月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

むきたけ

2017-12-10 22:45:30 | キノコ
秋の代表的食用キノコのひとつ、ムキタケ。

じつは生えてるのを見るのは初めて。さして珍しくないはずだけど、わりと高冷地が好きなので三重県ではほとんど見かけんのよ。そもそも山に登るなんておっくうでねえ。山に生えるキノコって完全に未開拓分野だわ(^-^;

ムキタケはよく水を含む肉質で、キノコ鍋などに入れるとアツアツの汁をたっぷり含んでなかなか冷めない。冷まさずに口に放り込むと火傷するので、「のどやき」という別名を持つそうな。他にも各地でいろんな呼び名があるのを見ると、古くから愛されていたキノコだということがわかる。

有毒のツキヨタケとは永遠のライバル。
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きくらげ栽培の真実(後編)

2017-12-05 22:14:54 | キノコ栽培
前編はこちら

さて、データで追えるだけ追ってみたけど、実情はどうなんだろう。キノコ動向に詳しい友人に聞いてみた。

友人Nは情報収集に長けた元同僚だ。今はシイタケ栽培で独立する準備のため関西にいる。久々の電話だったが、世間話もそこそこにキクラゲ栽培について聞いてみた。

N「うん、まあまあ調子いいみたいよ?」

鳥「キクラゲ生産者って多いの?」

N「いるいる。けっこう多い。このあたりは土地柄なのか障がい者雇用施設が多いんだけど、どこもかしこもキクラゲやってる。小規模でもできるし、傷みにくいから扱いやすいんじゃない?障がい者雇用でキノコ栽培っていうビジネスの元締めを商売にしてる人がいるみたい。」

鳥「そうなんだ。でもキクラゲってあんまり一般に馴染みないよね。そんなに売れるんかな?」

N「さすがに地元の農産物直売所じゃ生キクラゲは飽和状態だねー。スーパーでも大したこと売れんらしい。でもあまった分は元締めの乾物屋がぜんぶ引き取ってくれるって。値段もまあまあみたい。だから売り先に困ることは一切ないんだって」

鳥「えー!いい商売じゃんか!そんなに需要あるとは思えんけど」

N「だよねー。でね、そのキクラゲが最終的にどこで売られてんのか気になったから聞いてみたんだけど、よくわからんって。ていうか、その人はそういうことに興味ないみたい」

鳥「確かに国産の乾燥キクラゲが市販で売られてんの見んなー。どこ行ってんだろ?そりゃそうと、この際シイタケやめてキクラゲ栽培にしたら?」

N「んー、どうだろね。生産量が増え続けてるからそのうち値崩れするんじゃないかな」

鳥「まあそれはありうるねー。調子こいて増産したら値崩れって、キノコにありがちだし」

N「やっぱりシイタケにかぎるね」

鳥「あはは、さすがのシイタケ愛だね~」

まあこんな感じのやりとりだった。


国産乾燥キクラゲの売り先に関しては自分で考えてみたが、まず業務用として流通していることが予想される。中華料理店でもグレードの高い店や、あるいはホテルなど、食材にこだわる店ならば高くても国産を仕入れるだろう。中国人観光客も増えているので、思ったより出番は多いはずだ。チェーン店としては長崎ちゃんぽんの「リンガーハット」が国産食材にこだわっており、キクラゲも国産品を用いている。

他には、輸出も考えられる。調べたところ、平成28年には6.4tを輸出している。おもな輸出先はアメリカ、香港、フィリピンなど。国内生産量が約59.5tだから、その割合は10パーセント強ということになる。日本の農産物としては決して小さくない数字だ。


他にもいくつか情報を仕入れた。まとめてみよう。

キクラゲ栽培のメリット

・初期投資がかからない
・冬がメインのシイタケの裏作としてピッタリ
・暑さに強い
・キノコが丈夫で扱いがラク
・乾燥すれば日持ちがするのでストックできる

キクラゲ栽培のデメリット
①認知度が低く、特に生キクラゲでは市場価格の安定性に欠ける
②冬場に暖房をかけて栽培しようとしても見合わない
③生産量が増え続けており、値下がりの圧力が高まっている


