に倒される。
ノーファウルの判定にサポーターはブーイング。
59分、富山、9白崎が中央をドリブル突破、右前方にパスを入れ、10苔口がスルー、PA内右寄りで30田中が
シュートを放つも、相手選手にカットされてしまう。
67分、富山、9白崎が中央をドリブル突破、10苔口にパスを入れる。10苔口は相手守備から逃げるように左サイドに開いて
クロスを入れる。ファーサイドで9白崎がダイレクトシュートを放つが、体勢が悪くシュートは枠の上に外れた。
78分、横浜、左サイドFK、24松下年のボールをファーサイドで9黒津が折り返したが相手選手にカットされる。
しかしそのこぼれ球を36松下裕がシュート、だがまたもや相手選手にブロックされる。
79分、横浜、右サイドスローインから途中出場の5野村がシュートに持ち込むがゴール前を横切る。
91分、横浜、右サイドFK、24松下年がゴール前にボールを入れる。良いコースに飛んだが誰にも合わない。

そして試合終了。現在アウェイ10連敗中で今シーズンいまだアウェイ未勝利(0勝1分10敗)のカターレ富山が
まさかの勝利で3回戦にコマを進めた。

勝ったカターレ富山ですが、勝利したとはいえ、内容は先週同様とてもプロレベルとは程遠いもので、
とにかくパスが2本以上連続で繋がらない。
後半になるとカウンター攻撃ができるようになったが、それも攻め込めるのはバイタルエリアまでで、
相手のDFラインに対して攻撃を仕掛けることができたのはほんの数回だった。

敗れた横浜FCは前後半ともに攻撃が単調で、サイドアタックもあまり怖くはなかった。
積極的な交代策もあまり有効だったとは言えず、低レベルな試合だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。2014/07/05、J2第21節、栃木SC-カターレ富山

2019年01月05日 18時34分49秒 | カターレ富山の観戦レポ

2014年7月5日(土曜日)、18時03分キックオフ
2014Jリーグ ディビジョン2 第21節 栃木SC-カターレ富山
場所、栃木県グリーンスタジアム

栃木SC 8勝5分7敗 9位
監督:阪倉裕二
---------9瀬沼優司-----------
20湯澤洋介----8廣瀬浩二------32近藤祐介
-----2西澤代志也--25小野寺達也------
26中野洋司-3岡根直哉-5チャ・ヨンファン-17山形辰徳
---------21鈴木智幸-----------

控え:1柴崎邦博、7鈴木隆雅、14菅和範、38中美慶哉、11重松健太郎、13久木野聡、39大久保哲哉


カターレ富山 2勝2分16敗 22位
監督:安間貴義
---15三上陽輔--33中島翔哉--9白崎凌兵--
------------------------
6内田健太-13キム・ヨングン-8大西容平-2木村勝太
----20高准翼--5秋本倫孝--3御厨貴文---
----------1飯田健巳---------

控え:31柴田大地、23吉川拓也、30田中寛己、24ヤン・ヘジュン、7朝日大輔、26大山俊輔、10苔口卓也

結果
栃木SC 2-1 カターレ富山

得点者(カッコ内はアシスト)
栃:41'廣瀬浩二(湯澤洋介)、53'近藤祐介(湯澤洋介)
富:81'内田健太(木村勝太)

交代
栃:56'近藤祐介→久木野聡、77'湯澤洋介→重松健太郎、82'廣瀬浩二→大久保哲哉
富:56'キム・ヨングン→朝日大輔、60'三上陽輔→苔口卓也、76'大西容平→大山俊輔

警告
栃:90'+4鈴木智幸
富:42'御厨貴文、63'秋本倫孝

退場
栃:
富:

主審:河合英治 副審:佐藤貴之/桜井大介、四審:佐藤誠和
観客 4,227人

※選手交代によるポジション変更
栃木
廣瀬→大久保で、大久保の1トップとなり、2列目が左から瀬沼、重松、久木野の並びになる。他は同じポジションの交代。

富山
三上→苔口で、3トップの並びが左から中島、苔口、白崎になる。他は同じポジションの交代。


カターレ富山久しぶりの関東アウェイ。3月のザスパクサツ群馬戦以来です。
その間に予想していた通り、カターレ富山はJ3降格一直線になって、
しかも、監督?の安間貴義に進退をかけたノルマを課しておきながら、それを大きく下回る戦績での続投宣言、
そしてチームのエース、ソ・ヨンドク放出と、わざとカターレ富山を壊そうとしているとしか思えない、信じられない悪手を連発。
J2残留へのかすかな望みがカターレ富山自身の手で一つ一つ潰れされていき、もはや残り試合があること自体が苦痛になっています。

どうせ負けることは最初からわかっているのですが、栃木グリーンスタジアムに行ける初めての機会だし、
もしかしたら二度とこのスタジアムでカターレ富山が試合することがないかもしれないので、これが最後だと思って行ってきました。


前半。

4分、栃木、右からのコーナーキック、32近藤が蹴ったボールはファーサイドに流れるが、こぼれ球は栃木が拾う。
そこから2西澤がクロスを入れ、ゴール前で3岡根がヘディングで落とし、26中野がシュートを放つもわずかに枠の右に外れる。
7分、栃木、右サイド8廣瀬からのパスを受けた25小野寺がカットインしてミドルシュートを放つがわずかに枠の右に外れる。
8分、栃木、フリーキックからの二次攻撃、右サイド32近藤のクロスは完璧にDFラインの裏を取った26中野に渡るが、
なぜか折り返してしまい、決定機を潰してしまう。
10分、栃木、右サイドから中に向かって23近藤、17山形、20湯澤、25小野寺とリズムよくポンポンとパスを繋いで
チャンスを作るが、PA手前で25小野寺がシュートミスしてしまう。
25分、栃木、2西澤がゴール前に浮き球のパスを入れる。DFラインの裏を取った8廣瀬が足先でちょこんと合わせるが、
GKの果敢な飛び出しからのスーパーセーブに阻まれて得点にはならない。
30分、栃木、相手DFラインのパス回しを20湯澤がカット、スルーパスを入れてDFライン裏を取った8廣瀬に渡る。
8廣瀬はそこから横パスを選択するが、パスを出した先には誰もいなかった。
34分、栃木、左サイドFK、17山形が入れたボールにPA内で9瀬沼が頭で合わせるが、枠の右に外れる。
41分、栃木、左サイドの20湯澤と中央の8廣瀬でパス交換しながら攻め上がる。湯澤→廣瀬→湯澤→廣瀬と繋いで、
最後は8廣瀬がシュートを決めて栃木が先制 栃木1-0富山

前半45分通して栃木の一方的な展開。
しかし栃木は栃木で楽すぎる試合展開ゆえに大雑把な攻撃が多く、決定機でパスを選択したりと詰めの甘さもあり、1点にとどまる。
富山はプレー精度があまりにも悪すぎる上にセカンドボールへの反応も遅すぎて全くサッカーにならない。
自陣でのパスミス大連発と、あっさりと相手に渡るロングボールで、常に相手にボールを提供し続ける45分間だった。


後半。

48分、栃木、20湯澤が左サイドから中にドリブルで進み、PA手前で32近藤にパスを入れてミドルシュートを放つもポスト直撃
49分、栃木、20湯澤が中央突破、左サイドに展開する。パスを受けた8廣瀬はカットインしてPA内に侵入してシュートを放つも枠の上
53分、栃木、カウンター攻撃。20湯澤が自陣からドリブルでゴール前まで攻め上がる。パスを受けた32近藤が
PA内からシュートを決めて、栃木が追加点。パーフェクトカウンター炸裂! 栃木2-0富山
58分、栃木、バイタルエリアを8廣瀬、9瀬沼、途中出場の13久木野の3人で崩すが、シュートには持ち込めない
66分、栃木、左コーナーキックからのこぼれ球を20湯澤がシュートも枠の上
69分、栃木、バイタルエリアで25小野寺がスルーパス、DFラインの裏を取った9瀬沼が一対一に持ち込むが、
シュートは相手GKに阻まれる。こぼれ球に8廣瀬が詰めるがシュートミスしてしまう。
74分、富山、33中島の苦し紛れのロングシュートが枠内に飛んだが、GKにセーブされる
81分、富山、右サイド33中島からの縦パスを受けた2木村がクロス、6内田がゴール前まで走り込んでスライディングシュートを決め、
富山が1点返す 栃木2-1富山
85分、栃木、中央で途中出場の39大久保のポストプレーから13久木野が強引なドリブルでPA内に侵入するが、シュートは撃てない
93分、富山、CKからの二次攻撃、途中出場の26大山が右サイドからクロスを入れる。相手GKにパンチングされてしまうが、
遠くに弾き飛ばせず、ボールはゴール前にこぼれる。そのこぼれ球を20高がシュート、しかし枠の上に外れてしまう。


前半同様、栃木が一方的に攻撃し続ける展開。
20湯澤は富山の守備では全く止めることができず、縦横無尽に動き回ってチャンスメイクし、決定機を連発。
そしてその20湯澤のチャンスメイクから早い時間に栃木が追加点。
そのまま3点、4点と行くかと思われたが、その後は運動量が落ちてきたり、選手交代がうまく機能しなかったりで、
時間とともにあまり良いチャンスは作れなくなった。
70分を過ぎたあたりからは富山に攻め込まれる時間帯もあったが、富山も1点を返したところでガス欠。
終了間際には栃木GK鈴木の対応ミスからあわや同点という場面もあったが、栃木がほぼ危なげなく勝利した。

しかし、内容的には栃木が圧倒的というレベルだったにもかかわらず、1点差で、しかもあわや同点という感じだったこと、
1点返された後の39大久保の投入は、追加点で突き放すというメッセージだったと思うのだが、
そこからのサッカーがあまりにも雑でチャンスが作れなかったことなど、課題は残った。
相手が特に守備を固めていたわけでもなかったので、今日の試合内容だと5点6点は取れていないとおかしい。


富山は案の定負けた。前節10試合ぶりの勝利を挙げて、それだけで慢心してしまったのかな。
まず、パスを回せない。縦にパスをすれば相手の足元へ、横にパスをすればタッチラインを割って相手のスローイン、
ロングボールを放り込めばそのまま相手に渡るか、ゴールラインを割って相手のゴールキック。全然ボールが繋がらない。

3トップも、3トップというよりは1トップが3か所にいるという感じで、全く連動はしておらず、
左にボールが飛んだら三上が競って、中央にボールが飛んだら中島が、右にボールが飛んだら白崎がっていう感じで、
でも味方選手が全然フォローしないので、競り負けて相手ボールになるか、囲まれて相手ボールになるかのどちらかという。

3月の群馬戦の何もできない感じで、かなり救いようがないぐらいだったのですが、
あの時をも大きく下回るチームのバラバラ具合は、見ていてショッキングでした。
今まで見てきたJ2のクラブの中では史上最低、史上最弱だと断言します。

とてもJ2で戦えるレベルでないのは明らかで、あとはただJ3降格が決定するのを待つだけ、今のカターレ富山にはそれしかありません。
これから夏の移籍期間で補強ができますが、補強したところで、残留圏との勝ち点差(8)をひっくり返せるほど強くなるのは無理でしょう。


さようなら栃木SC、さようならグリーンスタジアム。もう二度とこのスタジアムに来ることはないでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。2014/03/30、J2第5節、ザスパクサツ群馬-カターレ富山

2018年10月14日 15時30分06秒 | カターレ富山の観戦レポ

2014年3月30日(日曜日)、13時04分キックオフ
J2リーグ第5節 ザスパクサツ群馬-カターレ富山
場所、正田醤油スタジアム群馬

ザスパクサツ群馬 2勝0分2敗 12位
監督:秋葉忠宏
-------20野崎桂太---10平繁龍一----
21永田亮太---------------7青木孝太
-------19黄誠秀----18加藤弘堅----
15瀬川和樹-32クォン・ハンジン-4小柳達司-5乾大知
------------22北一真---------

控え:1内藤圭佑、2夛田凌輔、25宮崎泰右、6小林竜樹、14横山翔平、8坂井洋平、9ダニエル・ロビーニョ

カターレ富山 0勝1分3敗 21位
監督:安間貴義
--10苔口卓也--------33中島翔哉---
---------9白崎凌兵----------
-11ソ・ヨンドク-5秋本倫孝-13キム・ヨングン-
6内田健太--3御厨貴文--4平出涼--2木村勝太
----------21水谷雄一---------

控え:31柴田大地、20高准翼、16國吉貴博、8大西容平、15三上陽輔、17木本敬介、18西川優大

結果
ザスパクサツ群馬 2-0 カターレ富山

得点者(カッコ内はアシスト)
群:72'平繁龍一(pen.)、80'青木孝太(瀬川和樹)
富:

交代
群:64'野崎桂太→ダニエル・ロビーニョ、74'平繁龍一→宮崎泰右、90'+1青木孝太→坂井洋平
富:65'キム・ヨングン→大西容平、81'ソ・ヨンドク→木本敬介、81'苔口卓也→三上陽輔 

警告
群:63'小柳達司
富:24'木村勝太

退場
群:
富:

主審:三上正一郎 副審:長谷忠志/小曽根潮、四審:川俣秀
観客 1,814人

※選手交代によるポジション変更
群馬
野崎→ダニエルは同じポジション
平繁→宮崎で、宮崎はボランチに入り、黄がDFに移って、ダニエル1トップの3-6-1に変更
青木→坂井は同じポジションで最終的にはこうなる
-----9ダニエル----
---21永田--8坂井--
15瀬川-25宮崎-18加藤-5乾
--32クォン-4小柳-19黄--
------21北-----

