ふくの映画ブログ

映画の紹介です

「日本の悲劇」

2021年05月05日 | 日本映画
2012年の日本映画の紹介です

監督は、小林政広。
一部のシーン以外モノクロの、社会派・ドラマ映画です。
主演・出演は、仲代達矢、北村一輝、寺島しのぶ、大森暁美。




高齢の村井不二男は、息子・義男に付き添われて退院し自宅に着きます。
義男が母の仏壇の前に布団を敷いていると、不二男は「俺は寝ない、茶を入れろ」と言います。
その後も、母の命日で寿司を用意していたにもかかわらず不二男は「俺は食べない」の一点張りです。
間もなく酒を飲み始めた義男は、リストラされ、離婚した後も仕事が決まらない自分の人生をグダグダ言い始めるのです。
翌朝釘を打つ音がして、義男は仏壇の部屋を開けようとしますが、中の不二男は開かなくしたと言います。
その後も義男が何度か声をかけますが、「無理に開けたら喉をかき切る」とまで言うのです。更に、
「声は朝一度かけた時返事をする。
返事がなくても、半年、一年そのままでいいから。
お前の為に出来るのはこれくらいだ」
妻の仏壇の前にたたずむ不二男は、医師から肺がんで余命数カ月と言われていたのです。
妻との会話、義男の妻が離婚届を持参してきた事など、不二男は思い出します。
しかしある日、いたたまれなくなった義男はついに叫ぶのです・・

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この映画は、2010年に東京都足立区で起きた高齢者所在不明問題がモチーフになっているとか。

「日本の悲劇」(1946年)、「日本の悲劇」(1953)との関連はないようです。

不二男役は、この頃80歳ほどの仲代達矢。
今年88歳です。
「七人の侍」(1954)の、セリフなしの浪人役が映画デビューのようです。
「裸の太陽」(1958)では、ベルリン国際映画祭青少年向映画賞を受賞、
「椿三十郎」(1962)、「切腹」(1962)、「影武者」(1980)などでは、ブルーリボン賞 、キネマ旬報賞などを受賞、
2016年:第39回日本アカデミー賞では協会栄誉賞を受賞しています。
近年でも「海辺のリア」(2017)の主演、
「峠 最後のサムライ」の出演がこれから公開予定です。





皆さま、お立ち寄りありがとうございます
子供の日なのに、重い映画の紹介となってしまい、申し訳ございません・・
子供も大きくなると、兜やかしわ餅の姿はどこにもないのでございます・・

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