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くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

戦場写真家 ゲルダ・タローの真実。

2022-03-07 | 映画・TV

NHK世界のドキュメンタリーで『戦場写真家 ゲルダ・タローの真実』という
2021年フランス制作の番組がありました。

8年前に『キャパが愛した三人の女』というドキュメンタリーを記事にしました。
キャパに愛された三人の女の 最初の女性がタローになります。

スペインの民家から 大ケガした女性の顔の血を 野戦病院で若い医師が手当てを
している 80年前の写真が見つかりました。

医師の書いた写真裏の文字から 女性がロバート・キャパ夫人と判明。収容された
病院で1937年7月26日 手当のかいなく 夫人は亡くなりました。

 
 

女性の戦場カメラマンとして 初の殉職者となった タローの生涯を追う内容でした。

ユダヤ人の彼女はドイツで 反ナチのビラを配り逮捕され 釈放されたのちも監視つき
の身となり ドイツからパリに移り住み そこで同じくユダヤ人の 当時は無名のキャパ
と出会い いっしょに暮らすようになります。
    ゲルダ・タロー(本名ゲルタ・ポホリレ)    ロバート・キャパ(本名アンドレ・フリードマン)
 

タローはとても可愛らしくて 魅力的な女性です
 
 

なにげない仕草や 無防備な寝姿など これらはキャパが撮ったものでしょう
 
 
 

若いころのキャパ。背景はモンサンミッシェルでしょうか
 
 
 

2人は何度もスペインに出向き内戦を撮るなかで タローが撮ったとされる
『崩れ落ちる兵士』はキャパの名でライフ誌に掲載され この1枚でキャパは
その名が知られるようになりました
 

同じ戦場カメラマンでも 撮りたい方向が違ってくると 離れて仕事をする
ようになり タローは1人でスペインへ行くようになります
 
 
 
 

つねに最前線でカメラをまわすタローは 戦車に轢かれ死亡し やがて彼女は
忘れられますが かつてキャパが所有していた スペイン内戦のネガが2007年
メキシコで数千枚見つかり その1/3は タローが撮影したものと判明
 

個々に名前の書かれた数々のネガは タローの撮ったものもキャパの名で発表され
『メキシカンスーツケース』はそれまで 偉大なキャパ伝説の1つでしかなかった
タローの存在と力量を 世界に知らしめました。タロー没して70年ぶりの真実です。

26年の短い命を キャパにささげた形のタローは パリ郊外に眠ります。
タローに愛され支えられ 世界一有名な写真家となったキャパも1954年 40年の
短い生涯を 北ベトナムでとじました。 
 

キャパとタローに関する本を2冊買いました。じっくり読んでみます
 

『わたしの夢は 永遠の失業である』 戦場カメラマン   キャパの名言です。

今また戦争が起きています。キャパやタローのころとはちがい だれもが
スマホで撮って SNSで またたく間に広がる時代になりました。

戦場カメラマンは要らなくなっても 戦争はなくなりません。とにかく今は
1日も早く ウクライナに平和な日がもどるよう 世界中が願っています。

また長くなりました 読んでいただき ありがとうございました。 
   

コメント (8)
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