次の瞬間、俺とやつは空港にいた。
「さて、ここから飛行機に乗って、
外国で殺し合いをしようではないか」
ここで俺にはひとつの疑問が生まれた。
「何故おまえの瞬間移動で行かないんだ?」
するとやつは、
「俺の瞬間移動は、成田空港にしか行けないのだ…」とつぶやく。
俺は同情しながらも、何故か妙に納得した。
その直後「あっ!!」と思う。
俺は今パスポートを持ちあわせていない。
「ふはははは!」不気味にやつはほくそえむ。
「わしを誰だと思っておる、日本国外務大臣じゃぞ。
わしが「パスポート」と言えば、それがパスポートになるのじゃ」
俺はその言葉に安心し、二人で飛行機に乗り込んだ。