viento y sol

過ぎ去りし日々の物語を、そして尾張の国から吹く”風”を・・

申年も去るか

2016年12月16日 | mono'logo

 

  

    近くの小さな神社の側に、この時期になると大きな
    実をつけるミカンの木がある。
    いつものことだが、実をつけたまま放置されていて
    誰かがもぎ採った形跡は見たことがない。

    子供の頃、祖母の家の庭先に似たような実をつける
    木があり、祖母はこの実を”くねんぼ”と呼んでいたように
    思うが定かではないし食べた記憶もない。
    ”くねんぼの木”も庭も今はもうない。
    
    そんなことを想いながら歩いていると
    この一年、申年も去るか、と師走の風が冷たい。
    今年もダラダラと乗りきったし、ノーベル賞ならぬ
    飲ぉーめる賞でも我が身に与えるか。
 
    尾張の里は”くねんぼ”の向こうに静かに暮れてゆく。