桜田淳子も上記、記事のポストセブンのライターも私とも同世代なので、他人事に思えないところがありました。
私たちの世代、ちょうど統一教会の勧誘の嵐が吹き荒れた時代じゃないかと思うので。
あの時代は、露骨に街頭活動をしていたので、誰しも一度や二度は、アンケート調査や占いその他から始まって、高い珍味売りやハンカチ売り、あげくは霊感商法などの超高額商品まで、何かしら接点があったのではないかなあと思いましたよ。
この記事の筆者も、勧誘されてビデオを見せられたそうですし。
私も、ビデオは断りましたが似たような話があって、2017年のこちらの記事にも過去を軽く書いてますが・・
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暗躍する統一協会とか日本会議とか
その時にかけられた言葉で忘れられなかったパワーワードが、「お姉さん、いい人そうだから」でした。
上の記事のライターは、当時、桜田淳子の所属事務所のビルにある喫茶店でアルバイトしていて、10代の女の子同士、ちょっとしたガールズトークの話し相手にもなっていたようだ。
統一教会信者たちや桜田淳子のような、世間知らずだけどいい子、みたいな優等生タイプが、いかに洗脳されてしまいやすいのかわかるような描写があって、興味深かったので・・抜粋してみますね。
(前略)
そんな関係が数か月続いたある日のこと。珍しく彼女がひとりで喫茶店に入ってきたの。私はカウンターの隅の席で吸っていたタバコを揉み消して「いらっしゃいませ」と声をかけたら、つかつかと近寄ってきて、「あなたッ、タバコなんか吸うの?」と、いきなり尋問口調だ。
「吸うよ」と言うと、「信じられないッ。私なんか遊びでだって吸ったことないわ。あなた、未成年よね? どうしてタバコなんか吸うわけ?」。
天下の桜田淳子の正論で、店の空気はガラリと変わった。やり取りを聞いていたおじさんたちが「そりゃ、だめだよ。未成年なんだから」と口々に私を責め出したのよ。
それだけじゃない。その一件から、彼女が私を見る目がハッキリと変わったの。前のように、顔を見れば走り寄ってきたりしないし、話しかけもしない。離れたところから「タバコを吸う子」と軽蔑を込めた目で見ているように、私には思えた。
(中略)
それから15年後の1992年、社会問題になった統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の信者であることを桜田淳子が明らかにした。それを私は「らしいな」と思ったの。その少し前に私は街で勧誘されて、ビデオセンターで“教え”を聞いていたんだけど、そこにいた信者たちに共通するように思えた“ある種の透明感と世間知らずぶり”が、彼女とピッタリ重なったのよ。
ただ1つの大きな違いは、一般の信者と桜田淳子では、社会に与える影響が桁違いなこと。彼女にはそれがわからなかったか……。
その後、折々に知り合った統一教会の人たちは、1人の例外もなく“いい人”だった。でも、その人たちが、創始者の文鮮明氏を「お父さま」と言ったとたん、人が変わるように思えた。話せばわかるというけれど、聞けば聞くほど私にはわからない。統一教会に限らず、信仰を持つということはそういうものといえばそれまでだ。距離を置くしかない。
(中略)
「いい人」とは何か。それを取り込む新興宗教とは何か。あの日から答えの出ない底なし沼に吸い込まれている。
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あの頃は、霊感商法で問題になったとはいえ、それらが発覚する少し前は、社会も無防備だったから。
まじめな優等生で、世間知らずで潔癖な女の子たちが、洗脳されて合同結婚式の日に、日本側の駒にされてしまったんだと思う。
田舎から、東京に出てきたばかりで不安なときに、親しげに話しかけられたら、うれしいから心を許してしまうのも、ある意味仕方ない。
しかし、当時は、カルトから若者たちを守ってくれるものが何もなかった。
でも、その時だって、自民党の清和会は、岸信介以来、脈々と統一教会とつながっていたんだと思う。
岸、稲田、下村、細田、馳も 「統一教会との関係は清和会が代々継いできた」と元閣僚が証言(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース
合同結婚式の中には、マッチングされた相手がろくでもない韓国人男性だったりすることもままあるようだ。
娘が合同結婚式に参加して韓国に渡ったものの、日本の実家に金の無心ばかりして困っているという親戚の話を、知り合いから聞いたこともある。
TBSの報道特集でも、元信者の女性が、合同結婚式で最初に結婚した韓国人男性に、学歴など嘘をつかれDVにあって離婚、二度目の結婚でも、やはり相手の韓国人に嘘をつかれていたという。
日本の信者はどこまでも、カモにされているようだ。
桜田淳子のお相手は、当時のワイドショーには目隠しなしで顔が出ていて、日本人で会社経営をしているメガネをかけた背の高い人が選ばれていた。
おそらくは、特別枠のお相手で、きちんとした家庭を営み、とんでもない相手だった一般の信者女性のようなことはないだろう。
でも、自分さえ幸せならそれでいいのか?
自分たちの教団のやっていることが、人々を不幸に落としいれているとわかっても、目をつぶっていられるのか?
洗脳の怖さは、それを自分で考える力が失われてしまうこと。
統一教会は、桜田淳子の世代が、合同結婚式に参加して、子どもが生まれて親になって・・・その子どもたちも大人になった。
今、彼ら信者二世には、生まれながら信者という宿命を負わされ、まるで働きバチの子どものように、教祖を女王としたカルトの王国のヒエラルキーの歯車の一つになることを要求されている、そこに人権などは、ない。
信者は、被害者だけど加害者でもある。加害者でもあるけど被害者でもある。
どんなにいい人であっても、それが悲しいのだ。
オウムの若者たちだって、最初はヨガだったり、不思議なことを語れる友達が欲しかっただけなんじゃないかと思う。
カルトとは、いろいろな意味で本当に罪作りな集団です。
もし政治家がどんな些細なことでも、そんな集団となれ合い、自分のために利用しているなら、その人は政治家である資格は1ミリもない。