たまたま
職場で二人きりになりかけた時
貴方は
笑いながら
「何もないのにな」
って
私に話しかけてたけれど
本当は
何もなくても
二人きりになりたかったのかなって
今
私がそう
思ってるように
貴方も思ってたのかなって
思う
優しくて
お兄さんみたいな人だったから
すぐに
恋愛対象には
なってなかったけれど
今にして思えば
やたらと
話しかけられたのだって
貴方に好かれてたからなんだ
人間不信に
陥ってた私は
素直に
裏表なく
優しい言葉を
かけてくれてた
貴方のことすら
信じられなかった
少しでも
貴方の
本心を
見抜けていたなら
貴方の気持ちに
応えられていたのに
貴方が
好きだと
伝えていたのに
直接伝えられなかった
言葉が
心の中で
燻ぶっている
ずっと
ずっと……