富山
交代は全て同じポジション


悪天候の中、朝早く起きて電車を乗り継いで群馬まで行ってきました。
お金がないので、特急や新幹線は使わずに上野から快速電車です。



最寄駅は前橋なので、高崎で乗り換えます。


ザスパクサツ群馬が難なく完勝

前半。

両チームともに大したチャンスなく、特に見どころなし。


後半。

群馬の守備が富山の攻撃に慣れてきたのと、富山の早々のスタミナ切れもあって群馬の一方的な展開。
群馬のCKから富山5秋本の雑な競り合いがファウルの判定となり、PK。10平繁が決めたものの、やり直しの判定。
富山GK水谷が挑発を仕掛けるも、平繁は助走に変化をつけて逆にGKを翻弄、2度目のPKもしっかり決めて群馬が先制。

先制を取られた富山は意気消沈して攻守ともに完全停止。残り20分、ただ群馬の猛攻に殴られ続けるだけの状態に。
80分に群馬左サイド15瀬川のクロスに7青木がヘディングシュートを決めて勝負あり。

富山は2点差になってから慌てて15三上、17木本を投入するも、与えられた時間はあまりにも少なく、
またチーム全体バラバラになってしまった状況では、選手交代には何の意味もなかった。

富山は90分を通して決定機どころかペナルティエリアまでボールを運ぶことすらできなかった。
相手ゴールを脅かしたのは後半、33中島のペナルティエリア外からのミドルシュートが一度枠をとらえたぐらいだった。


カターレ富山の深刻な完成度の低下と自信喪失

最初は富山ペースだったのよ。

ただ、前節、数少ないチャンスを作り出し、アシストも決めていた2木村がミスを連発。
ボールを触ってもパスミスするかタッチラインを割るかのどちらかで、とてもサイドの選手として試合に出していいレベルではなかった。
特に33中島との息の合わなさが顕著で、まるで前夜に移籍加入して練習なくぶっつけ本番で臨んだかのように、
この2人のパス交換は殆どがミスになった。もしかしたら全てのパスがミスだったかもしれない。

富山の両サイドバックは2木村、6内田と、どちらも攻撃系の人選。むしろ4バックのサイドバックではあまり使わない選手。
つまり攻撃力を発揮して押し込むことが前提でなければいけないのだが、ミスを重ねていくうちにプレーが消極的になり、
前節同様、一度でも相手がワッと攻撃してチャンスを作ると、もうビビってしまって前に出られない。
守備には元々難があるので、両サイドがザルになる、攻めも守りもできない。群馬としたらもう両サイドはやりたい放題、となるわけです。

そして先制点を取られるとまるでそれで試合が終わったかのように気落ちしてしまう。これは自信喪失の典型的な症状で、
「まだ5節だから、まだ立て直せるから」という楽観的な考えだとマズいと思います。


出待ちでカターレ富山のチーム崩壊を確信

で、出待ち。1人からしかサインを貰えませんでしたが、控えだったその選手に
「絶対チャンスきます!」って前向きな言葉をかけても、なんだか「あ、あぁ・・・」な反応で、
バスに乗り込む選手たちも、負けて悔しいというより、諦めた、今シーズン終わったという言葉が似合う様子。

これ、チームが崩壊状態です。確信しました。カターレ富山史上最悪の状態です。
まずはJ2で全然通用していない中島翔哉中心のチーム作りを即刻辞めて、去年までのやり方に戻すべき。
それができないならすぐ監督をクビにしないと、これ絶対に降格します。4月のうちには監督交代させないと手遅れです。

夏の移籍期間までに残留できるだけの勝ち点差で留まれるかどうか、もはやそういう次元。

あと打てる手があるとしたら、移籍期間外でも獲得できる無所属の選手を補強するなんていう荒業もありますが、
国内から獲るにしても外国人選手を獲るにしてもカターレ富山のフロントには難易度高すぎて無理でしょう。





雨天とはいえ、観客動員はわずか1,814人。
半分以上は群馬側ゴール裏のサポーターで、メインスタンドはこの有様です。(選手入場時撮影)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。2014/03/22、J2第4節、カターレ富山-京都サンガF.C.

2018年10月14日 01時11分47秒 | カターレ富山の観戦レポ

2014年3月22日(土曜日)、13時04分キックオフ
J2リーグ第4節 カターレ富山-京都サンガF.C.
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

カターレ富山 0勝1分2敗 21位
監督:安間貴義
--10苔口卓也-------33中島翔哉--
--------9白崎凌兵---------
-11ソ・ヨンドク-8大西容平-13キム・ヨングン-
6内田健太-4平出涼-3御厨貴文-2木村勝太
--------21水谷雄一--------

控え:31柴田大地、20高准翼、27吉川健太、16國吉貴博、17木本敬介、15三上陽輔、18西川優大

京都サンガF.C. 1勝1分1敗 11位
監督:バドゥ
----11アレッサンドロ---31大黒将志-----
14山瀬功治--10工藤浩平-5ジャイロ--7駒井善成
3比嘉祐介-20バヤリッツァ-2酒井隆介-30石櫃洋祐
---------21オ・スンフン---------

控え:29杉本大地、19田森大己、15中山博貴、8横谷繁、9三平和司、13宮吉拓実、17有田光希

結果
カターレ富山 1-2 京都サンガF.C.

得点者(カッコ内はアシスト)
富:28'苔口卓也(木村勝太)
京:70'大黒将志(pen.)、83'バヤリッツァ

交代
富:64'ソ・ヨンドク→國吉貴博、70'キム・ヨングン→木本敬介、88'大西容平→西川優大
京:66'アレッサンドロ→有田光希、87'大黒将志→横谷繁、89'山瀬功治→田森大己

警告
富:69'内田健太、81'御厨貴文
京:51'アレッサンドロ

退場
富:
京:

主審:小屋幸栄 副審:和角敏之/清水崇之、四審:大峽諭
観客 3,761人

※選手交代によるポジション変更
富山
ソ→國吉、キム→木本は同じポジション
大西→西川で、國吉と木本のダブルボランチ、2列目の右に白崎、左に西川の4-4-2になる

京都
交代はすべて同じポジション


ゴールデンウイークでもないのに強行帰省!

関東に引っ越して迎える新シーズン。
2014シーズンのカターレ富山の日程をチェックすると、ゴールデンウイークのホームゲームは5月6日(連休最終日)だから無理、
お盆休み期間中にもホームゲームはなし。カターレ富山のホーム戦を見る機会がない!

なので、今回、お金に余裕がないのであまり何度も行き来をしたくはないのですが、
春分の日と週末がうまく隣同士になったこの連休を使って2泊3日の強行帰省をしました!

カターレ富山と京都サンガといえば不思議な相性を持つ組み合わせ。
これまで6回対戦して、カターレ富山の2勝3分1敗。戦力的には常に京都が上であるにもかかわらず富山が勝ち越している。
ちなみに1敗は昨シーズンの後半戦で、それまで富山は5戦負けなしだった。
今シーズンいまだ勝ち星のないカターレ富山は相性の良さを活かして今季初勝利を挙げたいところ。


京都が相性の悪さを跳ね返して逆転勝利。富山は初勝利ならず。

前半。

8分、富山、自陣からのクリアボールが33中島に渡り、ドリブルでPA内に侵入、PA内右寄りからのシュートはGKにセーブされる
17分、富山、2木村からのロングパスにPA内で追いついた33中島が、飛び出してきたGKもかわす。
しかしボールはゴールラインを割る寸前というところまで行ってしまい、クロスを選択したが、クリアされる。
28分、富山、8大西のスルーパスが右サイドPA内まで走り込んだ2木村に渡り、クロス。苔口が合わせて富山が先制 富山1-0京都
34分、京都、右サイド30石櫃のロングパスは相手選手のかかとに当たる。こぼれ球を再び京都の選手が拾ってクロス、
ファーサイドで大黒が合わせるも決まらない。
35分、京都、7駒井のスルーパスから左サイドPA内14山瀬がクロス、ニアに飛び込む31大黒には合わず、ファーに流れたボールは
富山の選手に渡るも2酒井が突っ込んでクリアさせない、こぼれ球を拾った11アレッサンドロがシュートするもGKにセーブされる。
38分、富山、自陣左サイドからのロングフィードがPA内まで走り込んでいた13キム・ヨングンに渡り、クロスを入れる。
ゴール正面で11ソ・ヨンドクが合わせるが、ふかしてしまう。

立ち上がりは富山ペースで、京都に対してインターセプトがうまくハマったり、京都のパスミスの多さもあったりで、
カウンターから次々とチャンスを作り、先制点を挙げる。
しかし、34分に1度京都に決定機があると、試合は一気に京都ペースへと傾く。
そこからの猛攻を富山が辛うじて耐え抜くと、38分にはロングボールから決定的チャンスを迎えるも、ものにできなかった。
前半終了後、京都のあまりの試合内容の悪さに京都サポーターからはブーイングが起こった。


後半。

66分、京都、CKからの二次攻撃、左サイド14山瀬のクロスに31大黒が頭で合わせるがGKにセーブされる
68分、京都、相手選手のクリアボールが31大黒に直撃、こぼれ球を31大黒が拾って左サイドからクロス、
ファーで3比嘉が合わせるが枠外
69分、京都、右サイドからドリブルでPA内に侵入した7駒井が富山6内田に倒されてPK獲得。
70分、京都、31大黒がPKを決めて同点に追い付く 富山1-1京都
83分、京都、ゴール正面から14山瀬がフリーキック。トリックプレーで相手守備を攪乱させようとするが失敗。
しかしクリアボールをPA内右寄りで拾った14山瀬がクロスを入れ、これを20バヤリッツァが頭で合わせる。
シュートはポストに直撃したが、はね返りをを再び20バヤリッツァが頭で押し込み、逆転に成功する。 富山1-2京都

立ち上がり10分こそ富山ペースであったが、その中でチャンスを作ることはできず、それ以降は一方的な京都ペース。
富山はロングボールからのカウンターで打開しようとするも、京都の守備陣にことごとくオフサイドにハメられ、糸口さえ掴めない。
押し込まれている間に守備のミスからPKを与えて失点、そしてセットプレーから失点とあれよあれよという間に逆転されてしまい、
その後は富山に反撃する力がなく、結局、後半45分間を通して富山に大したチャンスが生まれないまま試合終了。

69分のPK判定については、中継映像で見てた人には「これでファウル?審判何見てるの」って感じかもしれませんが、
現地バックスタンドで観てた私としては、内田の守備対応が遅く、かつ雑であったため、「あー・・・そうなるよねー今のだと」って感じでした。


武器がない、相性の良さが通じない・・・今年のカターレは覚悟しなきゃいけないかもしれない

今回、試合を観ていてすごくショッキングだった場面があって、11ソ・ヨンドクのドリブルが全然通用しない。

今まで、苦しい時期があっても、ソ・ヨンドクの1対1で勝負して相手を抜けるドリブルは信頼感抜群だった。
オフの間に脚が錆びついたのか、ソ・ヨンドク対策が確立されてしまったのか、どちらかわからないけど、通用しなくなった。

目玉補強と言われている33中島翔哉は、去年、対戦相手として見たときに、富山の守備で十分に対処できるレベルだったので、
私は注目の大きさに対して懐疑的だったのですが、案の定、相手の守備に簡単にあしらわれるレベルで、全然通用しなかった。
1対1で勝負を挑んで、相手を抜きにかかったワンタッチのところでサッと体を入れればセーフティにボールを奪える、そんな感じです。

また、「中島翔哉を活かすため」と、キャンプの途中で急にフォーメーション変更させて導入した4-3-1-2システムについても、
今まで2ボランチに慣れ親しんだ選手に3ボランチの考え方は難しく、特に両脇に配置された選手が、
サイドを捕まえるわけでもなければ中を締めるでもない、どっちつかずのポジションでウロウロしてあっさり相手の攻撃を、
サイドアタックも中央からの崩しも簡単に成功させてしまうザルっぷりで、正直、試合に出てないのとあまり変わらない。
もはや4-1-1-2で試合してるのと同じ。

それ以前に、今までの3バックの概念はどうしたの?J2で通用しない若手のために今までの積み上げを捨てるの?
っていうのもすごい疑問だし。

結局、去年と比べてもマイナスの部分しかなく、勝ち点を取るための武器がない。どうやって勝てばいいのか・・・

そして数少ない勝ち点が計算できる相手である京都に負けた分を、どこで取り返せばいいのか・・・

今年のカターレ富山は、躍進どころか、ちょっと今までの残留争いよりも厳しいシーズンを強いられそうな気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。2013/11/03、J2第39節、東京ヴェルディvsカターレ富山

2017年08月14日 18時54分38秒 | カターレ富山の観戦レポ

2013年11月3日(日曜日)、14時05分キックオフ
J2第39節 東京ヴェルディvsカターレ富山
場所、味の素スタジアム

カターレ富山 9勝11分18敗 19位
監督:安間貴義
----------10苔口卓也----------
----------39白崎凌兵----------
5舩津徹也-11ソ・ヨンドク-13キム・ヨングン-17木本敬介
----------8大西容平-----------
---30木村勝太--3御厨貴文---15平出涼---
----------41守田達弥-----------

