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資本主義は花火のように爆発する

2009年01月03日 | サーカーの予言

お正月、本棚から、うちの不思議人間Aがあることもすっかり忘れていた本棚の片隅の一冊の本を出してきました。なんだか背表紙が目の前にびゅーんと飛び込んできたとか言って…(笑)
今から6年半前、2002年年6月に出た初版本、上の本です。
タイトルは「サーカーの予言」、「資本主義は花火のように爆発する」なんて、すごいサブタイトルがついています。

著者ラビ・バトラは1943年インドパンジャブ州生まれ、デリー大学在学中にのちの人生を決定づけることになるサーカー師との運命的な出会いをする。国際貿易理論の専門家で、現在サザン・メソジスト大学教授。…とあります。

ぱらぱらとめくっているうちに、なんだか今のことをすべて見とおしていたようでびっくりするような記述がいっぱい出てきました。以下、一部ご紹介しましょうか。

p36~

現代の資本主義経済は、やがて崩壊の時を迎える。

需要と供給のバランスが崩壊すれば、
経済は否応なく
景気後退か恐慌に陥るからである。


健康な体に
過不足ない血液の循環があるように
経済においては
需要と供給のバランスが保たれてはじめて
健全な経済となるのである。

資本主義経済の崩壊には、二つの理由がある

一つは極端な富の集中である


アメリカにおいて、わずか1%の富める者たちが 
アメリカ全土の富の40%を手にしている。
日本においても、1%の富める者たちが
富の25%を手にしている。

富める者たちは、
手にしたその富のすべてを使うことはありえない。
また、貧しい者達は、使いたくても使うほどの富を持てない
すなわち富がかたよることにより
需要と供給のバランスが、崩れてしまっているのである

もう一つの理由。

それは諸悪の根源「自由貿易」である。
自由貿易は経済を破壊する。


なぜなら自由貿易においては
生産性は確かに上がるが、
労働者の賃金が上がらないからである。
日本においても例外ではない。
自由貿易を好む富める者や、多国籍企業は
賃金の低い国に生産拠点を移す。
また、そこで生まれる輸送コストは
製品に上乗せして値をつける。

富める者たちは賃金を非常に低く抑えて
労働者を奴隷状態にし
製品には高値をつけて
ボロ儲けしているのである。


賃金を抑えられた労働者は
消費しようにも余裕などあろうはずがない。
こうして自由貿易は需要と供給のバランスを崩し
経済を破壊していくのである。

 

どうですか。自由貿易とはグローバル経済のことでしょう。すると、一昨年から言われだしたグローバル経済とワーキングプアの関係について、すでに、6年半前に警告が出されていたのです。しかも、今となっては、せつないほど、わかりやすく。

