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どちらを選ぶかは自分次第

地名は安易に変えちゃならんのよ

2014年08月27日 | 社会のニュースを考える
東北大震災の時、津波の被害の大きかった宮城県の閖上(ゆりあげ)地区。
「ゆり上げ」という語感。そして、「閖」という漢字は、実はこの時初めて知ったのだけれど、門がまえに水。閖上は、「門の中に水が入って上がってくる」ということ。
この地名には、なんという先人のメッセージがあるのだろう、と驚いたものだ。

そういった意味で、広島の土石流被災地の現場、「土崩れ」「谷崩れ」なんてもっとわかりやすい地名にしていたら、家も建てなかったものを・・・、と家族とも話していたのですが、やっぱり、昔から言われていた地名があったのだと知りました。

  「蛇落地悪谷」(じゃらくじあしだに)

うわあ・・・わかりやすい・・・しかも怖い。
蛇・落ちる・地面・悪・谷 = 蛇のごとく落ちる地、悪い谷。これでもかっ!というほどのメッセージ性が含まれた地名。

 詳しくはこちら→「蛇落地悪谷」と呼ばれていた広島・土石流被災地―蛇が降るような大雨たびたび


家は庶民にとっては一生に一度あるかないかの、大きな買い物だと思うのです。自分の人生が、左右されてしまうかもしれないその場所を選ぶのだから、慎重になるのは当然のこと。
もし、いわくありげなこの地名なら、少し考えたり地盤を調べたり、そんなことも出来たはず。


上記リンク先記事、以下一部抜粋

平野孝太郎さん(71)は「昔は蛇が降るような水害が多かったので、悪い谷・悪谷と名がついたそうです。八木蛇落地悪谷が八木上楽地芦谷と改名され、さらにいまは八木だけが残ったようです」という。名前が変わるうちに「土砂崩れ」の教訓も忘れ去られたらしい。
130年つづく浄楽寺の住職によると、竜がいて、その首をはねたところから「蛇落地」とついたという。「竜は水の神で、水害を収めたということかもしれません。記録にはないが、語り継がれてきました」

近くの光廣神社に残る絵には、竜を討伐した武将のかたわらを激流が走る。こうした伝えは水害への警戒を促すと解釈できる。

不動産業の男性は、川の堤防決壊で水害に見舞われたことで「川を避けて山側に宅地開発が進んだこと」をあげる。やがてベッドタウン化し、これにますます拍車がかかった。「山から水が出ることはあったかもしれませんが、あまり認識されず、山より川の方が怖いと考えられてきました」という。100年以上起きなかった土砂災害より、頻発する川の氾濫を目が向いたともいえる。

司会の小倉智昭「地名にはいわれがありますからね。最近は緑とか幸せとかの明るい地名にします」

梅津弥英子アナ「イメージをよくしたい気持ちも理解できますけど…」

菊川怜キャスターは「不動産価値の問題もありますね」と考え込む。

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縁起をかついでスルメをアタリメと言ったり、日本人はよくやることですし、「蛇落地」を「上楽地」に、「悪谷」を「芦谷」と変えて悪印象を取り払いたい地域の気持ちもわからないではないですが、先人の残した言葉には、何かしらの意図があるわけですから、安易に変えてしまってはならないのだと改めて思いました。
だって、もし昔の地名のままなら、たとえそこに住んでいようが、豪雨の時は早めに避難するなど、何かしらの自己防衛の心構えも常に養われたはずですから。

また、不動産価値が下がってしまうから、名前を変える・・・というのも、命よりも経済を優先させる社会の現れ。
日本全国、不動産業者は新たに宅地開発された土地に対して、古くからの地名ではなく、イメージ優先のおしゃれな地名に変えてしまうことがあるようです。
不動産にかぎらず、カネ至上主義の現代は、利益最優先のあまり、命が二の次で大事なことを見過ごしてしまう事がままあると思う。全てとまでは言わないけれど、経済カルト化した社会とさえ思える。
少し考え直したほうがいいですね。



被災されたみなさまには、お見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


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