目がさめたとき覚えている夢は少なく 大半は忘れていますが 翌朝
はっきり覚えている夢を見ました。
40年ほど前 いっしょに仕事をした男性が現れ 何も言わずにっこり
してから消えました。
当時彼は30代の独身で 耳が聞こえにくいと言いますので とにかく
診てもらいなさいよと皆にすすめられ 耳鼻科へいきました。
彼の表現によると ぼくを診察した やまんばみたいなばあさん先生に
「聞こえんは当たりまえじゃ 両方とも 耳クソでいやっちょる※
これで聞こえるはずがない 3年にひとりばあ こんなあほうが来る」
と言われたと にこりともせず彼は語ります。『笑ってはいけない』
という大みそかの番組が 40年前はありませんでした。
(※いやっちょる = いやる = ふさがっている の土佐弁)
そんな暴言を吐く医者は 今なら訴えられますが よき時代でした。
それがあってからすぐ 優秀な彼は会社をやめ 別会社に就職しました。
あれから40年。 やまんば女医は何年かまえ 天寿を全うして星になり
この夢の数日後 彼が昨年 亡くなっていたことを風のたよりに聞いて
不思議な符合に驚きました。
何十年間も記憶の中にいなかった彼が 霊感のない私の夢まくらに立ち
昔のままの若い姿で お盆に会いにきてくれたと思います。
70代後半になっていた彼は 妻や子に見送られ 旅立ったと聞きました。
少しの間 お盆休みをいただきます。