帆船は、二層艦とか三層艦とかいう呼び方がありますが、実際は、これらの艦は、デッキが二層または三層しかないわけではありません。砲甲板という頑丈な甲板が三層あると言う意味で、三層艦の場合だと、中央部で4階プラス屋上更にもう一層上に通路、艦尾で6階プラス屋上、艦首で5階プラス屋上という建物になっています。
一番下が、ホールドという倉庫部分で、その上が、本来はロワーデッキ(下層甲板)という砲甲板でしたが、荷物を区分けして入れたり、ホースを巻き取った後乾燥させるスペースが必要だったりしたため、取り外し可能な、仮の甲板を一層設けるようになりました。これが、オーロップデッキと呼ばれる部分で、小型の船や荷を多く積む船などは、船体中央部分にはなかったりします。
オーロップデッキを装備するのが当たり前になった時代でも、この甲板は釘などで止められておらず、取り外し式でした。
このデッキには、区分けされた各科ごとの倉庫室や、一部士官の荷物室、火薬庫などがありますが、これらの壁も全て取り外せるようになっています。もう一つの特徴は、船体外壁沿いに通路がぐるりと設けられていて、戦闘時に、被弾した際、迅速に修理が出来るようになっていることです。それは、このデッキの場所が、水線の辺りにあるため、ここに被弾して穴が開くと船が転覆してしまう致命傷になるからです。この通路をカーペンターズウエイ(大工道^^;)といいます。
ロワーデッキの上がミドルデッキ、その上がアッパーデッキと続き、この部分が、いわゆる三層なので、三層艦なわけです。
アッパーデッキは、船体中央部では、露天甲板になっていて、左右両舷沿いに通路が設けられている以外は、雨ざらしです。この通路は、操船関係の索具と、砲関係の索具が錯綜するのを避ける(つまり、戦闘中の操艦作業と砲撃作業とが重ならないようにするためと、敵が乗り込んできても、攻撃できる砲数を減らさないために設けられているようです。
この通路は、艦首側で、フォクスル(船首楼)と呼ばれる甲板に続いていて、アッパーデッキは、艦首部分では、屋根がある格好になります。フォクスルは、操艦作業を目的にしていて、あまり重量物を載せないため、オーロップデッキと同じくらい薄い板の甲板です、フォクスルには、通常、バウチェイサーと呼ばれる小型砲かカロネード砲という大口径短射程(つまり反動が小さくなるべく大きな重い玉を飛ばす)砲が二門ほど載せられています。
大型の帆船は大抵マストが三本ありますが、風が弱いとき以外は、大抵、フォアマストの帆とメインのトップスルという下から二番目の帆を主な推進力を得る為に使います、ミズン(一番後ろのマスト)は、スパンカーという縦帆を使って、操舵の助けに使う程度で、通常は推進力を得る為には使いません。前の帆を邪魔するからです。従って、帆の操作が一番頻繁なのがフォアマスト、次にメインマストという事になるので、操帆関係の為にフォクスルを設けるわけです。
さて、後ろ側には、フォクスルと同じレベルに、クォーターデッキと呼ばれる甲板があり、更に、クォーターデッキの上に、プープと呼ばれる甲板があります。
艦尾は、風上ですので、臭くもなく、また広い窓を装備しているので船内も明るく、特等席ですから、当然偉い人の部屋があります。
三層艦は、いわゆる旗艦となる一等艦などですので、艦長のほかに艦隊指揮官も乗ります。艦尾のアッパーデッキには、提督用の執務室があり、その前に提督の寝室等が配置されています。クオーターデッキというのは、伝統的に艦長専用のデッキですので、いくら提督が乗り込もうとも艦長執務室や寝室、秘書室などが配置されています。(もっとも、クォーターデッキより、アッパーデッキのほうが3割がた広いですから、幕僚等も収容したり作戦会議などをする便を考えると、一層下がってもこの方がよいのでしょう。
艦尾の一番上が、プープと呼ばれる露天甲板(つまり屋上部分)で、戦闘の指揮はここでとられます。前の部分よりも一階上なので船全体が見渡せて、指揮をとる上では好都合です。
小型の艦だと、プープに舵輪があるものもありますが、大型艦ではプープにはなく、一つ下のクオータデッキの一番前(つまり、露天のアッパーデッキを見渡す辺り)についています。吹きさらしでは無いので、多少は、しのぎやすいかもしれませんね。
ちなみに、中央部分のアッパーデッキの露天部分には、ビームという甲板を支える横材だけは通っていて、この上に、予備のマスト(ロワマストは流石に積みませんが、トップやトゲンマスト、ヤードなどの予備の木材や、ボートが縛り付けられています。
