本日のエントリは、
前回からのつづきでございます。
内田樹さんの著書『先生はえらい』のなかでも、
コミュニケーションにおける「わかった。」のことに驚き、
それからも、そのことをなんやかんやと考えておりまして。
そして、ちょっと思いついたことがある。っていうのが、
前回エントリでありました。
前回、
『先生はえらい』より引用を申しあげました箇所の
すぐあとにつづきます
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私たちが話をしている相手からいちばん聞きたいことばは
「もうわかった(から黙っていいよ)」じゃなくて、
「まだわからない(からもっと言って)」なんですね。(102頁)
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のことばと、またその少し先での‥‥
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対話の相手がこちらの話を聞いて、いかにも
「そんなの全部分かってるよ」
と気ぜわしくうなずかれると、ちょっとむっとしますね。
でも、それって考えると、変でしょう?
相手に「君が言いたいことはわかった」と言われると、
人間は不愉快になるんです。(102-103頁)
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と内田先生がおっしゃる事柄をおもいながら、
今回ブログを記して参りたいとおもいます。
さて。前回エントリの最後に、
・少しだけ申しますとん、それはねぇ、、、
「わかった。」という「嘘」と、
「有効的な作戦。」って云うことについてなのですがっ。
とのように申しましたのですが、
それはどういうことなのか?! と申しあげますと。
内田先生が、著書『先生はえらい』の中で述べておられる
「もうわかった(から黙っていいよ)」とは、
「聞く側」のひとが、ほんとうに「わかった」場合のこと。
なのだとぼくは思っていて。
ほんとうに「わかった」ので、
「もうわかった(から黙っていいよ)」と言う…
って云うことだけではなくって。なんか、
ほんとうには「わかってない」のだけれども、
「言う側」のひとを黙らせるために「嘘」をつき
「わかった。」と言う。
みたいなことだってあるのかな?? とおもったのね。
聞きたくもない嫌な会話を終わらせるためには、
話が「分かって」しまえばよいわけで。
嘘でも本当でも「わかった。」とさえ言えば、話は終わる。
それが、
「会話に勝つための有効的な作戦だ!」
と、ひとたびにでも認識してしまえば‥‥
「嘘」をついた「わかった。」とは、
「言う側」にしてみると
それが「嘘」だということは、分かる。
でも、「聞く側」が「わかった。」と言うのだから、
「言う側」は、もうそれ以上「言う」ことが出来ない。
コミュニケーションにおいて、
「わかった。」ということばが出てくる事態ってのは、
それを「言う側」も「言わせる側」も追い込まれていて。
もうほとんどその関係は「終わり」の状態にあり、
そこからのリカバリーはむつかしい……
と、長くつらつらと文章を記しましたですが、
内田先生のおっしゃる
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理解を望みながら、理解に達することができない
という
宙づり状態をできるだけ延長すること、
それを私たちは望んでいるのです。(102頁)
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のことを、もっと意識させて行きたいなぁ!
とおもいました。
それではねねんねん。
このブログに来てくれてどうもありがとうございます。
まぁでもこのこと↑だって、もう、さっぱりわからない~!
2014年10月17日 @ アンダースタンド