プロ野球のセ、パ両リーグは6日、東日本大震災の影響を考慮して変更した公式戦日程を発表した。ナイターを自粛するなど再調整した4月の日程に加え、シーズンを通した全日程を決めた。
セは当初予定していた開幕直後(3月25日~4月10日)の試合を、9月20日以降に追加する形とした。パは6月末から9月にかけ、10試合以上を組み込んだ。7月9、10日の日本ハム-楽天2連戦(旭川)を3連戦(3戦目は札幌ドーム)とするなど、効率よく移動できるようにした。
両リーグともナイターは5月から組み込む。連戦の最多はセ、パともに9連戦。クライマックスシリーズは10月29日にセ、パ同時で開幕する。
また、パで5月10日の楽天-日本ハムの開催地が郡山からKスタ宮城に変更となった。
中日-巨人(15時1分、ナゴヤドーム、15619人)
巨 人 200 00 1000―3
中 日 200 101 02×―6
▽勝 岡田1試合1勝
▽S 浅尾1試合1S
▽敗 アルバラデホ1試合1敗
▽本塁打 和田1号(2)(グライシンガー)ブランコ1号(1)(グライシンガー)2号(1)(アルバラデホ)ラミレス1号(1)(岡田
中日の山内は5回2安打2失点。一回に2点を与えたが、二回以降は無安打と持ち直した。打線はブランコが2本塁打を含む3安打、和田も一回に2ランを放った。巨人のグライシンガーはボールが先行し、5回4安打3失点だった。
西武-ソフトバンク(13時、皇子山、6280人)
ソフト040 040 420―14
西 武000 000 020― 2
▽勝 摂津1試合1勝
▽敗 西口1試合1敗
▽本塁打 福田1号(2)(小野寺)
ソフトバンクの摂津が5回を3安打無失点。打たせて取る投球で危なげなかった。打線は松田が3本の長打を放って5打点を挙げ、川崎、本多、オーティズも3安打をマークするなど20安打で14得点。西武は投手陣が踏ん張れなかった。
オリックス-ロッテ(13時、京セラドーム大阪、5669人)
ロッテ 020 002 100―5
オリク 100 000 000―1
▽勝 マーフィー1試合1勝
▽敗 中山1試合1敗
▽本塁打 後藤1号(1)(マーフィー)竹原1号(2)(中山)
ロッテは3番手ペンの好投が収穫。打たせて取る丁寧な投球で、五回から4回を2安打無失点。打線は竹原が二回に2点本塁打を放ち、荻野貴は2安打1打点。オリックスの先発中山は制球が甘くなり、6回6安打4失点だった。
横浜-阪神(13時2分、横浜、11153人)
阪 神 110 000 004―6
横 浜 000 000 000―0
▽勝 能見1試合1勝
▽敗 三浦1試合1敗
▽本塁打 マートン1号(1)(三浦
阪神の開幕投手候補の能見が6回4安打無失点と好投した。多彩な変化球を駆使して三塁を踏ませなかった。マートンが先頭打者本塁打を含む2安打3打点。新井貴は4安打だった。横浜先発の三浦は制球が不安定で5回2失点。
ヤクルト-広島(13時、神宮、9543人)
広 島 000 000 001―1
ヤクル 000 500 01×―6
▽勝 村中1試合1勝
▽敗 福井1試合1敗
▽本塁打 バレンティン1号(3)(福井)2号(1)(サファテ)
ヤクルトは先発の村中が5回無失点と好投した。新加入のバレンティンが2本塁打で4打点。広島の新人福井は5回3安打5四球で5失点。三回まで無安打だったが、四回に乱れた。抑え候補のサファテは1回1失点も球威十分だった。
日本ハム-楽天(13時6分、札幌ドーム、12608人)
楽 天 300 000 000―3
日ハム 030 400 11×―9
▽勝 斎藤1試合1勝
▽敗 戸村1試合1敗
日本ハムの新人、斎藤は一回に制球難で3点を失ったが、その後は球を低めに集め、五回まで無難に抑えた。陽岱鋼が2二塁打に犠打も決め、大野も2二塁打と2犠飛の活躍。楽天の戸村は制球がばらついて7失点と不安を残した。
中日-巨人(15時1分、ナゴヤドーム、13255人)
巨 人 100 110 000-3
中 日 000 000 000-0
▽勝 沢村1試合1勝
▽S ロメロ1試合1S
▽敗 川井1試合1敗
巨人の新人、沢村は先発で5回4安打無失点。直球に伸びがあり、変化球の切れも良く7三振を奪った。打線は計8安打したが、小笠原は3打数無安打2三振と当たりが戻らず。中日は川井が5回3失点。打線は沢村の勢いに押された。
日本ハム-楽天(14時13分、札幌ドーム、6525人)
楽 天 000 100 000-1
日ハム 200 010 01×-4
▽勝 ケッペル1試合1勝
▽S 武田久1試合1S
▽敗 永井1試合1敗