さらにもっと。

p96~
次に起こるアメリカ発の大暴落は、
世界経済に深刻な影響を与えるだろう。


私は、1999年12月に書いた『新世紀の大逆転』の中で、
2000年の夏までにアメリカの株式市場は
大暴落に陥る危険性を持っていると予測した。

2000年4月。アメリカナスダック市場は、
ITバブルがはじけ、史上最大の下げ幅を記録した。

その後も、下降線をたどり続けたアメリカ株式市場は、
2001年9月の同時多発テロによって、大幅に下落した。
しかし、今だ大恐慌には至っていない。

大恐慌は起きなかったというより、引き延ばされたとみるべきである。

現在、世界経済は富める者によって、その構造自体に
腐敗や強欲や貧富の格差など致命的な問題を抱えてしまっている。
人為的にいくら取り繕ったところで

この腐敗した構造に
大手術のメスが入ることは避けられない


いずれ、アメリカ発の大暴落が世界全体に打撃を与える日がやってくる

多くの権力をもった者が失脚し、
多くの富める者がその富を失うだろう。


これは、まさに今のことを言ってるんじゃないでしょうか。
実は本の中では、この時を、彼は2005年と断定しました。が、2005年、ここまでの大暴落は起こらなかった。上記のように、さらに引き延ばされたというべきかもしれません。
2005年、私にとっては、個人的にも、政治的にも、本当につらくしんどい年でした。ブログという手段で、ほとんどやけっぱちの気分で、政治に文句を言っていたことを思い出します。
政治的には、この年1月ブッシュがふたたび大統領に就任しました。あの時は、心底、うんざりさせられましたっけ。
9月には郵政民営化選挙で、自民党が歴史的な圧勝。この選挙により、日本人のトラの子、郵便貯金と簡易保険350兆円が、グローバル経済の中に放り出されることが決まり、小泉さんも竹中さんも、350兆円が民に活用されることは素晴らしいことだと、口角泡を飛ばして叫んでいました。そして、アメリカの市場は、自民の圧勝を受け、これを大歓迎し、株価も上がりました。つまり、2005年に起こるはずだったことが、あの選挙でさらに先延ばしされた…といえるのでは?
さらに3年後の昨年、リーマンショックが引き金となり、ついに来るべきものが来た、ということかもしれませんね。

しかし、この大暴落を、悪いこととして受け止めなければならないのか?
そうではないと、ラビ・バトラは、書き続けます。
なぜなら、これらのことは、人類が新たな未来へ飛躍をする「神の壮大なシナリオ」なのだというのです。
説明が後になりましたが、この本はタイトルが示す通り、経済の本でありつつ、とてもスピリチュアルな本なんです。

これからの行く末もさらに、詳しく書かれていますし、今後の私たちの生き方も問われています。まあ、こんなところで、長くて紙面が尽きた?というか、私の根気が尽きた(笑)ので、この記事はこの辺で。
続きは、また次の機会に回したいと思います。

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今をどう生きるのか (大ちゃん)
2009-01-06 15:51:57
とても興味深いお話、なるほどなるぼとと一々納得させられながら読ませていただきました。
妻にこの話をしたら、「やっぱり、今を予見している人はいたんだね」と、とても感心していました。

そこで、私もこのことについて、仏教の角度から少し考えてみました。

仏教には、「成住壊空(じょうじゅうえくう)」という哲理があり、これは、宇宙の万物は、生成され、存在し、崩壊するという運命を必ずたどり、それは生命であれば「生老病死」とも言い換えられ、一個の星にも銀河にも、生と死がある、と説いています。
そして、資本主義経済というシステムも当然万物に含まれるゆえに、この哲理をまぬかれることはできず、ゆえに必ず崩壊する、ということなのだと私は思います。

そして、ここで着目していただきたいのが「成住壊空」と「生老病死」。
なかでも“空”と“死”。
このふたつは、ほぼ同じことを言っているのですが、“空”というのは、有でも無でもない概念、つまり“壊”のあとに“空に戻る”あるいは“空に溶け込む”ととらえるのがもっとも正確な言い方だと思うのですが、そうしてみますと、“空”と同義の“死”もまた“戻る”“溶け込む”というとらえ方になって、つまりは私が死んでも、有でも無でもとらえられない“空”に戻っていく、溶け込んでいくということなのだと思います。

では一体、何のために戻り、溶け込むのか?
仏教ではその理由を新たな物を創み出すためであり、また、再び生まれてくるためなのだと、説いているのです。

そして、ここまで考えてきてふと思うのです。
おー これはバトラ氏が現代の資本主義経済の崩壊の意味として言われた「人類が新たな未来へ飛躍をする「神の壮大なシナリオ」なのだ……」と、響きあうではないか、と。
釈尊ゆかりの地であるインド出身のバトラ氏。もしかしたら仏教にも精通しておられるのかもしれませんね。


ともあれ、個人の命、資本主義経済やその他のあらゆる体制、文明、帝国、銀河、星……………。たとえ万物や森羅万象が、仏教で説く「成住壊空」のリズムを永遠に奏でていくにしても、ではいったい、一番大事なことはなんなのかと考えたとき、私は、

>今後の私たちの生き方も問われています。

との金木犀さんのおおせのごとく、自分は今をどう生きるのか? というその一点に尽きるのではないかと思うのです。なぜなら、永遠と言い、過去と言い、未来と言い、あるいは成・住・壊・空のどの時期にしても、所詮、それらは一切“今”でできていると思うからです。
返信する
大ちゃんへ (金木犀)
2009-01-07 11:26:35
いつも、ありがとうございます。