ざっとこんなところかな。
メリットは見ての通りとして、デメリットを検討してみよう。

①は裏返せば、今後大化けする可能性があるということ。一般家庭で生キクラゲを料理に使うのが当たり前になれば、価格も安定する。

②キクラゲの栽培には温度を保つことが欠かせないが、密閉して暖房を焚きまくると、今度は酸欠の障害がでる。もちろん燃料コストもかかるので、冬場の栽培は敬遠する人が多い。ただ、施設を巨大化して空調完備の大規模施設を作れば話は違ってくる。それに見合う利益が上げられるかがポイント。九州や沖縄など、暖かい地域は有利。

③これが一番のリスク要因。需要と供給のバランスで価格は決まるから、供給量が増えれば価格は下がることになる。消費量が急激に増えることは考えづらいので将来的に価格が下がるのは間違いないだろう。零細生産者にとっては厳しい。しかし……

現在キクラゲは中国からの輸入に頼り切っている。もし何かがあって中国からのキクラゲが高騰したら、あるいは輸入がストップしてしまったら。国産キクラゲは一気に檜舞台に駆け上がることになるだろう。そしてもうひとつ、キクラゲには輸出の道がある。海外という広大な消費市場が開ければ、キクラゲ栽培の未来は明るいだろう。

【結論】
キクラゲ栽培は今後儲かる気もするし、儲からん気もする


って、何も言ってへんのと同じやんけ(´・ω・`)
でも……大規模化が進み、販売価格が低下、零細が淘汰されていく将来は見える気がする。




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きくらげ栽培の真実(前編)

2017-12-02 22:14:51 | キノコ栽培
先日11月30日、NHKの番組『所さん!大変ですよ』でキクラゲの特集を放送していた。

キクラゲ栽培キットで楽しみつつ健康生活、栄養満点・ダイエットにもキクラゲが効果的、キクラゲ栽培で窮地を脱したシイタケ農家、など、最近、じわじわとキクラゲの注目度が高まっているというような内容だった。

さてここで気になったのが「キクラゲ栽培」は儲かる!という話。

番組では脱サラして菌床キクラゲ栽培を始め、今や年商一億円をあげる人の紹介があった。番組内では、キクラゲを作って売るだけではなく、キクラゲ菌床を他のキクラゲ生産者に販売したり、あるいはノウハウや施設なども提供したりすることで大きな売り上げを出している、とのことだった。

私もきのこ生産者の端くれでありながら、うかつにも最近のキクラゲ動向をぜんぜん把握してなかったので、ちょっと調べてみた。


◎キクラゲとは?
ここで言うキクラゲは主にアラゲキクラゲのことを指す。中華料理によく入っているコリコリするタイプのキクラゲだ。肉質が硬く丈夫なので、栽培から出荷まで扱いやすいのが特徴。他にもアラゲキクラゲの白色変異タイプが『白きくらげ』として売られている。また、『本きくらげ』の名でアラゲとは別種の(ノーマル)キクラゲを栽培している生産者もわずかながら存在しているようだ。こちらはプルプルとした食感を楽しむことができる。

ちなみにシロキクラゲというキノコも存在する。これはさっき出た「白きくらげ」とはまったく違い、アラゲ&ノーマルとはちょっと縁が遠い別の種類のキノコだ。こちらも栽培もできるらしいが、どのレベルまで実用化してるかは不明。さらについでに言うと中国産シロキクラゲ(銀耳)として出回ってるものはアレきっとシロキクラゲじゃないよな。ハナビラニカワタケの白いヤツって感じ。

◎アラゲキクラゲの栽培特性
ここは最も生産量の多いアラゲキクラゲ菌床栽培に的をしぼって話す。
・培養日数が短い(種菌を植えつけてから60日ほど。ちなみにシイタケだと90日以上)
・暑さに強い
・発生には高い湿度が必要

特に「暑さに強い」という強みを生かして、夏に栽培するのが一般的。秋から春までしか収穫しないシイタケ農家の裏作としてピッタリだというのが普及の大きな要因になったと思う。わりと簡単なハウスでも水をビシバシかけまくればなんとか栽培できてしまうので、初期投資にお金もかからない。

◎キクラゲの生産状況
近年、生産量を急速に伸ばしている。農水省の統計を見ると、平成22年に14.67tだった乾物キクラゲの生産量は6年後の平成28年に59.57tに、155.3tだった生キクラゲの生産量は682tに達している。いずれも4倍以上という急増ぶりだ。ただし、国内のキクラゲ供給は大半をいまだ中国からの輸入に頼っていて、その量は乾物で2350t(平成28年)と圧倒的。日本のキクラゲ消費に占める国産品の割合はいまだ5%にすぎない。