控え:1飯田健巳、19池端陽介、27吉川健太、32國吉貴博、25山本祥輝、18西川優大、20三根和起

東京ヴェルディ 14勝12分12敗 11位
監督:三浦泰年
----44高原直泰----17常盤聡----
---------11西紀寛--------
15小池純輝-14鈴木惇-8中後雅喜-19森勇介
---2石神直哉-3刀根亮輔-26井林章---
---------1佐藤優也--------

控え: 32ポープ・ウィリアム、5金鐘必、6福井諒司、35関光博、10安田晃大、18巻誠一郎、7中島翔哉 


結果
東京ヴェルディ 1-2 カターレ富山

得点者(カッコ内はアシスト)
東:16'高原直泰(中後雅喜)
富:14'苔口卓也、36'白崎凌兵

交代
東:81'西紀寛→中島翔哉、85'高原直泰→巻誠一郎、90'常盤聡→金鐘必
富:51'木本敬介→國吉貴博、77'苔口卓也→西川優大、87'ソ・ヨンドク→池端陽介

警告
東:74'西紀寛
富:

退場
東:
富:

主審:西村雄一 副審:八木あかね/聳城巧 四審:清水勇人
観客 3,988人

※ポジション変更
東京V
西→中島、高原→巻は同じポジション、常盤→金鐘必で3-3-2-2に変更
---7中島--18巻---
---8中後---5金---
15小池--14鈴木--19森
--2石神-3刀根-26井林-
------1佐藤-----

富山
木本→國吉、苔口→西川は同じポジション、ソ・ヨンドク→池端で4-4-2(4CB)に変更
----18西川--39白崎-----
5舩津--13キム---8大西--32國吉
--30木村-19池端-3御厨-15平出--
-------41守田-------


お互い負けられない一戦はカターレ富山が勝利

毎年のように残留争いに巻き込まれている19位カターレ富山と、
昇格プレーオフに進出できる6位との勝ち点差が6、これ以上負けられない11位東京ヴェルディの一戦。

前半。

先制したのは富山。
14分、東京V石神の横パスをカットした苔口がミドルシュート、GKが触ったもののボールはゴールに吸い込まれる。
しかし直後の16分、東京Vがコーナーキックからニアに高原が飛び込んでヘディングシュートを決め、同点に追いつく。
その後は東京Vが押し込む展開だったが、18分、相手CKからのカウンターはクロスに西が合わせられず、
19分には西からのクロスにゴール前で常盤が合わせるも枠を外し、追加点のチャンスを逃す。

追加点は富山。36分、ソヨンドクのドリブルからPA手前の白崎にパス、ワンタッチで相手DFをかわし、苔口と重なり気味だったが
お見合いにならずにシュートを決めた。

その後は試合が落ち着いて富山1点リードで前半を折り返す。

後半。

立ち上がりに富山が左サイド舩津からソヨンドク、白崎、舩津と縦につないでシュートを狙うもサイドネット。
そこからは東京Vのペース。
12分、ゴール正面から中後のフリーキックはきれいな弾道を描いたがわずかに左に外れる
17分、左からのコーナーキックをニアですらし、ファーサイドで刀根が折り返すもボールはゴール前を横切る
27分、同じく左からのコーナーキックをニアですらし、今度はゴール真正面で常盤が合わせたがボールは枠の上に行ってしまう。

富山の守備が東京Vを捕まえられなくなり、同点は時間の問題・・・かと思われたが、
西に代えて中島、高原に代えて巻、常盤に代えて金鐘必と、過去の対戦やこの試合で富山が抑えられなかった選手が
次々とピッチを去り、しかも代わって入った選手が全然機能しない。
後半立ち上がりに木本の頭部負傷で長く試合が止まった影響からATが6分もあったものの、1-2のまま試合は終了した。

カターレ富山は順位は19位のままだったが勝ち点を41に伸ばした。

J2下位(残り3試合)
19位 カターレ富山 41
20位 ザスパクサツ群馬 37
21位 FC岐阜 33
22位 ガイナーレ鳥取 29

JFL上位(残り3試合)
1位 AC長野パルセイロ 69 ※J2参入資格なし
2位 カマタマーレ讃岐 65
3位 FC町田ゼルビア 55

JFLで町田ゼルビアの2位以内が消滅したことで、入れ替え枠が1ないし0.5に減少、
カターレ富山が最下位に転落する可能性がなくなったことから、カターレ富山のJ2残留が確定した。

一方の東京ヴェルディは痛い敗戦。6位の徳島ヴォルティスも敗れたものの、
残り3試合で昇格プレーオフ圏との勝ち点差は6。非常に厳しい状態になった。


カターレ富山は会心の出来もセットプレーの守備を修正できず

カターレ富山は両サイドの豊富な運動量と守備の粘りで連勝。
「カターレ富山の1点リードの終盤」というといつもはドキドキハラハラで、失点が先か試合終了が先かというギリギリの状態で、
前節も2点リードにもかかわらず終盤バタバタして追いつかれかけていたが、今回の試合では、
相手の采配ミスもあり、わりと余裕で試合終了を待つことができた。

しかし、失点したときのミスマッチを後半も修正しなかったことはちょっと気になった。
相手コーナーキックのときに、ニアサイドに背の低い木本敬介を置いていたのだが、そこを突かれて、
「敢えてニアサイドの木本めがけてボールを蹴り、彼に競り勝つ」という形で前半に失点してしまった。
完全なミスマッチなので後半は選手の配置を換えてくるだろうと思っていたのだが、後半もそのままで、
木本めがけて蹴る→競り勝ってボールをフリックする→ゴール前で決定機という形を2度も作らせてしまった。
相手の決定力不足に助けられたが、修正しなかったことで勝てた試合が負け試合になるおそれもあった。


不可解な交代策で自滅した感のある東京ヴェルディ

東京ヴェルディは、カターレ富山と相性の良い飯尾一慶がケガで出場できなかったのは不運だが、
それでもスタメンの11人で同点に追いつけるだけの試合はできていた。それだけに、選手交代で勝てる可能性を
自ら減らしてしまったのが本当に残念。特に3人目の交代で投入した金鐘必は、安田晃大ではダメだったのだろうか。
センターバックの金鐘必を、パワープレーで使うでもなく2列目で起用するぐらいなら、元ギラヴァンツ北九州の選手として
富山に対して良いイメージを持っているはずの安田を投入したほうが、同点に追いつける可能性はあったと思う。

あと、昨年、2種登録ながらJ2でハットトリックを記録し衝撃を与えた中島翔哉は・・・
三浦監督が干していると思っている人もいるかもしれませんが、正直、カターレ富山のDFで十分に守れるレベルでした。
スタメンで出られないのはただの実力不足です。
西紀寛がそのまま出続けていたほうがカターレ富山にとってはヤバかったかもしれないです。


それ以外のこと。

この試合では、東京ヴェルディのユニフォームの胸スポンサー、GaGa MILANOとつながりのある、
元大関の把瑠都さんが東京ヴェルディの応援に駆けつけてくれました。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。13/10/06、J2第36節、カターレ富山vsロアッソ熊本

2013年10月16日 18時59分00秒 | カターレ富山の観戦レポ

2013年10月06日、13時04分キックオフ
J2第36節 カターレ富山vsロアッソ熊本
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

カターレ富山
--------10苔口卓也---------
32國吉貴博---39白崎凌兵----17木本敬介
----13キム・ヨングン---8大西容平----
30木村勝太-3御厨貴文-29内田錬平-24ヤン・ヘジュン
--------41守田達弥---------

控え:1飯田健巳、27吉川健太、6森泰次郎、11ソ・ヨンドク、18西川優大、28村松知輝、20三根和起

ロアッソ熊本
--------25ウーゴ--------
--10養父雄仁-----30仲間隼斗--
7片山奨典-8原田拓-2黒木晃平-13大迫希
--5矢野大輔-22吉井孝輔-4青木良太--
--------18南雄太--------

控え:1畑実、3高橋祐太郎、6福王忠世、24筑城和人、17齊藤和樹、39北嶋秀朗


結果
カターレ富山 1-2 ロアッソ熊本

得点者(カッコ内はアシスト)
富:75'キム・ヨングン
熊:18'高橋祐太郎(大迫希)、27'大迫希

交代
富:HTヤン・ヘジュン→ソ・ヨンドク、67'國吉貴博→村松知輝、82'苔口卓也→三根和起
熊:4'原田拓→高橋祐太郎、60'仲間隼斗→筑城和人、74'大迫希→齊藤和樹

警告(カッコ内は累積枚数)
富:32'ヤン・ヘジュン(2)、38'大西容平(4、1試合停止)、51'國吉貴博(4、1試合停止)、86'村松知輝(1)
熊:47'黒木晃平(2)、70'青木良太(1)

退場
富:
熊:

主審:日高晴樹 副審:長谷忠志/松井健太郎 四審:熊谷幸剛
観客 4,942人

※ポジション変更

富山
ヤン・ヘジュン→ソ・ヨンドクで3-4-2-1に変更
-----10苔口-----
---11ソ---39白崎--
32國吉-13キム-8大西-17木本
-30木村-3御厨-29内田-
-----41守田-----
國吉→村松で、村松は1.5列目右に入り、左に白崎、左ウイングバックにソ・ヨンドクとなる。

熊本
原田→高橋で、吉井がボランチに入り、3バックが左から矢野、青木、高橋の並びとなる
仲間→筑城で5-4-1に変更
-----25ウーゴ-----
10養父--------13大迫
---2黒木---22吉井---
7片山-5矢野-4青木-3高橋-24筑城
------18南------


1試合でも早く残留争いを抜け出したい19位と18位の直接対決

今シーズンのJ2も残りわずか7試合。
2年半の安間長期政権はずっと低迷も、「継続性」を掲げる安間ならば今年こそは結果を出してくれるだろうと続投させた結果、
結局2年半やってダメなものは3年目もダメという当たり前の展開で今年も当然のごとく低迷し残留争いに巻き込まれた19位富山、
3年間の長期政権で行き詰まった高木体制からの心機一転を図るも後任監督がハズレで残留争いに巻き込まれた18位熊本、
その両者の直接対決です。勝点差はわずかに1。

JFL2位との入れ替え戦に行くことになる可能性のある21位との勝点差は富山が4、熊本が5。
来年発足するJ3への自動降格の可能性もある最下位との勝点差は富山が7、熊本が8。
現在のJFLは昇格圏の2位以内にJ2参入資格のあるチームが1つだけで、しかも2位と3位にはやや大きな勝ち点差があるため、
J2とJFLの入れ替え枠が1、あるいは0.5になる可能性が高いと考えると、この試合に勝って最下位のガイナーレ鳥取が負けた場合に、
最下位との勝点差が富山の場合は10、熊本の場合は11となり、残留に大きく近づくこととなる。それだけ大事な一戦。

スタメン。
富山はアビスパ福岡に4得点快勝した前節とスタメン、控えともに同じメンバー。
しかし、平出涼、足助翔、舩津徹也、朝日大輔と守備、中盤、攻撃の主力がケガで不在、
さらにソ・ヨンドクがコンディション悪くベンチスタート、黒部光昭もヒザの状態でも悪いのかベンチ外とかなり苦しい。
熊本はU-20代表で不在のDF橋本拳人に替わってボランチの吉井孝輔がDFに入り、ボランチは黒木晃平、原田拓の組み合わせに、
また、前節ゴールを決めた齋藤和樹を思い切って外す大胆采配で、仲間隼斗が5試合ぶりのスタメン。


目覚めない富山をしっかり叩いて熊本が勝利

前半。
立ち上がりは五分五分だが、富山がサイドアタックで攻め込む回数が多く、何度かチャンスを作ることができていたが、
ゴール前でのタッチミス、プレー精度や判断のところで上手くいかない。
15分を過ぎると富山の攻撃が全く機能しなくなり、次第に熊本の一方的なペースとなる。
18分、熊本がコーナーキックから途中出場の高橋がニアに飛び込みヘディングで決めて先制すると、
さらに元気づいて攻撃にも迫力が出てくる熊本は27分に大迫が右サイドを独走してペナルティエリア内まで走り
ニアサイドをぶちぬくシュートで追加点。あっという間に2-0となる。

その後は富山がボールを持つ時間帯が増えるも、2点ビハインドの状態にあることが理解できていないかのような
ダラダラした動きで自陣でのボール回しに終始し、まったく攻め込むことができない。
逆に熊本に試合を決める3点目のチャンスがあり、47分、右サイド大迫のアーリークロスから
ゴール前でウーゴがヘディングで合わせたが、シュートはGK真正面だった。

後半。
富山はヤン・ヘジュンに替えてソ・ヨンドクを起用し、3バックにして攻撃的に出る。
その一方で、熊本は60分に仲間に替えてサイドバックの筑城を投入、ハッキリと5-4-1にして逃げ切りを図る。

引いて守る熊本に対し富山はなかなか打開策を見出すことができず、
むしろカウンターからピンチを招き、65分、ウーゴがセンターサークル付近からドリブルで持ち込みシュート、
67分には筑城と大迫に左サイドを崩され、クロスからファーサイドでフリーの片山がシュートと、決定機を2度も作られてしまう。

ペナルティエリア内の攻防に持ち込めず決定機を作れない富山だったが、
75分、キム・ヨングンがペナルティアーク手前からミドルシュート、これがゴール右端ギリギリに決まって1点差に。

