FinePix S8000fd
富士フイルムは、手ブレ補正機能と顔検出機能を兼ね備えたレンズ一体型高倍率機「FinePix S8000fd」を9月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万円前後の見込み。
光学18倍ズームレンズを搭載する。撮像素子を1/1.7型有効630万画素から1/2.35型有効800万画素に変更し、補正効果2~3段の CCDシフト式手ブレ補正機能を搭載する。なお、撮像素子はスーパーCCDハニカム VI HRから一般的なベイヤー配列CCDへと置き換えられた。
顔検出機能「顔キレイナビ」も引き続き搭載。画面内の人物の顔を検出して、ピントと露出を自動的に合わせる。ただし、同時発売されるFinePix F50fdと異なり、カメラが顔の正面をとらえる必要がある。なお、最大10人まで検出できるのはF50fdと同じ。
顔検出機能を活用して、ストロボ撮影時に生じる赤目補正を自動的に行なう機能を新たに搭載。赤目を検出すると、内蔵メモリやメモリカードに通常画像とは別に補正済みの画像を別名で記録できる。
撮影感度は、AUTO、ISO64~6400。ただし、フル解像度はISO1600まで、ISO3200以上に設定すると400万画素相当で記録される。静止画の最大記録解像度は3,264×2,448ピクセルで、記録形式はJPEGのみ。動画の最大記録解像度は640×480ピクセル、30fpsで、記録形式はAVI(Motion JPEG)。
露出モードはプログラムAE、絞り優先AE、シャッター速度優先AE、マニュアル露出など。ストロボを発光させず自然な画像を撮影する「ナチュラルフォトモード」、1回のレリーズでストロボ発光撮影と非発光撮影を行なう「高感度2枚撮り機能」、ストロボ調光と感度調整を行なう「iフラッシュ撮影」などを搭載する。
連続撮影は、通常モードでは0.8秒間隔で最大連続3枚撮れる。また、高速連写モードでは0.07秒間隔で最大連続15枚 (200万画素で記録)と、0.14秒間隔で最大連続15枚 (400万画素で記録)の2つの撮影速度から選べる。ほかに、記録媒体の容量いっぱいまで連続撮影できるエンドレス連写モードもある。
SD/SDHCメモリーカードとxDピクチャーカードに対応するカードスロットを搭載
レンズは焦点距離27~486mm相当(35mm判換算)、F2.8~F4.5の18倍ズーム。28~300mm相当、F2.8~F4.9の10.7倍だったFinePix S6000fdより、広角・望遠ともに撮影範囲が広がっている。デジタルズームと併用すれば最大91.8倍までのズームもできる。ただし、記録画素数は維持されるが、実際の解像度は640×480ピクセル相当に低下する。
最短撮影距離は広角約70cm、望遠約1.5m。マクロモード時の撮影範囲は、広角端約10~80cm、望遠端約1.2~3.2m。約1cmまで寄れるスーパーマクロモードも搭載する。
EVFは、FinePix S6000fd の0.33型11.5万画素から、表示レート60fpsの0.24型約23万画素へと変更している。液晶モニターは2.5型の約23.5万画素低温ポリシリコンTFTからスペック上に変更はない。ただし、ワイドビューフィルムの採用によって、液晶モニターの視野角が広がって視認性が向上しているという。
記録媒体は約58MBの内蔵メモリのほかに、SDHC/SDメモリーカードとxDピクチャーカードに対応したカードスロットをSシリーズとしては初めて搭載した。
電源は単3電池4本。アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池をサポートする。CIPA規格基準の撮影枚数は、アルカリ乾電池約350枚、ニッケル水素充電池約500枚。本体サイズは111.3×79.3×78.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約410g(本体のみ)、約505g(付属乾電池、メモリカード含む)。
同梱される画像閲覧・加工ソフトは、「FinePix Viewer Ver.5.4.0 Windows用」と「FinePix Viewer Ver.3.5 Macintosh用」。Windows用は、大量画像の取り扱いに対応し、画像プリント時の操作性が向上したというう。また、同社独自の画像補正技術「Image Intelligence」を利用した自動画像補正、赤目補正、簡単顔ズームなどができる。