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相生有年道路の事業評価(2020年時点)が公開されていました

関連ブログ記事・・・2022/11/23付神戸西バイパス工事区間の事業評価が公開されていました

2020/11/11に開催された近畿地方整備局の「令和2年度第2回事業評価監視委員会」において相生有年道路が取り上げられていたのを発見しましたので、こちらで紹介します。

https://www.kkr.mlit.go.jp/plan/ippan/zigyohyoka/ol9a8v000003irad.html

https://www.kkr.mlit.go.jp/plan/ippan/zigyohyoka/ol9a8v000003irad-att/no.8-2.pdf

大きなポイントは、以下の2つの要因による事業費の大幅増加(トータルで394億円→429億円)です。

1.橋梁架替えに伴う費用の増額(約25億円)

「有年橋は当初、現橋を活用し拡幅部を新橋で設置して4車線化する計画であったが、現橋の耐震補強が必要となり、さらなる河積阻害が発生することから、既設橋利用ではなく現橋架替が必要となった。」

→有年橋は、2022/3/15付記事「国道2号相生有年道路・有年駅付近(その3)」で、東岸(左岸)側の橋台部分が2021年7月に完成しているものの次のステップには進んでいないと紹介した千種川にかかる橋です。現地を見た限りでは増設にしか見えませんでしたが、実は2020年時点で現在の橋の架替も併せて行うことに決まっていたわけです。今後の工程は「2車線分の新橋の増設→現橋を通る交通を新橋に切り替え→現橋の取り壊し→跡地に西行用の2車線の新橋を設置→完成後4車線に切り替え」のはずですが、現実にはストップ中です。

2.地盤改良等に伴う費用の増額(約11億円)

→対象区間は、「国道2号相生有年道路・有年駅付近(その6)」で紹介した「矢野川を北側に移設した後JR山陽線の線路沿いにバイパスを建設する」部分、およびここから続く有年駅北東側の区画整理対象エリアに含まれる部分の計約1.4kmです。

==========引用始まり

■用地取得が進み、バイパス事業地内での詳細な地質調査を実施したことにより、軟弱地盤が広く確認されたため、擁壁部の地盤改良が必要となった。
■バイパス区間内の発生土を路床土として流用する計画であったが、発生土が軟弱であったため、路床改良が必要となった。
■またバイパス区間の改良工事により、高含水粘性土が確認され、その処分が必要となった。

==========引用終わり

つまり、当初想定したよりもこの区間の地盤が軟弱だったため、相当の追加費用が必要になったわけですね・・・

このほか、「4.事業の進捗の見込みの視点」の章の記述によれば、現道拡幅の16工区(千種川以西)においては2020年時点では調査設計を推進するというレベルで、現地では何も槌音は響いていないようです。現状を踏まえると、本格着工は千種川以東の15工区の完成後になるかもしれませんね。

 

現道拡幅の相生市内区間が2022年10月に無事完成しましたが、こちらに予算を集中配分したしわ寄せが「赤穂市内のバイパス区間の国土交通省管轄工事に、補正予算分も含め全く配分されない」という結果を導きました。2023年度はほぼバイパス区間のみで工事が行われることになるはずですが、いったいどの程度の予算が配分されることでしょう? 天下の国道2号なので期待していますが。

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