沈まぬ太陽 と 風が強く吹いている

山崎豊子さん原作の映画「沈まぬ太陽」を観た

確か２０世紀少年を観たときの予告編があって

「これ絶対観たい」と思ったが

思ってた以上の作品に　３時間２０分の上映時間は

長く感じる事はありませんでした。

アフリカサバンナの果てしない景色や焼けるような夕日の

壮大さに圧倒されそうな映像も

渡辺謙さん演じる主人公「恩地さん」が会社から不当で酷い仕打ちの

セット波を喰らい　固い信念の下共に戦った親友に裏切られても

彼を罵ったりせず心配までし　家族や周りに怒りをぶつけず

自分の中の「筋」を決して曲げることなく貫く強さも

スケールの大きさが重なります

主人公恩地さんの　正義感　誠実さ　暖かさ　繊細さ　情の深さ

何より　強靭な心の強さに

グイグイと惹きつけられていきます　

同じ思いに共感共鳴して　心が憤り震えます

本当に正しいと思ったことを貫くことが

これほどまでに大変ならば　人は楽な方へ

簡単に逃げてしまうんだろうと

日本航空の問題が出てきている今　まさにタイムリーですね

人間のあるべき姿の手本をみた気がしました。心揺さぶられました。

「徹子の部屋」で聞いた話

３時間超えと言う作品の為　間に１０分ほど休憩があるのですが

その時流れるヴァイオリンのソロ　日航事故のご遺族のお嬢様が奏でて

らっしゃるそうです。「祈り」と言う名の通り人の悲しみを包み込む様な

清らかで優しい美しい音色で　今も印象深く耳に残っています。

もうひとつ‥

恩地さんのモデル　今は亡き日航社員で当時の労組委員長さんだそうです。




さて　試写会で観た（友人に感謝）「風が強く吹いている」

決してエリート？大学陸上部では無い

まるで大会とは無縁の個性派揃いの幽霊部員たちが

共同生活する青竹寮を舞台に　訳あり四年生の小出恵介演じる「ハイジ」に

引きづられ　箱根駅伝を目指していくというストーリー

青春スポ根ものとはわかってたけど

以外に？面白かった　そこかしこに笑えるポイントがあって飽きない

この映画でもやはり　主人公の人柄が気持ち良い

ここまで出来上がった大学生がいるのか？とは疑問だけど

こんな男性が身近にいたら　それはもう土下座してでも

友達になって頂きたい

ハイジもやがて恩地の様なおじさんになれるはず。

爽やかで清清しい笑顔のまま　映画館の扉を開けて出てこれる作品です。

当然　「走りたい」気持ちにさせてくれます。