1点差でやや元気を取り戻した富山はさらに攻勢を強め、
熊本は失点前からダメ押し点狙いで齋藤を投入していたものの、カウンターからゴール前の攻防に持ち込むこともできなくなり、
富山の一方的なペースとなる。

84分、左サイドからのクロスをファーサイドで青木がクリアするも甘く、こぼれ球を白崎がシュートするがGK正面。
85分、左サイド、ソ・ヨンドクのクロスが相手選手に当たり、そのこぼれ球に途中出場の村松が突っ込むも吉井のクリアが一瞬早い。
88分、ペナルティアーク手前、ゴールを決めたのと似たような位置から再びキム・ヨングンがミドルシュートもゴールわずか右に外れる。
94分、守田のロングフィードから三根、右サイドの村松と繋いでクロス、ファーサイドに三根が飛び込むがヘディングシュートは枠の上。

そして試合終了。
熊本が終盤の富山の猛攻を耐え抜いて勝利した。


熊本、災い転じて勝点3

勝ったロアッソ熊本だが、試合開始直後にアクシデントが起きていた。
ボランチの原田拓がスタジアムの悪芝の影響で負傷し、試合続行不可能となった。
ゲームプランを大きく狂わせる出来事だったが、交代で入った高橋祐太郎が先制点を決めた上に
守備でも相手のカウンターやクロスボールをきっちりとはね返すなど攻守に大活躍。
むしろこの負傷交代のおかげで勝点3を得ることができたと言っても過言ではない。
ならば、なぜ最初から高橋を使わなかったのか、スタメンの人選はこれで正しかったのか、という疑問もわいてくるわけですけれども。

また、得点シーンの2つが、1点目が右からコーナーキックを蹴るときのニアサイド、
2点目が寄せも甘く、守備も軽い木村のサイドでドリブルを仕掛けて勝負と、
富山が過去に失点したシチュエーションに持ち込んでのゴールで、相手チーム対策の的確さも勝利に結びついた。


熊本は残留安全圏に。確定は時間の問題

熊本は第11節~第13節以来、今季2度目の連勝、4戦負けなしで勝点を39とし、21位FC岐阜と最下位ガイナーレ鳥取が負けたため、
残り6試合で降格の可能性がある21位との勝点差が8、最下位との勝点差が11となった。
冒頭にも書いたように、今年のJ2下位は最下位にならない限りは降格を回避できる可能性が高く、
また、ロアッソ熊本は前半22試合で勝点22だったのに対して、後半戦14試合で勝点17と、やや調子が上向いているので、
J2残留を確定させるのはもはや時間の問題と言ってもいいだろう。

残り6試合の中に千葉、長崎、G大阪、神戸と上位チームが残っていて、ほか2試合が福岡、横浜FCで、
この2試合は今季熊本があまり勝てていないホームでの試合なので、残り6試合で0勝もありえるのでは、と不安視することもできるが、
ホーム苦手とは言っても、9月上旬までの16試合で1勝しかできなかったのが、ここにきて東京V、札幌に連勝と、
ホームとの相性の悪さも改善されつつあるので、6試合トータルで最低でも1勝1分ぐらいはできると思うし、そうなれば
勝点は43なので、まあ大丈夫でしょう。


富山、試合軽視の代償は勝点0

富山は立ち上がりこそ良かったものの、15分を過ぎると中盤が全く機能しなくなり、
相変わらずのことだが、自陣からロングボールを蹴っ飛ばして苔口になんとかしてもらう、という形でしか攻撃できなかった。
2点ビハインドを負ってもなお「前半のうちにせめて1点は返そう」という雰囲気すら全然起きなくて、
マイボールになってもカウンター狙って走り出す選手もいなくて、この試合をどう位置づけて臨んだのか
理解の難しい試合運びで、自分たちで反撃のために与えられた時間を浪費していた。
後半にようやく1点返すぞという雰囲気になっていたが、2失点してから前半終わるまでの約20分間をおろそかにしていなければ、
もしかしたからドローもあったのではないだろうか。結局は試合を軽く扱ってしまったことが負けの可能性を高めたことになる。

守備面では、1失点目の場面は、富山から見て左からのコーナーキックをニアサイドで合わされるというものだったが、
これはわずか2週間前、第34節、京都サンガ戦の京都の1点目と同じ(こちらはニアで方向を変えてゴール前の選手がシュート)で、
つい最近失点した形が修正できていないことを露呈させてしまった。

カターレ富山は今シーズン、背の高い選手が少ないことを理由にセットプレーでゾーンディフェンスを敷いているが、
ゾーンディフェンスは、簡単に言えば「どこにボールが飛んできても誰かしらクリアできるようにする」という考え方で、
さすがにフィールド全体をカバーするのは無理なので、大体は直接シュートを狙える範囲をカバーできるように選手を配置します。

しかし、京都戦の失点、今回の失点、2つに共通することがあって、それはヘディングで合わせた選手の前にいたのがどちらも木本で、
ボールが彼の頭上を越したところで合わされているんですね。
木本は富山のスタメンの中で最も背が低い選手で、相手選手の前で跳ね返すことを要求するにしても限界があります。
でも、ゾーンで守るということは、マンツーマンの守備をしていない=体を寄せて良いシュートを撃たせないようにはしていない、
ということでもあるので、ゾーンで守るからには、シュートを狙う相手選手の前にいる選手がクリアしないことには、
今回の失点のようにドンピシャで合わされてしまいます。
でも、先ほど書いたように、木本にそれを要求するのは厳しい。でもクリアしないと失点する。。。

つまり、間違えているわけですね。
選手の配置が間違っているから、同じところで失点する。
これを直さなければ今後も同じところで失点するし、配置を見直してもどうにもならないのであれば、
ゾーンディフェンス自体無理だということになる。

ちなみに、熊本の場合は、背の高さや長身選手の人数で言えば富山と大して変わらないんですよね。
なので、人に対して守備につくマンマークディフェンスで事足りるのを、わざと難しいことをやって
失点させてるんじゃないかなという気もします。とはいえ、リーグ戦は熊本としか戦わないわけではないので、
試合ごとにマンマークなのかゾーンなのかと切りかえるわけにもいかないですけれども。


富山は苦しい残留争いが続く。最終節まで残留を確定させられない可能性は十分にある

富山は勝ち点を伸ばすことができず、21位との勝ち点差は4、最下位との勝ち点差は7のままとなった。
順位をひっくり返せる勝点差の目安は「試合数×1」と言われているので、残り6試合で最下位と7差となれば
ギリギリなんとかなるかな、という感じだが、本当にギリギリだし、ちょっとした白星や黒星でひっくり返る差なので、油断はできない。

また、去年のカターレ富山は、第38節終了時点(残り4試合)で最下位との勝点差を7とし、
「あと1勝すれば残留確定」というところまで来たが、そこから3連敗してしまい、結局最終節まで残留を確定できない状態にしてしまった。
このように、ここぞの弱さ、尻に火がつかないと戦う気持ちを奮い立たせられない弱さがこのチームにはあるので、
今のこの安全でもなければ危険すぎるわけでもない中途半端な勝点差が去年同様、気の緩みを生んでしまいそうな気がします。


くまモンが来たよ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。13/08/25、J2第31節、カターレ富山vsモンテディオ山形

2013年09月16日 23時14分13秒 | カターレ富山の観戦レポ

2013年8月25日、18時04分キックオフ
J2第31節 カターレ富山vsモンテディオ山形
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

カターレ富山
------9黒部光昭------39白崎凌兵------
----------------------------
11ソ・ヨンドク-7朝日大輔-8大西容平-5舩津徹也-32國吉貴博
---33舘野俊祐----2足助翔----19池端陽介---
-----------41守田達弥------------

控え:1飯田健巳、24ヤン・ヘジュン、6森泰次郎、26大山俊輔、13キム・ヨングン、20三根和起、10苔口卓也

モンテディオ山形
-----8林陵平----9中島裕希-----
-10伊東俊-----------30山崎雅人-
----24ロメロ・フランク--5堀之内聖----
7中村太亮-23イ・ジュヨン-3石井秀典-6山田拓巳
---------21常澤聡---------

控え:1清水健太、2小林亮、13石川竜也、25作田裕次、14比嘉厚平、18萬代宏樹、29大久保剛志


結果
カターレ富山 1-3 モンテディオ山形

得点者(カッコ内はアシスト)
富:51'苔口卓也(舩津徹也)
山:12'中島裕希(中村太亮)、49'中島裕希(伊東俊)、67'林陵平(中村太亮)

交代
富:50'池端陽介→苔口卓也、64'黒部光昭→大山俊輔、77'國吉貴博→三根和起
山:80'山崎雅人→石川竜也、84'伊東俊→小林亮

警告(カッコ内は累積枚数)
富:28'黒部光昭(2)、52'59'ソ・ヨンドク、66'舘野俊祐(1)、76'白崎凌兵(1)
山:

退場
富:59'ソ・ヨンドク(1試合停止)
山:

主審:吉田哲朗 副審:村田裕介/亀川哲弘 四審:下村昌昭
観客 4,472人

※ポジション変更
富山
池端→黒部で3-4-1-2に変更
--9黒部--10苔口--
----39白崎----
11ソ-7朝日-8大西-32國吉
-33舘野-2足助-5舩津-
----41守田----

ソ・ヨンドク退場で3-3-3に変更
-9黒部-10苔口-39白崎-
-7朝日-32國吉-8大西-
-33舘野-2足助-5舩津-
----41守田----

黒部→大山で3-4-2に変更
--10苔口--39白崎--
26大山-7朝日-8大西-32國吉
-33舘野-2足助-5舩津-
----41守田----

國吉→三根に伴うポジション変更は不明

山形
ポジション変更は不明


・高岡市の日は高岡市出身の中島裕希が所属するモンテディオ山形戦。

「高岡市の日」ということで高岡市民の私はチケットが500円になるので、行ってきました。
試合内容がクソすぎて幻滅した5月のガイナーレ鳥取戦以来の現地観戦です。

スタメン。
富山は平出涼が前節負傷し、舘野俊祐がスタメン。
東京ヴェルディから期限付き移籍中の20歳の若手でこれが2試合目のスタメン。
夏に清水エスパルスから期限付き移籍で加入したFW白崎凌兵は選手登録以降3試合連続スタメン。
山形はセンターバックの西河翔吾が負傷離脱、石井秀典とイ・ジュヨンの組み合わせとなる。


・一方的な試合でモンテディオ山形が完勝

試合は最初から山形がラッシュを仕掛けて富山をねじ伏せにかかり、12分に中村のクロスからファーでどフリーの中島裕希が
ヘディングで叩き込んで先制点。その後も攻撃の手は止むことなく一方的に叩きまくる展開だったが、前半は1点どまり。
後半も山形の一方的な展開。立ち上がりに右サイドからのフリーキックをニアで中島裕希がまたもやヘディングで叩き込むと、
即座に1点返されるものの、富山はソ・ヨンドクが2枚目のイエローカードで退場となり反撃ムードに自分たちで水を差してしまい、
67分にコーナーキックから林陵平がトドメの一撃で試合を決定づける。

この瞬間、富山の負けは当然として、一矢報いるゴールすら起きないことを確信したので帰りました。
それ以降スコアは動かず、1-3で山形の勝利。


・連勝では意味がないことを証明するには十分すぎるカターレ富山の糞っぷり

カターレ富山は全く見どころのないクソすぎる試合で負けるべくして負けた。
前半から山形に押し込まれ、DFとMFの8人がゴール前から動くことができず、
ボールを奪っても、山形の素早い守備への切り替えと高い位置からの守備の前に全くボールを回すことができず、
そのうえ選手の動きも少なく、まるで山形が11人、富山が8人ぐらいで試合をしているかのように富山の選手に存在感がなくて、
センターサークル付近で孤立した選手にパスを出しては囲まれ、奪われて、ショートカウンターの餌食になってばかりで、
ならばサイドのスペースにボールを出してそこから攻撃しようとしてもサイドに展開するパスが殆どミス。
前後半通してずっとそういう感じで、相手陣に攻め込むことすらままならず、シュートも22分の舩津の苦しまぎれのロングシュートと、
51分に苔口がゴールを決めたヘディングシュート、その2本にとどまった。

第27節、未だ勝利がなかったコンサドーレ札幌に初勝利、第28節のガイナーレ鳥取戦に勝利と、連勝したことから、
残留争いで優位に立ちかけたカターレ富山だったが、そこから徳島ヴォルティス、松本山雅、モンテディオ山形と3連敗を喫してしまった。
かつて、どこかのサッカー中継で横浜FCの山口素弘監督が「連勝は3つ続けて初めて意味をなす」という意味のコメントを出していて、
要するに、よく「この勝利は自信になる」「勝って弾みをつける」みたいなことを言う人がいるけど、それは連勝でも全然足りなくて、
3連勝してようやく自信とか弾みとかいう言葉を出せる状態になるということなのですが、まさにそれを裏付ける結果となった。


・期待の白崎は期待外れに終わる

夏に清水エスパルスから期限付き移籍で加入した白崎凌兵。
監督のコメントや新聞記事からはまだゴールこそないが期待できる選手という印象を受けていたので、
期待してプレーを見たのだが、ポテンシャルの高さを感じさせるプレーは全く見られず、完全に期待外れで、
苔口を差し置いて優先起用する必要性は感じなかった。

