
スターバックスコーヒーが出店する横手山からの眺め
雲海を見下ろす山頂で人気のコーヒーをどうぞ―。下高井郡山ノ内町志賀高原の横手山山頂(標高2307メートル)に18日、コーヒー店チェーン 大手のスターバックスコーヒージャパン(東京)が「横手山山頂店」を開店する。横手山スキー場のリフト山頂駅舎2階で、国内985店舗のうち最も標高の高 い店になる。同社がスキー場に出店するのは初めて。誘客の目玉にしようと横手山リフトや周辺の宿泊施設が誘致し、スターバックス側も「志賀高原を一緒に盛 り上げたい」と決めた。
店は以前レストランが営業していた場所で計40席。リフト運行時間に合わせ、午前9時~午後3時に営業する。近くの横手山頂ヒュッテがパンを販売しているため、販売するのは飲み物だけ。契約は来年5月までだが、関係者によると通年営業する方向で話が進んでいるという。
横手山リフト社長の小林義郎さん(50)らが今春から業者を探し、スターバックス側に打診。スキー観光は低迷しているものの、横手山ではリフト会社と宿泊施設、スキー学校が一体となって誘客に取り組んでいるとアピールし、誘致が実現したという。
スターバックスコーヒージャパン営業本部の後藤忍さん(40)は、地域貢献は同社の社訓だと説明し、「横手山のように一丸となっている地域はなかなかない。都市部のような売り上げは見込めないが、一緒に地域の活性化に取り組みたい」と話した。
地元は店舗の改修や雪上車を使った資材の運搬などで協力しており、小林さんは「富士山を望むこともできる横手山からの大パノラマと、ブランド力のあるコーヒーを合わせてアピールしたい」と期待していた。