KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

武蔵野探勝吟行・旧都立農業試験場

2013年05月22日 | 俳句
天気 晴

薄暑、を通り越してちょっと暑い日差しだったが、雨に遭わないこの句会は今日も天気に恵まれた。
昭和9年に虚子一行が訪れた立川の「府立農業試験場」、名は変ったが今も同じ地に同じように活動している。嬉しいことに我が家から駅三つ目なので、青梅線直通電車を選んで乗ってわずか10分で着いてしまう。
今の正式名称は「公益財団法人・東京都農林研究センター」という。実は、最寄りの西立川駅の南口前は国営昭和記念公園があって数えきれないほど行っているのに、南口のこのあたり、車で通ったことはあっても、一度も行ったことがなかった。

技師の職員の方にレクチャーと園内の案内をしていただき、東京都の農業の現状などとっても興味深く聞くことが出来た。
多摩は、水田はあまりないものの結構畑が多い。作られた作物の大半は直売で生産者から消費者に売られているとのことで、なるほど、都市農業とは地産地消。我が家の周りにもそうした店や農家が多くて助かっている。
果樹の話も興味深かった。多摩の名産といえば多摩川梨。そして、柿。それにブルーベリーや葡萄・キウイが続く。我が市の名産も柿である。「東京紅」という品種の柿が作られて、びっくりするような赤い色でとても甘いそうだ。柿好きの私は是非とも食べてみたい。
などなど・・そして、ちょっと気を魅かれたのが、果樹園の木の周りにびっしりと植わっている丈30㎝ほどの草だった。「なぎたなかや=薙刀茅」と言うのだそうだ。雑草除け・果樹の保護・枯れれば肥料にもなるという。


ショックだったのは、ハケ(崖)の下にあって清流の流れていた場所の水が涸れていたこと。周囲の都市化の影響とはいえ、涸れきった川や池が痛々しかった。

と、そんな知らないことの「勉強」が面白くて、句を作る時間が少なくなってしまった。
何句出しても良い句会、いつもなら10句以下、ということはないのに、今日は8句しか出来なかた。そのうちの1句は出し忘れた。もっとも、今日は他の人も同じようで、10句以上、という人は少なかったみたいで。

白南風(しろはえ)や薙刀茅のなびきやう  KUMI

コメント (2)
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