なおじい(HOBBY:カメラ・ビデオ撮影・DVDオーサリング/資格:ラジオ体操指導員・防災士・応急手当普及員)

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「ラッスンゴレライ」の“あの噂”は本当? 都市伝説が囁かれるフレーズの共通点

2015年04月29日 19時54分50秒 | ブログ

「ラッスンゴレライ」の“あの噂”は本当? 都市伝説が囁かれるフレーズの共通点

「ラッスンゴレライ」の“あの噂”は本当? 都市伝説が囁かれるフレーズの共通点: 8.6秒バズーカーが「反日芸人」として叩かれている© ITmedia ビジネスオンライン 提供 8.6秒バズーカーが「反日芸人」として叩かれている

 「ラッスンゴレライ」で一躍人気者となった8.6秒バズーカーが一部の方たちから「反日芸人」として叩かれている。

 ちょっと前に芸能ニュースにもなったのでご存じの方も多いと思うが、独特のコンビ名や、リズムネタの中に登場する意味不明のセリフが広島の原爆を暗喩(あんゆ)しているのではないかという“噂”がネット上で駆け巡ったからだ。検索をしていただけばいろんな話が出てくるのでここでわざわざ列挙はしないが、なかにはしっかりと意味のつながる解釈もあり、こじつけだとしても、よくぞここまで考えたと関心してしまう。

 本人たちはこれらの噂を全面否定しているが、しばらくして彼らが“一発屋”にならないためラッスンゴレライを封印するみたいなことを宣言したことで「自白したようなものじゃないか」という意見もあり、きれいサッパリと疑惑を拭いさるというところまでいっていない。

 「ラッスンゴレライ」の真相は定かではないが、このような原爆投下が結びつけられた陰謀論というのは過去にもいくつかあった。

 その代表が「ラッキーストライク」だ。ご存じのように、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)社が製造・販売している米国を代表するタバコブランドのひとつだが、実はこんな「都市伝説」がまことしやかに囁(ささや)かれていることをご存じだろうか。

 ラッキーストライクという名称は、太平洋戦争中に広島への原爆を投下直後にエノラ・ゲイの搭乗員が放った「Lucky Strike!!!」という言葉に由来をしている。あるいは、パッケージが白いケースに赤い円が描かれ、その中に「Lucky Strike」というロゴがあることから「日の丸」に爆弾を投下していることを暗に示したデザインになっており、この箱をクシャクシャに丸めることで日本への戦意高揚をさせた――。

●根も葉もないデマカセ

 結論から先に言ってしまうと、これはまったくのデマカセである。

 ラッキーストライクが発売されたのは1871年。まだ日清戦争すら始まっていない状況でありゴールドラッシュに沸いた米国で、金脈を掘り当てた者が叫んだ「Lucky Strike!!!」が由来になっているらしい。また、今のパッケージになったのも1916年ということからも日の丸や原爆とは無関係であることは明白なのだ。

 にもかかわらずなぜこのような都市伝説が生まれたのかというと、いくつかの「反日イメージ」が重なって、それっぽいストーリーが組み立てられたと思われる。ラッキーストライクは戦後まもなく日本でも販売されたが、やはり高級な洋モクという位置付けだった。

 それがドカンと一気に国内に普及したのは1987年に関税が撤廃されたことだ。伊藤忠商事や住友商事という総合商社はこぞって外国産を取り扱い、「日本での外国たばこのシェアは、六十一年度の三・九%から、六十二年度には九・八%に急増。三千億円以上の市場となっている」(毎日新聞1988年6月2日)なんて報道もされた。

 そんなイケイケドンドンの外国タバコのなかで、“黒船”として国産タバコを脅かしていたのがラッキーストライクだった。日本のタバコよりカッコいいというイメージ戦略が展開されていくなかで、カウンターとして「反日都市伝説」が流された可能性は高い。

 折しもこの時期は、日本人の神経を逆撫(な)でするような“反日ネタ”も飛び込んだ。エノラ・ゲイ号の元パイロット・ポール・ティベッツ氏らが“原爆投下記念グッズ”を全米各地で売り歩いていることが分かったのである。

“最初の原爆投下”などの言葉が書かれたTシャツ九ドル、コーヒー・カップ六ドル、ビデオ十九ドル九十五セントなど。ティベッツ氏の本十四ドル九十五セントと、原爆のキノコ雲に爆撃機をあしらった絵二十四ドル九十五セントが一番の売り物(中日新聞1990/08/14)

 こういう米国人の「原爆商法」と国産商品を脅かす“日の丸柄”が結びついて、反日イメージが増幅していったというのは想像に難くない。

●ラ行には不思議な力がある!?

 このような都市伝説は企業からすると営業妨害以外の何者でもないが、時と場合によってはブランドイメージを増幅させることもある。有名なのは、ロールスロイスだ。

 ある大富豪が新車のロールスロイスで砂漠を横断中に故障してしまう。無線でサービスセンターへ連絡を取ったところすぐにヘリコプターがやってきて空輸してくれた。これだけでもすごい話だが、まだ続きがある。後日、富豪が空輸代金を支払おうとロールスロイスに連絡したところ、電話の向こうで担当者はこう言った。

 「お客さま、私たちはそのようなサービスは行っておりません。それにロールスロイスは故障しませんから」

 まるで落語のようなオチだが、ロールスロイスの高品質さを象徴する“伝説”として、そのブランディングに一役買っているのだ。

 ちなみに、このような都市伝説を挙げていくと、ある事に気付くはずだ。マクドナルドのミミズバーガー、コカ・コーラを飲むと歯が溶ける、フリーメイソン(社会的地位の高い者たちで構成されているという秘密結社)、ロスチャイルド(世界最大のユダヤ系金融一族の姓)……そう、なんだかやたらと「ラ行」が多いのである。実際に、ラッスンゴレライなんて4つもラ行が入っている。

 そんなのこじつけじゃんとツッコミがあるかもしれないが、ラ行には不思議な力があるというのは古くから知られるところだ。例えば、紀元前四世紀にはギリシャの哲学者ヘラクレイトスが「R、Lという音は移動または回転のイメージを作る」と言っている。

 確かに、英語のRUN(走る)、WALK(歩く)、フランス語のTOURNER(回す)、REMUER(動かす)など例を挙げればきりがない。

 こういう“動的イメージ”を商品のネーミングに活用しているのがクルマだ。先ほどのロールスロイスをはじめポルシェ、フォルクスワーゲン、ルノー、フェラーリ……などなどブランドにはRまたはLのオンパレードである。日本でも「ラリルレロを入れないクルマは売れない」なんてジンクスが囁かれていた時代があって、トヨタ車を例に挙げても、カローラ、クラウン、ランドクルーザー、プリウス、ミライとやはりラ行が目立つ。

 ラ行のネーミングに都市伝説が多いのは、このような「移動や回転」というイメージも無関係ではない。ほら、「噂がひとり歩き」「風説の流布」なんて言うではないか。

 個人的には、商品やサービスのネーミングを担当をしている方には、ぜひともこのラ行がもつ不思議な力をご活用していただきたい。8.6秒バズーカーみたいに反日疑惑をかけられる恐れもあるが、ロールスロイスのようなブランドイメージが形成される、かもしれない。

 信じるか信じないかはあなた次第ですけどね


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