青木文雄の 徒然なるままに

いつもの毎日面白く。ときどき映画。

父の書道

2011年06月11日 | 家族

私が小学生の頃から父の書道が始まった。

日曜日はきまって書道だ。机に向かい墨を

する。やがて部屋はかいた書で歩く隙間も

なくなる。

日曜日の書道はやがて教師の資格をとる

までになっていた。定年後はライフワークと

して、益々書道づけの生活になっていた。

そんな父に、ご近所の子供から書道を教え

て欲しいと相談があった。父は断っていた。

しかし、母は違った。「おとうさんに頼んで

あげる、とにかく家にいらっしゃい」

「おとうさん、〇〇ちゃんが来ましたよ…」

父と一緒に書道する子ができた。ご近所の

子供が一人習い事が始まれば、僕も私もと

なり断ることが出来ない。あっと言うまに書

道教室になっていた。

たまに私が家に帰ると、家の中は子供達で

一杯で、父も母も先生と呼ばれ忙しそうにし

ていた。

89歳の母に電話する。「晩年の父は書道の

先生で、子供達に囲まれ楽しそうだったね」

と話したら、「父は日曜日には書道していたし

料理も上手で、私にとって最高のおとうさん

だったわ。あなたは遊ぶだけで…、今から

何かなさい」と言われてしまった。

外は雨、散歩に行く気にはならない。さて、何

をしますか。JOHN COLTRANEを聞きなが

ら考える。

 

 



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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (タリーズコーヒー)
2011-06-11 10:19:59
素敵なお父さんお母さんですね。お家の中を想像するだけで微笑ましくなりますね。誰かにとって最高の存在、自分にとって幸せって思える存在になれるよう頑張っていきます。
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Unknown (ごろぴか)
2011-06-11 15:41:57
いつもコメントありがとうございます。雨が上がったけど、いまは蒸し暑い。家族のことって話したいことがたくさんある。おりおりにブログにと考えています。
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素敵ですなぁ~ (いもり)
2011-06-11 21:02:53
私も書を習おうかしら?久しぶりに筆を握りたくなりました☆
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Unknown (俺のこと)
2011-06-15 21:04:43
筆持つおやじの手。包丁握るおやじの手。   幼いとき つないだおやじの手のぬくもり思い出しませんでしたか            ひとりでコルトレーン聴いてたら。そうだ背中なんかも・・
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Unknown (ごろぴか)
2011-06-21 21:37:06
思い出すのは味かな。母が働いていた。ときに母が遅くなり、父が母より早く帰ったときはワイルドだがすばやく料理を作り、私達子供と一緒に食べた。これが美味かった。父の味いまも懐かしく思い出す。
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