viento y sol

過ぎ去りし日々の物語を、そして尾張の国から吹く”風”を・・

北陸本線・・エピローグ

2007年12月21日 | corazo'n
    

  夜明けの金沢は曇り空の寒い朝だった。
  駅まで送ると言う二人に、かぶら寿しを買いに立ち寄る店があることを
  口実に別れることにした。

  別れ際に二人が、年が明けるとすぐに九州に転任すると告げた。
  
      泣いてくれるな別れの時に
        沖でろかい(艪櫂)の手が渋る

  音戸の舟唄の一節が浮かんで消えた。
  幼な子を遺して世を去った男は、山陰の小さな町で眠っている。