上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

鎮国寺から小雨に煙る京杭大運河を眺めた。:江蘇省高郵市

2012年12月03日 06時00分00秒 | 旅行
寺はちょうど京杭大運河の中にある島に造られています。



運河北の北京側。島の東側に航路があり、今でも艀が航行しています。


京杭大運河は北京-杭州間全長1794kmあり、その起源は紀元前486年と言われ、西暦1300年に完工していますので、1800年間かけて掘られた大事業です。
万里の長城や新疆トルファンにある5000kmの地下灌漑井戸と並び「中国三大建工程」と称されていますが、隋唐代に掘られた洛陽から西安までの運河と直結しており、運河総長では2700kmもあるそうで、中国物流の大動脈で歴代王朝の経済や軍事に与えた影響は計り知れないと言われています。
2006年、運河起点の杭州市に「京杭大運河博物館」がオープンしているそうで、是非参観したいものです。

南の杭州側。

 

湖と運河はわざわざ堤防で仕切られていますが、堤防は運河の浚渫の土砂を盛ったのかもしれません。

西側に高郵湖があり、その堤防から島に渡る橋。



鎮国寺には立派な本堂が建てられています。



寺の創建は唐代の西暦874-888年頃ですが、2001年に修復再建されています。



高さ32.8m七重の鎮国寺塔は創建当時は九重でした。


三蔵法師の寺、西安市の「大雁塔」と並び「南方大雁塔」と称されているそうです。

清代乾隆43年に火災が発生し、保存してあった仏像や経典は全て焼き尽くされたとあります。


1956年、京杭大運河再開の視察に来た当時の首相「周恩来」が塔の保存を指示したそうです。

撮影:CANON EOS5D3 + EF24-105mmL


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