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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

その前に… 他に… 最後に一言!?

2013年09月24日 23時44分35秒 | バス運転士

先日、某所へ向かっている途中… 信号が赤から青に変わり、右足をブレーキペダルからアクセルペダルへ移動させようとした時、突然「ダダダダダ~ッ!」と車内通路を後方から一番前まで走ってきて、助手席に座った女の子がいた。私は、彼女の着席確認をしてからバスを発車させたのだが、その間、親の声も誰の声も聞こえてこなかった…

終点の某所に到着… 2~3人のお年寄りが降りた後、最後方から“さっきの女の子”がやって来て、私に一日乗車券を差し出したので、私は「もう、いいんですか?」と言いながら受け取り、彼女が降りてから“運賃箱の側面に付いている使用済みカード入れ”に入れた。

バスが到着する前から、歩道には一人のお婆さんが立っていて… どうやら、その女の子を迎えに来たようだった。しかし、私はまだバスを待機場所へ移動させることが出来なかった。なぜならば、バスが到着してからず~~~っと、車内観覧席に座ったまま無言で何かやっている男がいたからである。その時、女の子との挨拶を終えたお婆さんが「何やっとるんだろうねぇ~、まったく…」と呟いた。どうやら、その男はお婆さんの息子さんのようで…

到着してから2~3分経っただろうか… ようやく男が立ち上がり、左腕に小さな男の子を抱え、右手に荷物を持ってバスを降り… と思ったら、「このバス、営業所前ターミナルに戻りますよねぇ? 私、このままバスに乗って行きますんで…」と言ったので、私は「その前に言うことはないのか?」と思いながら「この次の発車は(約20分後の)24分になりますので…」と答えた。

それから20分後… 私はバスを待機場所から乗り場へ移動させた。待っていたお年寄り3人が乗り、少し離れた場所に立っていた先程の男が遅れて乗ったのだが… 運賃箱を素通りしようとしたので、私は呼び止めた。すると男は「先に(払うの)?」と言いながら財布を取り出して… て… て… 「あれ? ない…」と言った。

そこで、ボケな私にしては珍しくピンと来て「さっきの女の子(娘さん)が降りる時、私に差し出した一日乗車券… ひょっとして、この男(お父さん)のモノだったんじゃないのか!?」と思ったので、「これ、さっき… 女の子が置いていったんですけど…」と言いながら、使用済みカード入れから“さっきの一日乗車券”を取り出して男に手渡した。

一瞬、男は何のことだか分からなかったようだったが、一日乗車券に印刷されている駅名(一日乗車券を購入した場所)を見て「そう、○○だ。あぁ~良かった! どうしたのかと思った… それじゃ、コレでいいですよね」とだけ言って車内後方へ歩いて行った… 私は「他に言うことはないのか!?」と思いながら無言でバスを発車させた…

この男(推定30代前半)は自分のことしか頭にないようで… 「すいません」「ちょっと待って下さい」とか、「ありがとうございます」「助かりました」とか… そういう類の言葉がインプットされていないようで… 最後に一言「そんなんだから奥さんに逃げられて、母親のいる実家へ2人の子供を連れくることになるんだよ!」って言ってやりたかったなぁ~(おいおい、勝手な想像するな! そういうオマエは結婚すら出来てないじゃないかぁ~!)