宝物。

ひとり言など

まど・みちお(絵)…

2015-10-12 11:01:39 | アーティスト

秘密の絵


「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」。

日本中で愛される童謡の産みの親、詩人まど・みちお(1909-2014)。

今からおよそ50年前にひそかに描きためた100枚以上の絵がある。

その絵は、短く、平易なことばでつくられるまどの詩とはまるで似つかない。

画用紙一面を細い線で塗りつぶしている。紙の地肌は削れ、波を打っている。

何を描いたのかさえわからない不思議な絵。そこには一体どのような思いがあったのか・・・。


まどが絵に没頭し始めたのは50歳を迎えたころ

戦後、児童雑誌の編集者と童謡作家の二足のわらじの生活を続けながら、

「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」などを生み出してきた。

それは、童謡の創作に専念するため、退職してまもなくのことだった。

「描いても描いても絵が描きたい。なんということだろう。」

そんな言葉を残したほど、絵にのめり込んだ。

しかし、それらの絵は完成した後、押し入れにしまわれた。

長いあいだ誰にも見せないままだった。


絵に没頭したのは3年半のあいだ。

そののち、まどは童謡を離れ、自由詩に活動をうつした。

そして、独自の宇宙観にあふれる詩の世界をつくりあげた。

詩人は絵を描くことを通して何をつかみとり、そしてどこへたどり着いたのか。

100枚におよぶ秘密の絵から、まど・みちおの知られざる姿を見つめていく。(引用)


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