ちなみに生産地域は暑い地域が目立ち、とくに九州で多い。

◎キクラゲの消費
従来はほとんどを乾燥品に頼っていたが、近年は生キクラゲとしての流通も目立つようになり、スーパーの店頭でもよく見かける。ただ、扱いがメジャーになったかと言えば、それはやや微妙かもしれない。平成25年から27年までのわずか2年で生キクラゲの生産量が倍増しているが、翌28年に頭打ちになっているところを見ると、ひとまず落ち着いたと見るべきではなかろうか。キクラゲは生で売った方が利益率が高いけど、パッケージと販路をどうするかが悩むところだろう。

一方で乾燥品は業務用としても使われるために根強い人気。中国産は常々安全性を疑問視されているが、なにせ安いからねぇ。末端価格はネット上で調べるかぎり中国産が100gあたり200~500円、国産が1300~3000円くらい。やはり歴然とした差がある。

……後編はこちら

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『御松茸騒動』

2017-11-29 21:44:21 | キノコ本
『御松茸騒動』 朝井まかて 著

榊原小四郎は名家として名高い徳川御三家のひとつ、尾張藩の藩士。今は江戸の藩邸に勤める下っぱだが、頭脳には自信がある。いつかは重臣へのし上がろうと意欲に燃えていた。
けれども小四郎は人づきあいが苦手。職場での無能な上役とのやりとりや、家での人づきあいにいつもうんざり。そんなある日、彼は家老に呼び出された。
新しい役目をたまわるというのだ。ところが・・・

『御松茸同心を命ずる』

家老が告げたのは予想だにしない役回りだった!
江戸から尾張に引っ越してマツ山を巡察、マツタケの増産が任務?しかも同心といったらヒラ同然、要するに左遷じゃないか!そもそも松茸ってどうやって育てるのよ!?

……無気力がはびこる職場、慣れぬ山での力仕事、そしてボロボロになっても守らねばならん松茸ノルマ。
職場では産地偽装が日常茶飯事になっており、それがまた生真面目な小四郎のいらだちを募らせる。直談判すると立場がさらに悪くなり・・・

はたして松茸の増産は可能なのか?小四郎に出世の目は残ってる?マツタケ山を舞台に、地に足のつかない若者が駆けずり回る「江戸時代お仕事小説」!!



これは珍しい時代劇キノコ小説『御松茸騒動』。
コミカルに仕立ててあるおかげか、300ページ弱もあるのを一気に読み通してしまった。

以下引用
≪とにもかくにも二千本の御用は果たせた。久しぶりに味わう達成感が、ごくりと生唾を呑み下させる。いや、そんなことはどうでもいい。俺はたぶん、喰いたい。そう、己の手で掘り取った御松茸を喰ってみたい。
「では、御免」
頭からかぶりつくとしゃきりと音がした。熱い汁が舌を焼くが、そのまま咀嚼する。七年物の漬松茸とは段違いの歯応えだ。
何なんだ、これ。
思わず目を閉じた。味はよくわからない。だが、噛むたびに秋の山の匂いが口の中に広がる。まるで、香りを束ねて喰らっている感覚だ。歯触りも、他のどんな喰い物にも似ていない。≫


……松茸を収穫し、食べたときの体験が描かれたこの一節。当時としても至宝の高級キノコを自分の手で掘り取り、それを食べたときの驚きと幸福感がにじみ出るような描写になっている。
主人公の小四郎も「たかが松茸」と小馬鹿にしていたのがこの時に一変、何かに憑りつかれたように松茸増産という難題に向き合うことになる。

豊作不作の予測がつかない、松のまわりに輪をえがくように生える、動物はもちろん植物とも異なる、謎に包まれたマツタケ。その生態を謎解きしながら進むストーリーはミステリー小説としても楽しめる……かもしれない。


そしてこの小説、松茸とともにもうひとつストーリーの柱がある。それは江戸時代の武家の経済事情だ。

時代は徳川吉宗が改革を取り仕切ったあと。幕府財政の再建はいちおう成功を収めたものの、経済の引き締めによって世間は不景気まっただなか。なかでも小四郎が仕える尾張藩は、さらにいろいろな事情で大赤字を抱えていたんだけど、その実情が情けないというか、なんというか……。
一度増やすと削れない予算、リストラできない余剰人員、見栄最優先の形式主義、くわえることに縦割り行政……って、なんかどこかで聞いたような!?

