毎年、雪割草の開花シーズンを迎えると、これまでの1年の栽培の成否が如実に花に現れるので、ハラハラドキドキです
今年は有体に言うと、残念ながら失敗
画像の花は新潟の雪割草房さんから来た「玉手姫」系の、白地にピンクの玉斑が可愛らしい花ですが、今年は一際白っぽくて花数も少なく、来年に向けて株の体力をつけさせる為に、早々に花を切りました。丁度有名な「玉三郎」をピンクにした感じなんだけどなぁ
「玉三郎」のピンク版では「玉緒」という品種が有名ですが、この花もそんな感じです。
花が白っぽく咲いたり、花弁が本来の形より細くなったりするのは、いろんなケースがあります。一つは温暖化の影響。近年、あちこちの雪割草ファンの間で、花の形が乱れたり、色が薄くなったり、開花時期が極端に早くなったり、地球温暖化の影響と思われる現象が指摘されています。
もう一つは、株が若くてまだ力が無い場合。この場合は、更に1作2作して株が大きくなり勢いがつけば、本来の花を咲かせてくれます。
そして、栽培者にとって最も痛いのが、夏越しの失敗による株の弱体化
雪割草は、水を好む植物です。自生地では、座るとお尻がじっとり湿るような湿り気のある斜面に生えているそうです。湿っているとは言っても、斜面なので水はけは良く、滞留水は好みません。簡単に言うけど、植木鉢の栽培でこのような環境を再現しキープするのは大変です。根腐れさせない為に、水はけの良い硬質鹿沼土や日光砂、日向砂、焼赤玉土などの中粒を使用し、鉢も底穴が大きく通気性の良い焼き締めのものを選びます。出来れば底網も目の粗いものを選ぶと、より目詰まりし難くて良いでしょう。そして大切なのが水遣り。表土が白っぽく乾く前に、たっぷり鉢底から水が抜けるまで灌水し、冬場は日中の温かい時、夏場は夕方気温が下がってから。これが理想と言えるでしょう。
そして、自生地は落葉広葉樹林の林床で、夏は日陰で、晩秋の落葉以降は日当たりが良い。更に厳冬期は雪に保護されて凍らない。これを再現する為に、地植えなら同じように落葉広葉樹の下に植え、鉢栽培では、季節によって栽培場所を移動するか、さもなければ寒冷紗などで光を調整します。
これが、簡単にいかないから今泣いているんですな
夏休み、晴れていれば子供を連れてお出かけ。泊まりもあります。帰宅後、すっかり暗くなったベランダで、手探り状態で水やりしていると、乾いた用土が水を吸ってジュッという不吉な音がします
しかも我が家は団地、階下の家がベランダから洗濯物を取り込んだことを確認しないと水やりできません(水跳ねで、下の洗濯物を濡らしたら困るから)。夕方になったら、ベランダから下をひょこひょこ覗いて、下の洗濯物が見えなくなるのを、今か今かと待ちます。で、それを確認して慌てて寒冷紗を捲り上げて水やりをし、そのまま寒冷紗を下すのを忘れてしまって、朝見たら棚に真夏の直射日光がさんさんと降り注いでいたりすることも、1度や2度ではありませんでした
おまけに、去年の夏は、娘が扁桃腺切除の為に10日間ほど入院したので、当然私も病院に泊まり込み。何回かは時間を見つけて水やりしたり洗濯したりしに帰りましたが、遠いのでしょっちゅうというわけにはいきません。勿論、水やりの度に、例のジュッという不吉な音が…
5年ほど栽培して、1芽から10芽の大株に育て上げた濃い紫色の花も、枯れてしまいました
枯れなかった花も、芽の数が減ってたり、今年は花芽がつかなかったり、色が薄くて花数も少なかったり。
一度調子を崩すと、再び盛り返すには時間がかかります。
株の力は葉の数に比例すると思いますが、調子を崩した株は新葉の数も少ない。葉の数が少ないと、来年の花数や芽の殖えも良くない。あと2年ほどは、じっと我慢の子です。
葉と同様に大切なのが、根。
夏の水切れは、大切な根を痛めてしまいます。傷んだ根はそれからいくら水をやっても腐ってしまいますが、これは水のやりすぎで根腐れを起こすんじゃなくて、乾燥して痛んでしまった根が根腐れしてしまうんですね。
これから1年、葉と根を大切に育てて、来年はこの「玉手姫」系の花も、例年のようなピンクのくっきりした玉斑の可愛い花を咲かせられるよう、ケアしてあげなければ

