NTTドコモは3G携帯電話サービス「FOMA」と3G向けのネットサービス「iモード」を2026年3月31日をもって終了すると発表しました。

FOMAはドコモが2001年の最初の3G携帯発売時から展開しているモバイル通信サービス。2001年当時としては高速な下り最大384kbpsの通信からスタートし、しだいに高速化。2011年には5700万契約を記録しました。以前の決算説明会では2020年代半ばに終了と予告されていました。

iモードの1999年の2G時代に遡る歴史を持つサービスで、FOMA携帯でドコモメールやネットサービスを使うのは必須のサービスでしたが、スマートフォンの登場により終了となりました。「iチャネル」「iコンシェル」といったiモード関連の一部のサービスについては、今後終了時期が案内されます。

NTTdocomo
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決算会見にてiモード終了について所感を問われたNTTドコモの吉澤社長は、以下のようにコメントしました。

iモードはモバイルインターネットのはしりで、かつモバイルインターネットの拡大に貢献した。一方で、iモードのコンテンツやアプリは実際にはほとんどがスマートフォンに引き継がれている。サービス終了は時代の流れの趨勢として受け止められるのかなと思っている

NTTドコモは、3G携帯電話「FOMA」向けの接続サービス「iモード」の新規受付を2019年9月30日をもって終了します。また、FOMA音声プランを同日となる2019年9月30日に、FOMAデータプラン・ユビキタスプランをの新規契約の受付を2020年3月31日をもって終了します。

なお、新規受付終了のタイミングで「iモード」や「FOMA」の各プランを契約しているユーザーは、受付終了後もそのまま利用できます。FOMAでは、新規受付終了後のプラン変更も可能です。

「iモード」は1999年サービス開始。携帯電話でメールの送受信やインターネットサイトの閲覧ができる世界初のサービスでした。2001年に開始されたドコモの3Gサービス「FOMA」と共に成長し、2000年代には世界のモバイル通信サービスの中でも先進的なサービスとなっていました。

今では標準規格化されている「絵文字」もiモードが発祥。当時、NTTドコモに務めていた栗田穣崇氏(現ドワンゴCOO兼niconico代表)がデザインした絵文字がベースとなっており、3キャリアの絵文字共通化を経て、標準規格のUnicodeへの収録に至っています。

3G携帯電話では広く普及したiモードの潮目は「スマホ」の登場と言えます。2010年3月時点で4800万強ユーザーのユーザーを抱えていたiモードですが、Androidスマートフォンでは対応しなかったことで契約者数が急速に減少。2018年3月時点で1211万ユーザーとなっています。

■FOMA停波は「2020年代半ば」

NTTドコモはFOMAサービスの停波予定について「2020年代半ばを目処に進める」と言及しています。今回の新規受付終了によって、FOMA停波への最初の一歩を踏み出したことになります。2019年3月時点でFOMA契約者数は2250万を残しています(2018年10月時点の予想値)。また、4G LTEサービス「Xi」対応のスマートフォンでもVoLTE非対応機種ではFOMAを使うことになるため、FOMA停波により利用できなくなります。ドコモは今後、FOMAケータイのユーザーおよび、旧世代のスマートフォンを使っているユーザーの移行も促していくことになります。