あっちこっち歩いて楽しむおタケさん

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山に登ったかと思えばメタボな食事、お花、キノコ、いろいろ~

師走の遍路修行道・高知(須崎~窪川)

2010-12-30 01:43:05 | 歩き遍路四国八十八ヶ所
2010.12.24(金)
 
さぁ、いよいよ今日は34キロ余りの長丁場にトライです
6:00 おかみさんが早くからご用意下さった朝食をしっかり戴いて
一宿のお礼を申し上げて 6:30 出発です
まだ夜は明けず空には月が出ています
 
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今日は国道歩きも多くなりそうです
峠もいくつか越えなければなりません
先ずは別格霊場二十番札所の第五番大善寺に立ち寄ります
道路沿いに鳥居がありその右奥に大師堂
そして急な階段を高台へ上がって本堂があります
その昔はここが岬になっており土佐の親知らずと言われた難所だったところ
 
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二つ岩大師様と呆け封じ観音様
須崎の海を見守っておられます
 
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 かなりの高台にあり下の社務所からはぐるりと周って階段を上がらないとお勤めに
通えないのか毎日のことには往来がたいへんなのでしょうか
社務所から本堂へはお寺専用の一人乗りのカーレーターがありました
関係者以外は立入禁止です
 
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本堂への階段途中からの須崎湾にまだ陽が射しません
 
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また来た階段を下り道を進めます
国道に出て道の駅・かわうそのさと須崎でWCを済ませ
今日も鰹飯を仕入れて先へと急ぎます
 
国道のトンネルは歩道用の段差はなくビュンビュンと大型トラックが走り
風圧でよろけそうになります
 
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トンネルをいくつか通過して土讃線の安和駅近くまでやってきました
峠へ向かう田んぼの脇には古い灯篭や石標が建っています
 
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いよいよトンネルに入る土讃線に別れて焼坂峠道へと入って行きます
前方に見えるピークを越えて行きます
 
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遍路道の崩壊も激しく途中工事中につき大きく迂回させられました
3mの幅員の山道を進むように指示が続きやっと左へ山道を登るように表示が出てきました
9:20
 
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ところが暫く登ると道は塞がっています
これくらいならと乗り越えてずんずん進んで行くと道が殆ど踏み跡が無くなってきたのです
 
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どうしよう、引き返そうか、と思いつつも足が勝手に進んで行くのです
もう全く道はありません、自分の背丈よりも高い羊歯の藪をひたすらピーク目指して
登ります、必ずピークに登りつけば下る方向は尾根道があるはずです
もがくこと30分やっと登りつきました (ここは写真撮る余裕無し)
登りつけば道は無いけど雑木の尾根が続き少しアップダウンしながら行くとどうやら
山仕事の踏み跡のある道らしきものが現れてきました
ここまでくれば下りが続き鉄塔も見え、もう間もなく林道に出ると確信します
10:35 ほらね、ちゃんと右からの遍路道に出ましたよ
でも、確かに道迷いしたんですね、多分ここでロスタイム40分ですよ
 
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しめたものです、ここからは心地よい落ち葉の林道です
軽トラも止まってますよ
多分、おじさんでも乗っていたらきっとお叱りを受けたでしょうね
一人ほくそえんで、あー!大変だった!とぼやきながら下って行きます
あれ朽ちかけた小さな木橋、飛び越えて結構な斜面の遍路道九十九折れに続きます
 
 
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ようやく幅の広い林道になり土讃線もトンネルを抜けて出てきました
窪川への高知自動車道の延伸工事現場に出ると
仮設トイレのある立派な遍路休憩所がありました、陽射しもあり明るいのでお昼にします
今朝、道の駅で仕入れた鰹飯を食べて、靴下を脱ぎ休憩です 
ははは・・・ あの山中を苦労したなぁ・・・・
 
11:10
 
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ぐずぐずしてはいられません
ここで時間をとっては明るい内に窪川へ辿り着けません、急ぎましょう!!
 
休んでいきやという遍路小屋に誘惑されながらも歩を進めます
土佐久礼の町に着きました、時折人に会いますがひっそりとしています
今日の1番の難所、添蚯蚓(そえみみず)遍路道にさしかかりました
この名称は蚯蚓が這った跡のようにくねくねと曲がりくねっていることから付けられたそうです
ワタシ的にはイマイチの名前の遍路道、なにしろヌルヌルして長い物は苦手なんです、が、
中世から往還(おうかん)の道、今でいうところの国道として重要な街道の役割を担っていたのです
 
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目的地までまだこんなにありますが大丈夫でしょうか?
 
