何年かぶりに正月スキーに行ってきた。元旦の田沢湖スキー場は悪天候のため、予想外に空いていた。気温が高くて湿り雪とガスで視界が効かず、さらにゴーグルが曇るので快適なスキーではなかったが、それでもクワッドリフト10本くらいは滑った。
今日はテレマークスキーを選択。この日テレマーカーは他に女性一人だけしか見かけなかった。
本当に久しぶりのテレマークではあったが、それなりに滑れるもので、勘が少しづつ蘇ってくる。とはいえそもそも初心者に毛が生えたような技量なので、小回りターンや深雪をバンバン責めるなどという芸当は到底できない。
板K2、ビンディング、ポールBlackDiamond、ブーツGARMONT、ベースレイヤーTERNUA、ミッドレイヤー・スキーパンツ・ビーニーPatagonia、ゴーグルSMITH、アウターは湿雪なのでBerghausのGore-Texプロシェルとした。ゴーグルのスポンジの部分が劣化してボロボロになっていた。
雪が積もると恒例の近場の山へ登った。午前中は所用があり、結局登り始めが11時30分となってしまった。
まだ12月上旬で低山ということもあって気持ちが冬山モードになってないせいかとても寒い。
今日は時間も無いし天候も悪かったので、最初から女人堂までと決めていた。祠はきちんと雪対策がされている。
気温は低いが積雪は10㎝くらいしか無く、やはりまだ
12月上旬。
いつもの通り細いブナ林が「よく来たね」と迎えてくれる。
見晴らしのいい女人堂で昼食、停滞していたらその寒いことといったらない。ラーメンを食しても全く効果なし、手先の中指はジンジンとしびれ感覚がない。きっとこのような状況が長時間続くと凍傷になるのだと思った。
低温下ではガスバーナーは極端に火力が落ちる。先日、SOTOのガスバーナーと長いゴトクのオプションをショップで購入した。自宅でこのゴトクを購入したバーナーに取り付けようと試みたが合わない!ネットで調べたらこのゴトクはSOD-310というマイクロレギュレーターストーブ専用のもので私が購入したのはSOD-320という耐風設計のなされていないものだった。売り場では隣に並んでいたので何の疑いも持たずに購入してしまった。返品も面倒なのでそのまま持っているが、いずれ高性能な310を購入しようと思っている。
冬季低山のお薦めウェアはソフトシェル。今日はジャケットHoglofs、ボトムスMountainequipment。ただ、この日は非常に寒く、登りの樹林帯では透湿機能に助けられたけれども、上では低温と強風で中厚のソフトシェルでも少し頼りなく感じる。
真冬日は、やはりハードシェルか冬季用の裏地起毛厚手のソフトシェルが必要。
ベースレイヤーのfinetrackのスキンメッシュは汗冷え感が無くて、まさに今日のようなシチュエーションに最適。ビーニーは初デビューのTERNUA、ポリ製だが薄地で軽量、柔らかく被っていても変な締付感が無くてストレスフリー。タイツは「さかいやスポーツ」のアウトレットで購入したダンロップの薄地のもの。ウエスト82㎝でもMサイズで少し大き目、お尻の辺までずり下がっていた。
ザックはGregoryのニューロゴ、バックカントリー用のものでこの日が新調初デビュー。背面開きなど色々な仕掛けがあって楽しい。
ただ、32ℓなので正直容量が少し足りない。滑走重視となれば致し方ない所だが、冬季は防寒着など嵩張るのものが多いし、とかく荷物が増える。担いでいる見た目はそこそこの大きさに見えるけども、最低40ℓは欲しい所だ。
同じ山を愛するものとして、将来を担う若者たちのあまりにも早い旅立ちに胸が痛みます。
また、同年代の子供を持つ親御さんの心中を考えると察するに余りあるものがあります。
それ以上の事は何も申し上げることがありません。
何とも悲しい事故が発生してしまいました。
膝の具合もだいぶ良くなってきたこの日曜日、天気予報も良かったので娘と近隣のキャンプ場へスノーランチに出かけた。キャンプ場は除雪されていないのでスノーシューを履いてストックの代わりにスコップを持って歩いた。
冬期は閉鎖されているキャンプ場、車道から約20分で着くお手軽コース、もちろんトイレや炊事場は使えない。
途中のスーパーで買いだした食材で手際よく?「すき焼き」を作る。それにしてもコールマンのキャンプ用ガソリンストーブとUNIFLAMEのスキレットの重いこと...
意識したつもりは無いけれど早春時期のスノーランチは「すき焼き」が多い。ずいぶん昔も行ったっけ...光り輝いていた時代、でももうその頃には戻れない...
油を忘れたので熱したスキレットに肉を入れると瞬く間に焦げてへばりつく!慌ててタレを流し込み、手当たり次第に肉、野菜、シタラキ、豆腐、エノキをぶち込む!日本酒と残りのタレを入れてフタをして煮込むほど数分。恐る恐るふたを開けるとなんと「鍋」になっていた!汁がたっぷりで肉を食すと味の染みていない煮牛肉、ひどい味だ!こんなすき焼き喰ったことがない!