今年は有体に言うと、残念ながら失敗

画像の花は新潟の雪割草房さんから来た「玉手姫」系の、白地にピンクの玉斑が可愛らしい花ですが、今年は一際白っぽくて花数も少なく、来年に向けて株の体力をつけさせる為に、早々に花を切りました。丁度有名な「玉三郎」をピンクにした感じなんだけどなぁ

花が白っぽく咲いたり、花弁が本来の形より細くなったりするのは、いろんなケースがあります。一つは温暖化の影響。近年、あちこちの雪割草ファンの間で、花の形が乱れたり、色が薄くなったり、開花時期が極端に早くなったり、地球温暖化の影響と思われる現象が指摘されています。
もう一つは、株が若くてまだ力が無い場合。この場合は、更に1作2作して株が大きくなり勢いがつけば、本来の花を咲かせてくれます。
そして、栽培者にとって最も痛いのが、夏越しの失敗による株の弱体化

雪割草は、水を好む植物です。自生地では、座るとお尻がじっとり湿るような湿り気のある斜面に生えているそうです。湿っているとは言っても、斜面なので水はけは良く、滞留水は好みません。簡単に言うけど、植木鉢の栽培でこのような環境を再現しキープするのは大変です。根腐れさせない為に、水はけの良い硬質鹿沼土や日光砂、日向砂、焼赤玉土などの中粒を使用し、鉢も底穴が大きく通気性の良い焼き締めのものを選びます。出来れば底網も目の粗いものを選ぶと、より目詰まりし難くて良いでしょう。そして大切なのが水遣り。表土が白っぽく乾く前に、たっぷり鉢底から水が抜けるまで灌水し、冬場は日中の温かい時、夏場は夕方気温が下がってから。これが理想と言えるでしょう。
そして、自生地は落葉広葉樹林の林床で、夏は日陰で、晩秋の落葉以降は日当たりが良い。更に厳冬期は雪に保護されて凍らない。これを再現する為に、地植えなら同じように落葉広葉樹の下に植え、鉢栽培では、季節によって栽培場所を移動するか、さもなければ寒冷紗などで光を調整します。
これが、簡単にいかないから今泣いているんですな

夏休み、晴れていれば子供を連れてお出かけ。泊まりもあります。帰宅後、すっかり暗くなったベランダで、手探り状態で水やりしていると、乾いた用土が水を吸ってジュッという不吉な音がします

しかも我が家は団地、階下の家がベランダから洗濯物を取り込んだことを確認しないと水やりできません(水跳ねで、下の洗濯物を濡らしたら困るから)。夕方になったら、ベランダから下をひょこひょこ覗いて、下の洗濯物が見えなくなるのを、今か今かと待ちます。で、それを確認して慌てて寒冷紗を捲り上げて水やりをし、そのまま寒冷紗を下すのを忘れてしまって、朝見たら棚に真夏の直射日光がさんさんと降り注いでいたりすることも、1度や2度ではありませんでした

おまけに、去年の夏は、娘が扁桃腺切除の為に10日間ほど入院したので、当然私も病院に泊まり込み。何回かは時間を見つけて水やりしたり洗濯したりしに帰りましたが、遠いのでしょっちゅうというわけにはいきません。勿論、水やりの度に、例のジュッという不吉な音が…

5年ほど栽培して、1芽から10芽の大株に育て上げた濃い紫色の花も、枯れてしまいました

枯れなかった花も、芽の数が減ってたり、今年は花芽がつかなかったり、色が薄くて花数も少なかったり。
一度調子を崩すと、再び盛り返すには時間がかかります。
株の力は葉の数に比例すると思いますが、調子を崩した株は新葉の数も少ない。葉の数が少ないと、来年の花数や芽の殖えも良くない。あと2年ほどは、じっと我慢の子です。
葉と同様に大切なのが、根。
夏の水切れは、大切な根を痛めてしまいます。傷んだ根はそれからいくら水をやっても腐ってしまいますが、これは水のやりすぎで根腐れを起こすんじゃなくて、乾燥して痛んでしまった根が根腐れしてしまうんですね。
これから1年、葉と根を大切に育てて、来年はこの「玉手姫」系の花も、例年のようなピンクのくっきりした玉斑の可愛い花を咲かせられるよう、ケアしてあげなければ
