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KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

味蕾、壊れた

2022年04月07日 | 料理
天気 曇
昨日の話。写真は昨日、地元野菜を売る店で売っていた山吹。散歩道にたくさん咲いていたっけ・・

昨日の昼間の外出目的は「昼食を食べること」だった。昼食はカレーうどん。私は食料の原材料は好き嫌いが99%ない。でも、加工方法でどうしても厭、というものが幾つかあって、自分で作ることは避けて通ってきた。でも人任せではそうはいかない。
なぜかカレーとうどん・蕎麦の合体したものは食べられない。別々なら無論、カレーライスもうどんも食べる。滅多に出ないメニューだが、前に一度出た時は外出禁止の時だったので「食べられない昼食なので弁当買いに外出します」なんていう訳にもいかなかった。ダメならうどんをご飯にしますよ、と言われてしまう。今は近くへ出るのは自由だ。
なので、少し歩いたあと、すぐ近くの刺身の美味しい居酒屋のランチを食べることにしていた。以前は確か、ランチはしていなかったと思うので、夜の営業が制限されたコロナ対策で始めたのかもしれない。


少しばかりお高くついたが、本マグロの中トロと赤身、メジマグロにカンパチ・・美味しかったですよ。スマホの写真が下手なのであまり刺身の量が多く見えないが、厚みがあって、枚数も結構多くて、ツマの大根が全くないので嵩の胡麻化しもない。上に少しだけ写っている丼は野菜サラダ。
夜、何かの帰路に遅くなって夫と寄ったことはあるが、少し高級な居酒屋。(普通の店が満席で、入れなかったのだ)駅前のチエーン店の居酒屋とは訳が違う。刺身に特化したお店なのだ。
まだ少し口内炎が残っていて、舌の味蕾の潰れたところがあり、ちょっと味覚が戻ってはいなかったけれど・・
また、行きましょう。今のコロナの感染状態が続けば、私の自由も担保される・・体調さえ大丈夫なら。

と、昨日は何とか美味しく刺身定食を完食したのだが・・今日は「舌の味蕾」の調子がかなり良くない。口内炎も幾つか出来ている。無論、夜は病院で処方された薬をたっぷり塗って寝るのに・・。免疫療法の副作用の口内炎は、かなりしつこい。舌の先の方にある味蕾が完全に潰れてしまったので「味覚障害」が出ている。味覚障害は、2006年の乳がんの治療の抗がん剤で悩まされたことがある。3週1回×6回の点滴で、副作用はあまた出たが、味覚障害は1週間くらい続いた。塩味が全く解らなくなった。夫の食事も作らねばならないので、食事を作るのが一番の苦痛だった。でも、その時は口内炎も味蕾の障害もなかったから、コロナ感染者の起こす(最近のウィルスの型はあまり起きないらしい)味覚障害と同じだったかもしれない。

ところで・・味覚障害を起こしたときに「舌の味蕾図」を知った。舌の先がツルツルになっているので塩味と甘味に影響する、と思ったが、どちらも完全に感じない訳ではない。最近は、味蕾図は嘘、というのが医学的には常識らしいけど、ほんとかな? 塩味は強いから、相当の量の塩を舐めてみたが舌先ではあまり感じなかった。ただ、喉に近い方では塩の味も、リンゴジュースの甘味も感じた。
やっぱり、味蕾図は全く存在しない訳ではない、と私は思う。
でもねえ、食いしん坊にとって、このお口の中のトラブルとお腹のトラブルという二大副作用を抱えるのは哀しい毎日でございますよ。
だったら、やめましょうか・・と、ドクターにケロリと言われそう。
いえいえ、まだ頑張ります。今日で点滴から2週間を過ぎたので、少しずつ改善していくかもしれないし・・

