
国境越えてメキシコへ、柔道の試合に行ってきました。
徒歩で何度か国境越えをしてことはあるけど
車ではナイ。
確かにロスに行くより断然近くて、車で30分ぐらいだけど
危なくて普通は誰も行きたがらない。
何が危ないって、道が悪い、信号機の故障は当たり前、
横断歩道がないので車の前を人が横切る、
交差点は早い者勝ち、運転が荒い、ぶつけられる、
などに加え、盗難にあったりするかもしれず、
しかも地続きとはいえ外国なので保険が利かない
などいいことナシね。
いままで断っていたんだけど
今回はJudo America総出?で行くことになり
みんなシブシブ・・
だってね、ネットで地図検索しても出てこないんだってよ、
メキシコは。
車10台数珠繋ぎで出かけるわけにも行かないので
朝道場で集まり、9家族+αが5台の車に
ギュウギュウ詰めになって出かける。
皆真剣にコーチからの道順を聞くために円陣を組む。
てんでバラバラのアメリカン達にしては珍しい光景だ。
それだけみんな決死の覚悟なワケよ。
ところがコーチったら、
“国境越えたら左!○○の看板を左!
しばらく行ったら右!
先頭はオレ、最後はオマエ、
じゃぁGOOD LUCK!"
ニヤッ♪
ひでぇ・・
ブーイングも無視して飛び出していくコーチ。
あぁ・・
国境を越えてメキシコに入るのはパスポートも見せないし
まるで日本の高速のETCの様にスル~っと。
排気ガスがすごくて窓開けてられないね。
車線もないに等しく、(本当にないところもあった)
ほんのちょっとの隙間にもゴーインに入ってくるので
ホント、ひやひやシーンが何度かあった。
私的には本当はメキシコのスーパーに立ち寄って
タバコなど買いたかったんだけど
とてもそんなことが言い出せる状況ではありませんでした。
コーチがウチの階段より急な、
まるで屋根に上るために立てかけたはしごのような
急角度の坂道を登った挙句、てっぺんでUターンして
その坂道を下り始めたときには
後続の4台が窓を開け、
ヒューヒューワーワー大騒ぎしながら
ゾロゾロ坂を下っていった。
コーチ・・サービスのつもりだろーが
そんなサービスいらんって!
帰りにはこの道、通らなかったよ?
会場の大学に着いたときには
みんな抱き合って喜んだ。
会場が大学とはいえ、1道場のトーナメントなので
大人も含めて100人ぐらいのもの。
ボウズは125センチ25キロと、アメリカでは
超スモールなので、1,2学年下の子と対戦。
そりゃないぜ・・・
だって帯だって長すぎるから何故かリボン結びだよ?
超よわっちそーじゃん。
3ヶ月ぶりに試合とはいえ、慣らしにもならないといったら
大変失礼だけどちょっとがっかり。
一応結果としてはオール1本で優勝。
Judo Americaからの参加者はそれぞれみんな3位以上で
賞状をもらったのでコーチも大満足。
残るはアダルト2名・・・という時になって
コーチが“もう帰ってもいいゾ~”って!
えー帰り道どうするのようぅ
また適当な道順を聞いて、国境まではスンナリ。
国境越えは1時間待ち。
その間車の間を売り子・・とは言いがたいけど
オジサン達がいろんなモン売りながら車窓を覗き込んでいく。
中にはまだ年端も行かない子供達が
ジャグリングしている光景も。
毎度ながら心が痛くなる光景だけど
一体どこまで本当なのかとも思えるメキシコ。
目に見えない国境を隔てた向こう側に
全然違う生活や貨幣価値、教育があるとしたら、
やっぱり穴を掘ってでも向こう側へ行きたくなるのが
健全な人類の向上心ではないか?
と、思っちゃったりして。