▽本塁打 小谷野1号(2)(永井)大野1号(1)(永井)
楽天は不調だった岩村が3安打1盗塁と開幕に向けて状態を上げてきた。日本ハムは小谷野が一回に2点本塁打すると、大野も五回に左翼席中段へソロを放った。先発のケッペルはゴロを打たせる投球で7回1失点と好投した。
西武-ソフトバンク(13時2分、皇子山、5748人)
ソフト 100 110 000-3
西 武 300 000 11×-5
▽勝 松永1試合1勝
▽S 藤田1試合1S
▽敗 大場1試合1敗
▽本塁打 中村1号(3)(杉内)佐藤1号(1)(森福)
西武の中村が一回、練習試合を含め3戦連続本塁打となる3ランを中堅左に放った。新人の大石(早大)は直球が走り、1回無失点で2奪三振の好アピール。ソフトバンクは内川が2安打2打点と気を吐いた。杉内は4回4安打3失点。
オリックス-ロッテ(13時、京セラドーム大阪、3918人)
ロッテ 010 001 130-6
オリク 000 000 001-1
▽勝 光原1試合1勝
▽敗 朴賛浩1試合1敗
ロッテの光原が5回3安打無失点の好投を見せた。何度も走者を背負ったが打たせて取る投球がさえた。途中出場の岡田が2安打1打点。オリックス先発の朴賛浩は七回途中で降板し3失点。3巡目に入った六回から制球が甘くなった。
ヤクルト-広島(13時、神宮、9434人)
広 島 000 000 000-0
ヤクル 000 000 21×-3
▽勝 久古1試合1勝
▽S 林昌勇1試合1S
▽敗 豊田1試合1敗
▽本塁打 浜中1号(1)(豊田)
ヤクルトの館山は低めの制球が良く6回を無失点だった。新人左腕の久古は1回を無得点に抑え、途中出場の浜中が左翼へソロ本塁打した。広島のジオは8三振を奪い6回無失点。中継ぎ候補の豊田は球威を欠き、1回2失点だった。
横浜-阪神(13時2分、横浜、10282人)
阪 神 000 100 100-2
横 浜 131 010 03×-9
▽勝 真下1試合1勝
▽敗 久保1試合1敗
▽本塁打 スレッジ1号(3)(阿部)
横浜先発の真下が7回を5安打2失点にまとめ、開幕ローテーション入りへアピールした。カーブを有効に使い、的を絞らせなかった。スレッジが3ランを含む4安打。阪神の久保は5回10安打6失点の乱調だった。
日本ハム・鶴岡慎也捕手が31日、イースタンリーグ・ロッテ戦(ロッテ浦和)の八回、第3打席でみけん付近に自打球を当てて退場。埼玉県内の病院で検査した結果、顔面の陥没骨折と診断された。2週間程度入院をして経過観察後、修復手術を受けるため、4月12日の開幕西武戦(札幌ドーム)出場は絶望となった。
報告を受けた福島チーフトレーナーは「思ったより大きいケガです。一般論で言えば、戻ってくるまでに2、3カ月ぐらい。目や鼻も含めて検査しています。みけんの少し左側が完全に陥没しています」と説明。患部が気圧の影響を受けるため、しばらくは飛行機にも乗れない状況という。今季は背番号をチームの正捕手番号である「22」に変更し勝負の年としていたが、チームにとっても大きな痛手となった。
東都大学野球連盟は30日、東京都内で理事会と監督会を開き、今春のリーグ戦を当初予定通り4月5日から神宮球場で開催することを確認した。その上で、プロ野球ヤクルトが東日本大震災に伴う節電対策で神宮球場でのナイターをデーゲームに変更するため、同連盟などに日程の一部見直しを要請した件には協力することを申し合わせた。
4月に東都リーグとヤクルトの日程が重なるのは19~21日の3日間。この間は、当初予定の1日2試合の実施を改め、リーグ戦は午前9時ごろ開始の1試合だけにする案が有力だ。残りの1試合はその後の週に組み込む。日程の詳細や延長戦の方式などは、31日に神宮球場側と再度調整してから発表するとしている。
同リーグ4部までの全21校が参加する開会式は、今季は見合わせる。
パ・リーグの5月1日までの試合日程の変更が30日に発表された。
東日本巨大地震のために開幕が4月12日に延期され、東京電力、東北電力管内での4月中のナイターと、ドーム球場使用の自粛を受けた。
被災した楽天の本拠地・Kスタ宮城では4月29日から試合が行われることが決まった。ナイターのできないQVCマリンの試合はすべて午後1時開始。西武は4月26日から西武ドームで予定されていた楽天との3連戦を2連戦とし、滋賀・皇子山球場で行う。4月15日からの楽天-オリックス3連戦はパ主催公式戦として初めて甲子園で行われる。
また、試合消化を順調にこなすため、5月31日と6月1日の交流戦、オリックス-横浜の開催地が、ほっともっと神戸から京セラドーム大阪に変更された。