帆船模型では、この中央の部分が、デッキを垣間見ることが出来て、見せ場の一つといえます。
一番下が、ホールドという倉庫部分で、その上が、本来はロワーデッキ(下層甲板)という砲甲板でしたが、荷物を区分けして入れたり、ホースを巻き取った後乾燥させるスペースが必要だったりしたため、取り外し可能な、仮の甲板を一層設けるようになりました。これが、オーロップデッキと呼ばれる部分で、小型の船や荷を多く積む船などは、船体中央部分にはなかったりします。
オーロップデッキを装備するのが当たり前になった時代でも、この甲板は釘などで止められておらず、取り外し式でした。
このデッキには、区分けされた各科ごとの倉庫室や、一部士官の荷物室、火薬庫などがありますが、これらの壁も全て取り外せるようになっています。もう一つの特徴は、船体外壁沿いに通路がぐるりと設けられていて、戦闘時に、被弾した際、迅速に修理が出来るようになっていることです。それは、このデッキの場所が、水線の辺りにあるため、ここに被弾して穴が開くと船が転覆してしまう致命傷になるからです。この通路をカーペンターズウエイ(大工道^^;)といいます。
ロワーデッキの上がミドルデッキ、その上がアッパーデッキと続き、この部分が、いわゆる三層なので、三層艦なわけです。
アッパーデッキは、船体中央部では、露天甲板になっていて、左右両舷沿いに通路が設けられている以外は、雨ざらしです。この通路は、操船関係の索具と、砲関係の索具が錯綜するのを避ける(つまり、戦闘中の操艦作業と砲撃作業とが重ならないようにするためと、敵が乗り込んできても、攻撃できる砲数を減らさないために設けられているようです。
この通路は、艦首側で、フォクスル(船首楼)と呼ばれる甲板に続いていて、アッパーデッキは、艦首部分では、屋根がある格好になります。フォクスルは、操艦作業を目的にしていて、あまり重量物を載せないため、オーロップデッキと同じくらい薄い板の甲板です、フォクスルには、通常、バウチェイサーと呼ばれる小型砲かカロネード砲という大口径短射程(つまり反動が小さくなるべく大きな重い玉を飛ばす)砲が二門ほど載せられています。
大型の帆船は大抵マストが三本ありますが、風が弱いとき以外は、大抵、フォアマストの帆とメインのトップスルという下から二番目の帆を主な推進力を得る為に使います、ミズン(一番後ろのマスト)は、スパンカーという縦帆を使って、操舵の助けに使う程度で、通常は推進力を得る為には使いません。前の帆を邪魔するからです。従って、帆の操作が一番頻繁なのがフォアマスト、次にメインマストという事になるので、操帆関係の為にフォクスルを設けるわけです。
さて、後ろ側には、フォクスルと同じレベルに、クォーターデッキと呼ばれる甲板があり、更に、クォーターデッキの上に、プープと呼ばれる甲板があります。
艦尾は、風上ですので、臭くもなく、また広い窓を装備しているので船内も明るく、特等席ですから、当然偉い人の部屋があります。
三層艦は、いわゆる旗艦となる一等艦などですので、艦長のほかに艦隊指揮官も乗ります。艦尾のアッパーデッキには、提督用の執務室があり、その前に提督の寝室等が配置されています。クオーターデッキというのは、伝統的に艦長専用のデッキですので、いくら提督が乗り込もうとも艦長執務室や寝室、秘書室などが配置されています。(もっとも、クォーターデッキより、アッパーデッキのほうが3割がた広いですから、幕僚等も収容したり作戦会議などをする便を考えると、一層下がってもこの方がよいのでしょう。
艦尾の一番上が、プープと呼ばれる露天甲板(つまり屋上部分)で、戦闘の指揮はここでとられます。前の部分よりも一階上なので船全体が見渡せて、指揮をとる上では好都合です。
小型の艦だと、プープに舵輪があるものもありますが、大型艦ではプープにはなく、一つ下のクオータデッキの一番前(つまり、露天のアッパーデッキを見渡す辺り)についています。吹きさらしでは無いので、多少は、しのぎやすいかもしれませんね。
ちなみに、中央部分のアッパーデッキの露天部分には、ビームという甲板を支える横材だけは通っていて、この上に、予備のマスト(ロワマストは流石に積みませんが、トップやトゲンマスト、ヤードなどの予備の木材や、ボートが縛り付けられています。
帆船模型では、この中央の部分が、デッキを垣間見ることが出来て、見せ場の一つといえます。