オフサイドに引っ掛かることが多く、しかもそれを試合の中で修正することもできていなかったし、
ボールを持っても、サイドに逃げのドリブルをしては奪われての繰り返しだったので、
例えるならば、久保裕一(ガイナーレ鳥取)を草食系にしたような選手という印象を受けた。

とはいえ、選手の起用と配置にも問題があったわけで、黒部と白崎の2トップ気味の布陣だったわけですが、
その2トップのせいで、前からの守備が緩くなり、MFとDFに負担がかかって守りきれずにゴール前まで引かざるを得なくなる、
結局、前2人と後ろ8人で分断状態になってしまい、守備の方は余裕がなくて奪って蹴ってが精一杯の状態になるから、
攻撃の質も低くなって前線にボールが届かなくなる。淡白な攻撃しかできないから、山形は最低限の守備だけを残して
7人、あるいは8人がかりで富山のゴールに襲いかかることができる、そしたら当然富山の守備負担がさらに重くなる、という感じで、
攻撃力を上げるための采配が、むしろ相手の攻撃力を引き出すことになってしまい、
押し込まれっぱなしになったことで、富山の攻撃力が下がってしまうという本末転倒采配だったことも付け加えておきたい。


・気持ちの面で不安を抱えるソ・ヨンドク

後半にイエローカードを2枚もらい、退場となったソ・ヨンドクだが、審判や相手に関係なく、必然の退場だった。
前半からミスばかりの試合内容にかなりイライラしていて、30分過ぎぐらいにあった完全にヨンドクのパスミスという場面では
イライラのあまり大声をあげて地面を殴りつけるほどで、客席から見てわかるぐらいに気持ちがコントロールできない状態だった。

今回の試合に限らず、ソ・ヨンドクはあどけないルックスに似合わず気持ちのコントロールの部分に不安を抱える、
ネットスラングを使わせてもらうと「ファビョる」気質を抱えた選手で、今回のようにイライラで自滅することもあれば、
一方で異議によるイエローカードがチーム史上最多で、すぐ感情を言葉や行動に出してしまってチームに迷惑をかけることもある。

ソ・ヨンドクはシーズンオフに海外移籍を画策するなど、ステップアップを狙っている選手で、
富山サポーター、J2ウォッチャーともに「このレベルの選手ではない」と感じている人も多いだろう。
技術も高く、才能がある選手なのは確かなのだが、気持ちがコントロールできずに自滅しているようでは、
才能も評価されずに結局はこのレベル、ということになってしまうので、カターレより上の段階に進みたいのであれば、
ファビョり気質の改善というのは避けて通れない道である。

そういった、せっかくの実力をそれ以外の部分でムダにさせてしまっている選手に対しては、
敢えてキャプテンマークをつけさせることで、自分がチームの中心選手だという自覚を促すのが効果的だと思うのだが、
1度、第22節のジェフユナイテッド千葉戦でソ・ヨンドクがキャプテンマークをつけたことがあるものの、
それはあくまでも足助翔と朝日大輔の欠場に伴う一時的な繰り上がりキャプテンで、その試合限りだったし、
残念ながら安間はそこまでメンタルについては深く考えていない人で、キャプテンの人選で間違えたことがないと、
今のキャプテン選びにも自信を持っているので、安間の下でプレーしているうちはそういったファビョり気質の改善は難しそうだ。


・割り切れる試合こそ低迷のシグナル

しかし、ここまで完敗となると、むしろそっちの方が割り切れる、気持ちを切り替えればいい、という心理が働きがちだが、
実は、富山の場合はそういう「割り切れそうな試合」こそが低迷に繋がる危険信号なのである。

例えば、カターレ富山の連勝がストップした第29節の徳島ヴォルティス戦はPKで先制点を与えて、ロスタイムに追加点の0-2で負け。
これはPKだからしょうがない、2失点もリスクを冒した結果だからしょうがないと、誰もが思っていたことだろうし、
その次の試合、つまり前節の松本山雅戦、これもまたPKで先制点を与えてしまって0-1の負けなので、
「あのPKの場面さえ対処できていれば」と思っていたことだろう。

しかし、そうやって「しょうがない試合」を続けた結果がこの試合なわけで、
どういう結果であれ絶対に負けた試合で割り切ってはいけない、気持ちを切り替えずに結果を尊重しなければならない、
前向きな黒星なんてありえない、ということがカターレ富山の戦績からもわかる。

筆者も勘違いを認めなければならないが、春も結局はそういうことだったのだろう。
第9節FC岐阜戦に勝利した後、第10節でガンバ大阪に完敗して「ガンバは強かった、しょうがない」、
第11節、東京ヴェルディに引き分けて「天敵からのドローは大きい」、
そうやって勝てない中で前向きにとらえ続けた結果、流れはどんどん悪くなり、下位に転落してしまった。
この時は私もそう思って割り切っていた。第13節ガイナーレ鳥取戦のドローでようやく実は危機的状況にあることに気付いたけど。
しかし、監督、選手のコメントも、フェイスブックのサポーターの書き込みも、誰もが「まだプレーオフを狙える位置にいる」
「ここから残留争いはネガティブすぎ」という感じで、危機感は全然持っていなかった。

その後、第17節、徳島ヴォルティスに8試合ぶりとなる勝利を挙げた後、次の第18節ザスパクサツ群馬戦で痛恨のドロー、
本来ならば深刻に捉えるべきドローであるにもかかわらず、「相手はしばらく勝ちがなくモチベーションが高かった」、
「スコアレスドローだったが久しぶりの無失点は次に繋がる」と深刻にとらえようとはせず、
その後も「相手が強かった」「負けたが内容ではカターレが押していた」と、それで結局9試合勝ちなし、
そして1回勝って、また9試合勝ちなしと、負けを深刻にとらえないようにすることが、かえって深刻な状況を招いてしまい、
しかもそれを繰り返しているわけですから、本来ならば試合結果に対する向き合い方も変えていかなければならないが、
これらの低迷のシグナルを全く気付くことができず、また、メンタルを軽視して負け癖が根付くおそれを考慮することもなく、
ただ継続継続と言っている安間がいるうちは期待できないだろう。

そうやって悪い流れを何度も繰り返しているチームなので、またこのまま10試合ぐらい勝ちがない状態が続くことも十分にあり得る。
第31節終了時点で降格圏である21位との勝ち点差もわずかに3。
その状況で、10試合を4分6敗、3分7敗、あるいはそれ未満にしてしまったらどうなるか、考えたくもないことだが、覚悟は必要だ。


・試合を見る能力がない安間

試合後の安間のコメントには驚いた。

「選手はよく努力しており、できることが増えている。この3連戦でも徳島の小林監督や松本の反町監督が認めていたように、
うちのほうが勝つチャンスのあるゲームをしている。しかし勝つチャンスを自らつぶした。」
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00160608.html

「小林監督や反町監督が認めていた」。

たしかに、第30節松本山雅FC戦の後に反町康治監督は
「本当は3-0で負けていた試合」「試合には勝ったが、あまり勝った気のしない試合だ」
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00160377.html

とコメントしていたが、一方で、第29節、徳島ヴォルティス戦での小林監督のコメントからはそういった
カターレ富山のサッカーを認めると取れるコメントは一切なかった。

しかし、YouTubeに上がっているハイライト映像を見ても、その2試合で富山にゴールの可能性があった場面は1度もなく、
松本山雅戦を見ても、むしろ松本が3-0で勝ってもおかしくないけど決定力不足で1-0にした試合だったように見えた。

つまり、反町監督が「本当は負けていた試合」「勝った気がしない」とコメントしているのは、
自分が関与していないチームだからこその隣の芝生は青く見える的なやつと、勝ったからこそ言える自分のチームに対する謙遜、
そして格上のチームが「まあ良かったんじゃない?」という感じで余裕をかました態度から来るリップサービスでしかなく、
本当にカターレ富山のサッカーを評価しているとは到底思えない。

本当に試合を見ていれば反町監督のコメントがリップサービスであることは簡単にわかるはずなのだが、
それを真に受けてカターレのサッカーは小林監督や反町監督と言ったJ2の名将も認めるサッカーだとしているのだから頭が悪いし、
試合を見ればそれは違うってわかることがわからないということは、試合を見ていないのと同じぐらい見る目がないということになるし、
他人のコメントに逃げて目の前の結果を評価もできなければ尊重もできない人間が監督を続けてはいけない。


・場所と相手がストロングポイントを引き出してくれて超楽勝だったモンテディオ山形

モンテディオ山形は「失点した」という1点以外には何一つケチをつけるところがないほど楽勝だった。
楽勝だった理由は2つある。それは、「場所」と「相手」。

まずは場所。
ここ、富山県総合運動公園陸上競技場とものすごく相性が良いのが、中島裕希。

中島はカターレ富山とはベガルタ仙台所属時の2009年、そしてモンテディオ山形に加入してからの2012年、今年と対戦していて、
ホーム、アウェイ合わせて7試合全てで試合出場している。

ベガルタ仙台所属時
@富山 スタメン、9分負傷交代 0分ゴール(当時は1分未満切り捨てで記録していた。現在で言う1分に相当)
@仙台 スタメンフル出場 ゴールなし
@富山 79分から出場 83分ゴール

モンテディオ山形所属時
@山形 スタメンフル出場 ゴールなし
@富山 スタメンフル出場 ゴールなし
@山形 スタメンフル出場 ゴールなし
@富山 スタメンフル出場 12分、49分ゴール

というようにカターレ富山相手に7試合4得点。
得点力がそんなにあるわけではない中島にとっては非常に相性が良いと言える数字だろう。
しかも、その4得点全てが富山ホームでの試合。4試合で4得点。時間で言うと200分で4得点。90分あたり1.8得点。

調べたわけではないが、おそらく中島の全ゴールをスタジアム別に振り分けた時、
この富山のスタジアムでカターレ富山と戦うのが、中島裕希にとって最も相性の良いシチュエーションということになるだろう。

この相性の良さの通りに中島裕希が躍動して必然の2得点。

次に相手。
今回のカターレ富山は、モンテディオ山形の良い攻撃を引き出す守備、良い守備を引き出す攻撃をしていた。

富山が前2人と後ろ8人に分断されていて、前線からの守備ができておらず、山形の攻撃を真っ向から受けてしまい
8人がゴール前に引きこもっていたので、山形は攻撃に人数をかけ放題で、実質4トップ、
左サイドバックの中村太亮も上がりっぱなしで、実質こんなフォーメーションになってて

-伊東-林-中島-山崎
中村--ロメロ----
---堀之内----
-イ--石井--山田
----常澤----

富山は待ち構える守備ができるわけでもスペースを潰すこともできず、ただ人とボールに振り回されているだけだったので、、
山形が攻撃に人数をかければかけるほど富山の守備も翻弄され、好き放題攻撃することができた。

また、ボールが奪われても、山形が前掛かりすぎるが故に富山ボールになった瞬間は山形の方が数的優位で、
富山ボールになった時点ですでに山形の選手に囲まれている、という状況を生み出し、
苦しまぎれのパスを簡単に奪う、あるいは孤立した選手にパスを出させるよう仕向けてそこで囲んで奪う、そして再び攻撃に移る、
ロングボールを蹴られても白崎をオフサイドに引っ掛けるのは簡単だったし、たとえFWにボールが入っても、
後ろからのフォローがないので、センターバック2人と右サイドバック山田拓巳だけで数的優位を作れるので、
簡単にボールを奪って、またそこから攻め残っている前線の選手に攻撃を任せるという、
攻撃的なチームとしては理想極まりない守備ができていた。

富山の2トップが黒部と白崎でどちらも敏捷性があるわけではなく、DFラインの裏を狙われる心配をする必要もなかったので、
守備的ボランチの堀之内聖すらもあまり自陣に戻ることがなく、左サイドバックの中村太亮は攻撃に専念することができ、
富山が山形の良い守備を引き出してくれたことで、さらなる良い攻撃ができるという相乗効果を生み出すこともできていた。

このように、今回のモンテディオ山形の完勝は、あくまでカターレ富山がモンテディオ山形の良いプレーを存分に引き出すことで
勝たせてあげたからなのであって、決してモンテディオ山形が強かったわけではない。これは勘違いしてはいけないところである。


・シーズンはいよいよ佳境へ

ということで今シーズンも残り11試合となりました。
カターレ富山は案の定の残留争いで、勝ち点30、降格圏21位との勝ち点差がわずかに3。
去年は31節終了時点で勝ち点19しか取れていなかったんだからそれに比べればマシ、という考え方もできますが、
むしろ逆にそれが残留争いに巻き込まれている自覚、降格に対する危機感を薄めているような気もします。
サポーターも含めたクラブ全体が「いくらなんでも鳥取や岐阜には抜かれないでしょ」という雰囲気にあふれていますし、
足助翔に至ってはチーム状況を把握しチームをまとめるべきキャプテンという立場にもかかわらず、この期に及んで
「個人的には変わらず上を目指してやっている。他から笑われてもまだプレーオフを目指している」
http://www.kataller.co.jp/schedule/gamerecord/2013/0825.html
というキャプテン失格モノのKY発言で危機感の欠如、今置かれている状況を理解していないことを露呈させる始末。

去年は残り11試合を6勝1分4敗という驚異のハイペースでそれまでの勝ち点を倍増させるところまで行きましたが、
危機感が薄い今のカターレ富山ではそういう熱が起きるようには思えません。
最終節はFC岐阜との下位直接対決になりますが、おそらくこの試合が「負けた方が降格」のデスマッチになることでしょう。
ヘタしたら両者とも21位以下が確定していて自動降格か入れ替え戦かを決める試合になっているかもしれませんし、
むしろ現在最下位の岐阜の方が残留を決めていて、富山だけが残留をかけた大一番になっているかもしれません。