バブル経済からの失われた20年、前例を踏襲するだけの無能なサラリーマン、旧来の人づきあいに馴染まないドライな若者、派閥闘争、産地偽装……他にも現代社会に通じるさまざまな味付けをしてるのがポイント高い。しがらみだらけの中、悪戦苦闘しながら成長していく小四郎にも注目してほしい。


……丹念に描きこまれた時代背景の中、お仕事に励むサラリーマン侍を縦糸、マツタケの奥深さを横糸にして、織りなされたストーリにさらに尾張方言を大量にトッピングしたのが、この『御松茸騒動』なのだ。そんなん読まなあかんに決まっとるがね~!!







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ほこりたけ

2017-11-27 23:11:16 | キノコ
はいお久しぶり~

気が付いたらキノコシーズンはほとんど終了している。

が!今ごろになってちょっとだけやる気を出すことにしよう。

とりあえずホコリタケをつついてみた。ゴスっ!ぷふゅ~~
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京都でキノコ巡り

2017-10-12 21:20:29 | イベント
観光都市・京都は実はひそかなキノコスポット。今日は京都でキノコ巡りをしてみた。



まずは今日から10月15日までの短期間、京都の『クサカべギャラリー』で開催されている『カエル工房作品展』。

『カエル工房』はカエルやキノコなどの生き物を精巧に模したフィギュアやアクセサリーを作ることで有名なところ。
本拠地が鳥取にあるので、なかなかまとまった量の作品を見ることができないので、今回の展示は貴重な機会だ。


展示会場ではたくさんのフィギュアやアクセサリーが所せましと展示してあった。

さすがカエル工房というだけあって、カエルのラインナップが充実している。
あくまでもリアルなのが売りだけど、王冠やニット帽をかぶったりしたイタズラ心のある作品も多い。
今回は自分で自由にフィギュアの色塗りをできるワークショップ(要予約)も開催されているそうだから、自分だけのキノコが作れるかも。


ほぼ原寸大のイシカワガエルフィギュア。カエルの肌の質感までも再現。すごい精巧・・・ほすぃー。


キノコのラインナップも充実。
額縁で飾れる壁掛けタイプの作品も必見!


かわえーーー。相性抜群、カエルとのコラボも素晴らしい。

他にもウミウシ、イカタコ、プランクトンなど、なかなかのツボを狙ったレパートリーが豊富なので、変な生き物ファンなら喜ぶこと間違いなし。
この展示を見に来られない人も、名古屋の東急ハンズなど、少数ながら扱い店舗があるので機会があればどうぞ。



もう一か所、『絵本カフェ Mébaé(めばえ)』で開催されている『まかふしぎなきのこたち原画展』。


珍しいキノコ60種をポップでキャッチーなイラストでまとめた本『珍菌 まかふしぎなきのこたち』に使われたイラストの原画展だ。

『 Mébaé(めばえ)』は京都に典型的な町家(まちや)の造りを利用したオシャレなしつらえの喫茶店。絵本カフェの名の通り、たくさんの絵本が展示されており、絵本を見ながら喫茶や食事を楽しむことができる。
古い木造の建て物を生かした店内は、町家ならではの奥行きを生かしつつも小じんまりとした隠れ家感が演出されており、陰影まで計算されたライティングと相まって、とても静かで落ち着いた雰囲気だ。


店内には絵本ばかりでなく、食器や置き物などの雑貨も展示・販売されている。『珍菌』の原画たちの姿もそこにあった。
個性的なイラストたちは、しかし他のオブジェとはけっして喧嘩せず店内になじんでいて、うるさい印象がまったくないのが意外だった。

店内に飾ってあった原画の展示数は十点あまり。キノコ好きとしてはもう少したくさん見たいところだが、絵本や飲食も楽しめたので、それでなかなかお腹いっぱいだった。
会期は10月23日まで。


京都にはこのようにキノコにまつわる作品展がしばしば開催されるのにくわえ、キノコ観察の好スポット京都御苑や府立植物園、ほかにキノコまみれのドイツ菓子店などもあり、キノコ旅の目的地としても素晴らしい街だ。
キノコを探していつも山ばかり目指している人も、ぜひ一度お訪ねあれ。












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ひめかばいろたけ

2017-09-27 00:40:17 | キノコ
ひさしぶりにキノコ探しに出かけた。

はるばる兵庫県で観察会。この9月はかなり広い範囲でキノコ不作と伝えられていたので心配していたんだけど、まさしくその通りに不作だった(-_-;)