峠道の登り口に差し掛かると前方からニコニコとおばぁちゃんがやってきます
そして「「お遍路さん、なごうはひきとめられんけど、お接待させてね」」とおっしゃり
お手製の道脇のベンチとテーブルに招待してくださる
聞けば、娘さんが車でワタシの姿を見ておばぁちゃんに知らせておいて下さったようだ
地元では有名な<<お接待おばさん>>なのだった
今までに幾多の歩き遍路さんのお接待を続けてこられ、この土佐久礼から床鍋までの
添蚯蚓遍路道の保存に努めてこられたのだ
あかん、今日中には無理かもと弱気になっていた心を奮い立たせる嬉しい出来事に
涙そうそう、、、、、
 
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何度も何度もお礼を述べてまだ1巡目のワタシの納札は白色だけど快く受け取ってくださった
お写真送りますね、、、、
 
見えなくなるまで手を振って「気をつけてねーー」 実家の母の姿が重なる
またしてもウルウルしながらいよいよ遍路道へと上がる
 
 
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直ぐに登りの山道となり木立の道を登る
小さなお地蔵様の赤い涎掛けが林の中に一際目立つ
 
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少し息が上がってきたところで突然道が下りの急階段になる
遍路道が道路の敷設で寸断されてしまい一旦下って新道の下を潜りまた見上げるほどの
階段が天井へと続く
 一気に山上まではとても登れないので8合目ほどに休憩所が設けてあり一休み
先ほど、お接待で戴いたミカンが目にも身にも染みた
 
 
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見渡せばおばあちゃんの里が良く見える
勇気100倍元気100倍優しさももらって残りの急な階段を登り切る
 
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ここからは名前の如くウネウネと登りがまだかまだかと続く
峠道は5km、ほどなく中間地点の庵寺跡にやってきた
ここは流石に親切だ、間違って侵入しないように柵が出来何本もの導標がある
 
 
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ここを過ぎるとゆっくりと下り始める
左には双名島(ふたなじま)が見え展望が開ける
 
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どんどこどんどこ下って峠の終点、床鍋に降りてきた
大坂から七子峠道も合流する
 
この碑文は山頭火の{{人生即遍路}}
 
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14:20 来し方を振り返る
昨日、今日ともう40km余り歩いたのだ
だが、まだ今日はここから16km近く残っている
行けるだろうか、、
おばあちゃんの気持ちも受けていくしかあるまい
ファイト、ファイト、ドンマイドンマイ、
あるこ、あるこ、あるくのだいすき、、、、
 
往還の道もこんな通せんぼが出てきます
村里の道から再び国道に出ると雪椿という遍路小屋に着きました
やはりちょっと靴下脱いで足をいたわります
 
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国道はつらいです、車が多くて排気ガスが臭いし
大きなダンプなんかには帽子を押さえておかないと橋の上など飛ばされるとお終いです
 
奇想天外さんのお休み所にはカッパが遊んでいました
遊んで行けないので写真だけで素通りです
やっと先が見えてきたようです
だけど陽が落ちて標識も見えづらくなってきました
四万十の文字がようやく出てきました
 
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道の駅あぐり窪川を過ぎて 17:00になったので
今夜の旅館に遅れていることを連絡しようとTELしますが出られません
何度かけても出ません
もうこれは行ってしまうしかないと急ぎます
トンネルを抜けるとそこは窪川だった!!
 
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ようやく土讃線とくろしお鉄道の窪川駅に到着
岩本寺はすぐそこですが17:00で納経は終わりですので
明朝のお参りにしてとにかく旅館に急ぎましょう
 
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17:25 駅から直ぐのところの辻の入り口でおかみさんが待っててくださいました
 
今日は食事無しの素泊まりですからリュックを置いて近くのスーパー四万十へ買出しです
買出しから戻ってきたらお部屋にお布団を敷いてコタツが用意してありました
お風呂も沸いたのでと早速浸かりヤレヤレーです
 
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10畳ほどのガランとした部屋を占有してオヤスミなさい
今日は疲れた、あの藪こぎがなければ納経も間に合ったのにな
でも、嬉しいお接待があったから頑張れたなぁ
 
明日も元気に歩けますように、、、、、


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5 コメント

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Unknown (wing)
2010-12-30 08:33:00
途中の藪をかき分けてのお遍路や,接待おばさん,岬の風景はきっと思い出に残ることでしょうね。
また,今後行かれる方の参考になること間違いありません。
すばらしいお遍路にポチです。
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Unknown (kyoko)
2010-12-30 13:33:00
道に迷ってしまったのですね^^;
優しい地元の方々に応援されて・・
思い出、また沢山できましたね~~!
ぽち(*^_^*)
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Unknown (mannmaruogojyo)
2010-12-30 13:42:00
kyokoさん
はっきり言えばそうなんです(^^;
でも間違いや迷いはないのです、行く道がその人の遍路道、、、
だけどやっぱり抜け出せなかったらこの世との分かれ道です(^^;
思い出のポケットが重たくなり始めました(笑福)
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Unknown (moriizumi arao)
2011-01-07 18:17:00
懐かしいな~
写真のおばあちゃん私もお接待してもらいましたよ。
奥代初子さんですね。
拙著『諸君!お遍路はいいぞ』でも、紹介させていただきました。
元気でよかった。ポチ☆☆☆!
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Unknown (mannmaruogojyo)
2011-01-07 18:44:00
moriizumiさん
とっても元気と勇気をもらいました
そして手作りの巾袋も、これからの歩きの大切な宝です
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