この本、当時ぱらぱらと読んだんですが、細かい内容はすっかり忘れていたんです。
奥様同様、私も、今さらびっくりしてしまいました(笑)。
でも頭のどこかに、資本主義は危ないってインプットされたんでしょうね。
なんとはなしに、小泉改革は危険だと察知してましたから。

ラビ・バトラ氏は、世界的な経済学者ですが、大ちゃんが言われたように、仏教やバラモン教にも精通していたようですし、インドの賢者と言われるグル、サーカー師に師事し、瞑想によって体得したものがあるようです。

「成住壊空」と「生老病死」、大変興味深く読ませていただきました。
4つ目の、「空」と「死」についてですね。

>つまりは私が死んでも、有でも無でもとらえられない“空”に戻っていく、溶け込んでいくということなのだと思います。

春夏秋冬でいえば、「冬」に当たるのでしょうか。
というのも、とっさに「はっぱのフレディ」の思いおこしたので。(笑)
秋になって、死んでしまったフレディが、土に溶け込み、また、春に新緑として生まれてくる。

現代人は、いつの間にか「死」を忌み嫌い、タブーとして遠ざけてきました。
今の不都合な問題は、ラビ・バトラの言うように、人々の強欲や権力者の腐敗によって、もたらされたものです。
これらは、4番目の「死」や「空」の存在を無視して「死んだらおしまい、生きてる間に人より楽して儲けて何が悪い」という結果なのではないかとも思います。

>なぜなら、永遠と言い、過去と言い、未来と言い、あるいは成・住・壊・空のどの時期にしても、所詮、それらは一切“今”でできていると思うからです。

そうですね。過去や未来を恐れたり、思い煩ったりすることは何もないのでしょう。
恐れが、新たな怖れと不幸を生んでしまうことは、今のイスラエルという国を見て、つくづく感じます。

次は、ラビ・バトラのいうスピリチュアル性について、書く予定です。
返信する
訂正です。(*^_^*) (金木犀)
2009-01-07 15:21:35
★訂正個所

そうですね。過去や未来を恐れたり、思い煩ったりすることは何もないのでしょう。
恐れが、新たな怖れと不幸を生んでしまうことは、今のイスラエルという国を見て、つくづく感じます。

 ↓

そうですね。過去や未来を恐れたり、思い煩ったりすることは何もないのでしょう。
「今」を、どう生きるかで、未来も変わりますものね。
未来のことを論じるなら、「今」この瞬間に恐れを手放せば、いいのにね
恐れが、新たな怖れと不幸を生んでしまうことは、今のイスラエルという国を見て、つくづく感じます。

訂正というより、つけたしでしたね。
抜けちゃうと、意味が分かりにくくなりますよね。
返信する
Unknown (大ちゃん)
2009-01-07 16:35:19
丁寧なコメントの上に、さらに訂正文、金木犀さんは、本当にまじめで誠実な人なんですね。(あ、またプレッシャーかけちゃったかな(笑))
ありがとうございます。

それで、私も「今を生きる」に関するある新聞記事のことをふと思い出したので、以下に載せさせていただきますね。

◇     ◇     ◇     ◇     ◇

心配には「過去系」と「未来系」の2種類がある、と詩人の谷川俊太郎氏。

「すんだことにくよくよする心配」と「まだ起こってないことにドキドキする心配」。

現在は心配できない。だから、「現在に全力投球すれば、要らない心配は要らなくなります」(『谷川俊太郎質問箱』ほぼ日ブックス)。
返信する
谷川俊太郎さん (金木犀)
2009-01-08 11:48:58
心配の未来系と過去系…なんと、的をついていて、それでいてユーモアあふれた谷川さんの言葉でしょうか。

>金木犀さんは、本当にまじめで誠実な人なんですね。

いえ、いえ、小心者なので、気になると些細なことまで気になって仕方なくなっちゃうだけです。
しつこくて、申し訳ない。
返信する

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