ちなみに、今年のカターレ富山と降格圏21位との勝ち点差の推移

開幕戦3→3→5→3→5→5→4→5→8→8
第11節7→7→8→7→6→5→8→8→6→4
第21節2→2→3→3→4→3→4→6→3→3→第31節3

どう言い訳しようが他のチームがカターレ富山よりも勝っているのは事実で、
このように降格圏との勝ち点差は徐々に詰まってきている。10節先では追いつかれ、降格圏に転落しても何らおかしくないわけです。

なので、カターレ富山の残留させるためには、カターレ富山の奮起を願ったところでどうせ叶わないので、それよりもむしろ
JFLでJ2参入資格のないチームが1位と2位に入ることで入れ替え枠そのものが潰れることを願った方が良さそうな気がします。
ただ、今のJFLはJ2参入可能性のあるカマタマーレ讃岐とJ2参入資格のないAC長野パルセイロが2強で、
そこに割って入れるとしたらJ2復帰を狙うFC町田ゼルビアぐらいなので、AC長野パルセイロが優勝して、
J2最下位チームは自動降格を免れてJFL2位のチームと入れ替え戦をすることになるのが精一杯っぽいです。


・高岡市の日

高岡市の日でした。ということで高岡市民は自由席大人500円になったのですが、
高岡市の広報紙やホームページでは、往復はがきによる事前申込制になっていて、
一方、カターレ富山ではチケット売り場では住所を証明できるものを提示となっていて、食い違いが起きていました。

今年からカターレ富山では市町村サンクスデーのサービスを受けるには住所を証明できるものを提示すれば良いことになって、
ホームページやファンクラブ会報紙でもそう書かれているのですが、高岡市の担当者がそれを理解できていなかったようで、
去年までの事前申込制で告知したようです。

当日になって「申し込んでないのでダメ」と言われると損なので、往復はがきで申し込みましたが、
結局住所を証明するものを提示するだけで良かったようで、往復ハガキ代100円損しました。

こういうチケット代サービスなんていうのは、当日に思いつきでフラッと行ける状態にするのが大事で、
去年までの事前申込制から、証明するものを見せるだけで十分としたカターレ富山の判断は正しいのですが、
周りがそれに対応できないというのは残念な話である。


・ラーメン新作

今回のスタジアムグルメは、初めての人は注文列と待機列を間違えやすいラーメン屋こと
「えびすこ」のラーメンが新しくなっていたので、それを食べました。




えびすこ×胃袋掴味コラボレーション鶏海老ラーメン600円。

プロレスラーの高山善廣選手の焼鳥屋「胃袋掴味 Stomach Hold」(ググッたら既に閉店されているとか)とのコラボレーション。
海老と、たぶんニンニクも入ってる?、そのパンチ力のあるスープが魅力で、
具にはチャーシューではなく鶏の照り焼きが入っているのがポイント。
男のラーメンという感じで食べごたえがあって良かったです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。13/05/06、J2第13節、カターレ富山vsガイナーレ鳥取

2013年06月08日 16時24分21秒 | カターレ富山の観戦レポ

2013年5月6日、19時04分キックオフ
J2第13節 カターレ富山vsガイナーレ鳥取
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

カターレ富山
----------10苔口卓也---------
----------17木本敬介---------
30木村勝太-11ソ・ヨンドク-26大山俊輔-32國吉貴博
----------8大西容平----------
---5舩津徹也---15平出涼---2足助翔---
----------1飯田健巳----------

控え:21金井大樹、27吉川健太、16谷田悠介、6森泰次郎、14山瀬幸宏、13キム・ヨングン、18西川優大

ガイナーレ鳥取
--------13久保裕一--------
---10実信憲明 -----19住田貴彦---
26永里源気-15田中雄大-7横竹翔-25奥山泰裕
---23三浦修-22森英次郎-18尾崎瑛一郎-
--------21杉本拓也--------

控え:48小針清允、8レジナルド、17鶴見聡貴、24廣田隆治、30岡野雅行、9ブルーノ、11岡本達也


結果
カターレ富山 1-1 ガイナーレ鳥取

得点者(カッコ内はアシスト)
富:7'舩津徹也(大山俊輔)
鳥:89'奥山泰裕(岡本達也)

交代
富:66'大山俊輔→谷田悠介、71'苔口卓也→西川優大、90'+2國吉貴博→山瀬幸宏
鳥:46'(HT)永里源気→鶴見聡貴、84'住田貴彦→廣田隆治、84'実信憲明→岡本達也

警告(カッコ内は累積枚数)
富:39'大西容平(1)、41'大山俊輔(2)
鳥:

退場
富:
鳥:

主審:吉田哲朗 副審:竹田和雄/清水崇之 四審:岡宏道
観客 2,820人

※ポジション変更
富山
大山→谷田で大西と谷田のダブルボランチ、2列目にソと木本が並ぶ3-2-4-1に布陣変更
-----10苔口-----
30木村-11ソ-17木本-32國吉
---16谷田-8大西---
-5舩津-15平出-2足助-
-----1飯田-----
苔口→西川は同じポジション。國吉→山瀬で、山瀬は木本の位置に入り、木本が右ウイングバックに移る

鳥取
永里→鶴見で後半開始から4-2-3-1に布陣変更。
-----13久保-----
25奥山--10実信--19住田
---17鶴見-15田中---
23三浦-22森-7横竹-18尾崎
-----21杉本-----
住田→廣田は同じポジション、実信→岡本で、岡本はFWに入り4-4-2となる。


・GWの締めくくりはカターレ富山今シーズン初のナイトゲーム

試練の4月を終えてゴールデンウイークに突入。その最終日、5月6日の夜に試合です。
ゴールデンウイーク中、唯一のホームゲームが最終日の19時という、非常に都合の悪い日程を押しつけられましたが、
それは不人気クラブの宿命。動員を伸ばせるカードを良い時間にやらないとリーグ全体の観客数が伸びないですからね。

スタメン。
富山は軽いケガのためベンチスタートが続いていた足助翔がスタメン復帰、しかし今度は朝日大輔がケガで欠場。
さらに守田達弥が試合当日に膝の痛みを訴えたとのことで出場回避、急遽飯田健巳がスタメン出場するなど何気に苦しい状況。
また、連戦のためなのか西川優大とキム・ヨングンに代わって苔口卓也と大山俊輔がスタメン。
結局前節とは6人スタメンが入れ替わることとなった。

鳥取は本来ならば4バック(4-1-4-1)だが、前節「徳島の3バックに合わせるため」として採用した3-4-2-1を今節でも採用。
しかし、守備陣にケガ人が続出し、さらに柳楽智和が出場停止とセンターバックの選手がおらず富山以上に苦しい状況。
尾崎瑛一郎、森英次郎、三浦修という、本職サイドバック2人とサイドバックもできるMF1人で3バックを形成することになった。


・富山の自滅でドローに

試合は立ち上がりから動く。
2分、鳥取、尾崎のロングフィードは味方のいないところに飛ぶ拙いフィードだったが、対応した足助のクリアが下手で
鳥取の攻撃をアシスト。こぼれ球を拾った永里のクロスに住田が合わせようとするもクリアされる。

そして7分、富山はコーナーキックに舩津が頭で合わせて先制。富山がいきなり先制した。
開始早々の先制点ってあまり良い思い出がないんだよな・・・。

その後も富山ペースで試合は進み、20分には大山のミドルシュート、41分には苔口のパスからペナルティエリア内で木本がシュートも、
いずれも決定的なチャンスとは言えず、シュートもGKが難なくセーブできる範囲内だったため、追加点を挙げることができない。

一方の鳥取はミスが多く攻撃の形が作れない。特に、サイドに展開しようとして出したパスがタッチラインを割る場面が多く見られた。
流れの中からはほぼノーチャンスだったものの、セットプレーからのチャンスが2度あって、
31分、PA左手前からの尾崎のフリーキックにニアに久保が飛び込むも合わず。
39分、同じくPA左手前からのフリーキック、尾崎の蹴ったボールは誰も触らずファーサイドに決まったものの、
オフサイドポジションから飛び込んだ味方選手の動きが関与にあたるとしてオフサイドの判定。
結局、鳥取はシュート0本で前半を終えた。

後半最初のチャンスも富山。56分、大西が前掛かりに来る相手DFの裏にスルーパスを通すが、苔口が追いつく前にGK杉本がキャッチ。
これを機に鳥取は引いて守るようになり、富山ペースの状況は続くものの、攻めきれない場面が目立つようになり、
むしろ4-2-3-1に布陣を変えてサイドに人数をかけられるようになった鳥取がカウンターやロングボールで
相手ゴールに迫れるようになる。

57分、鳥取、奥山と住田のチャンスメイクから得たコーナーキック、二次攻撃で鶴見のクロスが久保が渡るもハンド。
59分、富山、左サイド木村のスローインを受けたソ・ヨンドクがファーサイドめがけてシュート、
枠外にそれるボールに國吉が飛び込んで押し込もうとするも合わない。

そして63分。鳥取が苦し紛れに蹴ったロングボールに久保と平出が競った場面なのだが、どちらもボールには触れず、
ボールをバウンドさせて久保がうまくDFの裏に抜け出した。結局カバーに入った足助にクリアされたため決定機には持ち込めなかったが、
この場面が最後に結果を動かすことになるとはね。

68分にようやく鳥取がファーストシュート。
尾崎のロングフィードを久保が頭で落として奥山がダイレクトシュート。
客席からもシュートコースが空いたのがわかる決定機だったが、GK飯田がナイスセーブ。
69分、鳥取、右からのコーナーキックをファーサイドで森が折り返し、鶴見がミドルシュートも、ふかす。
75分、鳥取、実信のスルーパスがDFラインの裏を突いた久保に渡り、飛び込んだGKまでもかわしたが平出が間一髪クリア。

押されっぱなしの鳥取だったが、ファーストシュートを機に決定機を連発。
逆に富山は63分のロングボール対応ミスをきっかけにDFラインの裏を狙うプレーへの守備対応の拙さが表面化。

富山は流れを変えるべく苔口に替えて西川を投入するも、手詰まりの状態を変えることはできず、
78分、左サイドソ・ヨンドクのフリーキックに飛び込んだ舩津とGK杉本が交錯、こぼれ球を國吉がシュートするもクリアされ、
81分、國吉が独力でドリブルからミドルシュートもポスト直撃と、
流れからはどうにもできなくなったので、セットプレーと個人の強引なプレーからチャンスに持ち込むも得点にはならず。

同点に追い付きたい鳥取は84分にようやく前線をテコ入れ。岡本と廣田を投入したものの、特に鳥取の攻撃が怖くなるわけでもなく
このまま試合終了かなと思われた89分、横竹の自陣からのロングフィードは味方選手に通る可能性の低いフィードだったが、
GK飯田が目測を誤って後逸。そこに久保が走り込んで追いつきかけたが足助が慌ててコーナーキックに逃げる。

こういう凡ミスで与えたセットプレーは嫌な予感がするわけですが、まさにその通りに。
鳥取のコーナーキック、尾崎のボールをゴール前で岡本がすらし、ファーサイドで待ち構えていた奥山が押し込んで同点。

富山は山瀬を投入するもチャンスなく、同点で試合終了。

富山は勝つ寸前のところまで来ていたが、63分から始まったロングボール対応ミスを止めることができず、
最終的には勝点を失うところまで至ってしまった。
鳥取は相手のミスに付け込んで勝ち点は貰えたものの、これで10試合勝ちなし。


・自分で勝ち点を減らしたカターレ

全後半ともに主導権を握り、相手の攻撃も全然怖くなかったので、勝てるはずの試合だったカターレ富山だが、
自分たちで勝点3を受け取り拒否したかのように試合を落としてしまった。

今までホームでのガイナーレ鳥取戦は、カターレ富山発足以降、JFL時代を含めても全勝で、
年間成績を伸ばすために必要な「今まで勝てた試合は今年も勝つ」ということから考えると、絶対に勝つべき試合だったし、
実際に勝てる試合展開だったにもかかわらず、そういう試合を自分たちの手で放棄したとなれば、
ただの「勝てた試合を落とした」という以上に深刻にとらえる必要があると思います。

凡ミスで試合を落としたといえば去年のアウェイの町田ゼルビア戦もまさにそうだし、
下位相手の試合を相手の力ではなく自分たちの手で落としてしまうというのはもはやカターレ富山の悪い癖。

安間は甲府時代でも相手を格下だと見ると采配に甘さが出て勝ち点を取りこぼしていたわけだし、
甲府で采配のまずさを見せてしまったことを富山でも毎年繰り返している。富山でも毎年繰り返してしまうということは、
下位相手に対する試合の臨み方が矯正できないということですから、このあたりは改善が望めないのかなと。

昨シーズンとの勝敗比較はご覧の通り。
せっかく今まで勝ったことのなかった長良川(アウェイのFC岐阜戦)で勝利した分がチャラになってしまいました。


・コントロールを失った中盤

とはいえ2点目、3点目と取れていれば1つの凡ミスで1失点してても勝てたわけで、
追加点が取れなかったのも勝てなかった理由の一つであることは間違いない。

開始早々に先制点を取って、試合も優位に進めている、イケイケの状態のはずなのに、決定機が作れない、
そういう時間帯が長くなったことで、時間とともに中盤がコントロールを失っていたように私は見えた。
ほとんどの時間帯で主導権を握ることができていたので、決定力不足、FWの得点力に原因を求めたいところだが、
その前段階として、チャンスが作れないことにはどうしようもない。

