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エヌビディアのAI半導体#中国に運ぶ地下ルート#ブローカーが暗躍#2024.7.10#The Wall Street Journal#Raffaele Huang

2024-07-10 17:08:12 | 連絡
米バイデン政権の輸出規制はエヌビディアの先端AI半導体を
―西大陸・戦狼外交・人質外交・脅威・共産党独裁・権力闘争・漢民族支配・ウイグル族・・・弾圧・孫子の兵法―中国に渡さないことを目的としている。
だが、これをかいくぐる買い手・売り手・運び屋のネットワークが半ば公然と存在し、この学生が一端を担っていたことを、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は突き止めた。
エヌビディアの半導体は、AIシステムの学習に求められる膨大な計算能力を実現するものとして今や垂ぜんの的となっており、米中のテクノロジーを巡る覇権争いのカギを握る。
70を超える販売業者が規制下にあるエヌビディアの半導体だとするものをオンラインであからさまに宣伝している。」
このうち25社と直接の連絡が取れた。
WSJが確認した販売業者の多くは、エヌビディアの高性能チップを毎月数十個ほど取り寄せていると述べた。
エヌビディアの半導体の流通は安定しており、販売業者の多くは予約注文を受けてから数週間で納品を約束していることが、WSJの取材で分かった。
中にはエヌビディア製の高性能半導体を1台当たり8個搭載したサーバーを販売する業者もいた。価格は30万ドルほどになる。
こうした業者は、巨大テック企業1社の需要を満たせるほど大量にエヌビディア製プロセッサーを扱っているわけではない。
だがAIスタートアップ企業や研究機関が必要とする少数の注文であれば、十分に調達の役目を果たせる。
AI開発を巡るレースで米国に並ぶ競争力を維持したい中国にとって、エヌビディアの半導体は欠かせない。
それはこの分野が、技術主権と国家安全保障にますます重要な意味を持つからだ。
 中国の販売業者が、実際には手元にないエヌビディアの半導体を宣伝したり、古いプロセッサーを修理した再生品を提供したりしている可能性もある。
だがエヌビディアの最上位GPU(画像処理半導体)の独自性を考えると、性能面で同等の模造品を作ることは物理的にほぼ不可能と言える。
 WSJは地下ルートを利用した中国バイヤーが実際に購入を行っているかを検証し、取引記録や税関申告書、売りに出されたエヌビディア製半導体の画像などを確認した。
米国の規制を監督している商務省はコメントの求めに応じなかった。 
追跡困難   
エヌビディアは全世界で、強力なデータセンター向け半導体を個別に販売しておらず、半導体をAI企業の顧客に直接提供していない。
その代わりにデル・テクノロジーズやスーパー・マイクロ・コンピューターといったサードパーティーのテクノロジー機器メーカーに半導体を出荷する。
こうしたメーカーはエヌビディア製半導体を搭載したAIサーバーやAIシステムを構築し、顧客に提供する。 
デルとスーパー・マイクロは米国の輸出規制を順守しているとし、不正行為を見つけた場合は対処すると述べた。
エヌビディアは米国の輸出規制に従い、制限対象となっている先端半導体を中国に販売しておらず、主に著名なパートナー企業と協力してルールを順守していると述べた。
「当社は規模の大小を問わず全ての取引に同じ基準を適用し、当社のパートナーが同じことをするよう期待している」。エヌビディアの広報担当者はこう述べた。
  バイデン政権のエヌビディア製半導体に関する輸出規制の実施は、主に商務省と半導体のサプライチェーン(供給網)を構成する無数の企業に委ねられている。
国際通商弁護士によると、外国政府などの多くには米国の規制を課すべき法的義務はなく、中国に米国製先端半導体を販売しても現地では一般に犯罪とみなされない。
例えば、
エヌビディアの半導体を運んだ中国人学生は、上記の弁護士によると、シンガポールの法律に違反したわけではない。
テック部品は現地の輸出規制の対象ではないからだ。
 「こうした取引が販売業者や仲介業者を通じて行われたかどうかを追跡するのは非常に難しい」。
調査会社トレンドフォースのアナリストで、半導体とクラウドデータセンターを専門とするフランク・クン氏はそう述べた。
 エヌビディアの先端半導体を扱う非公式マーケットの正確な規模は分からなかったが、市場全体に比べると比較的小さいと考えられている。
米シンクタンク、新アメリカ安全保障センターの試算では、こうした方法で
1年間に不正輸出されるAI半導体の数(中央値)は1万2500個だ
一方、英調査会社オムディアによると、エヌビディアは昨年、世界全体で「A100」と最新型「H100」を260万個以上販売したと推定され、加えてそれより機能の低い半導体も販売している。 
謎のブローカーが暗躍 
冒頭の学生が中国まで運んだ半導体チップは、シンガポールの謎のブローカー、通称「ブラザー・ジアン」から渡されたものだった。
ジアンはこの地域の半導体を扱う業者やバイヤーの間でよく知られた人物だ。WSJとのインタビューで、彼は東南アジアの流通経路やシステムインテグレーターの間に築いた人脈を活用し、中国の顧客が半導体やサーバーを入手するのを支援していると語った。 
彼の顧客はAI企業や研究機関、チップ転売業者などだと言い、中には米国の規制を回避するためにシンガポールやマレーシア、ベトナム、台湾



