最初は
優しいお兄さん
そんな風にしか
思っていなかった
貴方のこと
気付いたら
特別な異性として
好きになっていた
一緒に仕事をする中で
揶揄われたり
冗談を言い合ったり
心許せる存在になっていた
貴方
人見知りするって
自分で言ってたけれど
そんな気はしなかった
異動が決まっていたあの日の私は
貴方のことが
好きなのに
貴方の気持ちに応えるような
返事もできなかった
それなのに
「新しい場所でも、頑張れよ」
って普通通りに
接してくれた
言葉にしなくても
お互い
通じるものが
きっと
あったはず
でも
その時の私は
貴方が
私に恋愛感情を
抱いてるんだとは
思っていなかった
あんなに
気が合っていたのに
お互いが
お互いを
想い合っていなきゃ
呼吸の合った
やりとりなんて
できないんだってこと
それに
気付いてさえいれば
貴方と
私は
お互いに
幸せな結末を
描いていたのかもしれない
あの時の
私たちには
間違いなく
心と心で
結ばれていたはずだから