後半になると、左サイドの木村とソ・ヨンドクはタッチライン際でボールタッチを増やしてばかりで前に進めず、
お互いに「誰かが気の利いた場所に顔を出してくれれば」というプレーをしているので、人の動きも全然生まれない。
右サイドの國吉は個人での強引なプレーばかり。大山、木本、西川は流れの中でボールに絡めない。
中盤から前が自分勝手なプレーと流れに絡めない選手では、相手の守備が急造3バックといえど、決定機を作ることはできない。

しかし、追加点は挙げられなくても、1点リードしていたわけだし、相手がそれほど厳しく前からボールを奪いには来ていなかったので、
追加点を狙いつつもリスクを回避することだってできたはずで、1-0の状態を維持させることも難しくはなかったはず。
個人的には、中盤をコントロールするという意味で、キム・ヨングンを入れるべきだったと思っている。
キム・ヨングンは攻撃のスピードを遅らせることができるし、黒子の役割もできるので、
コントロールを失ってバラバラに前掛かりになっていたカターレを落ち着かせる仕事を求めることができたと思います。

勝っているのに、まるで負けているかのように前掛かりになって、そして負けているチームのようなやられ方をする。
これも今年のカターレ富山の悪い癖の一つなんですが、
そもそも、今シーズンの初めに、ボールポゼッションを上げる理由として、リーグダントツのクリア数を少しでもパスにすることで、
守備の時間を減らすと言っていたはずです。しかし、クリアをパスに替えたところで、こういった闇雲な攻撃をしていては、
結局相手にボールを渡すことに変わりはないし、むしろ前掛かりになっている分、守備が薄くなるので、
相手の攻撃が失点に繋がる可能性が高くなるし、実際に少ないピンチで失点している。

安間は「カターレは1点差を守りきれるチームじゃない」として最後まで追加点を狙いに行く考えでいるが、
どうせ守りきれないからしょうがないとして最初からゲームをコントロールさせる気がないチーム作りは理解ができない。
今回のようにゲームコントロールが難しくない状況では、追加点を狙いつつもリスク管理も怠らないゲームにチャレンジしてもらいたかった。


・狙いと選手起用は合っていたのか

今回は苔口の1トップだったことも、試合を難しくした原因の一つだと思う。
苔口は縦のスピードが特長の選手なのだが、神戸のように前掛かりに来る相手に対しては有効でも、
今回のようにあまり前に出てこない相手だと、裏を突こうにもスペースがないし、
前後の動きばかりなので、相手の急造3バックを混乱に陥れたり、ミスを誘ったりすることもできない。
流れの中で絡む能力も大したことがないので、パスをつないで攻め込むと、ゴール前でラストパスが送れないし、
逆にシンプルに前線にボールを送ると、中盤の選手、3-1-4-1-1の「4」の部分がゴール前まで追いつけなくて、
攻撃に人数をかけることができず、むしろ2列目の人数が減っているだけ攻撃の威力も下がってしまう。

もしかすると長く主導権を握れて、ボールを保持できたことすら想定外だったのかもしれないが、
相手の守備を動かしてゴール前に隙を作る、中盤の選手がゴール前に入りやすくできる、
また、攻め上がる選手を活用するためにも西川の1トップの方が有効だったのではないかなと思う。
結局、後半途中から西川を投入したのだが、その時にはすでに中盤がコントロールを失っていたので、効果が出ることはなかった。

また、途中から谷田を投入してダブルボランチとした狙いも理解できなかった。
布陣まで変えるということは、単純にスタミナ切れの選手を交代する以外にも何らかの狙いがあるはずなのですが、
守備を固めたかったのか、後ろを増やすことでソ・ヨンドクと木村が攻撃的に行けるようにしたかったのか、
そのどちらかだと思うのですが、結局、守備が堅くなったわけでもなければ攻撃が活性化されたわけでもなかったし、
試合後の会見でもその部分についてのコメントがなかったので、本当に意味がわからなかった。


・放り込みの鳥取

試合終了間際の相手の勝点受け取り拒否のおかげで勝点1が貰えた鳥取だったが、内容は厳しいものだった。
前半は3-4-2-1のフォーメーションで、サイドに運動量豊富な奥山と、ドリブルで仕掛けることができる永里を配置。

永里はかつて東京ヴェルディに在籍いていた2009年の試合では、マッチアップしていた足助翔が全く対応できないぐらい
一対一で完勝してドリブル突破し放題、アビスパ福岡に在籍していた2010年の試合では、アビスパホームの富山戦で2得点と、
カターレ富山とは非常に相性が良く、今回の試合でもマッチアップ相手が足助翔だったため、
試合前は非常に嫌な予感がしていたのですが、ウイングバックのポジションに慣れていないのか、
脅威となる場面はほとんど見られず、ハーフタイムで交代となるのも妥当と言える出来だった。
また、中央からサイドに展開するボールの精度も悪く、サイド攻撃をする前に攻撃終了してしまうことも多かった。

後半、4-2-3-1にして持ち直すことはできたが、それでも、久保めがけてロングフィードやアーリークロスを放り込んで
久保に何とかしてもらおうという形でしか攻撃を作れていなかったので、相手にとってはDFとGKの距離感を適切に保って
ロングボール処理のところで凡ミスさえなければ抑えるのは容易という感じで、
おそらく、富山以外のJ2クラブ、たとえ現在最下位のFC岐阜が相手だったとしても無得点だったに違いないと思わせる内容だった。

また、オフサイドも12回と非常に多く、最近のカターレ富山と対戦するチームはどこも富山のオフサイド狙いの対策ができているのだが、
鳥取は放り込みサッカーにもかかわらずこのあたりがほぼ無策で、試合中にも修正されることはなかった。


・殊勲の同点弾も空気が読めていなかった奥山

試合終了間際に劇的な同点ゴールを決めた奥山だが、その得点シーンでちょっと気になった場面があった。
ゴールを決めた後、看板を飛び越えてゴール裏のサポーターのところまで走っていったのである。

行為自体は別に反則でもないし、試合終了間際の劇的弾なのでそうしたい気持ちもわかるのですが、
ガイナーレ鳥取は第3節、水戸ホーリーホック戦に勝利したのを最後に、9試合勝利がない状態です。
そういう状況をふまえると、引き分けで満足なのかと。アウェイだからとか、富山が相手だからとか、
そう言ってられる状態ではないはずなんですよね。残り僅かな時間で、逆転ゴールを決めに行かなければいけなかったはずだし、
実際に他の選手は足早に自陣に戻ってキックオフを急いでいた。

「2点取らないといけない」ということが頭の中にあれば、ゴールを決めた後にキックオフを急いでいたはずで、
そうしなかったということは、自分たちが置かれている状況が理解できていなかったとしか言いようがない。

サッカー解説者で「勝ちたい気持ちは皆同じ」として、気持ちの問題という考えを否定する人がいるが、
こういう場面を見てしまうと、やはりなんだかんだで勝ちたい気持ちの差、気持ちの問題はあるということがわかる。


・ゲームはラフだったか

試合後、ガイナーレ鳥取の小村監督は「荒れた試合になった。何が原因であるかは見た人には分かってもらえると思う。
もっとサッカーがしたかったというのが正直なところ」というコメントを残した。

おそらく、13分、23分の接触プレーでファウルを取ってもらえなかったことを指しているのでしょう。
13分、左サイドからのアーリークロスがPA内の絶好の位置にいた久保に渡るところだったが、
舩津が後ろから当たりにきてヘディングでクリア。
23分、浮き球を住田と平出が競って、平出の腕が住田の顔面か頭に入った。

たしかに13分の場面はPKを覚悟したシーンだったし、23分の競り合いも腕が入ったことは確か。
とはいえ、2つとも鳥取のベンチとは反対側のエリアで起きたことなので、「遠くから見てそこまで言えるものかね?」という感じでもある。

石井紘人氏の「週刊審判批評」「Football Referee Journal」が今回の試合に触れていて、有料メルマガなので全文は
読めないのですが、無料で読める冒頭部分で、この2つのシーンでファウルを取らなかったのはミスジャッジではないとしている。

2013J2第13節 富山×鳥取 吉田哲朗審判団評
http://shinpanhihyou.doorblog.jp/archives/27915708.html


・今回のスタジアムグルメ

今回はラーメン「えびすこ」(本来はつけ麺屋)の「勝利を呼び込む燃えるラーメン」(700円)を食べました。
前に一度食べた「東京とんこつ魚介ラーメン」に辛味の素を団子状にしたものとキムチが入っていました。
辛くて汗もたくさん出ましたが、あまり強烈ではなく、辛さが苦手な私でも完食できました。
でもやっぱり辛さのない方がいいかな・・・。

それにしても、えびすこは注文列と待機列(注文後、ラーメンを待つ列)が外から見てわかるよう、
紙を貼る、あるいは札を立てるなどして売り場を改善させるべきだと思いますよ。
2つの列があることがわからず、最初から待機列に並んで、しばらくしてから店員が「注文はこちらですよ」と呼びかけて
改めて並び直すハメになっている人が続出してるわけだしね。

そのほかに、「しずはなサンキッチン」で「ホタルイカ串天」(100円)を食べました。
ホタルイカは富山県の名産ですが、私は学校給食の「ホタルイカのケチャップ和え」で嫌いになって、
それ以降ホタルイカを食べることはほとんどなかったのですが・・・「あー、こういう味ね」で終わりでした。やっぱ苦手。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観戦レポ。13/04/28、J2第11節、カターレ富山vs東京ヴェルディ

2013年06月02日 16時10分13秒 | カターレ富山の観戦レポ

2013年4月28日、16時04分キックオフ
J2第11節 カターレ富山vs東京ヴェルディ
場所、富山県総合運動公園陸上競技場

カターレ富山
----------18西川優大----------
----------7朝日大輔-----------
30木村勝太-11ソ・ヨンドク-13キム・ヨングン-32國吉貴博
----------6森泰次郎-----------
---5舩津徹也---4吉井直人---15平出涼---
----------41守田達弥----------

控え:1飯田健巳、2足助翔、27吉川健太、8大西容平、26大山俊輔、17木本敬介、10苔口卓也

東京ヴェルディ
---44高原直泰----17常盤聡---
---16飯尾一慶----11西紀寛---
15小池純輝---14鈴木惇---19森勇介
--2石神直哉-3刀根亮輔-5金鐘必--
-------1佐藤優也-------

控え:31キローラン菜入、28楠美圭史、27前田直輝、10安田晃大、33杉本竜士、18巻誠一郎、21高木大輔


結果
カターレ富山 1-1 東京ヴェルディ

得点者(カッコ内はアシスト)
富:89'西川優大(苔口卓也)
東:76'常盤聡(西紀寛)

交代
富:79'キム・ヨングン→木本敬介、82'森泰次郎→苔口卓也、86'木村勝太→大山俊輔
東:90'+3常盤聡→巻誠一郎、90'+4小池純輝→高木大輔

警告(カッコ内は累積枚数)
富:29'朝日大輔(2)、59'ソ・ヨンドク(3)
東:67'常盤聡(1)、72'鈴木惇(1)

退場
富:
東:

主審:上田益也 副審:村田裕介/亀川哲弘 四審:山際将史
観客 4,883人

※ポジション変更
富山
キム→木本で、木本がトップ下、朝日がキムの位置に入る
森→苔口で、西川と苔口の2トップ、木本が朝日(キム)の位置に、朝日が1ボランチに入って3-1-4-2となる。

東京V
試合終了間際かなりゴチャゴチャしてたので選手交代によるポジション変更は不明


・試練の4月、最終戦はホームで毎回大量失点の東京ヴェルディ戦、しかも天敵ヤス付き。

カターレ富山にとって相性の悪いカードと、J1から降格してきたクラブとの対戦しかない「試練の4月」も今回がいよいよ最後。
第5戦は、元々相性は悪いがホームではもっと相性が悪くなる東京ヴェルディ戦。

通算対戦成績は富山の2勝7敗と大きく負け越しているが、そのうちアウェイでは2勝3敗で、3得点4失点。
どっちが勝つにしても全てが1点差ゲーム、5試合中4試合が1-0という接戦に持ち込めている一方で、
ホームでは4戦全敗、4得点15失点、全ての試合で3失点以上、うち3試合で3点差以上の完敗という無残な試合を繰り返している。

さらに今回はヴェルディの監督が天敵三浦泰年。
昨年までの2年間、ギラヴァンツ北九州で監督を務めていたわけですが、
カターレ富山はその三浦ギラヴァンツを相手に4戦全敗。三浦監督就任前のギラヴァンツ北九州とは2戦2勝だったので
三浦ギラヴァンツで一気に相性が逆転して悪くなってしまったということになります。

三浦泰年時代のギラヴァンツ北九州は2011年の富山での試合を1回だけ観たことがあるんですが
その試合は富山の失点に直結する凡ミス2つによる自滅の1-2負けだったものの、戦術的にも絶対にかなわない、
三浦がいる以上、ギラヴァンツには絶対に勝てないと確信した試合でもありました。
ちなみに三浦ギラヴァンツ相手に全敗したチームはカターレ富山だけです。FC岐阜や町田ゼルビアでも勝ち点1は取れてます。