に設立した事業体を利用するところもあると述べた。
 注文の処理後、彼はバイヤーが物流を手配するのも手伝った。
個人が運ぶこともあれば、より伝統的な配送ルートを使うこともあるが、後者の場合、税関申告書類の準備や運送会社への連絡も手伝うという。
「大口の注文は受けない。目立ちすぎるからだ」とジアンは言う。
クラウドコンピューティングと半導体の業界で10年以上働いてきたと話している。
販売業者の何人かは、このシステムはある意味、当局の注意を喚起しない不完全な書類に頼っていると指摘した。
WSJが確認した税関申告書類によると、
3月に行われた2件の取引では、中国・深圳の販売業者がシンガポールから出荷されたエヌビディアのGPU20個と台湾の輸出業者からの40個を受け取ったが、そこには製品モデルが明記されていなかった。
 それらは米国が禁輸対象として特に目を光らせるエヌビディアの最先端チップ「H100」だったと、この販売業者はWSJに語った。
「方法は必ずある」
WSJは、こうした業者が製品情報を流す場所が業界団体のチャットやアリババの「淘宝網(タオバオ)」、「閑魚(シェンユー)」のような電子商取引サイトだと確認した。
深圳や北京など、中国の主要AI研究拠点で実店舗を構える業者も多かった。
 転売の際には通常、エヌビディアの「A100」に1個2万2500ドル、「H100」に1個3万2400ドルの売値がつけられていた。
通常の販売価格はそれぞれ1万ドルと2万5000ドル前後で、かなりの金額が上乗せされている。
販売業者によると供給量が安定し、パニック買いが収まってきたため、地下マーケットでの価格はすでに昨夏の半値以下に落ち込んでいる。 
「確かに非常に難しくなっているが、何ということはない。
方法は必ずある」。
チップをどうやって入手するのか質問された北京の販売業者はこう答えた。
彼はこの数カ月間、毎月数十個のチップを入荷していると語った。
WSJが確認した公式の物資調達資料によると、
昨年末の米政府による輸出規制強化の後も、
中国の研究機関や大学は引き続き、
エヌビディアの高性能AI半導体を限定的な数ながらも中国の転売業者から購入していた。
そこには、エヌビディアが世界向け販売を開始する前に輸出規制が実施されたため、
一度も正式に中国に輸出したことがない「H100」も含まれる。
この資料ではエヌビディアの先端AI半導体の主な購入者として、
中国の有力大学である清華大学と国営研究機関の中国科学院が名を連ねていた。
十分な性能を持った中国の国産チップが実用化されるまで、エヌビディアの先端半導体市場とそのサプライチェーンは環境に順応し強固に存在し続けるだろう。
 スーツケースでエヌビディアの半導体を運んだ中国人留学生は、また運んでもよいと語った。「祖国のために何かできてうれしい。それに小遣い稼ぎにもなる」と彼は言う。「やらない理由はない」
(The Wall Street Journal/Raffaele Huang)

 
 


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