くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

ゴッドハンド。

2022-08-22 07:11:57 | 映画・TV

撮りだめの録画から こんなことも出来るのか という未知の世界をしりました。

『人類の宝を後世につなぐ修復師・繭山浩司  ‘’禁断の技‘’ 』ゴッドハンドの異名を
とる男がいる。やきもの修復師  繭山浩司。 その技を育てたのは戦後の口外できぬ
仕事の数々。

極秘に古美術商から預かった破損品を どんなに目をこらしても傷跡がわからない
までに修復してしまう

今回託されたものは  ‘’無傷なら国宝品級‘’  とされる青磁の花入れと ととや茶碗。
人類の宝を後世につなごうと ゴッドハンドが躍動する』 (公式から)
 
   

その技を育てたのは 戦後の口外できぬ仕事の数々です。 極秘に古美術商から
預かった破損品らを 傷跡がわからないまでに修復してしまう 親子三代に渡る
すごい技が紹介されました。

ばらばらに割れた器が ゴッドハンド繭山浩司の手で もとの姿にもどる。



 

今回の依頼品は 無傷なら国宝級とされる青磁の花入れと 茶の湯で使われる
ととや茶碗です。

依頼主は 藤田美術館館長の藤田清氏と 千利休の末裔といわれる千宗屋氏です。



 

青磁の花入れ・ととや茶碗どちらも 金継ぎといわれる修理のあとがあります。
依頼主と話しあい 花入れは 箱書きの鳳凰耳に修復してほしいとの要望です


左は国宝の万声といわれる花入れ       右が依頼品 大きさもほぼ同じです




まず金継ぎを削り取り 漆をはがし バラバラにしてから作業開始です








鳳凰の顔が 神の手で 着々と仕上がっていきます





絵の具で本体と同じ色を作り 透明感のある気泡まで入れて 鳳凰耳が完成です






『入』といわれるひび割れも 透明樹脂をひと塗りすると 瞬時に消えました




口の部分も底も この通り 無傷にもどりました




継ぎはぎの青磁の花入れが 新品に生まれ変わりました


つぎに着手するは 16世紀ごろの作とされる ととや茶碗です




依頼主がどう修復を希望しているかを聞き その方向に添った修復になります


依頼主は『破茶碗』の箱書きから ひびの入ったままの姿を希望しました


金継ぎで修復してある三角部分を 取り除く作業からはじめます




三角の金継ぎをはがすとき 力の入れようで 茶碗がバラバラになるらしい








欠損した三角は 別素材で作って埋め 周りの色と同化させる方向です




さすが神の手をもつ繭山です。色も質感も違和感なく 三角が埋まりました








修復を終えた青磁の花入れと ととや茶碗を藤田美術館へ納品です。修復した
茶碗で 千宗屋氏がお茶をたてました


茶室の床の間には 修復した青磁の花入れがありました


父 繭山萬次は漆職人から身をおこし この仕事を始めて 名人といわれる
までになり 1998年には黄綬褒章を受けました


浩司はそんな父の下で仕事を受継ぎ 父を超える腕になりました


この仕事を始めて40年。息抜きも40年前から同じ 仲間との週1ボーリングです


繭山萬次  ⇒ キャリア40年の浩司  ⇒ キャリア10年の悠 へと親子三代にわたり
ゴッドハンドは受け継がれてきました




親子の仕事場はこんな状態です


わわわ ものすごく長くなりました。この番組を観て こんなことが出来るのか
と興奮し 残しておこうと つい長くなりました。

番組では 爆笑問題の太田光氏の持つ 向田邦子さんの遺品となった蕎麦猪口が
真っ二つに割れ 修復する作業も紹介されましたが さらに長くなるためやめます。

だらだらの 牛のヨダレにお付き合いいただき ありがとうございました。

 

 