そんな「絶対に大量失点するカード×絶対に負ける采配」の組み合わせという希望のかけらもない試合なわけですが、
4月ホーム4試合のスタンプラリーと市町村対抗グルメ勝負のT-1グランプリがあったので渋々行きましたよ。

ちなみに東京ヴェルディは前節、アウェイでの松本山雅戦がこの時期にしてはとても珍しい積雪による試合中止のため、
これが2週間ぶりの試合となる。

スタメン。
富山は足助が軽いケガでベンチスタートになった以外は同じスタメン。吉井が栃木戦以来のスタメン。
東京Vは2週間前の試合と同じスタメン。ユース出身ルーキーの楠美が初めてのベンチ入り。


・にらみ合いの試合は両者守備が緩んだ隙を突かれてドロー

前半は前節に比べれば幾分かゆるい立ち上がりで、どちらかというとカターレ富山のカウンター攻撃の方が目立ってはいたが、
今まで同様パス精度の低さでチャンスを作ることはできず、見どころは少なく、両チーム合わせても13分に
東京ヴェルディ右サイド森のクロスから常盤がDFラインの裏に抜け出しボレーシュートを撃った場面しか決定機はなかった。

後半はヴェルディがしっかり修正してきた。サイドチェンジを頻繁に使い、相手の選手を動かすことで
「局面に人数をかける」という考えに基づくカターレの布陣を間延びさせ、機能させないようにしようという狙いが
しっかりハマって、後半開始からしばらくは完全に主導権を握る。
しかし、高原にボールが入っても後が続かない、いつもは嫌らしいプレーができるはずの飯尾が絡んでこないなど、
54分、右サイドからのフリーキックを大外に回り込んだ高原がヘディングで合わせた場面は決定的だったが、
それ以外の場面では決定機を作るところまでは行けなかった。

60分を過ぎたぐらいからは富山もようやく防戦一方を脱し、カウンター攻撃を何回か出せるようになってきて、
両チームともにゴール前での攻防に持ち込む回数が増えてきて、いつ均衡が破れてもおかしくない状態に緊張感も高まる。

そして76分、ついに均衡が破れる。
東京ヴェルディ、自陣右サイドから金鐘必(キム・ジョンピル)がロングフィード、西が頭ですらして前にボールを送り、
常盤がDFラインの裏に抜け出してGKと一対一、シュートを難なく決めて東京ヴェルディが先制。
富山の守備陣はシンプルな攻撃への警戒が甘く、西、常盤それぞれへの対応がおろそかで、自由にプレーさせてしまった。

その後も流れがどちらに傾くでもなく、五分五分の戦いが続いていたが、どちらかというと
シンプルにロングボールを高原に入れてくるようになった東京Vの攻撃に富山が耐えきれなくなって決壊しかけているように見えたので、
このままいけば0-1のままか、終了間際にヴェルディが追加点で0-2かなぁと思っていたのですが、

89分、富山ゴールキックから西川が頭ですらし、木本がダイレクトで前に送り、
途中出場の苔口が左サイドを駆け上がってクロス、ゴール前ニアサイドに走り込んだ西川にボールが渡り、
相手にマークはされていたが、強引に反転シュート、これが決まって富山、土壇場で同点に追いつく。
富山の攻撃陣に対しペナルティエリアで殆ど仕事をさせていなかった東京Vの守備陣だったが、
この場面では選手がちょっとバラけててゴール前の人数が不足し、対応しきれなかった。

その後は、同点では物足りない富山はキックオフを急いで逆転を狙いに行き、そして東京Vもそれに応戦して勝ち越しを狙いに行く、
攻め合いのオープンな試合展開になり、目が離せないスリリングな試合に。

90分、富山、右サイド木本、國吉と繋いでクロス、PA内の苔口に渡るがシュートは撃てない
91分、富山、相手DFの不用意なバックパスに食らいつくがクリアされる
92分、富山、左サイドソ・ヨンドクのパスもPA内で苔口がトラップミス
93分、東京V、西のDFの裏を狙ったパスに常盤が走り込むも相手DFがギリギリ間に合う
93分、東京V、左ショートコーナーからのクロスに、投入されたばかりの巻が大外からヘディングシュートもGKがナイスセーブ、
こぼれ球を石神が狙うが、詰めきれない。

短い時間の間に両者ともにペナルティエリア内でチャンス、決定機のある密度の濃い時間だったが、
ゴールは決まらず、1-1の引き分けで試合終了。
富山は相性のものすごく悪いホーム東京ヴェルディ戦でものすごく相性の悪い三浦泰年監督というダブル天敵を相手に、
初めて引き分けにまで持ち込むことができた。一方の東京ヴェルディは開幕からアウェイ4試合連続ドロー。


・動きが重かった東京ヴェルディ

東京ヴェルディはいつもならばカターレ富山の守備では対応できないレベルのテクニックとスピードで
カターレ守備陣を楽勝で崩していたはずなのだが、今回はそのテクニックとスピードが鳴りをひそめ、
「試合するまでもなく結果は決まってる」というほどの絶対的な相性の良さを出すことができなかった。
終始動きが重そうに見えたので、前節試合がなくて2週間ぶりの試合だったことが、疲労回復のメリットよりも
むしろコンディション調整の難しさの方に傾いていたのではないだろうか。


・「3-3-2-2」では数的優位は作り出せず

私が三浦監督時代のギラヴァンツ北九州に絶対勝てないと思った理由が、
カターレ富山が「ボールサイドに人数をかけて数的優位を作る」という考え方でチームを作っているのに対して、
ギラヴァンツ北九州がそれを上回るように局面に人数をかけることができていたからなんですね。
数的優位から考える戦術を数的優位で上回られてしまった。つまり安間カターレ完全否定です。
なので、その1試合を観ただけで、ギラヴァンツに三浦監督がいる以上、カターレ富山は安間をクビにして
サッカースタイルそのものを変えない限り絶対に勝てないなという印象を持って、結局、その通り、全敗でしたよね。

その時のフォーメーションが、富山が3-4-2-1なのに対して、北九州が中盤ダイヤモンドの4-4-2。
そして今回の試合は、富山が3-1-4-1-1、東京Vが3-3-2-2でした。
東京Vの3-3-2-2が富山の3-1-4-1-1に対して数的優位を作れたかというと、そうは見えなかった。

とりあえず紙に書いて考えてみると、最近のJリーグで3バックを採用しているチームは、守備時には5バックになるようにしているので、
自陣ゴール前での守備に関しては東京Vは人数をかけることができるのですが、中盤やサイドでの攻防で考えると、
富山相手の3-3-2-2は、中盤ダイヤモンドの4-4-2に比べて数的優位に持ち込むのがちょっと難しいように見えたし、
もし富山が去年と同じ3-4-2-1だったと仮定してもあまり違いが浮き上がらなかったので、
3-3-2-2が富山相手にやる布陣としては有効性に欠けるやり方だったのかなという気がします。


・動きの重かったヴェルディに助けられたカターレ富山

ダブル天敵を相手に1失点、ドローに持ち込むことができた富山だが、前述の通り、相手の動きの重さに助けられた感は否めない。
しかし、普段ならば相手の調子が悪いと、それに合わせてより悪いパフォーマンスを出してしまうのがカターレ富山の癖なので、
そうはならなかったという意味では多少は評価しないといけないのかなという感じです。

ただ、今回の失点シーンがまたお粗末で、ロングフィード、頭ですらし、DFラインの裏に抜け出してGKと1対1を決めるという、
ウイイレの下手な人がやる得点パターンのように簡単なものでした。
この試合を含めて13失点なのですが、そのうち5点が長いパスからの失点なんですよね。
DFラインを上げるわりにそのリスク管理を無視している、ロングボールに対する守備対応が放置されっぱなしになっている、
これらの失点の原因は必ず潰しておかないと、これから対戦するチームは必ずその富山が守れないパターンに持ち込んで
ゴールを決めようとしますからね。これは喫緊の課題です。


・低調なパフォーマンスの朝日

今回の試合で目についたのは朝日大輔のパフォーマンスの悪さ。
先ほど、カターレ富山は相手の調子が悪いとそれに合わせて悪いパフォーマンスを出す癖があると書きましたが、
彼はカターレ富山の在籍歴が長いからなのか、カターレの選手の中でもその悪い癖が際立っていた。

特に後半はパスやシュートのタイミングを逃した上にプレーの選択に迷った挙句奪われる、
あるいはパスカットされるためのパスを出して当然奪われるといった場面が何度もあって、カターレの攻撃のブレーキとなっていた。

元々頻繁にシュートを狙ってくるタイプではないのだが、シュート数も少なく、パスでも相手の脅威にまでは至らず、
シャドーストライカー、あるいはトップ下としての役割はこなせていないように見える。
2列目の選手が決定機に絡めないとなれば、相手の守備はFWさえ気をつけていればそれで良いことになるので、
つまり今回の試合の場合は3バックと1ボランチで西川を見るという、相手にしてみれば非常に楽な試合になる。
朝日のパフォーマンスが低いと、周りの選手も抑えられてしまう、攻撃力が大きく落ち込んでしまうことになるわけです。

昨シーズンの終盤にはボランチを経験し、今シーズンも試合途中にアンカーを任される時間帯があるなど、
チームで攻守のバランスをとる役割を求められつつある朝日、彼の攻撃的なセンスはもう終わってしまったのだろうか。
「朝日がいないと全く攻撃ができない」というのを去年の低迷で証明してしまったカターレ富山だが、
その朝日がいまいちとなると、やはり去年を繰り返してしまうのではないかなという不安は出てきますよね。


・試練の4月は勝ち点5で終える

というわけで、相性が悪いカードと降格組戦しかない試練の4月はこの試合で終了。
5試合を1勝2分2敗、勝ち点5で終えることができました。勝ち点1、あるいは0も十分あり得ただけに、
とりあえず予想以上の数字は出て良かった、という感じでしょうか。

ただ、それでも、自分たちで勝ち点をゼロにした栃木戦、通算2得点の相手に2点差を追いつかれた岐阜戦など、
5試合のうち2試合、あるいは3試合で自分たちで苦戦、あるいは悪い結果に導いている試合があったので、
予想以上の勝ち点を取れたとはいえ、まだまだ勝ち点は取れたはずだし、
神戸戦のレポートで「今のカターレ富山は成績上では13位ですが、まだ18位相当なわけです」と書きましたけど、
その通り、18位相当だなと感じさせる戦いぶりだったのは間違いないので、あまり高く評価はしてはいけない。
特にカターレの場合は、良い時期の2倍以上の悪い時期を作ってしまう癖があるし、
また、都合の良い瞬間を切り取って過度に高く評価して、悪い時期のことをなかったことにする悪い癖があるので、
なおさら評価は保留にとどめるべきだと思います。


・T-1グランプリ

今回の試合では富山県内10市町村のグルメ対決「T-1グランプリ」が開催されました。
2年前にスタートして、これが3回目です。

エントリーは以下の通り
富山市・・・白えびコロッケ、三角どらやき
高岡市・・・高岡流お好み焼きととまる『にこにこととまる』
魚津市・・・蜃気楼お好み焼き、かまぼこ焼き
滑川市・・・深層水入白エビどんどん焼き、深層水仕込み油淋鶏、深層水入ねぎたこ焼
黒部市・・・宇奈月 地ビール、名水ポーク メンチカツバーガー、完熟りんごサイダー
小矢部市・・・おやべコロッケ、こんぶコロッケ、メルギュー焼き
南砺市・・・岩魚塩焼き、どじょう・鯰蒲焼、城端地ビール
射水市・・・白えび餅べえ
立山町・・・米粉シフォンケーキ
入善町・・・入善ブラウンラーメン、入善レッドラーメン、入善ジャンボ西瓜サイダー

そして結果は
1位 高岡市 高岡流お好み焼きととまる『にこにこととまる』
2位 滑川市 深層水入白エビどんどん焼き
3位 小矢部市 メルギュー焼き
4位 滑川市 深層水入ねぎたこ焼

過去2回連覇の白エビどんどん焼き、ついに敗れる。
そして過去2回準優勝だった高岡市の「ととまる」が初の王者に輝きました。

「ととまる」は、簡単に言えば「魚肉お好み焼」。
お好み焼きは水で溶いた小麦粉を生地にしますが、ととまるはその部分を魚肉のすり身で作ります。
また、富山は昆布の消費が多い地域ということもあり、仕上げの削り節と一緒に細く刻んだ昆布もかけます。

ちなみに今回私はととまるもどんどん焼きも食べてなくて、
深層水入りねぎたこ焼き、かまぼこ焼き、お持ち帰りに米粉シフォンケーキとメルギュー焼きを買いました。

その中で一押しは、小矢部市のメルギュー焼き。小矢部市のキャラクター「メルギューくん」の形をしている、
全国どこにでもあるような人形焼き系の、中にあんこやカスタードが入っているおやつです。
ただ、生地に米粉が入っていてモチモチしているのが特長。1つ150円と気軽に買える値段だし、
あんこ、カスタード、いちごクリーム、チーズクリームなど種類も豊富。運良く作りたてが買えるとなおうれしい。
おすすめの一品なのでいつかどこかで買える機会がありましたらぜひ試してみてください。

ただ、試合終了後にはほとんどの店が片付けていたのはもったいないよなあと。
メルギュー焼きは試合後も売ってたから買ったけど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする