ポケモンフラッシュ事件当時の，一般紙報道集⑰

　マイＰＣの仮想メモリーを３００－４００（ＭＢ）にしたかいがあったのか，昨日，ｇｏｏメールがストレスなく（シンプル版にしたから？）見れましたが・・・迷惑メール削除が一々チェックしながらは面倒・・・

１９９７．１２．１８－
朝日紙
●〔異常誘う条件重なり映像，極めて強烈〕の，続き
『また，患者の予後（病後の経過）については「おおむね悪くない」「放っていおいても大半の人は治っていただろう」「後遺症の心配はない」などの意見が出た。研究班代表は「テレビ映像による被害を防ぐため，何らかの指針が必要ではないか」と指摘した。
≪小児科医らも調査チームに≫
　テレビ東京が方針＝
　テレビ東京が１７日の記者会見で，同社内に設置する調査チームに，小児科医ら外部の専門家らの参加を求める事などを明らかにした。
　チームは金澤・常務取締編成総局制作専任局長を座長とする。テレビ東京では現在，調査チームに加わってもらう小児科医ら専門家を入選中で，会見した森・総局編成専任局長は「専門家の意見を踏まえて速やかに原因を突き止めたい」と話した。
　森局長は「自分でビデオを見直して，問題の部分は（刺激が）強いかな，と感じた。点滅する画像についての方針はなく，ぬかっていたかもしれない」と話した。
≪民放連　調査へ≫
　アニメ番組「ポケットモンスター」を見た小中学生らが異常を訴えた問題で日本民間放送連盟（会長＝氏家・日本テレビ放送網社長）は１７日，事態を「ＴＶ４０年の歴史の中で初めて生じた問題」と重大に受け止め，調査／研究にて必要な対応策を講じると発表した』
●〔「ポケモン」録画見て４２歳失神（夕刊）〕
『ネットに「売って」掲示も：
　茨城県消防災課に１７日夜入った連絡によると，同日午後６時半頃，千葉県流川市の男性（４２）が，茨城県つくば市の友人宅で，テレビ東京系の人気アニメ「ポケットモンスター」の録画を見ている内に意識を失って倒れ，救急車でつくば市内の病院に運ばれ，入院した。録画は１６日の放映されたもの。救急車を出した筑南広域行政事務組合消防本部によると，意識を失っていたのは５分程で，光過敏性発作も伴ったという。
　多数の小中学生らが体調異常を起こした１６日夕放送分の「ポケットモンスター」については，多くの視聴者が放送を録画していた。騒動がニュースで伝えられた直後から関心を集め，インターネットや大手パソコン通信の掲示板などで「ビデオを売って欲しい」「譲りたい」などという書き込みが表れた。中には，「送料込み３０００円」などと値段を具体的に示したものもあった。一方では，これらの働きに「興味本位だ」と怒るポケモン・ファンの声も掲示されている。
　テレビ東京は２次的な被害を防ぐため，１７日からニュース番組や字幕で録画ビデオを見ないよう呼びかけている。
≪全国チェーンレンタル中止≫
　ビデオレンタル店ツタヤを展開しているカルチュア・コンビニエンス・クラブ（本社・大阪市）は１８日，全国の９４０店全てで「ポケットモンスター」２巻のビデオの貸し出しを中止した。
　同社は「レンタルしている〝ポケットモンスター”のビデオで同様の問題が起きたという事実は今の処全くないが，テレビ東京などの原因究明の研究が出るまで店頭から該当のビデオを撤去した」としている』
毎日紙
●〔ポケモン来週，休止の公算（見通し）〕
『テレビ東京　郵政が聴取　入院は２００人超え：
　人気アニメ番組「ポケットモンスター」（テレビ東京系）を見ていた全国の子供らが「気分が悪くなった」などと異常を訴えた騒ぎで，自治省消防庁は１７日午後５時現在，３０都道府県で計６８５人が病院に運ばれ，意識不明などの重症者３人を含む計２０８人が入院したと発表した。また，警察庁は病院や学校に問い合わせた結果，体調不良者は７０４人，内１３０人が入院したと発表した。
　テレビ東京は１７日午後，記者会見し，精神科や小児科の専門医ら３，４人を含む社内調査チームを１８日に設置し，原因究明に当たる事を明らかにした。しかし，入選が難航しており，来週の番組は放送が延期される公算が大きい。
　自治省消防庁によると，病院に運ばれた人の内訳は，０歳児１人／１～５歳７人（内入院は５人）／８～１０歳１６５人（〃４３人）／１１～１５歳４１８人（〃１３４人）／１８～２０歳７４人（〃２１人）／２１歳以上２０人（〃５人）。小中学生が９割近くを占め，最高齢は神奈川県の５８歳。男性は３１０人，女性は３７５人だった。
　意識を失うなど被害の深刻な重症者は３人出，その他は中等症２１７人／軽症４６２人／不明３人だった。
　テレビ東京の森・編成専任局長は，社内調査で「問題の部分が特定できなかったり，ストーリー構成など全体的な問題があれば，放送を中止する」と話した。
　郵政省は同日午後，テレビ東京の田村・常務らを呼んで事情を聴いた。調査結果を逐次（段々に）求めていくという。厚生省や各地の教育委員会も被害状況や原因について情報収集を始めた』
●〔余禄〕
『最初は野山や街のどこかに生息する１５１種類のポケットモンスターを探し，飼いならして成長させるコンピューターゲームだった。やがてＴＶアニメ化されて大評判になった。関連商品は１００種類以上に及ぶ。多数の子供達が気分が悪くなった原因は明らかではないが，激しく閃光・赤や青の点滅などに関係がある事は確かだ。目の網膜は膨大な画像の情報を同時に並列処理して脳に送り込む複雑な機能を持っている。「感覚の強さは刺激の強さの対数に比例する」という法則があるそうだ。光の２倍明るく感じさせるには光の強度を１０倍，３倍なら１００倍，４倍で１０００倍・・・と。子供の目に，膨大な画像の情報を一度に送り込まれて，処理し切れずにポケモン騒動になったのかもしれない』
－続く