それでも娘はウマイウマイと言って食べていた。(驚)たとえまずいものでもポカポカ陽気の雪上で食べるランチは日常では味わえない心の隠し味があったのかもしれない。
MSRライトニングアッセントと無名のスノーシュー、ザックGRANITEGEAR、スコップBlackDiamond、LIFE-LINK。
トップスOUTDOORRESEARCHソフトシェル、ボトムスMAMMUTソフトシェル、ベーイレイヤーTERNUA、ミッドレイヤーPatagoniaのR2。PatagoniaのR2は年代別に何着か持っているが保温性が高く軽く非常に着やすいフリース。Polartecの生地を使用していて年代別にいろいろな質感が楽しめる。近年のものは以前の毛足の長いタイプの生地に戻っている。長年着ていると肘の部分の毛足のつぶれが気になるが、最近のものはここがフリースではなくストレッチ素材になっている。
スノーシューやスコップなど10年以上も使っている。使用頻度はそれほど多くはないもののスノーシューは劣化しやすいゴムやプラスチックの部分もそれなりにあるが故障はない。コールマンのガソリンストーブに至ってはもう何回使ったことか...
一度ポンピングの部分を交換しているが購入後多分30年はたっている。素晴らしい耐久性だと思う。
昨今、物を大切にしないというか、壊れたら直さず捨てる、飽きたら捨てるという使い捨ての感覚が普通になっている。電化製品など修理するより買った方が安いし、100均に行けば何でも買える時代だ。しかし日本の高度な工業技術は性能の追求もさることながら、丈夫で長持ち、たとえ壊れてもきちんと修理してくれる抜群の安心感があったはず。
今はもう衰退してしまったオーディオの業界では今だに30~40年前の製品が現役で動作し、しかも素晴らしい音を奏でている。日本の工業技術の素晴らしさ、時代の開発者たちの熱意がひしと伝わってくる。私はこれらの古いアンプの電源を入れる時、心の中で「今日もよろしく」落とすときは「良い音をありがとう」と心の中で唱えている。
古い車を修理しながら大切に乗っている。もう何度車検を取っただろうか...それでも壊れるのは消耗品だけで大きな故障はない。走行距離も25万キロを超えた。もうそろそろ買い替えの時かなとは思うけれど、壊れない限り踏ん切りもつかない。こちらにも日々運転するときに「今日もありがとう」と感謝の気持ちを心で唱えている。
にも拘わらず古い車の税金が高くなっていくのは何故?!早く買い換えろってか!
前々から娘に雪山へ連れて行って欲しいとの要望があり、今日は日中でも氷点下の真冬日の予報であったけれども予定通り出かけることにした。何度も登っているいつもの山なので、多少悪天候でも行けるところまで行ってダメならお昼を食べて降りてくればいいや程度の気持ちで向かった。
毎度の道路際の駐車スペースが案の定、満車だったので別のルートから登ることに。最近このルートは登山者が少ないのでトレースはもしかして期待できないのではと思ったがまずは向かってみることにした。
シェルはBerghausのGore-Texプロシェル、軽量で柔らかく、ある程度ストレッチが効いて大変信頼感のあるハードシェル。
特に意識したつもりは無いが、ウェアのカラーが娘とペアルックになってしまった。^^;
足場は確かにあまり良くなかったが、それでも二人で前岳から中岳の頂上を踏むことができた。
2日前にオーディオのセッティングで左膝を痛めてしまったので不安ではあったが、サポートタイツのお蔭もあって無事登下山することができた。
娘はもちろん雪山は初めてで、山登りは遠く10年前の小学生時に1~2回登った程度、しかも当時向かった山は殆どが雨中で、装備もないままズブ濡れの印象しかなく、その後登山とは無縁の人生を大学生の現在まで歩んできた。
それでも心機一転雪山へ臨もうと思った心中には父親とのコミュニケーションがあったのではないかと憶測する。自信過剰?(笑)
何はともあれ山へ行きたいとは大変結構なことで、自分としては寝耳に水の嬉しくも驚きの出来事であった。
山頂では吹雪の中でもお昼をゆっくり休憩できるようにシェルターを設営した。
これがあると無いとでは雲泥の差、設営は少し面倒でもその価値は十分にあると思う。
先行者のソロの方も頂上の風下でテントを張って休憩しておられた。
MUKAストーブは余熱作業のいらない手軽さと圧涛Iな火力でMSRのガソリンストーブを完全に凌駕している。外は氷点下10度でも中はャJャJだ。
※中岳からの下山中、悪天候で視界も効かなかったので、他者のトレースを頼りに下山したのだが、降雪と風でトレースがすぐに消えてしまう。うーん、マズイなと思いながらも、かすかに残るトレースを頼りに歩を進める。いつもより右手に大きくトラバースしたトレースに続くが、どうも斜面が急すぎるし、遥か下方のコルの形状がいつもと様子が違う!トレースを追うのをやめて思い切り逆方向へ斜面をトラバース、注意深く観察しながら進むと下方に見慣れた痩せ尾根が見えた。先ずは安堵した。いつもの山だからと言って油断してはいけないなと思った。
無事下山して駐車場に着くと我車の隣に見慣れない車が止まっている。どうも警察車両のようである。
我々が戻ると同時に数名の警察官と思われる方々が降りてきて、遭難が発生したとの説明を受ける。昨晩から男性のソロ登山者が下山していないとのこと。上での状況を聴かれ、中岳頂上直下の斜面で普段とは違う方向へのトレースがあって、我々も危うくそのトレースに導かれるところであったと状況を説明した。
自分も経験があるので言えることだが、冬山はやはり装備が重要と考える。たとえ迷ったとしても食料や装備があれば数日間は生き延びられるはずだし、その間に救助される可能性も高くなる。あまりの重装備で体に負担をかけてしまっては元もこうもないが、雪山へ出かける時はツェルトやスコップ、予備食の他できればGPSも持ちたいところだ。もちろんバーナー、燃料の携行は言うまでもない。
登山者の無事を祈りつつ、入浴してから帰路に就いた。
帰りに金山滝登山口前の道路を通ると警察車両や救急車などで物々しい雰囲気であった。
今考えると救急車が待機していたということはもしかして助かって下山中なのでは?