濃山吹旧街道は切り通し  KUMI

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今日の桜

2022年04月06日 | 料理
天気 晴

本日、やっと春がやってきて、撮れたての今日の写真を掲載することが出来る。近所の公営住宅に3本の大島桜があって、ちょうど満開だった。大島桜は花が咲くと葉っぱも同時に出る。花はソメイヨシノより少し大きい。葉っぱは、塩漬けにして桜餅に使われる。もっとも、桜餅用の葉を採取する木は、葉っぱが早くたくさん出るものを、伊豆半島の方で別に栽培しているらしい。
大島桜は、伊豆大島が原産地、と言われている。伊豆諸島・伊豆半島・房総半島に江戸時代以前から咲いていたようだ。私が子供の頃、近くの丘にあった白い桜が大好きだった。「白い山桜」と思っていたが、あれも大島桜だったのかもしれない。伊豆大島原産なので東京の花なのだが・・なぜか大島桜と他の桜を掛け合わせたソメイヨシノの方が東京の「都花」になっている。それの罪滅ぼしみたいに、最近は公園や道路やら、都の管理する場所(近くの公営住宅も都営)に大島桜が目立つ。クローン桜、と言われるソメイヨシノは戦争直後に大量に植えたものが老化して枯れていく時期で、桜の名所では新しい木への植え替えを考えていなかった所などは困っているらしい。
ソメイヨシノの寿命は、人間と同じくらいだという。先日行った都立公園のいちばん古い木は、もう余命幾ばくの風情だ。ひこばえの多い木は、そろそろお終いなのだ。何だか、自分を見るような・・
下の桜は、私が越してきた頃に若木だったので、多分、40年くらいだろう。まだまだ働き盛り。(途中で梢を伐られてある木は欅です)

ソメイヨシノの方は見上げるとまだ見ごろのような木も・・


よく見ると色褪せがしている。一度雨に晒されると仕方ないのだろう。

飛花落花浴ぶしばらくは目を閉ぢて  KUMI

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願わくは・・

2022年04月04日 | 料理
天気 雨

写真は、高幡不動尊境内の慈母観音と桜。8年くらい前の写真。
今日も昨日の続きで冷たい雨。昼間も10℃に届かず、札幌よりも低い気温、というからぞっとする。窓から見える桜は、近くへ行けば傷んでいるだろうが、遠目にはまだ満開状態を保って見える。

今日は55歳で突然逝った義母の命日だ。
詳細までは書かないが、一応、大きな病院へ入院していた。命に関わる病気ではなく、若いし、前日も見舞っていて普通の内科患者として元気だった。病院は私の職場からバスで10分ほどの所。出勤してすぐくらいに夫から電話で「今、病院からの連絡で、お母さんの容態が急変したから来てくれ、と言われた」と。夫の職場は都心だったので、私の方がはるかに近い。何があったのだろう?と、最悪の事態とは考えず、すぐに職場へ帰るつもりで、上司に断りデスクの上は仕事やりかけのまま片付けもせず・・。
でも、タクシーで病院へ向かった。病院までの道は桜並木が続いている。それが、みごとな満開で通りは桜のトンネルになっていた。そこをタクシーがくぐっていく。運転手と今年は見事ですね、なんて呑気な話をしていたのを覚えている。
全くの突然で、それでも最期には間に合わなかった。桜の記憶はあるのに、病院へ到着してからの記憶はあまりない。動顛していたのだろう。
それから、余命1ヶ月と言われていた父親を抱え、まだ20代の我々夫婦の苦労は始まった・・私は不幸の始まりだった桜が大嫌いになった。数年間かそれ以上の期間、花見の季節は喪主の妻にとって憂鬱でしかなかった。
桜が咲く=法事をする=親戚縁者との面倒な付き合いの時期。

願わくは花の下にて春死なんその如月の望月のころ

言わずと知れた西行の歌。私は俳句を始める前に短歌を少し齧っていたので、西行のこの歌が大好きだった。これもまた、一時期は嫌いになった。でも、日本人だから桜を嫌いにはならないものだ。義父母の七回忌を過ぎた頃から、やはり桜の時期はいいねえ・・になっていった。(義父は、義母の死後1ヶ月余で亡くなったから、忌を修すのもいつも同じ日にしていた)
                                                                                              
随分前の私の句。花万朶母の忌日をあそびけり  KUMI

(義母、と表記してはは、と読むことはわが結社ではあまりしません)
七回忌を過ぎると、生きている人間の暮らしの方が大事になっていく。当然、忌日だからと家に籠っていることもなくなったのだ。花見を楽しまなきゃ損。

で、長兄の忌日は同じ4月でも、ソメイヨシノの終わった頃だった。葬儀場の八重桜が見事で、それを忘れられない。兄が羨ましかった。私は・・その兄の年を越えてしまったが、今年の桜の時期にはまだ命を守っている。

静かなり母の忌日を花の雨  KUMI
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満開を留める花冷え

2022年04月02日 | 料理
天気 晴

写真は、15年前の国営昭和記念公園。

朝、腕が冷たくなっていて目が覚めた。カーテンを開けると何と、見下ろす(ここは4階なので)家の屋根が真っ白。霜が降りていた。日差しが出て、すぐに消えたものの・・
というくらいに寒い日で、日中もあまり暖かくならなかった? 体調も今一つなのでまったく出かける気にもならず、パソコン画面で過去の桜の写真を眺めて。これは、なかなか良い「企画」でした。やはり、多摩地域では国営昭和記念公園の満開の桜の時期がいちばん、と解った。