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18 コメント

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Unknown (607080abcha100)
2022-08-22 08:34:13
おはようございます
名人の名人たるワザ、、
拝見してて、日々の努力の無さに、気持ちがシヤンとさせられた気です
暑い暑いと横になる私に、少し鞭を頂いたような
紹介をありがとうございます
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Unknown (エリコ)
2022-08-22 08:41:58
こんにちは。
こんなことが出来るんですね!!Σ(゚∀゚ノ)ノ
ストレスの半端ない作業です(>_<)
この技術を持ってすれば、そっくりの模倣品が作れるということですよね。そちらの方が(丸々作る方が)苦労も少なそうな…。
なんともカッコイイ職人技です(*_*)(でも気が遠くなる作業です~)
返信する
釣さまへ (くりまんじゅう)
2022-08-22 11:07:30
こんな職業があることを そもそも知りませんでしたので驚きです。
言われるように さぁこの仕事に就こう!と決めても急にできるわけもなし
長年の経験が要るでしょうからね。親子3代に渡りこの仕事をやっていく
修復師としての誇りがあるでしょうね。今まで依頼されて断ったのは
兵馬俑とミイラだけ と番組中でも言っていました。
返信する
エリコさんへ (くりまんじゅう)
2022-08-22 11:18:50
お父さんの萬次さんの時代は 修復師の存在はずっと隠していたようです。
戦後の 時代が混とんとしていた頃は萬次さんに頼んで新品同様に修復した
美術品などが 高値で売り買いされていたと思います。
同じことを思いました。これほどの腕があるなら 美術館と組みいくらでも
稼げるだろうねと。そんなことをしないところが神の手のプライドでしょうね。
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くりまんじゅうさんへ (Dr.K)
2022-08-22 11:21:41
このような番組をご紹介いただきありがとうございます。
私も見たかったです。

上手な人が修復したものは、ほんと、分りませんね。
私も、何点か持っています。
でも、年月が経ちますと、修復部分に劣化が生じ、僅かな変色などが生じてきますので、馬脚を現わすようです。
何十年かに1回、修復し直す必要があるかもしれませんね、、、?
返信する
Unknown (keba)
2022-08-22 11:26:53
この番組、観ました。
金つぎもいい味出してたけど、ここまで新品同様(他に言い方ないのか(苦笑)?)にするのってすごいと思いました。
そういえば絵画も修復して美しく蘇りますよね。

イギリスのグリニッジでたまたま天井画の修復作業中に、料金を払って足場に上がらせてもらったことがあります。
そういうツアーをやってお金を集めているようでした。
修復師さんたちがアナログな、綿棒とかううちにありそうなものを使っておられるのを見て驚いた記憶があります。
この親子の作業場も然り、ですよね。
なんだか色々不思議で複雑な気持ち〜
返信する
Dr.Kさまへ (くりまんじゅう)
2022-08-22 13:27:34
このドキュメンタリーの初回放送は今年の3月だったようで 私は再放送を
録画したことになります。この番組を観つつ『入』はこの前Kさまに習ったと
嬉しかったです。Kさまも修復した古伊万里をお持ちですか。買った時は
修復してあると 分かった上で購入されたのですよね。

あら~修復箇所は経年で出てきますか。美容整形した人はその時はいいけれど
何年かしたらまた そこが劣化してくるので再び美容整形が必要だそうですからね。
やはりね 修復したら何年かに一度見直しが要るのですね。

150色ほどの岩絵の具だったかな?その中から何色か選び適当に混ぜてそれを
新たに作った鳳凰の耳に塗ったら ぴたりと色が合いました。これにもびっくり。

Kさまがご覧になったら 私など気が付かない様々なことが分かると思います。
BSPの番組でしたから これからも何度か放送があると思いますので
気がつき次第 お知らせします。
返信する
kebanecoさんへ (くりまんじゅう)
2022-08-22 13:39:00
kebaさんこの番組を観らおられたのですね。金継ぎで修復してある箇所は
あれはあれで豪華に見えていいのにね と私なら思いますが 箱書き通りに
忠実に修復しましたね。絵画は経年劣化で絵の具が割れたようになるため
修復が要りますね。

英国は行ったことがないですが グリニッジとは天文台があるところですね。
そうです繭山親子も 筆の先を切ったものなど使って修復しており
作業場が 親子の間にカーテンみたいなものがあるだけのマンションの
一室でしたね。とにかく根を詰める仕事で肩凝りしないのかな?
週1のボーリングは サロンパスかな?
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くりまんじゅうさんへ(その2) (Dr.K)
2022-08-22 15:50:45
上手に修復された古伊万里は、2点所有しています。
もっとも、もっとあるのかもしれませんが、気付いていないのかもしれません(~_~;)
修復された古伊万里と分った2点は、買ってから暫く経ってからです。
上手に修復されているので、ホント、ちょっと見には分りませんね。
ただ、何度かジッと見つめていますと、「ん?」と思うところを発見するんです。
ちょっと色が不自然だなとかいう箇所を発見するんです。
でも、よほど気を付けて見ないと分りませんし、経年劣化などがないと分りませんね(~_~;)
返信する
素晴らしい (ぐり)
2022-08-22 16:03:56
技ですね
其れが親子三代継がれているというのがうれしいですね日本の誇れるぎゅじつですよ
個おいうのを見るとき
つい息を詰めて見つめてしまいますね
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