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「独立の英雄」「独裁者」・・・  産経抄 八葉蓮華

2008-07-05 | 産経抄(コラム)
アフリカ南部のジンバブエという国名は「大きな石の家々」という意味だ。21世紀研究会編の『地名の世界地図』によれば、それはこの国の古代遺跡にちなんだものだそうだ。直径数十メートルもある石造建造物がいくつもあり、その威容に圧倒されるという。 ▼20世紀前半からここを支配していた白人たちが認めたくないほどの立派な文化遺産だった。それだけに1980年に黒人たちが独立を果たしたときに、自分たちの誇りとしてこの遺跡の名を国名とした。いわば悲願だった独立の喜びが込められていると言っていい。 ▼当然のことながら、独立に当たりゲリラ闘争を指揮したムガベ氏は英雄となった。ジンバブエ国内だけでなく日本など非白人国でも英雄視された。1981(昭和56)年、首相として初来日したときなど、マスコミは手厚くその「素顔」などを紹介している。 ▼だが首相から大統領となるに従い「独立の英雄」はしだいに「独裁者」に姿を変えていく。「白人とも協力して」と柔軟姿勢だったのに、8年前には白人の農園を強制収用し、黒人に分配した。これで「アフリカの穀物庫」といわれた農業が崩壊状態となった。 ▼国民の批判が高まるのも当たり前で、今年3月に行われた大統領選では野党党首が1位になった。ところがムガベ氏は野党弾圧などで党首を決選投票辞退に追い込み、強引に大統領に居座ってしまった。国際社会のごうごうたる非難も、意に介する気などなさそうだ。 ▼独立を果たした時は50代半ばだったのが、今や84歳である。引き際を失ったのか、英雄転じて独裁者という歴史の「方程式」にはまったのか。いずれにせよ30年近く前、彼を讃(たた)えた人たちが忸怩(じくじ)たる思いにかられているのは間違いないだろう。

産経抄 産経新聞 7/5

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