園内の他の写真は、後日再掲します。

さて、施設内の入所者のマスク使用率が低いことは以前から嘆いている。相変わらずの毎日。最近の感染の主流になったウィルスは前のものよりも感染力が強いとか。余計に気をつけねば・・と気を引き締める。一番危険なのは、介護士たちだ。若い人が多いし、無論外でも感染対策怠りない暮らしをしていると思うが、何しろ家族からの感染が一番多いというのだから、防ぎようもない。感染が本人にも責任あり、なんて話は大昔のことだ。
そして、次に危険なのは介護士との接触の多い重度介護の入所者・・車椅子使用の人とか認知症の人とか。
無論、近付かないに越したことはない。などと思っているので、毎日の人付き合いがどんどん少なくなっていく。それがかえって、ストレスも少なくなっていくと解った。その代り、遠目での入所者の「観察」がゆっくり出来る。最近、また判明してきたこと。
認知症になっているかいないかの初対面での判断は難しい。無論、外見だけで解る人もある。でもちょっと話しただけでは全く解らない人が多い。が、話していて、その人が「遠い過去を話したがるかどうか・・」で解る。つまり、親しくなっていないのに、入所直前の話よりも現役時代の話や、もっと遡り、結婚前の実家の話とか戦争の話とか。そういう話をしたがる人、自分のことばかり話して相手のことを全く訊こうとしない人は、認知症に足を踏み入れている人が殆どだ。私は、それが解らずに何人もの人を見誤った。

考えてみれば、私の年齢でも、人から「お仕事は何をされていたのですか」と訊かれたら「う~ん、定年後も色々やりましたからねえ」などと、あやふやに答えると思う。それを訊かれなくてもあれこれと仕事の内容を自慢気に話すことは、普通ならばない筈。
つまりは、認知症の人にとって、覚えている遠い過去が「記憶」であり、仕事をリタイヤしてから近い過去の「入所までの暮らし」は記憶にないか、はっきりしないのだ。
偉そうに、私が発見者みたいに言うけれど、そんなことは無論専門家には解っていることだ。でも、実際に自分と同じ立場での初対面で、正常な人、と思い込むと、ほんとに無駄な苦労をすることになる。なくなったモノの在り処を探してあげたり、妄想とは思わずトラブルについて一緒に対処法を考えてしまったり・・今日は何も食べていない、なんていう話は随分あって、認知症がそこまで進んでいないと思い「一緒に食べたでしょ、思い出して。お昼はカレーだったでしょ」なんて、無駄な返事を何度もしてしまったり。

などと書くからといって、私は認知症の方へ偏見を持っている訳ではありません。むしろ、理解はしています。でも、病気だらけの自分が疲れることはしたくない、というわがままな人間なもので。

音のして見えぬ機体や花万朶  KUMI
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花冷え

2022年03月29日 | 料理
天気 曇

予報では暖かくなる筈だったのに、日差しもなく、本物の花冷え。
今日は面会禁止解除後初めての来訪者、後輩のNさんが来る予定。少しでも散歩に出られたら・・などと思っていたが諦めた。カフェで食事をして、スーパーの買い物を手伝ってもらって。部屋でも少しお喋りの続き。でも室内での面会は一応30分以内、と決められている。
何しろ、入居の人としか話さないので、普通の会話の出来る人とは殆ど会話がない。Nさんももう老人ではあるけれど、私よりも10歳ほど若い。元気さが違う。耳も遠くないし、普通の会話が出来る・・これが嬉しい。外出禁止に慣れたとはいえ、この2ヶ月以上、人と会って普通の会話の出来たのは通院の時の付き添いのあーちゃんしか居なかったのだ。
今日は嬉しくて、無駄な会話ばかりしたような・・

写真は、昨日通ったお宅の門の前。葉牡丹の茎立の花が咲いていた。


葉牡丹も菜っ葉の一種だから、花は菜の花と同じ。この「茎立菜」の花が私は大好き。花を含めて「茎立菜」という季語になっているのだろう。施設の近くの学習塾前にも葉牡丹がたくさん並んでいたのを思い出した。時間が出来たら見に行ってみよう。
さて桜は・・窓からちらほらと満開の桜が見えている。明日は友人一家と車で出かける予定なので、暖かければ桜を満喫できるかも。

背筋伸ばして満開の花の下(もと)  KUMI
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