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集団的自衛権の舞台裏、外務官僚が誘導、米を動かし公明党代表を説得

2014年07月21日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対

東京新聞7月20日の「核心」より。とても、捨て置けない内容の記事だったので、メモのために掲載。東京新聞、頑張っていますね。

戦後70年、ずっと続いてきたシステムの中で、官僚は、国民に選ばれた政治家でもないのに、国を動かす事が出来る人たち。だからこそ、傲慢になってはならないと思います。
うちの近所も公務員の家庭が多いですが、近所づきあいや学校の友だち関係もありますから、新聞にこんな形で身内の名前が出れば、家族にも悲しい思いをさせてしまいます。
省益を優先し、憲法をないがしろにして、結果的に後の世代に犠牲を強いるような軽率な言動は厳に慎むべきと思いますが、省をあげてのことなら、問題は根深いです。



舞台裏 官僚が誘導 米も動かし議員説得

 歴代政権が禁じてきた集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更は、安倍晋三首相の強い意志で閣議決定に持ち込まれた。だが、その舞台裏では外務省出身の官僚が与党協議や首相を動かしていた。原発再稼働や法人税減税では、首相側近の経済産業省の出身官僚が政策を誘導。安倍政権が掲げる政治主導の影で、その意を利用して官僚が省益の実現に動いている。 (大杉はるか)

 ■集団的自衛権:外務省


 ▼悲 願
 自衛隊の活動範囲を広げ、日本を軍事面で他国並みに近づけるのは外務省の悲願だ。日米同盟の強化や、中国をにらんだアジア諸国との協力推進のために必要だと主張してきた。
 そんな外務省にとって、首相が昨年8月、小松一郎・元外務省国際法局長(今年6月に死去)を内閣法制局長官に登用したのは画期的な人事だった。
 政府の憲法解釈を一手に担う内閣法制局は、集団的自衛権の容認に慎重だった。そのトップに外務官僚が就任することで行使容認の流れができると、外務省側は期待した。
 自衛隊を所管するのは防衛省だが、省内に行使容認への慎重論もあって出遅れている間に、外務省が突出していった。

 5月20日に始まった自民、公明両党の与党協議の議論を前に進めたのは、首相官邸の国家安全保障局を中心とする外務省ラインだ。局長は元外務次官の谷内正太郎氏。次長の兼原信克内閣官房副長官補ら外務官僚出身者たちは自公両党の慎重派議員を調べ、説得にあたった。
 与党協議が難航すると、兼原氏は6月8日、首相に「公明党が慎重で議論が進まない」と直訴。それまで「時期にこだわらない」と公言していた首相から、その場で「(6月22日の)国会会期末までに閣議決定を」という指示を引き出した。それを契機に公明党への圧力が強まった。

 公明党内で強く反対していた山口那津男代表には、6月上旬に来日したマイケル・グリーン戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長ら米国の知日派が面会し、「米兵が日本のために血を流すだけでは、米世論が納得しない」と説得。外務省の根回しによってグリーン氏らが動いたとの見方が強い。
公明党議員の一人は「外務省の差し金だった」と話す。こうして安倍内閣は「拙速だ」との批判を受けながら、今月1日に行使容認の閣議決定をした。
 ある外務省官僚は「戦後70年、日本は平和国家を築いたのだから、そろそろ人並みの国になりたいだけだ」と本音を語る。

(後略)
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安倍政権は、表向きは、「集団的自衛権で、他国を守る戦争に参加することはない」といっているけれど、公明党の山口代表の説得に利用されたアメリカ側が「米兵が日本のために血を流すだけでは、米世論が納得しない」と言っている以上、当然、アメリカの戦争に駆り出されることは目に見えているし、こういう形でアメリカを利用してしまったら、米側から要請がきた時に日本が断ることができるはずもありません。


★「俺的メモあれこれ」さまで記事全文読めます。感謝。(原発再稼働・消費税増税は経産官僚の主導による)
 http://magicmemo.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/632-e08d.html


★追記
こちらも参考までに

報道ステーションSunday: 極秘交渉の舞台裏 特集“幻”の普天間基地移設案

鳩山政権時代、普天間基地の辺野古移設問題でも、「辺野古以外、キャンプ・ハンセンへの移設でも良い」というアメリカ側の了承を得たのに、官僚の抵抗にあって頓挫したのだといいます。官僚って・・・

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