今スクラッチしている船はスクーナと言う種類です。この艤装は、傾斜角度の大きなマストが二本。トップとトゲルン、場合によっては、その上にポールを持ち、帆は、フォアマストとメインマストに大きな縦帆(現代のヨットなどに見られる艦首尾方向に張る帆の事です)を二枚持ち、トップには、横帆(いわゆる帆船でおなじみの真後ろから風を受けるのに適した四角い帆です)をつけた物が一般的です。
帆船の艤装は、風によってど . . . 本文を読む
船のマストのトップからざっと説明しますと、元々は、船のマストは一本の棒でした。そして、棒の上端が、素直にトップと呼ばれていました。
しかし、艤装が複雑化し、より風を有効に拾うために、マストはどんどん高くなってゆきます。しかし、木の成長には限界があり、素材的制約から、マストの高さには自ずと限界が来ました。そこで、マストを継ぎ足す手法が開発されます。マストの上に継ぎ足すマストなので、トップマストと . . . 本文を読む
プロレスでは反則は3秒のルールがあります。つまり3秒間は反則しても反則じゃないわけですが、17~8世紀から19世紀初頭頃のヨーロッパの海軍も、似たようなルールがありました。
大砲をぶっ放すときに、正しい国の旗を掲揚していればOKというルールです。
つまり、国際海事法上、交戦旗(軍艦旗ですね。英国はもともと艦隊ごとに軍艦旗があって、白地で左肩に英国旗が入ったホワイトエンサイン、赤地のレッドエン . . . 本文を読む
現代の海軍は、船を用途(機能)別に分類しています。空母は、アメリカの巨大な原子力正規空母でも、南米の国が未だに保有している第二次大戦中に建造された護衛空母でも、空母ですし、タイフーン級でもドイツの沿岸用通常動力潜水艦でも潜水艦です。
木造帆船時代も若干このような用途(機能)による分類はありました。戦列艦、フリゲート艦、スループ艦などです。しかし、厳密なものでも、法的に定義されたものでもありませ . . . 本文を読む
今までは、思いつくままに船にまつわる事を書いてきましたが、これからは、もう少し整理して書いてみようと思います。
大きく分けて、製作過程で調べた事を書くのは従来どおり、木造帆船の構造、運用、発達、背景などの一般知識は、順を追って体系化しようと思います。
一部は、今までに書いたことと重複するかもしれませんが、あしからず。
出典ですが、原則から言うと、常識に類する事項は、出典を明らかにする必要が . . . 本文を読む
以前にも少し触れましたが、帆船時代の大砲というのは、どれだけの重さの砲丸を打ち出すかという事で分類されていました。
この場合の重さは、ラウンドショットの重さです。
しかし、例えば、英海軍最大の砲の42ポンド砲といえば、全て標準化されていたかというとそうではありません。砲身長が異なるものがいくつかありました。サイズは当然標準化されていましたが、砲身の長さ(砲重量)が違うタイプがいくつかありまし . . . 本文を読む
ショット(砲弾)について書いてみます。
この当時の砲は、先込めの鉄製のスムーズボア(線条が切られておらず平滑な砲身)砲ですので、砲弾といっても、いわゆる砲丸投げの砲丸と同じ形のラウンドショットです。この砲丸の重さで、大砲を区分していました。
現代では、伝統的なイギリスを含め全部大砲の開口部の直径をメートル法表記で大砲を区分します。イギリス軍は1960年代まで重さで方を分類し続けました(このお . . . 本文を読む
船体長で一メートルくらいのモデルになると、ボートもかなりデティール細かいものが作れます。
もともと1/35の模型でジオラマや、ディスプレイする場合でも、少しジオラマっぽい動きのあるものが好きだったので、錨の巻き取り作業とか、ボートからの荷役作業とかの表情のある模型をいつかは作りたいという野心があります。
これを阻害しているのは、ボートを繰り出して行う作業のジオラマを作るには、かなり小さいモデ . . . 本文を読む
木造帆船から少し外れますが、日本の帝国海軍では、戦闘の事を合戦と呼んでいたそうです。
映画などで、潜水艦が潜航する際、「潜行準備!」などと言ったりしていますが、帝国海軍では「合戦準備!」と言う命令だったそうです。以前聞いた話では、創立当時の海上自衛隊でも、この言い方だったらしいです。陸と違って、海の場合は、専門技能を多岐にわたって要求されるので、いきなり素人にやれと言ってできるものでなく、海軍 . . . 本文を読む
帆船は、二層艦とか三層艦とかいう呼び方がありますが、実際は、これらの艦は、デッキが二層または三層しかないわけではありません。砲甲板という頑丈な甲板が三層あると言う意味で、三層艦の場合だと、中央部で4階プラス屋上更にもう一層上に通路、艦尾で6階プラス屋上、艦首で5階プラス屋上という建物になっています。
一番下が、ホールドという倉庫部分で、その上が、本来はロワーデッキ(下層甲板)という砲甲板でしたが . . . 本文を読む