それでも広い範囲をたくさんの目で探せばあるもので、撮影を楽しむくらいのキノコは充分にあった。何よりキノコ仲間とワイワイやりながら歩くのは楽しい。

フウセンタケやハラタケの仲間が目立つ中で、ド普通種のヒメカバさんも頑張ってた。

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おおおにてんぐたけ

2017-09-11 23:13:31 | キノコ
涼しくなってまいりましたなぁ。

秋のキノコの発生は・・・ずいぶんと遅れているのか、単純に不作なのか、今は全国的にあんまり芳しくないみたい。近畿・東海に至っては論外って有り様。
でも時期的にはこれからが本番。待てば海路の日和あり~。私にゃ探しに行く時間がほとんどないけどね(-_-;)

オオオニテングタケ、最近出会うのは小ぶりな奴ばかり。久しぶりにちゃぶ台にできそうなデカいヤツを見たい~。小さなザブトンを敷いて、湯のみ持ってきて、正座をしてオオオニの机で茶をすするのをプロフィール画像にするのが夢(笑)

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こがねきくばないぐち

2017-09-05 00:25:28 | キノコ
コガネキクバナイグチ。最近キクバナイグチが3種に分類しなおされたんだけど、そのうちのひとつ。肉が黄色いのですぐ判別できる。ただ、残りの二つ「(ノーマル)キクバナイグチ」と「ヒビワレキクバナイグチ」の差はいま一つわからん・・・っていうか、いまだに誰もわかってない気がする。

それはそうと!このキッ君(勝手に名づけた)、なんと岩から生えている!!どんなウルトラC技術を駆使したものか!?

キクバナイグチの仲間はよくわからないところから生えることで有名だ。崖っぷちとか、切り株の上とか、灯篭の石垣のすき間とか。イグチのくせに。
しかし岩から生えてくるのは初めて見る。このキノコはどうやって生えたものだろうか。

調べてみたところ・・・生きているスギの幹の、地上から一メートルくらいの高さにキクバナイグチが発生しているのを見たことがある、と言っている菌友がいた。

キノコが分解しづらいスギの、しかも生木である。これをキクバナイグチが分解して生活しているとは考えづらい。これはキクバナイグチの菌糸がスギの木を這い登ったところでキノコを作った、と考えていいのではなかろうか。

この岩のキッ君も、高さは地面からおおよそ1メートル。沢沿いなのでわずかに苔むしていて湿り気もある。這い登れない距離ではないはずだ。


だがちょっと待て!!可能性はもう一つ考えられる。

かつてコンクリートを貫通して発生したチャワンタケを紹介したのを覚えているだろうか。キノコは目に見えないくらい小さなすき間でも、菌糸さえ通れればすり抜けることができるのだ。キッ君は岩をすり抜けて生えてきたのではなかろうか!?

岩は見たところ堆積岩の一種、いわゆる礫岩(れきがん)というやつらしい。粒子が粗くて、岩の中に小さな石がコロコロ埋まっている感じ。見た感じそれほど硬くはなさそうだ。さすがに素手ではどうにもならんけどハンマーで叩けば砕けるくらいかな?さて、問題はこの岩の中に菌糸の通れる小さなすき間があるかどうかだが・・・可能性はゼロじゃないけど、さすがにちょっと厳しいかなぁ。

とりあえず、このキッ君には「イワノボリキクバナイグチ」の称号を与えておこう!!



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きちちたけ

2017-08-21 22:57:49 | キノコ
キチチタケ(だと思う)。

今年の夏はまた異常気象のようだ。いや、最近毎年のように異常なので、これが正常なのかもしれんが(^-^;
6・7月が完全に空梅雨に終わった関東・東海方面では8月はずっと曇りor雨で、遅馳せながらの夏キノコ大量発生の報告が相次いでいる。
ただあまりにも曇り続きで日照が全く足りないので(関東・東北の太平洋側では8月はほとんど晴れていないらしい)、今度は別の心配をしなければならなくなりそう。

日照が足りない→野菜が育たない→穴埋めとして栽培キノコに注文殺到→私は忙殺されてキノコ探しに行けない

非常にゆゆしき問題である(笑)


まあそれはおいておくとして、菌根性のキノコとしても、樹木からエネルギーをおすそ分けしてもらってる以上、日照がなければ困るはず。なににつけ、ほどほどが良いものだが、まあこればかりはお天道様のおぼしめし次第ですな。
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にせくろはつ

2017-08-15 22:38:03 | キノコ
ベニタケ界から送り込まれた最強の刺客、ニセクロハツ!

たとえ誤食しても、せいぜい下痢するとか嘔吐するとか、命にはほとんど別状ない安全なグループであるベニタケ類にあって、ほぼ唯一、一撃必殺な猛毒を持つキノコ。
2~3本が致死量と言われているが、ベニタケに珍しい猛毒キノコだけあって、毒成分もかなり特殊。致死毒である2-シクロプロペンカルボン酸は筋肉を溶かし、この溶けた筋肉が心臓に深刻なダメージを与えるという。
空砲ばかりのなかに紛れ込んだ、たったひとつの本物。『ロシアンルーレットの血塗られた実弾』という称号を与えてもいいだろう。

非常によく似たクロハツとの見分け方は変色性だと言われているが、これが非常に面倒くさい。クロハツは(白→赤→黒)、ニセクロハツは(白→赤)なのだが、クロハツが赤から黒になるまでにはけっこう時間がかかるんよ。もちろん他にも判別法がなくはない。ニセクロハツの柄は灰褐色を帯びる、ヒダは白ではなくややクリーム色、傘はやや茶色みが強い、クロハツより小型、などなど。でもどれも微妙なのよね。君子危うきに近寄らず、ですわ。

ちなみにニセクロハツによく似たキノコは5種類報告されているらしい。4種類はニセモノということか。
猛毒の真正ニセクロハツは今のところ西日本にしか発見報告がないとのこと。



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おおきいろいぐち

2017-08-11 21:29:52 | キノコ
枯れた松の木に黄色いキノコ。あっ!これは!

直観でわかったが、傘の裏を確認して確かめることができた。材上性という珍しい性質を持ったイグチの仲間、オオキイロイグチ(仮称)だ。

つい最近、三重のキノコの先生から、「たて続けに県内の2か所で確認した」と聞いていたので意識してはいたけど、こんなに早く見つかるとは。

ここで見るのも当然初めて。もしかしたら近年分布を広げているのかもしれない。
分布を広げるのなら松枯れが大量にあった10年か20年ほど前にチャンスがあったと思うんだが、まあいろいろと事情もあるのだろう。

人間界と同じように、キノコ界でもはやりすたりってのがあるんだと思う。
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ぶどうにがいぐち

2017-08-06 20:21:32 | キノコ
イグチ類は夏を代表するキノコの仲間。

ベニタケ類と同様、わりと限られた種類の樹木の根に取りつき菌根を作って共生する。グループとしてのまとまりが良いのを見ると、菌根菌としての地位を確立するとともに、一気に種類を増やして繫栄を築いたのだろう。そういう点では「共生」という生き方を選んだキノコとして一大トレンドを担っていると言っていい。


ブドウニガイグチはニガイグチ属のキノコ。試しにひとかけかじってみると、名前の通り強い苦みを感じる。
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しろはつもどき

2017-08-05 00:24:43 | キノコ
夏の常連キノコ、白いベニタケ軍団の一角・シロハツモドキ。

シロハツ
アイバシロハツ
シロハツモドキ
ツチカブリ
ツチカブリモドキ
ケシロハツ
ケシロハツモドキ

このへんはいずれも同じような時期に同じような大きさで生えてくるからややこしい。でもシロハツモドキはこの中では一番大きいし、傘の質感も何となく違う。それに辛味もない、ということで比較的見分けやすいかな。

それはそうと「ヒダをよく見るとなんとなく微妙に青い」というきわめて曖昧な基準で見分けることになってるアイバシロハツ!混乱招くだけだからちょっとやめてほしい。
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くろたまごてんぐたけ

2017-08-02 21:27:41 | キノコ
例年なら撮りためたキノコ写真が消化しきれずに困ってるところだけど、今年はぜんぜん・・・ブログも放置気味(-_-;)

ここんとこ梅雨の戻りというのか、おかしな天気が続いてるので、先月に出そびれたキノコたちがそこそこ顔を出してきた。

写真もいくらか撮れたのでしばらくは更新できそう。


しっかし気象庁が梅雨入りを宣言すると晴れが続いて梅雨明けを宣言すると雨が降るのは、雷様があまのじゃくってことか!?
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